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公開番号2020025450
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200213
出願番号2019131489
出願日20190716
発明の名称回転電機、及びその回転電機を用いた車輪
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02K 11/33 20160101AFI20200121BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】高効率かつ小型化を可能とする回転電機、及びその回転電機を用いた車輪を提供する。
【解決手段】回転電機500は、複数の磁極を含む磁石ユニット512を有する回転子510と、多相の固定子巻線521を有する固定子520とを備えている。回転電機500は、電力変換器を構成する複数の電気モジュール532と、磁石ユニット512及び固定子巻線521よりなる磁気回路部の径方向内側に設けられた外側周壁WA1を有し、複数の電気モジュール532が取り付けられるインバータハウジング531と、を備えている。外側周壁WA1には冷却水通路545が設けられている。インバータハウジング531には、外側周壁WA1の径方向内側に、外側周壁WA1に沿って周方向に複数の電気モジュール532が配置されている。
【選択図】 図49
特許請求の範囲【請求項1】
周方向に極性が交互となる複数の磁極を含む磁石部(512)を有する界磁子(510)と、多相の電機子巻線(521)を有する電機子(520)と、前記電機子巻線に電気的に接続される電力変換器(600)とを備え、前記界磁子及び前記電機子のうちいずれかが回転軸(501)と共に回転する回転電機(500)であって、
前記電力変換器を構成する複数の電気部品(532)と、
前記磁石部及び前記電機子巻線よりなる磁気回路部の径方向内側に設けられた筒状部(WA1,549)を有し、前記複数の電気部品が取り付けられるハウジング部材(531)と、を備え、
前記筒状部には、冷媒を流通させる冷媒通路(545)が設けられており、
前記ハウジング部材には、前記筒状部の径方向内側に、当該筒状部に沿って周方向に前記複数の電気部品が配置されている回転電機。
続きを表示(約 4,900 文字)【請求項2】
前記複数の電気部品は、通電により発熱する発熱部品(601〜604,606)を収容ケース(611)内に収容してなる複数の電気モジュール(532)であり、
前記電気モジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記複数の電気部品は、通電により発熱する発熱部品(601〜604,606)を収容ケース(611)内に収容してなる複数の電気モジュール(532)であり、
前記複数の電気モジュールは、前記発熱部品としての半導体スイッチング素子(601,602)を有するスイッチモジュール(532A)を含み、
前記スイッチモジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている請求項1に記載の回転電機。
【請求項4】
前記電力変換器は、前記電機子巻線の相ごと設けられる上アームスイッチ(601)及び下アームスイッチ(602)の直列接続体と、相ごとの前記直列接続体にそれぞれ並列に接続されるコンデンサ(604)とを有し、
前記スイッチモジュールは、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを構成する前記半導体スイッチング素子と前記コンデンサとを前記発熱部品として有するとともに、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記半導体スイッチング素子及び前記コンデンサを冷却する冷却装置(621〜623)を有しており、
前記スイッチモジュールにおいて、前記半導体スイッチング素子を挟んで両側に、前記冷却装置を構成する冷却器(623)がそれぞれ配置されるとともに、前記半導体スイッチング素子の両側の前記冷却器のうち少なくとも一方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記コンデンサが配置されている請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
前記電力変換器は、前記電機子巻線の相ごと設けられる上アームスイッチ(601)及び下アームスイッチ(602)の直列接続体と、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを駆動する駆動回路(603)と、相ごとの前記直列接続体にそれぞれ並列に接続されるコンデンサ(604)とを有し、
前記スイッチモジュールは、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを構成する前記半導体スイッチング素子と前記駆動回路と前記コンデンサとを前記発熱部品として有するとともに、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記半導体スイッチング素子及び前記コンデンサを冷却する冷却装置(621〜623)を有しており、
前記スイッチモジュールにおいて、前記半導体スイッチング素子を挟んで両側に、前記冷却装置を構成する冷却器(623)がそれぞれ配置されるとともに、前記半導体スイッチング素子の両側の前記冷却器のうち一方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記駆動回路が配置され、他方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記コンデンサが配置されている請求項3に記載の回転電機。
【請求項6】
前記電気モジュールは、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記発熱部品を冷却する冷却装置(621〜623)を有している請求項2又は3に記載の回転電機。
【請求項7】
前記複数の電気モジュールは、前記発熱部品としての半導体スイッチング素子(601,602)を有するスイッチモジュール(532A)と、前記発熱部品としての平滑コンデンサ(606)を有するコンデンサモジュール(532B)とを含み、
前記スイッチモジュール及び前記コンデンサモジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている請求項2〜6のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項8】
冷媒を循環させる冷媒循環経路(575)と、その冷媒循環経路に設けられる放熱装置(577)とを有する冷媒循環システムから、冷媒が前記冷媒通路に流入される回転電機であって、
前記冷媒通路は、前記冷媒循環経路から冷媒を流入させる入口部(571)と前記冷媒循環経路に冷媒を流出させる出口部(572)とを有し、前記入口部と前記出口部との間を周方向に繋ぐように前記筒状部に沿って環状に設けられており、
前記スイッチモジュールは、前記冷媒通路において前記入口部に近い上流側に配置され、前記コンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールよりも下流側に配置されている請求項7に記載の回転電機。
【請求項9】
冷媒を循環させる冷媒循環経路(575)と、その冷媒循環経路に設けられる放熱装置(577)とを有する冷媒循環システムから、冷媒が前記冷媒通路に流入される回転電機であって、
前記冷媒通路は、前記冷媒循環経路から冷媒を流入させる入口部(571)と前記冷媒循環経路に冷媒を流出させる出口部(572)とを有し、前記入口部と前記出口部との間を周方向に繋ぐように前記筒状部に沿って環状に設けられており、
前記筒状部には、径方向内側に突出する突出部(573)が設けられ、その突出部に前記入口部及び前記出口部が設けられており、
周方向に隣り合う前記電気モジュール同士の間隔として、第1間隔(INT1)とその第1間隔よりも広い第2間隔(INT2)とが定められており、
周方向に隣り合う前記電気モジュール同士の間隔が前記第2間隔となる部分に、前記突出部が設けられている請求項7に記載の回転電機。
【請求項10】
前記電気モジュールごとに設けられた電気的な入出力端子(615)に接続される端子モジュール(533)を備え、
前記端子モジュールは、回転電機外の外部装置との電気的な接続を可能とする外部接続端子(632)を有し、
前記筒状部の径方向内側において前記突出部に径方向に並ぶ位置に、前記外部接続端子が配置されている請求項9に記載の回転電機。
【請求項11】
前記スイッチモジュールは、前記冷媒通路において前記入口部に近い上流側に配置され、前記コンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールよりも下流側に配置されている請求項9又は10に記載の回転電機。
【請求項12】
前記電力変換器は、直流電源(605)と前記電機子巻線の各相の相巻線との間において電力を変換するものであり、
前記複数の電気モジュールとして、スイッチング動作により前記直流電源から各相の前記相巻線に流れる電流の通電方向を制御するスイッチング素子(601,602)を有する複数のスイッチモジュール(532A)と、前記スイッチング動作により前記電流に発生する高周波振動を抑制する平滑コンデンサ(606)を有する複数のコンデンサモジュール(532B)と、を備えるとともに、
前記直流電源の正極側に接続される正極側導電体(641)と、
前記直流電源の負極側に接続される負極側導電体(642)と、を備え、
前記スイッチング素子及び前記平滑コンデンサは、前記正極側導電体及び前記負極側導電体の間に並列に接続されており、
前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールは環状に配置されており、
前記正極側導電体及び前記負極側導電体は、環状をなし、周方向において前記各スイッチモジュール及び前記各コンデンサモジュールの並び順序でそれらの各モジュールの端子(615)に接続されており、
前記各スイッチモジュールの両隣に前記コンデンサモジュールが配置されており、その両隣に配置された前記コンデンサモジュールに含まれる前記平滑コンデンサの容量が互いに等しくなっている請求項2〜6のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項13】
前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールと前記コンデンサモジュールとが周方向に交互に並ぶように配置されている請求項12に記載の回転電機。
【請求項14】
周方向に並ぶ前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールにおいて、周方向に分散配置された前記スイッチモジュールの間に、2つの前記コンデンサモジュールがそれぞれ配置され、当該2つの前記コンデンサモジュールが、前記正極側導電体及び前記負極側導電体に異なる接続位置で接続されている請求項12に記載の回転電機。
【請求項15】
周方向に並ぶ複数の前記スイッチモジュール及び複数の前記コンデンサモジュールにおいて、周方向に分散配置された前記スイッチモジュールの間に、2以上の前記コンデンサモジュールがそれぞれ配置され、当該2以上の前記コンデンサモジュールが、前記正極側導電体及び前記負極側導電体に同じ接続位置で接続されている請求項12に記載の回転電機。
【請求項16】
前記正極側導電体及び前記負極側導電体において、前記スイッチモジュール及び前記コンデンサモジュールにおける前記各端子との接続位置が、周方向において等間隔に配置されている請求項12〜15のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項17】
前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールが並ぶ仮想円上において、隣り合う各モジュールの間隔が他よりも拡張された拡張部(EX)が設けられており、その拡張部を挟んで両側に、それぞれ前記コンデンサモジュールが配置されている請求項12に記載の回転電機。
【請求項18】
前記電機子としての固定子(520)の径方向外側に前記界磁子としての回転子(510)が設けられるアウタロータ式の回転電機であって、
前記筒状部の径方向外側に前記固定子が固定されている請求項1〜17のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項19】
前記筒状部を挟んで径方向内側の前記電気部品と径方向外側の前記電機子巻線とが接続線(633,637)により電気的に接続されており、
前記接続線は、前記冷媒通路に対して軸方向の一方側又は他方側に離れた位置に設けられている請求項18に記載の回転電機。
【請求項20】
前記電機子巻線は、前記磁石部に対向する位置で周方向に所定間隔で配置される導線部(523)を有し、
前記電機子において、
周方向における前記各導線部の間に導線間部材を設け、かつその導線間部材として、1磁極における前記導線間部材の周方向の幅寸法をWt、前記導線間部材の飽和磁束密度をBs、1磁極における前記磁石部の周方向の幅寸法をWm、前記磁石部の残留磁束密度をBrとした場合に、Wt×Bs≦Wm×Brの関係となる磁性材料、若しくは非磁性材料を用いる構成か、
又は周方向における前記各導線部の間に導線間部材を設けていない構成となっており、
前記導線部は、その径方向の厚さ寸法が、1磁極内における1相分の周方向の幅寸法よりも小さい請求項1〜19のいずれか1項に記載の回転電機。
【請求項21】
前記磁石部は、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向がなされて構成されている請求項20に記載の回転電機。
【請求項22】
請求項1〜21のいずれか1項に記載の回転電機をインホールモータとして用いる車輪(400)であって、
前記ハウジング部材にベースプレート(405)が固定され、そのベースプレートに、車体に対して前記車輪を装着するための装着機構(411〜413)が取り付けられている車輪。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、回転電機、及びその回転電機を用いた車輪に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1には、アウタロータ方式の回転電機を用いたインホイールモータが示されている。そのインホイールモータでは、固定子及び回転子を有するアウタロータ式モータがホイール内に収容され、固定子がその内側のインナフレームに固定されているとともに、回転子がホイールと一体で回転可能に支持されている。また、インナフレームは、シャフトを囲むように環状に設けられ、インナフレームとシャフトとの間にベアリングが介在する構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013−176202号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば回転電機を動力源して用いる電動車両では、高効率化を図るとともに、小型化を可能とする回転電機が求められており、その要求に対して未だ技術的な改善の余地があると考えられる。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、高効率かつ小型化を可能とする回転電機、及びその回転電機を用いた車輪を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
【0007】
手段1は、
周方向に極性が交互となる複数の磁極を含む磁石部を有する界磁子と、多相の電機子巻線を有する電機子と、前記電機子巻線に電気的に接続される電力変換器とを備え、前記界磁子及び前記電機子のうちいずれかが回転軸と共に回転する回転電機であって、
前記電力変換器を構成する複数の電気部品と、
前記磁石部及び前記電機子巻線よりなる磁気回路部の径方向内側に設けられた筒状部を有し、前記複数の電気部品が取り付けられるハウジング部材と、を備え、
前記筒状部には、冷媒を流通させる冷媒通路が設けられており、
前記ハウジング部材には、前記筒状部の径方向内側に、当該筒状部に沿って周方向に前記複数の電気部品が配置されている。
【0008】
上記構成では、磁石部及び電機子巻線よりなる磁気回路部の径方向内側に、ハウジング部材の筒状部を配置し、その筒状部に、冷媒を流通させる冷媒通路を形成した。また、筒状部の径方向内側に、当該筒状部に沿って周方向に複数の電気部品を配置する構成とした。これにより、回転電機の径方向に積層されるようにして磁気回路部、冷却部、電力変換器を配置でき、軸方向における寸法の縮小化を図りつつ、効率の良い部品配置が可能となる。また、電力変換器を構成する複数の電気部品について効率良く冷却を行わせることができる。その結果、回転電機において、高効率かつ小型化が実現可能となる。
【0009】
手段2では、手段1において、前記複数の電気部品は、通電により発熱する発熱部品を収容ケース内に収容してなる複数の電気モジュールであり、前記電気モジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている。
【0010】
上記構成では、複数の電気部品は、発熱部品を含む電気モジュールとして構成されている。そして、電気モジュールが、筒状部の内周面に接した状態で設けられていることにより、電気モジュールにおける熱が筒状部に伝達され、その筒状部での熱交換により電気モジュールが好適に冷却される。
【0011】
手段3では、手段1において、前記複数の電気部品は、通電により発熱する発熱部品を収容ケース内に収容してなる複数の電気モジュールであり、前記複数の電気モジュールは、前記発熱部品としての半導体スイッチング素子を有するスイッチモジュールを含み、前記スイッチモジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている。
【0012】
上記構成では、複数の電気部品は、発熱部品としての半導体スイッチング素子を有するスイッチモジュールを含むものとして構成されている。そして、スイッチモジュールが、筒状部の内周面に接した状態で設けられていることにより、スイッチモジュールにおける熱が筒状部に伝達され、その筒状部での熱交換によりスイッチモジュールが好適に冷却される。
【0013】
手段4では、手段3において、前記電力変換器は、前記電機子巻線の相ごと設けられる上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体と、相ごとの前記直列接続体にそれぞれ並列に接続されるコンデンサとを有し、前記スイッチモジュールは、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを構成する前記半導体スイッチング素子と前記コンデンサとを前記発熱部品として有するとともに、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記半導体スイッチング素子及び前記コンデンサを冷却する冷却装置を有しており、前記スイッチモジュールにおいて、前記半導体スイッチング素子を挟んで両側に、前記冷却装置を構成する冷却器がそれぞれ配置されるとともに、前記半導体スイッチング素子の両側の前記冷却器のうち少なくとも一方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記コンデンサが配置されている。
【0014】
上記構成によれば、スイッチモジュールにおいて、半導体スイッチング素子の両側に冷却器がそれぞれ配置されることで、半導体スイッチング素子に対する冷却性能を高めることができる。また、半導体スイッチング素子だけでなく、コンデンサも冷却器に付近に設けられるため、コンデンサの冷却性能も高めることができる。
【0015】
手段5では、手段3において、前記電力変換器は、前記電機子巻線の相ごと設けられる上アームスイッチ及び下アームスイッチの直列接続体と、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを駆動する駆動回路と、相ごとの前記直列接続体にそれぞれ並列に接続されるコンデンサとを有し、前記スイッチモジュールは、前記上アームスイッチ及び前記下アームスイッチを構成する前記半導体スイッチング素子と前記駆動回路と前記コンデンサとを前記発熱部品として有するとともに、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記半導体スイッチング素子及び前記コンデンサを冷却する冷却装置を有しており、前記スイッチモジュールにおいて、前記半導体スイッチング素子を挟んで両側に、前記冷却装置を構成する冷却器がそれぞれ配置されるとともに、前記半導体スイッチング素子の両側の前記冷却器のうち一方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記駆動回路が配置され、他方の冷却器において前記半導体スイッチング素子とは逆側に前記コンデンサが配置されている。
【0016】
上記構成によれば、スイッチモジュールにおいて、半導体スイッチング素子の両側に冷却器がそれぞれ配置されることで、半導体スイッチング素子に対する冷却性能を高めることができる。また、半導体スイッチング素子だけでなく、駆動回路及びコンデンサも冷却器に付近に設けられるため、これら駆動回路とコンデンサについても冷却性能も高めることができる。
【0017】
手段6では、手段2又は3において、前記電気モジュールは、前記冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて前記発熱部品を冷却する冷却装置を有している。
【0018】
上記構成によれば、電気モジュール内に冷媒通路から冷媒が流入され、冷却装置により発熱部品が冷却される。この場合、電気モジュールは、筒状部での熱交換に加えて、冷却装置での熱交換により冷却される。これにより、電気モジュールの冷却効果を高めることができる。
【0019】
手段7では、手段2〜6のいずれか1つにおいて、前記複数の電気モジュールは、前記発熱部品としての半導体スイッチング素子を有するスイッチモジュールと、前記発熱部品としての平滑コンデンサを有するコンデンサモジュールとを含み、前記スイッチモジュール及び前記コンデンサモジュールが、前記筒状部の内周面に接した状態で設けられている。
【0020】
上記構成では、複数の電気モジュールは、半導体スイッチング素子を有するスイッチモジュールと、平滑コンデンサを有するコンデンサモジュールとを含むものとして構成されている。そして、スイッチモジュール及びコンデンサモジュールが、筒状部の内周面に接した状態で設けられていることにより、スイッチモジュール及びコンデンサモジュールにおける熱が筒状部にそれぞれ伝達され、その筒状部での熱交換によりスイッチモジュール及びコンデンサモジュールが好適に冷却される。
【0021】
なお、複数の電気モジュールとしてスイッチモジュールとコンデンサモジュールとを有する構成では、それらスイッチモジュールとコンデンサモジュールとのうち少なくもスイッチモジュールに、冷媒通路からモジュール内部に冷媒を流入させて発熱部品を冷却する冷却装置が設けられているとよい。
【0022】
手段8では、手段7において、冷媒を循環させる冷媒循環経路と、その冷媒循環経路に設けられる放熱装置とを有する冷媒循環システムから、冷媒が前記冷媒通路に流入される回転電機であって、前記冷媒通路は、前記冷媒循環経路から冷媒を流入させる入口部と前記冷媒循環経路に冷媒を流出させる出口部とを有し、前記入口部と前記出口部との間を周方向に繋ぐように前記筒状部に沿って環状に設けられており、前記スイッチモジュールは、前記冷媒通路において前記入口部に近い上流側に配置され、前記コンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールよりも下流側に配置されている。
【0023】
上記構成によれば、ハウジング部材の筒状部に設けられた冷却通路に対して、冷媒循環経路から入口部を介して冷媒が流入されるとともに、出口部を介して冷媒が冷媒循環経路に流出される。この際、冷媒が入口部から出口部に達するまでの間に、冷媒によるスイッチモジュール及びコンデンサモジュールの冷却が行われる。この場合、スイッチモジュールが冷媒通路の上流側に、コンデンサモジュールが冷媒通路の下流側にそれぞれ配置されており、冷媒通路を流れる冷媒が上流側ほど低温であることを想定すれば、スイッチモジュールを優先的に冷却する構成を実現することができる。
【0024】
手段9では、手段7において、冷媒を循環させる冷媒循環経路と、その冷媒循環経路に設けられる放熱装置とを有する冷媒循環システムから、冷媒が前記冷媒通路に流入される回転電機であって、前記冷媒通路は、前記冷媒循環経路から冷媒を流入させる入口部と前記冷媒循環経路に冷媒を流出させる出口部とを有し、前記入口部と前記出口部との間を周方向に繋ぐように前記筒状部に沿って環状に設けられており、前記筒状部には、径方向内側に突出する突出部が設けられ、その突出部に前記入口部及び前記出口部が設けられており、周方向に隣り合う前記電気モジュール同士の間隔として、第1間隔とその第1間隔よりも広い第2間隔とが定められており、周方向に隣り合う前記電気モジュール同士の間隔が前記第2間隔となる部分に、前記突出部が設けられている。
【0025】
上記構成によれば、ハウジング部材の筒状部に設けられた冷却通路に対して、冷媒循環経路から入口部を介して冷媒が流入されるとともに、出口部を介して冷媒が冷媒循環経路に流出される。この際、冷媒が入口部から出口部に達するまでの間に、冷媒によるスイッチモジュール及びコンデンサモジュールの冷却が行われる。
【0026】
また、上記構成では、周方向に隣り合う電気モジュール同士の間隔が一部で拡げられており、その拡げられた間隔(第2間隔)となる部分に突出部が設けられているため、筒状部の径方向内側となる部分に、冷却水通路の入口部及び出口部を好適に形成することができる。つまり、冷却性能を高めるには冷媒の流通量を確保する必要があり、そのためには入口部及び出口部の開口面積を大きくすることが考えられる。この点、上記のとおり電気モジュール同士の間隔を一部で拡げて突出部を設けることにより、所望とする大きさの入口部及び出口部を好適に形成することができる。
【0027】
手段10では、手段9において、前記電気モジュールごとに設けられた電気的な入出力端子に接続される端子モジュールを備え、前記端子モジュールは、回転電機外の外部装置との電気的な接続を可能とする外部接続端子を有し、前記筒状部の径方向内側において前記突出部に径方向に並ぶ位置に、前記外部接続端子が配置されている。
【0028】
上記構成によれば、端子モジュールが複数の電気モジュールにそれぞれ接続されており、端子モジュールの外部接続端子を介して、各電気モジュールと回転電機外の外部装置との電気的な接続が可能となっている。また、外部接続端子を、筒状部の径方向内側において突出部に径方向に並ぶ位置に配置するようにした。つまり、外部接続端子を、周方向に隣り合う電気モジュール同士の間隔が拡げられた部分(第2間隔に相当する部分)に突出部と共に配置するようにした。これにより、各電気モジュールとの干渉を避けつつ、外部接続端子を好適に配置することができる。
【0029】
手段11では、手段9又は10において、前記スイッチモジュールは、前記冷媒通路において前記入口部に近い上流側に配置され、前記コンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールよりも下流側に配置されている。
【0030】
上記構成によれば、スイッチモジュールが冷媒通路の上流側に、コンデンサモジュールが冷媒通路の下流側に配置されている。この場合、冷媒通路を流れる冷媒は上流側ほど低温であるため、スイッチモジュールを優先的に冷却する構成を実現することができる。
【0031】
手段12では、手段2〜6のいずれか1つにおいて、前記電力変換器は、直流電源と前記電機子巻線の各相の相巻線との間において電力を変換するものであり、前記複数の電気モジュールとして、スイッチング動作により前記直流電源から各相の前記相巻線に流れる電流の通電方向を制御するスイッチング素子を有する複数のスイッチモジュールと、前記スイッチング動作により前記電流に発生する高周波振動を抑制する平滑コンデンサを有する複数のコンデンサモジュールと、を備えるとともに、前記直流電源の正極側に接続される正極側導電体と、前記直流電源の負極側に接続される負極側導電体と、を備え、前記スイッチング素子及び前記平滑コンデンサは、前記正極側導電体及び前記負極側導電体の間に並列に接続されており、前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールは環状に配置されており、前記正極側導電体及び前記負極側導電体は、環状をなし、周方向において前記各スイッチモジュール及び前記各コンデンサモジュールの並び順序でそれらの各モジュールの端子に接続されており、前記各スイッチモジュールの両隣に前記コンデンサモジュールが配置されており、その両隣に配置された前記コンデンサモジュールに含まれる前記平滑コンデンサの容量が互いに等しくなっている。
【0032】
回転電機に一体に設けられた電力変換器において、複数のスイッチモジュール及び複数のコンデンサモジュールが環状に配置され、これに対応させて正極側導電体及び負極側導電体が環状に形成されていると、周方向における各モジュールの並び順序に応じて、コンデンサモジュールにおける発熱量が偏ることがある。この点、上記構成では、各スイッチモジュールの両隣にコンデンサモジュールを配置するとともに、その両隣に配置されたコンデンサモジュールに含まれるコンデンサの容量を互いに等しくしている。この構成によれば、各スイッチモジュールから、容量の等しい両隣の平滑コンデンサに略等しい電流が流れるため、各コンデンサモジュールにおける発熱量を均等化でき、コンデンサモジュールにおける発熱量の偏りを抑制できる。
コンデンサモジュールにおける発熱量の偏りが抑制されることにより、回転電機に付与する冷却能力を下げることができ、それに伴う小型化を実現することも期待できる。なお、スイッチング素子及び平滑コンデンサは発熱部品に相当する。
【0033】
手段13では、手段12において、前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールは、前記スイッチモジュールと前記コンデンサモジュールとが周方向に交互に並ぶように配置されている。
【0034】
上記構成によれば、各コンデンサモジュールに含まれるコンデンサに流れる電流を均等化しつつ、電力変換器に必要なコンデンサモジュールの数を減らすことができ、電力変換器の構成を簡略化できる。
【0035】
手段14では、手段12において、周方向に並ぶ前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールにおいて、周方向に分散配置された前記スイッチモジュールの間に、2つの前記コンデンサモジュールがそれぞれ配置され、当該2つの前記コンデンサモジュールが、前記正極側導電体及び前記負極側導電体に異なる接続位置で接続されている。
【0036】
上記構成によれば、各コンデンサモジュールの両隣にスイッチモジュールが配置されることがない。そのため、両隣のスイッチモジュールから各コンデンサモジュールに含まれるコンデンサに電流が流れ、このコンデンサに過度の電流が流れることを抑制できる。
【0037】
手段15では、手段12において、周方向に並ぶ複数の前記スイッチモジュール及び複数の前記コンデンサモジュールにおいて、周方向に分散配置された前記スイッチモジュールの間に、2以上の前記コンデンサモジュールがそれぞれ配置され、当該2以上の前記コンデンサモジュールが、前記正極側導電体及び前記負極側導電体に同じ接続位置で接続されている。
【0038】
上記構成によれば、接続位置を同一にすることで、周方向に隣り合うスイッチモジュールの間に2以上のコンデンサモジュールを配置した場合であっても、これらのコンデンサモジュールに均等に電流を流すことができ、コンデンサモジュールにおける発熱量の偏りを抑制できる。
【0039】
手段16では、手段12〜15のいずれか1つにおいて、前記正極側導電体及び前記負極側導電体において、前記スイッチモジュール及び前記コンデンサモジュールにおける前記各端子との接続位置が、周方向において等間隔に配置されている。
【0040】
上記構成によれば、各スイッチモジュールから見た、両隣のコンデンサモジュールに含まれるコンデンサのインピーダンスを等しくすることができる。これにより、各コンデンサに流れる電流を等しくすることができ、コンデンサモジュールにおける発熱量の偏りを抑制できる。
【0041】
手段17では、手段12において、前記複数のスイッチモジュール及び前記複数のコンデンサモジュールが並ぶ仮想円上において、隣り合う各モジュールの間隔が他よりも拡張された拡張部が設けられており、その拡張部を挟んで両側に、それぞれ前記コンデンサモジュールが配置されている。
【0042】
回転電機において、例えば筒状部の内周側(すなわち各モジュールが並ぶ仮想円上)に冷媒通路の一部を設けることが考えられ、かかる場合には、隣り合う各モジュールの間隔が他よりも拡張された拡張部が設けられることがある。この場合に、周方向における拡張部の一方側にスイッチモジュールが配置され、周方向における拡張部の他方側に、スイッチモジュールの両隣に配置されるコンデンサモジュールのうちの一方が配置されると、このスイッチモジュールから他方のコンデンサモジュール、つまり拡張部とは逆側に配置されたコンデンサモジュールに集中して電流が流れ、コンデンサモジュールの発熱量に偏りが生じる。この点、上記構成では、拡張部を挟んで両側にそれぞれコンデンサモジュールが配置されている。そのため、拡張部が設けられた構成であっても、コンデンサモジュールの発熱量に偏りが生じることを抑制できる。
【0043】
手段18では、手段1〜17のいずれか1つにおいて、前記電機子としての固定子の径方向外側に前記界磁子としての回転子が設けられるアウタロータ式の回転電機であって、前記筒状部の径方向外側に前記固定子が固定されている。
【0044】
アウタロータ式の回転電機において、筒状部の径方向外側に固定子が固定され、かつ径方向内側に複数の電気部品(電気モジュール)が配置される構成となっている。これにより、筒状部に対して、その径方向外側から固定子の熱が伝わるとともに、径方向内側から電気部品の熱が伝わることになる。この場合、固定子と電気部品とを、冷媒通路を流れる冷媒により同時に冷やすことが可能となり、回転電機における発熱部品の熱を効率良く放出することができる。
【0045】
手段19では、手段18において、前記筒状部を挟んで径方向内側の前記電気部品と径方向外側の前記電機子巻線とが接続線により電気的に接続されており、前記接続線は、前記冷媒通路に対して軸方向の一方側又は他方側に離れた位置に設けられている。
【0046】
上記構成では、回転電機において、電気部品と電機子巻線とが筒状部を隔てて径方向内側の領域と径方向外側の領域とにそれぞれ設けられているが、接続線によって、電気部品と電機子巻線との電気的な接続がなされている。この場合、接続線は、冷媒通路に対して軸方向の一方側又は他方側に離れた位置に設けられており、筒状部において環状に冷媒通路が形成される構成、すなわち筒状部の内側及び外側が冷媒通路により分断されている構成であっても、電気部品と電機子巻線とを好適に接続することができる。
【0047】
手段20では、手段1〜19のいずれか1つにおいて、前記電機子巻線は、前記磁石部に対向する位置で周方向に所定間隔で配置される導線部を有し、前記電機子において、周方向における前記各導線部の間に導線間部材を設け、かつその導線間部材として、1磁極における前記導線間部材の周方向の幅寸法をWt、前記導線間部材の飽和磁束密度をBs、1磁極における前記磁石部の周方向の幅寸法をWm、前記磁石部の残留磁束密度をBrとした場合に、Wt×Bs≦Wm×Brの関係となる磁性材料、若しくは非磁性材料を用いる構成か、又は周方向における前記各導線部の間に導線間部材を設けていない構成となっており、前記導線部は、その径方向の厚さ寸法が、1磁極内における1相分の周方向の幅寸法よりも小さい。
【0048】
上記構成の回転電機では、電機子において周方向に並ぶ各導線部の間のティース(鉄心)を小さくする又は無くすことで、それら各導線部の間で生じる磁気飽和に起因するトルク制限を抑制するとともに、導線部を扁平薄型にすることでトルク低下を抑制するものとしている。この場合、仮に回転電機の外径寸法が同じであっても、電機子の薄型化により磁気回路部の径方向内側の領域を拡張することが可能となり、その内側領域を用いて、冷媒通路を有する筒状部や、筒状部の径方向内側に設けられた複数の電気部品を好適に配置することができる。
【0049】
手段21では、手段20において、前記磁石部は、磁極中心であるd軸の側において、磁極境界であるq軸の側に比べて磁化容易軸の向きがd軸に平行となるように配向がなされて構成されている。
【0050】
上記構成の回転電機では、磁石部において磁石磁束がd軸側に集まることでd軸での磁石磁束が強化され、それに伴うトルク増強が可能となっている。この場合、磁石部において径方向の厚さ寸法の縮小化(薄型化)が可能になることに伴い、磁気回路部の径方向内側の領域を拡張することが可能となり、その内側領域を用いて、冷媒通路を有する筒状部や、筒状部の径方向内側に設けられた複数の電気部品を好適に配置することができる。なお、電機子側での薄型化を併せて実施することにより、その効果は一層顕著なものとなる。
(【0051】以降は省略されています)

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