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公開番号2020025430
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200213
出願番号2019013377
出願日20190129
発明の名称電力変換装置
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20200121BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】半導体装置を冷却しつつ、厚み方向に直交する方向の体格を小型化できる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】電力変換装置5は、冷媒が流通する流路234を有する冷却器230と、複数のパワーモジュール110を備えている。冷却器230は、一面233a及び一面と厚み方向であるZ方向において反対の裏面233bを有している。パワーモジュール110は、上下アーム回路10を構成する半導体装置20と、Z方向において半導体装置20と並んで配置され、上下アーム回路10に並列に接続されたコンデンサC1をそれぞれ有している。そして、冷却器230における一面233a及び裏面233bの両面に、パワーモジュール110がそれぞれ配置されている。
【選択図】図46
特許請求の範囲【請求項1】
冷媒が流通する流路(234)を有し、一面(233a)及び前記一面と厚み方向において反対の裏面(233b)を有する冷却器(230)と、
上下アーム回路(10)を構成する半導体装置(20)と、前記厚み方向において前記半導体装置と並んで配置され、前記上下アーム回路に並列に接続されたコンデンサ(C1)と、をそれぞれ有する複数のパワーモジュール(110)と、
を備え、
前記冷却器における前記一面及び前記裏面の両面に、前記パワーモジュールがそれぞれ配置されている電力変換装置。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記冷却器である第1冷却器は、前記流路としての第1流路を有し、
前記パワーモジュールは、前記第1流路に連結される第2流路(126)を備えた第2冷却器(120)をそれぞれ有しており、
前記第2流路は、前記冷媒が前記第1流路から前記第2流路を経由して前記第1流路に戻るように、前記第1流路に連結され、
前記厚み方向において、前記第2冷却器の一面に前記半導体装置が配置され、前記第2冷却器に対して前記半導体装置とは反対側に前記コンデンサが配置されている請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記第1流路は、上流側領域(234a)と下流側領域(234b)とに区画されており、
前記第2流路は、前記上流側領域と前記下流側領域とを繋いでいる請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記第2冷却器は、前記第1冷却器よりも熱伝達率が高くされるとともに、前記厚み方向において2段に分岐しており、
分岐した前記第2冷却器に挟まれて前記半導体装置が配置され、前記第2冷却器の2段の少なくとも1つにおいて前記半導体装置とは反対側に前記コンデンサが配置されている請求項2又は請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記半導体装置は、信号端子(80)を有し、
前記パワーモジュールは、前記半導体装置の駆動回路が形成された回路基板(160)をさらに有し、
前記コンデンサは、前記第2冷却器の2段の1つにおいて、前記半導体装置とは反対側に配置され、
前記回路基板は、前記第2冷却器の2段の別の1つにおいて、前記半導体装置とは反対側に配置されるとともに、前記信号端子と接続されている請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
同じ前記パワーモジュールにおいて、前記半導体装置のほうが前記コンデンサよりも前記冷却器に近い位置とされている請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記冷却器において、前記厚み方向の長さが、前記厚み方向に直交する方向の最小長さよりも短くされている請求項1〜6いずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
少なくとも一部の前記パワーモジュールにおける前記半導体装置は、インバータ(7,8)を構成し、
直流電源と前記インバータを構成する前記上下アーム回路に並列接続された前記コンデンサである第1コンデンサとの間に配置され、前記第1コンデンサよりも静電容量の大きい第2コンデンサ(270,C2)をさらに備える請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記第2コンデンサは、前記冷却器の両面に配置されている請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記冷却器は、前記第2コンデンサの配置領域と、複数の前記パワーモジュールの配置領域とを区画する切り欠き部(235)を有する請求項8又は請求項9に記載の電力変換装置。
【請求項11】
リアクトル(260,R1,R2)をさらに備え、
一部の前記パワーモジュールにおける前記半導体装置は、前記リアクトルとともにコンバータ(6)を構成し、
前記第2コンデンサ及び前記リアクトルは、前記厚み方向に直交する一方向において並んで配置されている請求項8〜10いずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項12】
前記第2コンデンサ及び前記リアクトルは、複数の前記パワーモジュールの並び方向と同じ方向に並んで配置され、
前記厚み方向及び前記並び方向に直交する方向において、前記第2コンデンサ及び前記リアクトルは、前記パワーモジュールと対向している請求項11に記載の電力変換装置。
【請求項13】
前記コンバータは、複数の前記リアクトルが互いに並列接続された多相コンバータであり、
前記多相コンバータを構成する複数の前記パワーモジュール及び複数の前記リアクトルは、前記冷却器の両面に配置されている請求項11又は請求項12に記載の電力変換装置。
【請求項14】
前記パワーモジュールは前記流路の上流側に配置され、前記第2コンデンサ及び前記リアクトルは前記パワーモジュールよりも前記流路の下流側に配置されている請求項11〜13いずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項15】
前記パワーモジュールとは別の発熱体(260,270)をさらに備え、
前記第1冷却器における前記一面側及び前記裏面側の少なくとも一方において、前記パワーモジュールと前記発熱体とが並んで配置され、
前記上流側領域及び前記下流側領域は、前記パワーモジュールと前記発熱体との並び方向に延設され、
前記並び方向に直交する方向において、前記発熱体のひとつの側面が前記上流側領域によって冷却され、前記側面とは反対の面が前記下流側領域によって冷却されるように、前記第1流路における前記上流側領域と前記下流側領域との間に前記発熱体が配置されている請求項3に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、電力変換装置に関する。
続きを表示(約 13,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電力変換装置が開示されている。この電力変換装置は、半導体モジュールと、冷却器と、コンデンサを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−95957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した電力変換装置では、冷却器の一面側に半導体モジュールが配置され、一面とは厚み方向において反対の裏面側にコンデンサが配置されている。しかしながら、半導体モジュール(半導体装置)を冷却しつつ、厚み方向に直交する方向の体格についてさらなる小型化が求められている。
【0005】
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、半導体装置を冷却しつつ、厚み方向に直交する方向の体格を小型化できる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
【0007】
本開示のひとつである電力変換装置は、
冷媒が流通する流路(234)を有し、一面(233a)及び一面と厚み方向において反対の裏面(233b)を有する冷却器(230)と、
上下アーム回路(10)を構成する半導体装置(20)と、厚み方向において半導体装置と並んで配置され、上下アーム回路に並列に接続されたコンデンサ(C1)と、をそれぞれ有する複数のパワーモジュール(110)と、
を備え、
冷却器における一面及び裏面の両面に、パワーモジュールがそれぞれ配置されている。
【0008】
この電力変換装置によれば、複数のパワーモジュールのそれぞれが、上下アーム回路を構成する半導体装置だけでなく、上下アーム回路に並列接続されたコンデンサを有している。このように、パワーモジュールごとに、換言すれば上下アーム回路ごとに、コンデンサをもたせている。さらに、パワーモジュールにおいて、半導体装置とコンデンサとは、厚み方向に並んで配置されている。パワーモジュールを冷却器の両面に配置することで、半導体装置を冷却しつつ、厚み方向に直交する方向の体格を小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第1実施形態の電力変換装置が適用される駆動システムを示す等価回路図である。
半導体装置を示す斜視図である。
図2のIII-III線に沿う断面図である。
半導体装置を主端子側から見た平面図である。
図2に対して封止樹脂体を省略した図である。
リードフレームの不要部分をカットする前の斜視図である。
IGBTと主端子の位置関係を示す平面図である。
半導体装置の別例を示す斜視図である。
半導体装置の別例を示す斜視図である。
半導体装置の別例を示す斜視図である。
主端子トータルのインダクタンスの磁場解析結果を示す図である。
半導体装置の別例を示す斜視図である。
半導体装置の別例を示す平面図であり、図7に対応している。
半導体装置の別例を示す平面図であり、図7に対応している。
半導体装置の別例を示す平面図であり、図7に対応している。
半導体装置の別例を示す平面図であり、図7に対応している。
半導体装置の別例を示す断面図であり、図3に対応している。
図17のXVIII-XVIII線に沿う断面図である。
半導体装置の別例の半導体装置を示す断面図である。
IGBTと主端子の位置関係を示す平面図であり、図7に対応している。
パワーモジュールを示す平面図である。
図21のXXII-XXII線に沿う断面図である。
図21を裏面側から見た平面図である。
図21をA方向から見た平面図である。
図21をB方向から見た平面図である。
図21をC方向から見た平面図である。
半導体装置、平滑コンデンサ、各バスバーの接続を説明するための図である。
配線の寄生インダクタンスを含む等価回路図である。
図27の別例を示す模式図である。
第1実施形態の電力変換装置を示す分解斜視図である。
電力変換装置の分解斜視図である。
電力変換装置の斜視図である。
電力変換装置の斜視図である。
電力変換装置の斜視図である。
電力変換装置の斜視図である。
電力変換装置の平面図である。
図36をケースの底壁側から見た平面図である。
図36をD方向から見た平面図である。
図36をE方向から見た平面図である。
図36をF方向から見た平面図である。
図36をG方向から見た平面図である。
図36のXLII-XLII線に沿う断面図である。
図36のXLIII-XLIII線に沿う断面図である。
図36のXLIV-XLIV線に沿う断面図である。
冷却構造を示す平面図である。
冷却構造を示す模式的な断面図である。
冷却構造の別例を示す模式的な断面図である。
パワーモジュールの配置の別例を示す模式的な平面図である。
第2実施形態の電力変換装置において、冷却構造を示す模式的な断面図である。
第3実施形態の電力変換装置において、冷却構造を示す模式的な断面図である。
第4実施形態の電力変換装置を示す斜視図である。
冷却器周辺を示す斜視図である。
冷却器周辺を示す平面図である。
冷却器の流路を示す図である。
図53のLIV-LIV線に沿う断面図である。
図53のLV-LV線に沿う断面図である。
流路の別例を示す図である。
流路の別例を示す図である。
発熱体の別例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。以下において、冷却器230の熱交換部233の厚み方向をZ方向、Z方向に直交し、複数のパワーモジュール110の並び方向をX方向と示す。また、Z方向及びX方向の両方向に直交する方向をY方向と示す。特に断わりのない限り、上記したX方向及びY方向により規定されるXY面に沿う形状を平面形状とする。
【0011】
(第1実施形態)
本実施形態の電力変換装置は、たとえば電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HV)などの車両に適用可能である。以下では、ハイブリッド自動車に適用される例について説明する。
【0012】
(駆動システム)
先ず、図1に基づき、電力変換装置が適用される駆動システムの概略構成について説明する。
【0013】
図1に示すように、車両の駆動システム1は、直流電源2と、モータジェネレータ3,4と、直流電源2とモータジェネレータ3,4との間で電力変換を行う電力変換装置5を備えている。
【0014】
直流電源2は、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの充放電可能な二次電池である。モータジェネレータ3,4は、三相交流方式の回転電機である。モータジェネレータ3は、図示しないエンジンにより駆動されて発電する発電機(オルタネータ)、及び、エンジンを始動させる電動機(スタータ)として機能する。モータジェネレータ4は、車両の走行駆動源、すなわち電動機として機能する。また、回生時には発電機として機能する。車両は、走行駆動源として、エンジン及びモータジェネレータ4を備えている。
【0015】
電力変換装置5は、コンバータ6と、インバータ7,8と、制御回路部9と、平滑コンデンサC2と、フィルタコンデンサC3などを備えている。コンバータ6及びインバータ7,8は、電力変換部である。コンバータ6は、直流電圧を異なる値の直流電圧に変換するDC−DC変換部であり、インバータ7,8は、DC−AC変換部である。これら電力変換部は、上下アーム回路10とコンデンサC1を有する並列回路11を、それぞれ備えている。
【0016】
上下アーム回路10は、スイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2を有している。本実施形態では、スイッチング素子Q1,Q2として、nチャネル型のIGBTを採用している。上アーム10Uは、スイッチング素子Q1に、還流用のダイオードD1が逆並列に接続されてなる。下アーム10Lは、スイッチング素子Q2に、還流用のダイオードD2が逆並列に接続されてなる。なお、スイッチング素子Q1,Q2は、IGBTに限定されない。たとえばMOSFETを採用することもできる。ダイオードD1,D2としては、寄生ダイオードを用いることもできる。
【0017】
上アーム10Uと下アーム10Lは、上アーム10UをVHライン12H側として、VHラインとNライン13との間で直列接続されている。高電位側の電力ラインであるPライン12は、上記したVHライン12Hに加えて、VLライン12Lを有している。VLライン12Lは、直流電源2の正極端子に接続されている。VLライン12LとVHライン12Hとの間にコンバータ6が設けられており、VHライン12Hの電位は、VLライン12Lの電位以上とされる。Nライン13は、直流電源2の負極に接続されており、接地ラインとも称される。このように、電力ライン間で上アーム10Uと下アーム10Lが直列接続されて、上下アーム回路10が構成されている。後述する半導体装置20は、1つのアームを構成する。
【0018】
なお、スイッチング素子Q1のコレクタ電極がVHライン12Hに接続され、スイッチング素子Q2のエミッタ電極がNライン13に接続されている。スイッチング素子Q1のエミッタ電極と、スイッチング素子Q2のコレクタ電極が接続されている。
【0019】
コンデンサC1の正極端子は、上アーム10Uを構成するスイッチング素子Q1のコレクタ電極に接続されている。コンデンサC1の負極端子は、下アーム10Lを構成するスイッチング素子Q2のエミッタ電極に接続されている。すなわち、コンデンサC1は、対応する上下アーム回路10に並列接続されている。並列回路11は、上下アーム回路10とコンデンサC1とが並列接続されてなる。並列回路11は、共通配線11P,11Nを有している。上アーム10UとコンデンサC1の正極端子との接続点は、共通配線11Pを介して、VHライン12Hに接続されている。下アーム10LとコンデンサC1の負極端子との接続点は、共通配線11Nを介して、Nライン13に接続されている。
【0020】
本実施形態では、平滑コンデンサC2やフィルタコンデンサC3とは別に、コンデンサC1が設けられている。コンデンサC1は、並列接続された上下アーム回路10を構成するスイッチング素子Q1,Q2のスイッチング時に必要な電荷を供給する機能を有せばよい。スイッチングによってエネルギーロス(損失)が発生し、上下アームの両端間の電圧が落ち込むため、不足する電荷を、並列接続されたコンデンサC1から供給する。このため、コンデンサC1の静電容量は、平滑コンデンサC2やフィルタコンデンサC3の静電容量に対して十分に小さい値とされている。たとえば、平滑コンデンサC2の静電容量が1000μFとされ、コンデンサC1の静電容量が10μF〜20μFとされている。後述するパワーモジュール110は、1つの並列回路11を構成する。
【0021】
フィルタコンデンサC3は、VLライン12LとNライン13との間に接続されている。フィルタコンデンサC3は、直流電源2に並列に接続されている。フィルタコンデンサC3は、たとえば直流電源2からの電源ノイズを除去する。フィルタコンデンサC3は、平滑コンデンサC2よりも低電圧側に配置されるため低圧側コンデンサとも称される。なお、Nライン13及びVLライン12Lの少なくとも一方には、直流電源2とフィルタコンデンサC3との間に、図示しないシステムメインリレー(SMR)が設けられている。
【0022】
コンバータ6は、上記した並列回路11と、リアクトルを有している。本実施形態のコンバータ6は、多相コンバータ、具体的には二相コンバータとして構成されている。コンバータ6は、2組の並列回路11と、並列回路11ごとに設けられたリアクトルR1,R2を有している。並列回路11は、VHライン12HとNライン13との間で並列接続されている。リアクトルR1,R2の一端はVLライン12Lに接続され、他端は、昇圧配線14をそれぞれ介して、対応する並列回路11における上アーム10U及び下アーム10Lの接続点に接続されている。すなわち、VLライン12Lと対応する上下アーム回路10の接続点との間に、リアクトルR1,R2が配置されている。リアクトルR1,R2は、VLライン12LとNライン13との間で、互いに並列に接続されている。
【0023】
コンバータ6は、制御回路部9によるスイッチング制御にしたがって、直流電圧を異なる値の直流電圧に変換する。コンバータ6は、直流電源2から供給される直流電圧を昇圧する機能を有している。また、平滑コンデンサC2の電荷を用いて直流電源2を充電する降圧機能も有している。
【0024】
平滑コンデンサC2は、VHライン12HとNライン13との間に接続されている。平滑コンデンサC2は、コンバータ6とインバータ7,8との間に設けられており、コンバータ6及びインバータ7,8と並列に接続されている。平滑コンデンサC2は、たとえばコンバータ6で昇圧された直流電圧を平滑化し、その直流電圧の電荷を蓄積する。平滑コンデンサC2の両端間の電圧が、モータジェネレータ3,4を駆動するための直流の高電圧となる。平滑コンデンサC2の両端間の電圧は、フィルタコンデンサC3の両端間の電圧以上とされる。平滑コンデンサC2は、フィルタコンデンサC3よりも高電圧側に配置されるため高圧側コンデンサとも称される。
【0025】
インバータ7は、平滑コンデンサC2を介してコンバータ6に接続されている。インバータ7は、上記した並列回路11を3組分、有している。すなわち、インバータ7は、三相分の上下アーム回路10を有している。U相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ3の固定子に設けられたU相巻線に接続されている。同様に、V相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ3のV相巻線に接続されている。W相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ3のW相巻線に接続されている。各相の上下アーム回路10の接続点は、相ごとに設けられた出力配線15を介して対応する相の巻線に接続されている。
【0026】
インバータ7は、制御回路部9によるスイッチング制御にしたがって、直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータジェネレータ3へ出力する。これにより、モータジェネレータ3は、所定のトルクを発生するように駆動される。また、インバータ7は、エンジンの出力を受けてモータジェネレータ3が発電した三相交流電圧を、制御回路部9によるスイッチング制御にしたがって直流電圧に変換し、VHライン12Hへ出力することもできる。このように、インバータ7は、コンバータ6とモータジェネレータ3との間で双方向の電力変換を行なう。
【0027】
同様に、インバータ8も、平滑コンデンサC2を介してコンバータ6に接続されている。インバータ8も、上記した並列回路11を3組分、有している。すなわち、インバータ8は、三相分の上下アーム回路10を有している。U相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ4の固定子に設けられたU相巻線に接続されている。V相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ4のV相巻線に接続されている。W相の上下アーム回路10の接続点は、モータジェネレータ4のW相巻線に接続されている。各相の上下アーム回路10の接続点は、相ごとに設けられた出力配線15を介して対応する相の巻線に接続されている。
【0028】
インバータ8は、制御回路部9によるスイッチング制御にしたがって、直流電圧を三相交流電圧に変換し、モータジェネレータ4へ出力する。これにより、モータジェネレータ3は、所定のトルクを発生するように駆動される。また、インバータ8は、車両の回生制動時、車輪からの回転力を受けてモータジェネレータ4が発電した三相交流電圧を、制御回路部9によるスイッチング制御にしたがって直流電圧に変換し、VHライン12Hへ出力することもできる。このように、インバータ8は、コンバータ6とモータジェネレータ4との間で双方向の電力変換を行なう。
【0029】
制御回路部9は、インバータ7,8のスイッチング素子を動作させるための駆動指令を生成し、図示しない駆動回路部(ドライバ)に出力する。制御回路部9は、図示しない上位ECUから入力されるトルク要求や各種センサにて検出された信号に基づいて、駆動指令を生成する。
【0030】
各種センサとしては、モータジェネレータ3,4の各相の巻線に流れる相電流を検出する電流センサ、モータジェネレータ3,4の回転子の回転角を検出する回転角センサ、平滑コンデンサC2の両端電圧、すなわちVHライン12Hの電圧を検出する電圧センサ、フィルタコンデンサC3の両端電圧、すなわちVLライン12Lの電圧を検出する電圧センサ、昇圧配線14に設けられ、リアクトルR1,R2を流れる電流を検出する電流センサなどがある。電力変換装置5は、これらの図示しないセンサを有している。制御回路部9は、具体的には、駆動指令としてPWM信号を出力する。制御回路部9は、たとえばマイコン(マイクロコンピュータ)を備えて構成されている。
【0031】
なお、駆動回路部は、制御回路部9からの駆動指令に基づいて駆動信号を生成し、対応する上下アーム回路10のスイッチング素子Q1,Q2のゲート電極に出力する。これにより、スイッチング素子Q1,Q2を駆動、すなわちオン駆動、オフ駆動させる。本実施形態では、駆動回路部が上下アーム回路10ごとに設けられている。
【0032】
次に、電力変換装置5を説明する前に、その構成要素である半導体装置20、半導体装置20を備えたパワーモジュール110について説明する。
【0033】
(半導体装置)
本実施形態の電力変換装置5に適用可能な半導体装置20の一例について説明する。以下に示す半導体装置20は、上下アーム回路10の一方、すなわち1つのアームを構成するように構成されている。すなわち、2つの半導体装置により、上下アーム回路10が構成される。このような半導体装置20は、1つのアームを構成する要素単位でパッケージ化しているため、1in1パッケージとも称される。半導体装置20は、上アーム10Uと下アーム10Lとで、基本的な構成が同じであり、たとえば共通部品とすることもできる。
【0034】
図2〜図7に示すように、半導体装置20は、封止樹脂体30、半導体チップ40、導電部材50、ターミナル60、主端子70、及び信号端子80を備えている。なお、図5は、図2に対して、封止樹脂体30を省略した図である。図6は、封止樹脂体30の成形後であって、タイバーなど、リードフレーム100の不要部分を除去する前の状態を示している。図7は、半導体チップ40と主端子70との位置関係を示す平面図であり、封止樹脂体30の一部、導電部材50E、及びターミナル60を省略して図示している。
【0035】
半導体装置20を含むパワーモジュール110が後述する冷却器230に配置された状態で、半導体チップ40の板厚方向は、冷却器230の熱交換部233の厚み方向であるZ方向と略平行となる。また、複数の主端子70の並び方向及び複数の信号端子80の並び方向が、複数のパワーモジュール110の並び方向であるX方向と略平行となる。このため、以下の説明においても、半導体チップ40の板厚方向をZ方向、主端子70や信号端子80の並び方向をX方向と示す。
【0036】
封止樹脂体30は、たとえばエポキシ系樹脂からなる。封止樹脂体30は、たとえばトランスファモールド法により成形されている。図2〜図4に示すように、封止樹脂体30は、半導体チップ40の板厚方向に平行なZ方向において、一面31と、一面31と反対の裏面32を有している。一面31及び裏面32は、たとえば平坦面となっている。封止樹脂体30は、一面31と裏面32とをつなぐ側面を有している。本例では、封止樹脂体30が、平面略矩形状をなしている。
【0037】
半導体チップ40は、Si、SiC、GaNなどの半導体基板に、素子が形成されてなる。半導体装置20は、半導体チップ40を1つ備えている。半導体チップ40には、上記した1つのアームを構成する素子(スイッチング素子及びダイオード)が形成されている。すなわち、素子としてRC(Reverse Conducting)−IGBTが形成されている。たとえば上アーム10Uとして用いる場合、半導体チップ40に形成された素子はスイッチング素子Q1及びダイオードD1として機能し、下アーム10Lとして用いる場合、半導体チップ40に形成された素子はスイッチング素子Q2及びダイオードD2として機能する。
【0038】
素子は、Z方向に主電流が流れるように縦型構造をなしている。図示を省略するが、素子はゲート電極を有している。ゲート電極はトレンチ構造をなしている。図3に示すように、半導体チップ40は、Z方向の両面に主電極を有している。具体的には、一面側に主電極としてコレクタ電極41を有し、一面と反対の裏面側に主電極としてエミッタ電極42を有している。コレクタ電極41はダイオードのカソード電極も兼ねており、エミッタ電極42はダイオードのアノード電極も兼ねている。コレクタ電極41は、一面のほぼ全面に形成されている。エミッタ電極42は、裏面の一部に形成されている。
【0039】
図3及び図7に示すように、半導体チップ40は、エミッタ電極42が形成された裏面に、信号用の電極であるパッド43を有している。パッド43は、エミッタ電極42とは別の位置に形成されている。パッド43は、エミッタ電極42と電気的に分離されている。パッド43は、Y方向において、エミッタ電極42の形成領域とは反対側の端部に形成されている。
【0040】
本例では、半導体チップ40が、5つのパッド43を有している。具体的には、5つのパッド43として、ゲート電極用、エミッタ電極42の電位を検出するケルビンエミッタ用、電流センス用、半導体チップ40の温度を検出する温度センサ(感温ダイオード)のアノード電位用、同じくカソード電位用を有している。5つのパッド43は、平面略矩形状の半導体チップ40において、Y方向の一端側にまとめて形成されるとともに、X方向に並んで形成されている。
【0041】
導電部材50は、半導体チップ40と主端子70とを電気的に中継する。すなわち、主電極の配線としての機能を果たす。本例では、半導体チップ40(素子)の熱を半導体装置20の外部に放熱する機能も果たす。このため、導電部材50は、ヒートシンクとも称される。導電部材50は、電気伝導性及び熱伝導性を確保すべく、Cuなどの金属材料を少なくとも用いて形成されている。
【0042】
導電部材50は、半導体チップ40を挟むように対をなして設けられている。導電部材50のそれぞれは、Z方向からの投影視において、半導体チップ40を内包するように設けられている。半導体装置20は、一対の導電部材50として、半導体チップ40のコレクタ電極41側に配置された導電部材50Cと、エミッタ電極42側に配置された導電部材50Eを有している。導電部材50Cがコレクタ電極41と後述する主端子70Cとを電気的に中継し、導電部材50Eがエミッタ電極42と後述する主端子70Eとを電気的に中継する。
【0043】
図3,図5,及び図7に示すように、導電部材50Cは、Z方向において厚肉の部分である本体部51Cと、本体部51Cよりも薄肉の部分である延設部52Cを有している。本体部51Cは、厚みがほぼ一定の平面略形状をなしている。本体部51Cは、Z方向において、半導体チップ40側の実装面53Cと、実装面53Cと反対の放熱面54Cを有している。延設部52Cは、Y方向において、本体部51Cの端部から延設されている。延設部52Cは、本体部51CとX方向の長さ、すなわち幅を同じにしてY方向に延設されている。延設部52Cにおける半導体チップ40側の面は、本体部51Cの実装面53Cと略面一となっており、半導体チップ40と反対の面は、封止樹脂体30によって封止されている。延設部52Cは、少なくとも主端子70の配置側の端部に設けられれば良い。本例では、本体部51Cの両端にそれぞれ設けられている。図7では、本体部51Cと延設部52Cとの境界を二点鎖線で示している。
【0044】
図3及び図5に示すように、導電部材50Eは、Z方向において厚肉の部分である本体部51Eと、本体部51Eよりも薄肉の部分である延設部52Eを有している。本体部51Eは、厚みがほぼ一定の平面略形状をなしている。本体部51Eは、Z方向において、半導体チップ40側の実装面53Eと、実装面53Eと反対の放熱面54Eを有している。延設部52Eは、Y方向において、本体部51Eの端部から延設されている。延設部52Eは、本体部51EとX方向の長さ、すなわち幅を同じにしてY方向に延設されている。延設部52Eにおける半導体チップ40側の面は、本体部51Eの実装面53Eと略面一となっており、半導体チップ40と反対の面は、封止樹脂体30によって封止されている。延設部52Eは、少なくとも主端子70の配置側の端部に設けられれば良い。本例では、本体部51Eの両端にそれぞれ設けられている。なお、本例では、導電部材50C,50Eとして共通部品を採用している。
【0045】
導電部材50Cの本体部51Cにおける実装面53Cには、半導体チップ40のコレクタ電極41が、はんだ90を介して接続されている。接続方法としては、はんだ接合に限定されない。導電部材50Cの大部分は封止樹脂体30によって覆われている。導電部材50Cの放熱面54Cは、封止樹脂体30から露出されている。放熱面54Cは、一面31と略面一となっている。導電部材50Cの表面のうち、はんだ90との接続部、放熱面54C、及び主端子70の連なる部分を除く部分が、封止樹脂体30によって覆われている。
【0046】
ターミナル60は、半導体チップ40と導電部材50Eとの間に介在している。ターミナル60は略直方体をなしており、その平面形状(平面略矩形状)はエミッタ電極42とほぼ一致している。ターミナル60は、半導体チップ40のエミッタ電極42と導電部材50Eとの電気伝導、熱伝導経路の途中に位置するため、電気伝導性及び熱伝導性を確保すべく、Cuなどの金属材料を少なくとも用いて形成されている。ターミナル60は、エミッタ電極42に対向配置され、はんだ91を介してエミッタ電極42と接続されている。接続方法としては、はんだ接合に特に限定されない。ターミナル60は、後述するリードフレーム100の一部分として構成されてもよい。
【0047】
導電部材50Eの本体部51Eにおける実装面53Eには、半導体チップ40のエミッタ電極42が、はんだ92を介して電気的に接続されている。具体的には、導電部材50Eとターミナル60とが、はんだ92を介して接続されている。そして、エミッタ電極42と導電部材50Eとは、はんだ91、ターミナル60、及びはんだ92を介して、電気的に接続されている。導電部材50Eも、封止樹脂体30によって大部分が覆われている。導電部材50Eの放熱面54Eは、封止樹脂体30から露出されている。放熱面54Eは、裏面32と略面一となっている。導電部材50Eの表面のうち、はんだ92との接続部、放熱面54E、及び主端子70の連なる部分を除く部分が、封止樹脂体30によって覆われている。
【0048】
主端子70は、半導体装置20と外部機器とを電気的に接続するための外部接続端子のうち、主電流が流れる端子である。半導体装置20は、複数の主端子70を備えている。主端子70は、対応する導電部材50に連なっている。同一の金属部材を加工することで、主端子70を対応する導電部材50と一体的に設けてもよいし、別部材である主端子70を接続によって導電部材50に連なる構成としてもよい。本例では、図6に示すように、主端子70は、信号端子80とともに、リードフレーム100の一部分として構成されており、導電部材50とは別部材とされている。図3に示すように、主端子70は、封止樹脂体30の内部で、対応する導電部材50に連なっている。
【0049】
図3及び図4に示すように、主端子70のそれぞれは、対応する導電部材50からY方向に延設され、封止樹脂体30の1つの側面33から外部に突出している。主端子70は、封止樹脂体30の内外にわたって延設されている。主端子70は、半導体チップ40の主電極と電気的に接続された端子である。半導体装置20は、主端子70として、コレクタ電極41と電気的に接続された主端子70Cと、エミッタ電極42と電気的に接続された主端子70Eを有している。主端子70Cはコレクタ端子、主端子70Eはエミッタ端子とも称される。
【0050】
主端子70Cは、導電部材50Cに連なっている。具体的には、延設部52Cの1つにおける半導体チップ40側の面に、はんだ93を介して接続されている。接続方法としては、はんだ接合に特に限定されない。主端子70Cは、導電部材50CからY方向に延設され、封止樹脂体30の側面33から外部に突出している。主端子70Eは、導電部材50Eに連なっている。具体的には、延設部52Eの1つにおける半導体チップ40側の面に、はんだ94を介して接続されている。接続方法としては、はんだ接合に特に限定されない。主端子70Eは、導電部材50Eから主端子70Cと同じ方向であるY方向に延設され、図3及び図4に示すように、主端子70Cと同じ側面33から外部に突出している。主端子70C,70Eの詳細については、後述する。
(【0051】以降は省略されています)

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