TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2020005478
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200109
出願番号2018125923
出願日20180702
発明の名称回転子積層鉄心及び回転子積層鉄心の製造方法
出願人株式会社三井ハイテック
代理人個人,個人,個人
主分類H02K 1/22 20060101AFI20191206BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】本開示は、スキューの効果を発揮しつつ占積率の向上を図ることが可能な回転子積層鉄心を説明する。
【解決手段】回転子積層鉄心は、第1〜第N(Nは2以上の自然数)のブロック体が積層された積層体を備える。第1〜第Nのブロック体が積層された状態で、第1〜第Nのカシメは高さ方向において一致しており、第1〜第Nの位置決め部は高さ方向において一致しているが、第1〜第Nのブロック体のうち高さ方向において隣り合う少なくとも一組の第n(nは1〜N-1のうちの任意の自然数)のブロック体と第n+1のブロック体との間で第n及び第n+1の磁石挿入孔は周方向においてずれている。第nのブロック体の下端面から突出する第nのカシメの突起は第n+1のブロック体の上端面に位置する第n+1のカシメの窪み内に収容されているが、第nのブロック体と第n+1のブロック体とは第n及び第n+1のカシメによって締結されていない。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1〜第N(Nは2以上の自然数)のブロック体が積層された積層体を備え、
前記第1〜第Nのブロック体のうち第m(mは1〜Nのうちの任意の自然数)のブロック体は、
複数の打抜部材が第mのカシメによって相互に締結されることで構成されており、
高さ方向に延びる第mの磁石挿入孔と、高さ方向に延びる第mの位置決め部とを含み、
前記第1〜第Nのブロック体が積層された状態で、前記第1〜第Nのカシメは高さ方向において一致しており、前記第1〜第Nの位置決め部は高さ方向において一致しているが、前記第1〜第Nのブロック体のうち高さ方向において隣り合う少なくとも一組の第n(nは1〜N−1のうちの任意の自然数)のブロック体と第n+1のブロック体との間で前記第n及び第n+1の磁石挿入孔は周方向においてずれており、
前記第nのブロック体の下端面から突出する前記第nのカシメの突起は前記第n+1のブロック体の上端面に位置する前記第n+1のカシメの窪み内に収容されているが、前記第nのブロック体と前記第n+1のブロック体とは前記第n及び第n+1のカシメによって締結されていない、回転子積層鉄心。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第1のブロック体の上端面に配置された第1の端面板と、
前記第Nのブロック体の下端面に配置された第2の端面板とをさらに備え、
前記第2の端面板は、前記第Nのブロック体の下端面から突出する前記第Nのカシメの突起が収容される収容凹部を含む、請求項1に記載の回転子積層鉄心。
【請求項3】
前記積層体は、前記第1〜第N(Nは3以上の自然数)のブロック体が積層されて構成されており、
前記第1のブロック体と前記第Nのブロック体との間で前記第1及び第Nの磁石挿入孔は高さ方向において一致している、請求項1又は2に記載の回転子積層鉄心。
【請求項4】
前記第1〜第Nの位置決め部は、凸条、凹溝又は貫通孔である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の回転子積層鉄心。
【請求項5】
第1〜第N(Nは2以上の自然数)のブロック体を得ることであって、前記第1〜第Nのブロック体のうち第m(mは1〜Nのうちの任意の自然数)のブロック体は、複数の打抜部材が第mのカシメによって相互に締結されることで構成されており、高さ方向に延びる第mの磁石挿入孔と高さ方向に延びる第mの位置決め部とを含むことと、
前記第1〜第Nのカシメ同士が高さ方向において一致し、前記第1〜第Nの位置決め部同士が高さ方向において一致し、前記第1〜第Nのブロック体のうち高さ方向において隣り合う少なくとも一組の第n(nは1〜N−1のうちの任意の自然数)のブロック体と第n+1のブロック体との間で前記第n及び第n+1の磁石挿入孔が周方向においてずれるように、前記第1〜第Nのブロック体を積層して、積層体を得ることとを含み、
前記積層体を得ることは、前記第nのブロック体と前記第n+1のブロック体とが前記第n及び第n+1のカシメによって締結されないように、前記第nのブロック体の下端面から突出する前記第nのカシメの突起を前記第n+1のブロック体の上端面に位置する前記第n+1のカシメの窪み内に収容することを含む、回転子積層鉄心の製造方法。
【請求項6】
前記第1のブロック体の上端面に第1の端面板を配置することと、
第2の端面板に形成された収容凹部内に前記第Nのブロック体の下端面から突出する前記第Nのカシメの突起が収容されるように、前記第Nのブロックの下端面に前記第2の端面板を配置することとをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記積層体を得ることは、前記第1のブロック体と前記第Nのブロック体との間で前記第1及び第Nの磁石挿入孔が高さ方向において一致するように、前記第1〜第N(Nは3以上の自然数)のブロック体を積層することを含む、請求項5又は6に記載の方法。
【請求項8】
前記第1〜第Nの位置決め部は、凸条、凹溝又は貫通孔である、請求項5〜7のいずれか一項に記載の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、回転子積層鉄心及び回転子積層鉄心の製造方法に関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、複数のブロック体を含む回転子積層鉄心を開示している。各ブロック体はそれぞれ、複数の磁石挿入孔と、一対のキーとを含む。複数の磁石挿入孔は、一対のキーの対向方向を基準にして、所定角度ずれている。複数のブロック体のうち高さ方向において隣り合うブロック体同士は、裏表反転するように積層されている。この場合、回転子積層鉄心の周面に現れる磁極は、上下に隣接するブロック体の間で周方向にずれる。これにより、回転軸に対して磁極を傾斜させるスキューの効果(トルクリップル、振動、騒音等の低減)が得られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005−051896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、積層鉄心は、高さ方向において複数の打抜部材がカシメにより相互に締結されることにより構成される。具体的には、カシメは、打抜部材の表面側に形成された窪みと、打抜部材の裏面側に形成された突起とで構成されている。一の打抜部材のカシメの窪みには、他の打抜部材のカシメの突起が嵌合される。そのため、積層体の最下層をなす打抜部材に形成されているカシメの突起は、積層体の下端面よりも外側に突出することがある。この場合、複数のブロック体を積層したときに、カシメの突起が隣接するブロック体に干渉し、ブロック体同士の間に隙間が発生してしまうことがある。従って、占積率(回転子積層鉄心の全体の体積のうち打抜部材の体積が占める割合)の低下に伴い、モータの出力密度が低下しうる。
【0005】
そこで、本開示は、スキューの効果を発揮しつつ占積率の向上を図ることが可能な回転子積層鉄心及び回転子積層鉄心の製造方法を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一つの観点に係る回転子積層鉄心は、第1〜第N(Nは2以上の自然数)のブロック体が積層された積層体を備える。第1〜第Nのブロック体のうち第m(mは1〜Nのうちの任意の自然数)のブロック体は、複数の打抜部材が第mのカシメによって相互に締結されることで構成されており、高さ方向に延びる第mの磁石挿入孔と、高さ方向に延びる第mの位置決め部とを含む。第1〜第Nのブロック体が積層された状態で、第1〜第Nのカシメは高さ方向において一致しており、第1〜第Nの位置決め部は高さ方向において一致しているが、第1〜第Nのブロック体のうち高さ方向において隣り合う少なくとも一組の第n(nは1〜N−1のうちの任意の自然数)のブロック体と第n+1のブロック体との間で第n及び第n+1の磁石挿入孔は周方向においてずれている。第nのブロック体の下端面から突出する第nのカシメの突起は第n+1のブロック体の上端面に位置する第n+1のカシメの窪み内に収容されているが、第nのブロック体と第n+1のブロック体とは第n及び第n+1のカシメによって締結されていない。
【0007】
本開示の他の観点に係る回転子積層鉄心の製造方法は、第1〜第N(Nは2以上の自然数)のブロック体を得ることであって、前記第1〜第Nのブロック体のうち第m(mは1〜Nのうちの任意の自然数)のブロック体は、複数の打抜部材が第mのカシメによって相互に締結されることで構成されており、高さ方向に延びる第mの磁石挿入孔と高さ方向に延びる第mの位置決め部とを含むことと、前記第1〜第Nのカシメ同士が高さ方向において一致し、前記第1〜第Nの位置決め部同士が高さ方向において一致し、前記第1〜第Nのブロック体のうち高さ方向において隣り合う第n(nは1〜N−1のうちの任意の自然数)のブロック体と第n+1のブロック体との間で前記第n及び第n+1の磁石挿入孔同士が周方向においてずれるように、前記第1〜第Nのブロック体を積層して、積層体を得ることとを含む。前記積層体を得ることは、前記第nのブロック体と前記第n+1のブロック体とが前記第n及び第n+1のカシメによって締結されないように、前記第nのブロック体の下端面から突出する前記第nのカシメの突起を前記第n+1のブロック体の上端面に位置する前記第n+1のカシメの窪み内に収容することを含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る積層鉄心及び積層鉄心の製造方法によれば、スキューの効果を発揮しつつ占積率の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、回転子の一例を示す分解斜視図である。
図2(a)は上側のブロック体の上面図であり、図2(b)は下側のブロック体の上面図である。
図3は、上側のブロック体の磁石挿入孔と下側のブロック体の磁石挿入孔との位置関係を説明するための図である。
図4は、図3のIV−IV線断面図である。
図5は、回転子積層鉄心の製造装置の一例を示す概略図である。
図6は、打抜装置の一例を示す概略図である。
図7は、打抜部材を積層させる機構と、ブロック体をダイプレートから排出する機構とを模式的に示す断面図である。
図8は、打抜加工のレイアウトの一例を示す図である。
図9は、積層体の他の例を側方から見た様子を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本開示に係る実施形態の一例について、図面を参照しつつより詳細に説明する。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0011】
[回転子の構成]
まず、図1〜図4を参照して、回転子1(ロータ)の構成について説明する。回転子1は、固定子(ステータ)と組み合わせられることにより、電動機(モータ)を構成する。本実施形態において、回転子1は埋込磁石型(IPM)モータを構成する。回転子1は、回転子積層鉄心2(回転子鉄心)と、シャフト3とを含む。
【0012】
回転子積層鉄心2は、積層体10と、端面板4,5とを含む。積層体10は、2つのブロック体BL1,BL2が積層されて構成されている。
【0013】
ブロック体BL1は、図1及び図2(a)に示されるように、円筒状を呈している。ブロック体BL1の中央部には、中心軸Axに沿って延びるようにブロック体BL1を貫通する軸孔BL1aが設けられている。軸孔BL1aは、ブロック体BL1の高さ方向(積層方向)に延びている。本実施形態においてブロック体BL1は中心軸Ax周りに回転するので、中心軸Axは回転軸でもある。
【0014】
軸孔BL1aの内周面には、一対の突条BL1b(位置決め部)が形成されている。突条BL1bは共に、ブロック体BL1の上端面から下端面に至るまで高さ方向に延びている。一対の突条BL1bは、中心軸Axを間において対向しており、ブロック体BL1の内周面から中心軸Axに向けて突出している。
【0015】
ブロック体BL1には、矩形状を呈する複数の磁石挿入孔BL11が形成されている。磁石挿入孔BL11は、中心軸Axに沿って延びるようにブロック体BL1を貫通している。すなわち、磁石挿入孔BL11は高さ方向に延びている。磁石挿入孔BL11は、ブロック体BL1の外周縁に沿って所定間隔で並んでいる。具体的には、ブロック体BL1には、2つの磁石挿入孔BL11がブロック体BL1の外周縁側に向けて広がるV字状を呈するように組をなしており、8組の磁石挿入孔BL11が中心軸Ax周りにおいて略45°ごとに配置されている。磁石挿入孔BL11の位置、形状及び数は、モータの用途、要求される性能などに応じて変更してもよい。
【0016】
各磁石挿入孔BL11内には、永久磁石BL12が挿入されている。これにより、ブロック体BL1の周面にN極とS極とが交互に発現する。永久磁石BL12の形状は、特に限定されないが、本実施形態では直方体形状を呈している。永久磁石BL12の種類は、モータの用途、要求される性能などに応じて決定すればよく、例えば、焼結磁石であってもよいし、ボンド磁石であってもよい。
【0017】
永久磁石BL12は、磁石挿入孔BL11内において、固化樹脂BL13によって固定されている。固化樹脂BL13は、永久磁石BL12が挿入された後の磁石挿入孔BL11内に溶融状態の樹脂材料(溶融樹脂)が充填された後に当該溶融樹脂が固化したものである。固化樹脂BL13は、永久磁石BL12を磁石挿入孔BL11内に固定する機能と、上下方向で隣り合う打抜部材W1同士を接合する機能とを有する。固化樹脂BL13を構成する樹脂材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂と、硬化開始剤と、添加剤とを含む樹脂組成物が挙げられる。添加剤としては、フィラー、難燃剤、応力低下剤などが挙げられる。
【0018】
ブロック体BL1は、複数の打抜部材W1が積み重ねられて構成されている。打抜部材W1は、後述する電磁鋼板ESが所定形状に打ち抜かれた板状体であり、ブロック体BL1に対応する形状を呈している。ブロック体BL1は、いわゆる転積によって構成されていてもよい。「転積」とは、打抜部材同士の角度を相対的にずらしつつ、複数の打抜部材を積層することをいう。転積は、主にブロック体の板厚偏差を相殺することを目的に実施される。転積の角度は、任意の大きさに設定してもよい。
【0019】
積層方向において隣り合う打抜部材W1同士は、カシメ部BL14によって締結されている。具体的には、カシメ部BL14は、図4に示されるように、最下層以外の打抜部材W1

に形成されたカシメBL15と、最下層の打抜部材W1

に形成された貫通孔BL16とを含む。
【0020】
カシメBL15は、打抜部材W1

の表面(上面)側に形成された窪みBL15aと、打抜部材W1

の裏面(仮面)側に形成された突起BL15bとで構成されている。カシメBL15は、例えば、全体として山型状を呈している。このような形状のカシメBL15は、「V字形カシメ」とも言われる。
【0021】
一の打抜部材W1

の窪みBL15aは、当該一の打抜部材W1

の表面側に隣り合う他の打抜部材W1

の突起BL15bと嵌合している。一の打抜部材W1

の突起BL15bは、当該一の打抜部材W1

の裏面側において隣り合うさらに他の打抜部材W1

の窪みBL15aと嵌合している。
【0022】
貫通孔BL16は、カシメBL15の外形に対応した形状を呈する長孔である。カシメBL15がV字形カシメである場合、貫通孔BL16は矩形状を呈する。貫通孔BL16には、打抜部材W1

に隣接する打抜部材W1

の突起BL15bが嵌合している。貫通孔BL16は、ブロック体を連続して製造する際、既に製造されたブロック体に対し、続いて形成された打抜部材がカシメ(突起)によって締結されるのを防ぐ機能を有する。
【0023】
図4に示されるように、カシメBL15の突起BL15bの先端部は、貫通孔BL16から外方に突出している。すなわち、カシメBL15の突起BL15bの先端部は、ブロック体BL1の下端面から若干突出している。
【0024】
ブロック体BL2は、図1及び図2(b)に示されるように、円筒状を呈している。ブロック体BL2の中央部には、中心軸Axに沿って延びるようにブロック体BL2を貫通する軸孔BL2aが設けられている。軸孔BL2aは、ブロック体BL2の高さ方向(積層方向)に延びている。本実施形態においてブロック体BL2は中心軸Ax周りに回転するので、中心軸Axは回転軸でもある。
【0025】
軸孔BL2aの内周面には、一対の突条BL2b(位置決め部)が形成されている。突条BL2bは共に、ブロック体BL2の上端面から下端面に至るまで高さ方向に延びている。一対の突条BL2bは、中心軸Axを間において対向しており、ブロック体BL2の内周面から中心軸Axに向けて突出している。
【0026】
ブロック体BL2には、矩形状を呈する複数の磁石挿入孔BL21が形成されている。磁石挿入孔BL21は、中心軸Axに沿って延びるようにブロック体BL2を貫通している。すなわち、磁石挿入孔BL21は高さ方向に延びている。磁石挿入孔BL21は、ブロック体BL2の外周縁に沿って所定間隔で並んでいる。具体的には、ブロック体BL2には、2つの磁石挿入孔BL21がブロック体BL2の外周縁側に向けて広がるV字状を呈するように組をなしており、8組の磁石挿入孔BL21が中心軸Ax周りにおいて略45°ごとに配置されている。磁石挿入孔BL21の位置、形状及び数は、モータの用途、要求される性能などに応じて変更してもよい。
【0027】
各磁石挿入孔BL21内には、永久磁石BL22が挿入されている。これにより、ブロック体BL2の周面にN極とS極とが交互に発現する。永久磁石BL22の形状は、特に限定されないが、本実施形態では直方体形状を呈している。永久磁石BL22の種類は、モータの用途、要求される性能などに応じて決定すればよく、例えば、焼結磁石であってもよいし、ボンド磁石であってもよい。
【0028】
永久磁石BL22は、磁石挿入孔BL21内において、固化樹脂BL23によって固定されている。固化樹脂BL23は、永久磁石BL22が挿入された後の磁石挿入孔BL21内に溶融状態の樹脂材料(溶融樹脂)が充填された後に当該溶融樹脂が固化したものである。固化樹脂BL23は、永久磁石BL22を磁石挿入孔BL21内に固定する機能と、上下方向で隣り合う打抜部材W2同士を接合する機能とを有する。固化樹脂BL23を構成する樹脂材料としては、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。熱硬化性樹脂の具体例としては、例えば、エポキシ樹脂と、硬化開始剤と、添加剤とを含む樹脂組成物が挙げられる。添加剤としては、フィラー、難燃剤、応力低下剤などが挙げられる。
【0029】
ブロック体BL2は、複数の打抜部材W2が積み重ねられて構成されている。打抜部材W2は、後述する電磁鋼板ESが所定形状に打ち抜かれた板状体であり、ブロック体BL2に対応する形状を呈している。ブロック体BL2は、いわゆる転積によって構成されていてもよい。
【0030】
積層方向において隣り合う打抜部材W2同士は、カシメ部BL24によって締結されている。具体的には、カシメ部BL24は、図4に示されるように、最下層以外の打抜部材W2

に形成されたカシメBL25と、最下層の打抜部材W2

に形成された貫通孔BL26とを含む。
【0031】
カシメBL25は、打抜部材W2

の表面(上面)側に形成された窪みBL25aと、打抜部材W2

の裏面(仮面)側に形成された突起BL25bとで構成されている。カシメBL25は、例えば、全体として山型状を呈している。このような形状のカシメBL25は、「V字形カシメ」とも言われる。
【0032】
一の打抜部材W2

の窪みBL25aは、当該一の打抜部材W2

の表面側に隣り合う他の打抜部材W2

の突起BL25bと嵌合している。一の打抜部材W2

の突起BL25bは、当該一の打抜部材W2

の裏面側において隣り合うさらに他の打抜部材W2

の窪みBL25aと嵌合している。
【0033】
貫通孔BL26は、カシメBL25の外形に対応した形状を呈する長孔である。カシメBL25がV字形カシメである場合、貫通孔BL26は矩形状を呈する。貫通孔BL26には、打抜部材W2

に隣接する打抜部材W2

の突起BL25bが嵌合している。貫通孔BL26は、ブロック体を連続して製造する際、既に製造されたブロック体に対し、続いて形成された打抜部材がカシメ(突起)によって締結されるのを防ぐ機能を有する。
【0034】
図4に示されるように、カシメBL25の突起BL25bの先端部は、貫通孔BL26から外方に突出している。すなわち、カシメBL25の突起BL25bの先端部は、ブロック体BL2の下端面から若干突出している。
【0035】
ここで、図3に示されるように、ブロック体BL1,BL2が積層された状態で、ブロック体BL1の突条BL1bとブロック体BL2の突条BL2bとは、高さ方向において一致している。そのため、突条BL1b,BL2bは全体として、シャフト3を取り付けるためのキー部材として機能する。
【0036】
ブロック体BL1,BL2が積層された状態で、ブロック体BL1のカシメ部BL14とブロック体BL2のカシメ部BL24とは、高さ方向において一致している。このとき、図4に示されるように、ブロック体BL1の下端面から若干突出しているカシメBL15の突起BL15bは、隣り合うブロック体BL2の最上層に位置する打抜部材W2

におけるカシメBL25の窪みBL25a内に収容されている。そのため、ブロック体BL1,BL2の間に隙間が生じ難くなっている。ブロック体BL1の下端面からの突起BL15bの突出量は僅かであるので、当該突起BL15bは窪みBL25aとは嵌合していない。すなわち、ブロック体BL1とブロック体BL2とは、カシメBL15,BL25によって締結されていない。
【0037】
図1及び図3に示されるように、ブロック体BL1,BL2が積層された状態で、ブロック体BL1の磁石挿入孔BL11とブロック体BL2の磁石挿入孔BL21とは、ブロック体BL1,BL2の周方向においてずれている。すなわち、磁石挿入孔BL11,BL21は、高さ方向において一致していない。具体的には、回転子積層鉄心2の磁極の数がX個である場合、磁石挿入孔BL11は、上方から見て、磁石挿入孔BL21に対して0.5°〜(360°/X/2)程度ずれていてもよい。
【0038】
端面板4,5は、図1に示されるように、円環状を呈している。すなわち、端面板4,5の中央部にはそれぞれ、端面板4,5を貫通する軸孔4a,5aが設けられている。
【0039】
端面板4の内周面には、一対の突起4bが形成されている。一対の突起4bは、中心軸Axを間において対向しており、端面板4の内周面から中心軸Axに向けて突出している。端面板5の内周面には、一対の突起5bが形成されている。一対の突起5bは、中心軸Axを間において対向しており、端面板5の内周面から中心軸Axに向けて突出している。
【0040】
端面板4は、積層体10(ブロック体BL1)の上端面に配置されている。すなわち、端面板4は、ブロック体BL1の最上層の打抜部材W1

を覆っている。端面板5は、積層体10(ブロック体BL2)の下端面に配置されている。すなわち、端面板5は、ブロック体BL2の最下層の打抜部材W2

を覆っている。端面板4,5は、積層体10と一体化されていてもよい。
【0041】
図1及び図4に示されるように、端面板5の上面には、収容凹部5cが形成されている。収容凹部5cは、ブロック体BL2のカシメ部BL24に対応するように位置している。ブロック体BL2の下端面に端面板5が取り付けられた状態において、ブロック体BL2の下端面から若干突出しているカシメBL25の突起BL25bは、図4に示されるように、収容凹部5c内に収容されている。
【0042】
端面板4,5は、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼等によって構成されていてもよい。当該ステンレス鋼としては、例えば、オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304等)が挙げられる。端面板4,5は、非磁性材料以外によって構成されていてもよい。
【0043】
シャフト3は、全体として円柱状を呈している。シャフト3には、一対の凹溝3aが形成されている。凹溝3aは、シャフト3の一端から他端にかけてシャフト3の延在方向に延びており、キー溝として機能する。シャフト3は、軸孔BL1a,BL2a,4a,5a内に挿通されている。このとき、凹溝3aには、突条BL1b,BL2b及び突起3b,4bが係合する。これにより、シャフト3と回転子積層鉄心2との間で回転力が伝達する。
【0044】
[回転子積層鉄心の製造装置]
続いて、図5を参照して、回転子積層鉄心2の製造装置100について説明する。製造装置100は、帯状の金属板である電磁鋼板ES(被加工板)から回転子積層鉄心2を製造するための装置である。製造装置100は、アンコイラー110と、送出装置120(送出部)と、打抜装置130と、コントローラ150(制御部)とを備える。
【0045】
アンコイラー110は、コイル状に巻回された帯状の電磁鋼板ESであるコイル材111が装着された状態で、コイル材111を回転自在に保持する。送出装置120は、電磁鋼板ESを上下から挟み込む一対のローラ121,122を有する。一対のローラ121,122は、コントローラ150からの指示信号に基づいて回転及び停止し、電磁鋼板ESを打抜装置130に向けて間欠的に順次送り出す。
【0046】
コントローラ150は、例えば、記録媒体(図示せず)に記録されているプログラム又はオペレータからの操作入力等に基づいて、送出装置120及び打抜装置130をそれぞれ動作させるための指示信号を生成し、送出装置120及び打抜装置130に送信する。
【0047】
[打抜装置]
続いて、図5〜図7を参照して、打抜装置130について説明する。打抜装置130は、送出装置120によって間欠的に送り出される電磁鋼板ESを順次打抜加工して打抜部材W1,W2を形成する機能と、打抜加工によって得られた打抜部材W1,W2を順次積層しつつ重ね合わせてブロック体BL1,BL2を製造する機能とを有する。
【0048】
打抜装置130は、図5及び図6に示されるように、ベース131と、下型132と、ダイプレート133と、ストリッパ134と、上型135と、天板136、プレス機137(駆動部)と、吊り具138と、パンチA1〜A6と、位置決めピンB1〜B6とを有する。ベース131は、ベース131に載置された下型132を支持する。
【0049】
下型132は、下型132に載置されたダイプレート133を支持する。下型132には、電磁鋼板ESから打ち抜かれた材料(例えば、打抜部材W1,W2、廃材等)が排出される排出孔C1〜C6が、パンチA1〜A6に対応する位置にそれぞれ設けられている。排出孔C6内には、図7に示されるように、シリンダ132aと、ステージ132bと、プッシャ132cとが配置されている。
【0050】
シリンダ132aは、パンチA6によって電磁鋼板ESから打ち抜かれた打抜部材W1,W2が下方に落下するのを防止するため、打抜部材W1,W2を支持する。シリンダ132aは、コントローラ150からの指示信号に基づいて上下方向に移動可能に構成されている。具体的には、シリンダ132aは、シリンダ132a上に打抜部材W1,W2が積み重ねられるごとに間欠的に下方に移動する。シリンダ132a上において打抜部材W1,W2が所定枚数まで積層され、ブロック体BL1,BL2が形成されると、シリンダ132aの表面がステージ132bの表面と同一高さとなる位置にシリンダ132aが移動する。
(【0051】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

株式会社三井ハイテック
熱処理装置
株式会社三井ハイテック
積層鉄心の製造方法
株式会社三井ハイテック
リードフレームおよび半導体装置
株式会社三井ハイテック
回転子積層鉄心及び回転子積層鉄心の製造方法
個人
モーター
個人
電力供給装置
個人
三次元電力増殖装置
日立金属株式会社
配電部材
個人
発電素子と発電ユニット
個人
直流発電機
株式会社デンソー
モータ
個人
浮遊型三次元電力増殖装置
日本製鉄株式会社
モータ
個人
反作用利用型発電装置
個人
無線電力伝送表示装置
株式会社富士通ゼネラル
整流回路
マツダ株式会社
誘導電動機
株式会社昭電
雷保護システム
中国電力株式会社
作業支援具
富士電機株式会社
半導体装置
ダイハツ工業株式会社
回転機
富士通株式会社
整流回路
富士電機株式会社
電力変換装置
株式会社デンソー
モータ
個人
簡易型非常用電力供給装置
株式会社デンソー
モータ
大東電材株式会社
電線皮剥工具
株式会社デンソー
モータ
株式会社デンソー
モータ
日本精工株式会社
電動機
中国電力株式会社
帯電報知装置
日本電産コパル株式会社
蓄電装置
三菱電機株式会社
モータ制御装置
株式会社デンソー
ステータ
株式会社デンソー
ステータ
株式会社明電舎
ブラシレス同期機
続きを見る