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公開番号2020005474
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200109
出願番号2018125789
出願日20180702
発明の名称電動駆動装置、及び電動パワーステアリング装置
出願人日立オートモティブシステムズ株式会社
代理人ポレール特許業務法人
主分類H02K 5/22 20060101AFI20191206BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】夫々の系統の電源コネクタの誤組み付けを抑制し、且つ夫々の系統の電源コネクタが同時に故障を発生するのを抑制することができる新規な電動駆動装置、及び電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】冗長系を構成する電子制御部ECに同じ構成の2つの制御部側電源コネクタ15A、15Bを形成し、一方の制御部側電源コネクタ15Aと他方の制御部側電源コネクタ15Bの軸方向の長さを異なる長さとし、この軸方向の長さに対応して決められた長さを有する電源ハーネスの先端に、夫々の制御部側電源コネクタ15A、15Bに共通な電源部側電源コネクタ42A、42Bを設け、電源ハーネスの長さに合せて夫々の制御部側電源コネクタ15A、15Bに電源部側電源コネクタ42A、42Bを係合した。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
機械系制御要素を駆動する電動モータと、前記電動モータが収納されたモータハウジングと、前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面壁部の側に配置された、前記電動モータを駆動するための電子制御部と、前記電子制御部を覆うカバーとを備えた電動駆動装置であって、
前記電子制御部は、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、前記第1電子制御部と前記第2電子制御部には、
同じ構成の第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタが設けられ、前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタは、夫々のコネクタが延びる方向(以下、軸方向と表記する)の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、
前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1ハーネスと第2ハーネスの先端に、前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタに共通な第1非制御部側コネクタと第2非制御部側コネクタとを設け、
前記第1ハーネスと前記第2ハーネスの長さに合せて、前記第1制御部側コネクタに前記第1非制御部側コネクタを係合し、前記第2制御部側コネクタに前記第2非制御部側コネクタを係合した
ことを特徴とする電動駆動装置。
続きを表示(約 3,900 文字)【請求項2】
機械系制御要素を駆動する電動モータと、前記電動モータが収納されたモータハウジングと、前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面壁部の側に配置された、前記電動モータを駆動するための電子制御部とを備えた電動駆動装置であって、
前記電子制御部は、車両電源部に接続された、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、前記第1電子制御部と前記第2電子制御部には、
同じ構成の第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタが設けられ、前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタは、夫々の電源コネクタが延びる方向(以下、軸方向と表記する)の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、
前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1電源ハーネスと第2電源ハーネスの先端に、前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタに共通な第1電源部側電源コネクタと第2電源部側電源コネクタとを設け、
前記第1電源ハーネスと前記第2電源ハーネスの長さに合せて、前記第1制御部側電源コネクタに前記第1電源部側電源コネクタを係合し、前記第2制御部側電源コネクタに前記第2電源部側電源コネクタを係合した
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電動駆動装置において、
前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタは、軸方向に直交する断面で、4個の直交する平面壁からなる筒状体に形成され、夫々の前記筒状体の前記平面壁には、前記第1電源部側電源コネクタ、及び前記第2電源部側電源コネクタと係合する係合爪部が設けられており、
夫々の前記係合爪部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタの夫々の前記筒状体の対向する前記平面壁以外の前記平面壁に設けられている
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項4】
請求項2に記載の電動駆動装置において、
前記電子制御部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタ以外に検出センサ用コネクタを備えており、コネクタ端子組立体の平面領域部に前記第1制御部側電源コネクタ、前記第2制御部側電源コネクタ、及び前記検出センサ用コネクタが植立して配置されていると共に、
これらのコネクタは、前記第1制御部側電源コネクタ、前記第2制御部側電源コネクタ、及び前記検出センサ用コネクタの順で、前記平面領域部の長手方向に沿って直線状に配置され、前記第1制御部側電源コネクタの軸方向高さが、前記第2制御部側電源コネクタの軸方向高さに比べて高く設定されている
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項5】
請求項4に記載の電動駆動装置において、
前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタは、軸方向に直交する断面で、4個の直交する平面壁からなる筒状体に形成され、夫々の前記筒状体の前記平面壁には、前記第1電源部側電源コネクタ、及び前記第2電源部側電源コネクタと係合する係合爪部が設けられており、
夫々の前記係合爪部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタの夫々の前記筒状体の対向する前記平面壁以外の前記平面壁に設けられると共に、
前記第1制御部側電源コネクタの前記係合爪部は、前記平面領域部の長手方向に直交する前記平面壁に設けられ、
前記第2制御部側電源コネクタの前記係合爪部は、前記平面領域部の長手方向に沿った前記平面壁に設けられている
ことを特徴とする電動駆動装置。
【請求項6】
ステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサからの出力に基づきステアリングシャフトに操舵補助力を付与する電動モータと、前記電動モータが収納されたモータハウジングと、前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面壁の側に配置された、前記電動モータを駆動するための電子制御部と、前記電子制御部を覆うカバーとを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記電子制御部は、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、前記第1電子制御部と前記第2電子制御部には、
同じ構成の第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタが設けられ、前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタは、夫々のコネクタが延びる方向(以下、軸方向と表記する)の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、
前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1ハーネスと第2ハーネスの先端に、前記第1制御部側コネクタと前記第2制御部側コネクタに共通な第1非制御部側コネクタと第2非制御部側コネクタとを設け、
前記第1ハーネスと前記第2ハーネスの長さに合せて、前記第1制御部側コネクタに前記第1非制御部側コネクタを係合し、前記第2制御部側コネクタに前記第2非制御部側コネクタを係合した
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項7】
ステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサからの出力に基づきステアリングシャフトに操舵補助力を付与する電動モータと、前記電動モータが収納されたモータハウジングと、前記電動モータの回転軸の出力部とは反対側の前記モータハウジングの端面壁の側に配置された、前記電動モータを駆動するための電子制御部と、前記電子制御部を覆うカバーとを備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記電子制御部は、車両電源部に接続された、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、前記第1電子制御部と前記第2電子制御部には、
同じ構成の第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタが設けられ、前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタは、夫々の電源コネクタが延びる方向(以下、軸方向と表記する)の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、
前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1電源ハーネスと第2電源ハーネスの先端に、前記第1制御部側電源コネクタと前記第2制御部側電源コネクタに共通な第1電源部側電源コネクタと第2電源部側電源コネクタとを設け、
前記第1電源ハーネスと前記第2電源ハーネスの長さに合せて、前記第1制御部側電源コネクタに前記第1電源部側電源コネクタを係合し、前記第2制御部側電源コネクタに前記第2電源部側電源コネクタを係合した
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項8】
請求項7に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタは、軸方向に直交する断面で、4個の直交する平面壁からなる筒状体に形成され、夫々の前記筒状体の前記平面壁には、前記第1電源部側電源コネクタ、及び前記第2電源部側電源コネクタと係合する係合爪部が設けられており、
夫々の前記係合爪部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタの夫々の前記筒状体の対向する前記平面壁以外の前記平面壁に設けられている
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項9】
請求項7に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記電子制御部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタ以外に検出センサ用コネクタを備えており、コネクタ端子組立体の平面領域部に前記第1制御部側電源コネクタ、前記第2制御部側電源コネクタ、及び前記検出センサ用コネクタが植立して配置されていると共に、
これらのコネクタは、前記第1制御部側電源コネクタ、前記第2制御部側電源コネクタ、及び前記検出センサ用コネクタの順で、前記平面領域部の長手方向に沿って直線状に配置され、前記第1制御部側電源コネクタの軸方向高さが、前記第2制御部側電源コネクタの軸方向高さに比べて高く設定されている
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
【請求項10】
請求項9に記載の電動パワーステアリング装置において、
前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタは、軸方向に直交する断面で、4個の直交する平面壁からなる筒状体に形成され、夫々の前記筒状体の前記平面壁には、前記第1電源部側電源コネクタ、及び前記第2電源部側電源コネクタと係合する係合爪部が設けられており、
夫々の前記係合爪部は、前記第1制御部側電源コネクタ、及び前記第2制御部側電源コネクタの夫々の前記筒状体の対向する前記平面壁以外の前記平面壁に設けられると共に、
前記第1制御部側電源コネクタの前記係合爪部は、前記平面領域部の長手方向に直交する前記平面壁に設けられ、
前記第2制御部側電源コネクタの前記係合爪部は、前記平面領域部の長手方向に沿った前記平面壁に設けられている
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は電動駆動装置、及び電動パワーステアリング装置に係り、特に電子制御部を内蔵した電動駆動装置、及び電動パワーステアリング装置に関するものである。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
一般的な産業機械分野においては、電動モータによって機械系制御要素を駆動することが行われているが、最近では電動モータの回転速度や回転トルクを制御する半導体素子等からなる電子制御部を電動モータに一体的に組み込む、いわゆる機電一体型の電動駆動装置が採用され始めている。
【0003】
機電一体型の電動駆動装置の例として、例えば自動車の電動パワーステアリング装置においては、運転者がステアリングホィールを操作することにより回動するステアリングシャフトの回動方向と回動トルクとを検出し、この検出値に基づいてステアリングシャフトの回動方向と同じ方向へ回動するように電動モータを駆動し、操舵アシストトルクを発生させるように構成されている。この電動モータを制御するため、電子制御部(ECU:Electronic Control Unit)がパワーステアリング装置に設けられている。
【0004】
従来の電動パワーステアリング装置としては、例えば、特開2016−144380号公報(特許文献1)に記載のものが知られている。この特許文献1には、電動モータ部と電子制御部とにより構成された電動パワーステアリング装置が記載されている。そして、電動モータ部の電動モータは、アルミ合金等から作られた筒部を有するモータハウジングに形成された収納空間に収納され、電子制御部の電子部品が実装された回路基板は、モータハウジングの軸方向の出力軸とは反対側の端面壁部に、合成樹脂製、或いは金属製のカバーによって形成された収納空間に収納されている。
【0005】
モータハウジングの端面壁部に取り付けられる電子制御部の回路基板は、電動モータを駆動制御するMOSFET、或いはIGBT等のようなパワースイッチング素子を有する電力変換回路部、電源電圧を生成する電源回路部、及びパワースイッチング素子を制御する制御回路部を備え、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータの入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
【0006】
また、最近では電動モータの巻線を二重系とし、この二重系の巻線を夫々同じ構成の電子制御部で制御する冗長系(二重系)システムが提案されている。例えば、特開2016−554994号公報(特許文献2)に示された冗長系(二重系)システムは、第1電子制御部と第2電子制御部を合せて正規の電子制御部として機能させ、一方の電子制御部に異常、故障が生じると、他方の電子制御部で半分の能力によって電動モータを制御、駆動する構成としている。この場合、電動モータの能力は半分となるが、いわゆる「パワーステアリング機能」は確保されるようになっている。尚、特許文献2においては、冗長系であるので電源コネクタ等のコネクタ類は、夫々の電子制御部に個別に備え付けられている。
【0007】
尚、この他に電子制御部を一体化した電動駆動装置としては、電動ブレーキや各種油圧制御用の電動油圧制御器等が知られているが、以下の説明では代表して電動パワーステアリング装置について説明する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016−144380号公報
特開2016−554994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、このような冗長系に構成された電子制御部においては、夫々の系統を個別に制御することが要請されてきている。そして、このような要請に合せて、夫々の電子制御部を「マスター系」と「スレーブ系」とに切り分けることが考えられている。
【0010】
このため、夫々の電子制御部に接続される電源コネクタ(以下、制御部側電源コネクタと表記する)と、この第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bに着脱自在に係合され、電源ハーネスを介して車両電源部(バッテリ)に接続されている電源コネクタ(以下、電源部側電源コネクタと表記する)の間にも組み合せの整合性が要求され、制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタの誤組み付けを回避することが必要とされている。
【0011】
制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタの誤組み付けを回避するためには、夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタの外観形状を全く異なった形状にすれば判別は容易であるが、電源コネクタの量産性等を考慮すると外観形状を同じ形状にすることが好ましい。
【0012】
しかしながら、夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタを同じ形態に形成すると、制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタに作用する振動や外部機器の干渉等の外力に基づく機械的影響が同じ状態になり、結果的に夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが同時に故障を生じるといった現象が発現する。
【0013】
このように、夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが同時に故障を生じると、せっかく冗長系に構成したパワーステアリング機能が喪失されることになる。したがって、夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタの誤組み付けを抑制し、且つ夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが同時に故障を発生するのを抑制することが必要である。
【0014】
本発明の目的は、夫々の系統の電源コネクタの誤組み付けを抑制し、且つ夫々の系統の電源コネクタが同時に故障を発生するのを抑制することができる新規な電動駆動装置、及び電動パワーステアリング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の特徴は、電子制御部が、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、第1電子制御部と第2の電子制御部には、同じ構成の第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタが設けられ、第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタは、夫々のコネクタが延びる方向の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1ハーネスと第2ハーネスの先端に、第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタに共通な第1非制御部側コネクタと第2非制御部側コネクタとを設け、第1ハーネスと第2ハーネスの長さに合せて第1制御部側コネクタと第2制御部側コネクタに第1非制御部側コネクタと第2非制御部側コネクタを係合した、ところにある。
【0016】
本発明の更なる特徴は、電子制御部が、車両電源部に接続された、冗長系を構成する第1電子制御部と第2電子制御部からなり、第1電子制御部と第の電子制御部には、同じ構成の第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタが設けられ、第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタは、夫々の電源コネクタが延びる方向の軸方向高さが、異なる高さに形成されていると共に、第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタの軸方向高さに対応して決められた長さを有する第1電源ハーネスと第2電源ハーネスの先端に、第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタに共通な第1電源部部側コネクタと第2電源部側コネクタとを設け、第1電源ハーネスと第2電源ハーネスの長さに合せて、第1制御部側電源コネクタと第2制御部側電源コネクタに第1電源部側コネクタと第2電源部側コネクタを係合した、ところにある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ハーネス(電源ハーネス)の長さに合せて、非制御部側コネクタ(電源部側電源コネクタ)を制御部側コネクタ(制御部側電源コネクタ)に連結するので、誤組み付を抑制でき、且つ、夫々の制御部側コネクタの軸方向の長さが異なるので、外力等に基づく機械的影響も異なるため同時に故障する恐れを少なくすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明が適用される一例としての操舵装置の全体斜視図である。
図1に示す電動パワーステアリング装置の斜視図である。
図2に示す電動パワーステアリング装置の電子制御部の分解斜視図である。
図3に示す電子制御部を構成する制御ブロックを説明する説明図である。
制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが係合される前の状態を示す斜視図である。
制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが係合された後の状態を示す斜視図である。
図6に示す電源部側電源側から見たコネクタ端子組立体の上面図である。
電源部側電源コネクタの斜視図である。
コネクタ端子組立体を組み付けた電動パワーステアリング装置の斜視図である。
図9に示す電動パワーステアリング装置のコネクタ端子組立体に電源部側電源コネクタを係合した状態の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである
本発明の実施形態を説明する前に本発明が適用される一例としての操舵装置の構成、及び電動パワーステアリング装置の構成について、図1〜図4を用いて簡単に説明する。
【0020】
まず、自動車の前輪を操舵するための操舵装置について説明する。操舵装置1は図1に示すように構成されている。図示しないステアリングホイールに連結されたステアリングシャフト2の下端にはピニオン3が設けられ、このピニオン3は車体左右方向へ長いラック軸と噛み合っている。このラック軸の両端には前輪を左右方向へ操舵するためのタイロッド5が連結されており、ラック軸はラックハウジング4に覆われている。そして、ラックハウジング4とタイロッド5との間にはゴムブーツ6が設けられている。
【0021】
ステアリングホイールを回動操作する際のトルクを補助するため、電動パワーステアリング装置7が設けられている。即ち、ステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとを検出するトルクセンサ8、舵角センサ9が設けられ、トルクセンサ8の検出値に基づいてラック軸に減速ギヤ部10を介して操舵補助力を付与する電動モータ部11と、電動モータ部11に隣接して配置された、電動モータを制御する電子制御ユニット12とが設けられている。
【0022】
また、電動パワーステアリング装置7の電動モータ部11は、出力軸側の外周部の3箇所が図示しないボルトを介して減速ギヤ部10に接続され、電動モータ11部の出力軸とは反対側に電子制御ユニット12が設けられている。
【0023】
電動パワーステアリング装置7においては、ステアリングホイールが操作されることによりステアリングシャフト2がいずれかの方向へ回動操作されると、このステアリングシャフト2の回動方向と回動トルクとをトルクセンサ8が検出し、この検出値に基づいて電子制御ユニット12の制御回路部が電動モータの駆動操作量を演算する。
【0024】
この演算された駆動操作量に基づいて電力変換回路部のパワースイッチング素子により電動モータが駆動され、電動モータの出力軸はステアリングシャフト2の操作方向と同じ方向へ駆動するように回動される。出力軸の回動は、図示しないピニオンから減速ギヤ部10を介してラック軸へ伝達され、自動車が操舵される。これらの構成、作用は既によく知られているので、これ以上の説明は省略する。
【0025】
図2は電動パワーステアリング装置7の外観を示しているが、この電動パワーステアリング装置7は、図1に示す電動パワーステアリング装置7の電子制御ユニット12の構成が異なったものであるが、機能としては同じものである。
【0026】
図2において、電動パワーステアリング装置7を構成する電動モータ部11は、アルミ合金等から作られた筒部を有するモータハウジング13、及びこれに収納された図示しない電動モータとから構成され、電子制御ユニット12は、モータハウジング13の軸方向の出力軸とは反対側に配置された、アルミ合金等で作られた金属カバー14、及びこれに収納された図示しない電子制御部から構成されている。
【0027】
モータハウジング13と金属カバー14はその対向端面で、接着剤、或いは溶着、或いは固定ボルトによって一体的に固定されている。金属カバー14の内部の収納空間に収納された電子制御部は、必要な電源を生成する電源回路部や、電動モータ部11の電動モータを駆動、制御するMOSFET或いはIGBT等からなるパワースイッチング素子を有する電力変換回路や、このパワースイッチング素子を制御する制御回路部からなり、パワースイッチング素子の出力端子と電動モータのコイル入力端子とはバスバーを介して電気的に接続されている。
【0028】
モータハウジング13の軸方向の端面には、コネクタ端子組立体15が固定ボルトによって固定されており、これを覆うように金属カバー14もモータハウジング13に固定されている。コネクタ端子組立体15には電力供給用の第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15B、検出センサ用コネクタ15Cを備えている。尚、図2においては、制御部側電源コネクタ15Aと第2制御部側電源コネクタ15Bとは、異なった形状に形成されており、この点で後述する本発明の実施形態と異なっている。
【0029】
そして、金属カバー14内に収納された電子制御部は、合成樹脂から作られた電力供給用の第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bを介して車両電源部(バッテリ)から電力が供給され、また検出センサ類から運転状態等の検出信号が検出センサ用コネクタ15Cを介して供給されている。
【0030】
図3に電動パワーステアリング装置7の分解斜視図を示している。モータハウジング13には内部に円環状の鉄製のサイドヨーク(図示せず)が嵌合されており、このサイドヨーク内に電動モータ(図示せず)が収納されている。電動モータの出力部16はギヤを介してラックに操舵補助力を付与している。
【0031】
モータハウジング13はアルミ合金から作られており、電動モータで発生した熱や、後述する電源回路部や電力変換回路部で発生した熱を、モータハウジング13自体の熱容量により蓄熱し、その後に外部大気に放出するヒートシンク部材として機能している。電動モータとモータハウジング13で電動モータ部11を構成している。
【0032】
電動モータ部11の出力部16の反対側のモータハウジング13の側端壁17には電子制御部ECが取り付けられている。電子制御部ECは、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20、コネクタ端子組立体15から構成されている。モータハウジング13の側端壁17は、モータハウジング13と一体的に形成されているが、この他に側端壁17だけを別体に形成し、ボルトや溶接によってモータハウジング13と一体化しても良いものである。
【0033】
ここで、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20は冗長系を構成するものであり、電子制御部Aと電子制御部Bの二重系を構成している。そして、通常は電子制御部A、及び電子制御部Bによって電動モータが制御、駆動されているが、一方の電子制御部に異常や故障が生じると、他方の電子制御部によって電動モータが制御、駆動されるものである。つまり、電子制御部Aと電子制御部Bを合せて正規の電子制御部として機能させ、一方の電子制御部に異常、故障が生じると、他方の電子制御部で半分の能力によって電動モータを制御、駆動するものである。この場合、電動モータの能力は半分となるが、「パワーステアリング機能」は確保されるようになっている。
【0034】
二重系の電子制御部ECは、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20、コネクタ端子組立体15から構成されており、側端壁17側から離れる方向に向かって、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20、コネクタ端子組立体15の順序で配置されている。
【0035】
制御回路部20は電力変換回路部18のパワースイッチング素子を駆動する制御信号を生成するもので、マイクロコンピュータ、周辺回路等から構成されている。電源回路部19は、制御回路部20を駆動する電源電圧、及び電力変換回路部18の電源電圧を生成するもので、コンデンサ、コイル、スイッチング素子等から構成されている。電力変換回路部18は、電動モータの三相のコイルに流れる電力を調整するもので、三相の上下アームを構成するパワースイッチング素子等から構成されている。
【0036】
制御回路部20と金属カバー12の間には、合成樹脂からなるコネクタ端子組立体15が設けられており、車両電源部(バッテリ)や検出センサ類と接続されている。もちろん、このコネクタ端子組立体15に埋設された端子類は、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20と電気的に接続されていることはいうまでもない。
【0037】
金属カバー14は、電力変換回路部18、電源回路部19、制御回路部20を収納してこれらを水密的に封止する機能を備えているものであり、本実施形態では溶着によってモータハウジング13に固定されている。この金属カバー14は金属で作られているので、電力変換回路部18、電源回路部19等によって発生した熱を外部に放熱する機能も併せ備えている。
【0038】
図4は、電動パワーステアリング装置7に設けられている電子制御部ECの制御ブロックを示している。電子制御部ECは、冗長系として構成されており、第1電子制御部(以下、電子制御部Aと表記する)21と第2電子制御部(以下、電子制御部Bと表記する)22とから構成され、それぞれの電子制御部A21、電子制御部B22は、電動モータ23の2分割された夫々の電磁コイルA24、電磁コイルB25を個別に駆動、制御するものである。
【0039】
電子制御部A21は、電源端子A26と接地端子A27に接続されており、電源端子A26に接続された電源回路A27を介して制御回路A29に電力を供給している。この電源端子A26と接地端子A27は、第1制御部側電源コネクタ15Aに内蔵されている。電源端子A26と接地端子A27は、車両電源部(バッテリ)に第1電源ハーネスで接続された電源側の電源端子A38と接地端子A39と着脱自在に接続される。また、電源端子A38と接地端子A39は、電源部側電源コネクタに内蔵されている。
【0040】
制御回路A29は、インバータ回路A30のスイッチング素子に制御信号を供給し、この制御信号によってインバータ回路A30は、電磁コイルA24の各相への電力の供給を制御している。また、インバータ回路A30には、フェールセーフリレー回路A31が接続されており、異常や故障が生じると電磁コイルA26の中性点を遮断して電子制御部A21の動作を停止する。
【0041】
一方、電子制御部B22も同じ構成とされており、電子制御部B22は、電源端子B32と接地端子B33に接続されており、電源端子B32に接続された電源回路B34を介して制御回路B35に電力を供給している。この電源端子B32と接地端子B33は、第2制御部側電源コネクタ15Bに内蔵されている。また、電源端子B32と接地端子B33は、車両電源部(バッテリ)に第2電源ハーネスで接続された電源側の電源側端子B40と接地側端子B41と着脱自在に接続される。また、電源端子B40と接地端子B41は、電源部側電源コネクタに内蔵されている。
【0042】
制御回路B35は、インバータ回路B36のスイッチング素子に制御信号を供給し、この制御信号によってインバータ回路B36は、電磁コイルB25の各相への電力の供給を制御している。また、インバータ回路B36には、フェールセーフリレー回路B37が接続されており、異常や故障が生じると電磁コイルB25の中性点を遮断して電子制御部B22の動作を停止する。
【0043】
尚、電源端子A26と電源端子B32は共通の車両電源部(バッテリ)を使用しており、供給電圧は同一である。また、接地端子A27と接地端子B33も共通に接地されている。更に、電源回路28、34、制御回路29、35、フィルタ/フェールセーフリレー回路31、37等の回路構成部品は、電気/電子部品に該当するものであり、これらの電気/電子部品は基板上に配置され、配線によって電気的に接続されている。
【0044】
正常な状態での電子制御部ECの動作は、電子制御部A21と電子制御部B22の両方が動作しており、電動モータ23の電磁コイルA24と電磁コイルB25に送る電力の分担率はそれぞれ50%である。そして、一方の電子制御部21、22に異常や故障が生じると、異常や故障が生じた電子制御部21、22はその動作を停止され、残りの電子制御部21、22によって電動モータ23が駆動、制御されるものである。これによって、能力は半分に低下するが、「パワーステアリング機能」は確保されるものとなる。
【0045】
このような二重系を備えた電子制御装部においては、上述した通り、夫々の電子制御部A21、電子制御部B22に接続される第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bと、この制御部側電源コネクタ15A、15Bに着脱自在に係合され、第1、第2電源ハーネスを介して車両電源部(バッテリ)に接続されている電源部側電源コネクタの間にも組み合せの整合性が要求され、第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bと電源部側電源コネクタの誤組み付けを回避することが必要とされている。
【0046】
制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタの誤組み付けを回避するためには、図2、図3にあるように、夫々の系統の制御部側電源コネクタ15A、15Bと電源部側電源コネクタの外観形状を全く異なった形状に形成すれば判別は容易であるが、夫々の電源コネクタの量産性等を考慮すると外観形状を同じ形状に形成することが好ましい。
【0047】
しかしながら、夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタを同じ形態に形成すると、制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタに作用する振動や外部機器の干渉等の外力の機械的な影響が同じ状態になり、結果的に夫々の系統の制御部側電源コネクタと電源部側電源コネクタが同時に故障を生じるといった現象が発現する。
【0048】
本発明はこのような課題に対応すべく、冗長系を構成する電子制御部に同じ構成の2つの制御部側電源コネクタを形成し、一方の制御部側電源コネクタと他方の制御部側電源コネクタの軸方向の長さを異なる長さとし、この軸方向の長さに対応して決められた長さを有する電源ハーネスの先端に、夫々の制御部側電源コネクタに共通な電源部側電源コネクタを設け、電源ハーネスの長さに合せて夫々の制御部側電源コネクタに電源部側電源コネクタを係合した構成としたものである。
【0049】
これによれば、電源ハーネスの長さに合せて、電源部側電源コネクタを制御部側電源コネクタに連結するので誤組み付けを抑制でき、且つ、夫々の制御部側電源コネクタの軸方向の長さが異なるので、外力等に基づく影響環境も異なるため同時に故障する恐れを少なくすることが可能となる。
【0050】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳細に説明する。先ず、図5〜図7は、コネクタ端子組立体15に設けられた第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bと、この第1、第2制御部側電源コネクタ15A、15Bに着脱可能に係合される第1、第2電源部側電源コネクタ42A、42Bを示している。
(【0051】以降は省略されています)

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