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公開番号2020005461
公報種別公開特許公報(A)
公開日20200109
出願番号2018124893
出願日20180629
発明の名称モータ
出願人日本電産株式会社
代理人特許業務法人 佐野特許事務所
主分類H02K 5/08 20060101AFI20191206BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】外部機器に取り付けるための簡単な構成を有するとともに、軽量化したモータを提供すること。
【解決手段】中心軸に沿って延びるシャフト11を有するロータと、ロータと径方向に対向するステータ2と、シャフトを回転可能に支持する軸受と、ステータの一部を覆う絶縁部材3と、ステータの下部と軸方向に間隙をあけて配置される回路基板5と、を備え、ステータは、環状のコアバック211と、複数個のティースと、を含むステータコアと、導線によって形成されるコイル22と、を備え、絶縁部材は、コアバックを覆うコアバック被覆部31と、コアバック被覆部から径方向外側に向かって延びる凸部34と、を備え、凸部は、軸方向から見て回路基板の外縁よりも径方向外側に位置するとともに外部機器に固定される取付部35を備えるモータ。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
上下に延びる中心軸に沿って延びるシャフトを有するロータと、
前記ロータと径方向に対向するステータと、
前記シャフトを回転可能に支持する軸受と、
前記ステータの一部を覆う絶縁部材と、
前記ステータの下部と軸方向に間隙をあけて配置される回路基板と、を備え、
前記ステータは、
環状のコアバックと、前記コアバックの径方向内周部から径方向内側に延びる複数個のティースと、を含むステータコアと、
導線によって形成され、前記導線の端部が前記回路基板と接続されるコイルと、を備え、
前記絶縁部材は、
前記コアバックを覆うコアバック被覆部と、
前記コアバック被覆部から径方向外側に向かって延びる凸部と、を備え、
前記凸部は、軸方向から見て前記回路基板の外縁よりも径方向外側に位置するとともに前記外部機器に固定される取付部を備えるモータ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記取付部は、軸方向に貫通する貫通孔を備える請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記取付部は、軸方向と直交する方向に凹む切欠きを備える請求項1又は請求項2に記載のモータ。
【請求項4】
前記凸部は、
軸方向下方に向かって突出し、前記回路基板の軸方向下面と接触する基板固定部を含む脚部と、
前記回路基板に向かって軸方向下方に延びる延伸部と、を備え、
前記延伸部の下端面は、前記回路基板の上面と接触又は隙間をあけて対向する請求項1から請求項3のいずれかに記載のモータ。
【請求項5】
前記脚部と前記延伸部とは、軸方向上方に向かって凹む凹部を挟んで隣り合う請求項4に記載のモータ。
【請求項6】
前記延伸部は、
前記脚部と周方向に隣り合う第1延伸部と、
前記脚部と径方向に隣り合う第2延伸部と、を備える請求項4又は請求項5に記載のモータ。
【請求項7】
前記絶縁部材は、前記凸部を複数備え、
複数の前記延伸部および複数の前記脚部は、前記中心軸を挟んで対称の位置に配置される請求項4から請求項6のいずれかに記載のモータ。
【請求項8】
前記凸部に締結具を介して固定されるアッパープレートをさらに備え、
前記アッパープレートは、前記コアバックと接触するとともに、少なくとも前記コアバックおよび前記締結具が接触する部分が導電性を有する請求項1から請求項7のいずれかに記載のモータ。
【請求項9】
前記アッパープレートは、
径方向に延び、前記凸部の上面と軸方向に対向する第1プレートと、
前記第1プレートの径方向内側端部から軸方向上方に延びる第2プレートと、
を備え、
前記第2プレートは、前記コアバックと径方向に接触する、請求項8に記載のモータ。
【請求項10】
前記凸部は、前記アッパープレートが固定される面から軸方向に突出するとともに周方向に並んだ一対のガイド部をさらに備え、
前記一対のガイド部の少なくとも一方は、軸方向において前記アッパープレートが固定される面から遠ざかるほど他方のガイド部から遠ざかる傾斜を有する傾斜面を備える請求項8又は請求項9に記載のモータ。
【請求項11】
前記一対のガイド部の間に、前記第1プレートが配置され、
前記第1プレートは、前記締結具によって、前記凸部に固定される、請求項10に記載のモータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータに関する。
続きを表示(約 10,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来のモータにおいて、外部機器に取り付けるための部位は、ステータコアの外周やステータコアを覆うケーシングに設けていた。例えば、特許文献1に記載の回転電機用ステータは、ステータコアの軸方向一端に、カバー部材をボルト固定するための貫通穴を含むタブ状の3つの取り付け部が径方向外側へ張り出して形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010−136571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ステータコア自体に取り付け部を備えている場合、ステータコアの形状が複雑になり、製造に高度な技術が必要になる。また、取り付け部を設けたことで、ステータコアの重量が増加する。
【0005】
本発明は、簡単な構成を有するとともに、軽量化したモータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の例示的なモータは、ロータと、ステータと、軸受と、絶縁部材と、回路基板と、を備える。ロータは、上下に延びる中心軸に沿って延びるシャフトを備える。ステータは、前記ロータと径方向に対向する。そして、ステータは、環状のコアバックと、コアバックの径方向内周部から径方向内側に延びる複数のティースと、を含むステータコアと、導線によって形成され、導線の端部が回路基板と接続されるコイルと、を備える。軸受は、シャフトを回転可能に支持する。絶縁部材は、ステータの一部を覆う。そして、絶縁部材は、コアバックを覆うコアバック被覆部と、コアバック被覆部から径方向外側に向かって延びる凸部と、を備える。凸部は、軸方向から見て回路基板の外縁よりも径方向外側に位置するとともに外部機器に固定される取付部を備える。
【発明の効果】
【0007】
例示的な本発明のモータによれば、簡単な構成を有するとともに、軽量化したモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本実施形態にかかるモータの斜視図である。
図2は、図1に示すモータを下側から見た斜視図である。
図3は、図1に示すモータの中心軸を含む面で切断した断面図である。
図4は、図1に示すモータの分解斜視図である。
図5は、ステータコア及び絶縁部材の断面斜視図である。
図6は、ステータ及び絶縁部材の斜視図である。
図7は、図6に示すステータ及び絶縁部材の底面図である。
図8は、ステータ及び絶縁部材の他の例の底面図である。
図9は、モータの底面図である。
図10は、凸部の拡大斜視図である。
図11は、脚部及び延伸部を拡大した図である。
図12は、本実施形態に係るモータを用いた外部機器である送風装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本明細書では、モータAにおいて、モータAの中心軸Cと平行な方向を「軸方向」、モータAの中心軸Cに直交する方向を「径方向」、モータAの中心軸Cを中心とする円弧に沿う方向を「周方向」とそれぞれ称する。また、本明細書では、モータAにおいて、軸方向を上下方向とし、図3における上下を基準として「上下」を定義する。なお、「上」及び「下」は、説明を容易にするために定義した方向であり、実際のモータAの設置状態を限定するものではない。また、重力の作用方向の上下と一致しない場合も含む。
【0010】
(第1実施形態)
<1.モータの全体構成>
図1は、一実施形態にかかるモータの斜視図である。図2は、図1に示すモータを下側から見た斜視図である。図3は、図1に示すモータの中心軸を含む面で切断した断面図である。図4は、図1に示すモータの分解斜視図である。図5は、ステータコア及び絶縁部材の断面斜視図である。図6は、ステータ及び絶縁部材の斜視図である。図7は、図6に示すステータ及び絶縁部材の底面図である。図8は、ステータ及び絶縁部材の他の例の底面図である。図9は、モータの底面図である。図10は、凸部の拡大斜視図である。図11は、脚部及び延伸部を拡大した図である。図12は、本実施形態に係るモータを用いた外部機器である送風装置の概略断面図である。
【0011】
図1から図4に示すように、モータAは、ロータ1と、ステータ2、絶縁部材3と、アッパープレート4と、回路基板5と、を備える。ステータ2の一部は絶縁部材3に覆われる。ステータ2の軸方向下方には、回路基板5が備えられる。回路基板5から、ステータ2に備えられた後述するコイル22に電力が供給されて、ロータ1が回転する。モータAにおいて、ロータ1は、径方向においてステータ2の内側に配置される。つまり、モータAは、インナーロータ型モータである。以下に、モータAの各部の詳細を説明する。
【0012】
<1.1 ロータ1について>
図3、図4に示すように、ロータ1は、シャフト11と、ロータハウジング12と、モールド部13と、ロータマグネット14と、を備える。シャフト11は、中心軸に沿って延びる円柱状である。ロータハウジング12は、中心軸Cに沿って軸方向に延びる筒体である。そして、ロータハウジング12の中央を、シャフト11が貫通する(図3参照)。
【0013】
モールド部13は、樹脂の成形体である。モールド部13は、シャフト11とロータハウジング12との間に設けられる。モールド部13は、シャフト11とロータハウジング12とを固定する。また、モールド部13は、シャフト11とロータハウジング12との径方向の間隔を維持する。
【0014】
ロータマグネット14は、N極とS極とが周方向に交互に配置される。ロータマグネット14は、円筒状である。ロータマグネット14は、ロータハウジング12の径方向外側に固定される。ロータマグネット14は、磁性体粉を配合した樹脂を一体に成形した円筒体である。そして、ロータマグネット14には、N極とS極とが交互に着磁されている。なお、ロータマグネット14のロータハウジング12への固定は、圧入、接着等であってもよい。また、モールド部13を成形するときに、モールド部13でロータハウジング12と共にロータマグネット14を固定してもよい。また、ロータマグネット14として、単一の環状のマグネットを用いるが、複数のマグネットをロータハウジング12の外面に固定してもよい。
【0015】
ロータ1のシャフト11は、絶縁部材3に保持された下側ベアリングBr1と、アッパープレート4に保持された上側ベアリングBr2と、に取り付けられる。これにより、シャフト11及びシャフト11を備えるロータ1は、ステータ2及び絶縁部材3に対して、回転可能に支持される。
【0016】
<1.2 ステータ2について>
図5から図7に示すように、ステータ2の一部は、絶縁部材3に覆われる。ステータ2は、ステータコア21と、コイル22と、を備える。
【0017】
<1.2.1 ステータコア21について>
ステータコア21は、磁性板を軸方向に積層した積層体であってもよいし、例えば、紛体を焼結して同一の部材として形成した成形体であってもよい。ステータコア21は、コアバック211と、複数のティース212と、を備える。コアバック211は、環状である。
【0018】
複数のティース212は、コアバック211の径方向内周部から径方向内側に延びる。すなわち、ステータ2は、環状のコアバック211と、コアバック211の径方向内周部から径方向内側に延びる複数のティース212とを含むステータコア21と、を備える。複数のティース212は、周方向に等間隔で配置される。ティース212の径方向内側には、周方向に拡がる鍔部2121が設けられる。鍔部2121は、径方向内面2122が中心軸を中心とする曲面状であり、ロータ1のロータマグネット14と間隙をあけて径方向に対向する。ここでは、ステータコア21は、4個のティース212を備える。すなわち、ステータコア21は、4スロットである。すなわち、本実施形態のモータAは、交流モータである。
【0019】
<1.2.2 コイル22について>
コイル22は、絶縁部材3の後述するティース被覆部32に覆われたティース212に導線を巻きつけて形成される。コイル22は、4個のティース212の各々に形成されている。4個のコイル22は、互いに接続されている。つまり、コイル22は、一本につながった導線によって形成される。そして、コイル22を形成する導線の両端は、回路基板5に接続される。本実施形態のモータAでは、コイル22の端部は、棒体に配置される導電性のピンBbに接続される。ピンBbが回路基板5に接続して、コイル22の端部が回路基板5に電気的に接続される。すなわち、コイル22は、導線によって形成され、導線の端部が回路基板5と接続される。
【0020】
<1.3 絶縁部材3について>
絶縁部材3は、ステータ2の一部を覆う。絶縁部材3は、コアバック被覆部31と、ティース被覆部32と、保持部33と、凸部34と、を備える。絶縁部材3は、例えば、樹脂等の絶縁性を有するとともに成形が容易な材料で作製される。図5に示すように、コアバック被覆部31は、ステータ2のコアバック211を覆う。
【0021】
<1.3.1 コアバック被覆部31について>
図5等に示すように、コアバック被覆部31は、コアバック211の軸方向における上部及び下部を覆う。また、コアバック被覆部31は、隣り合うティース212の間のコアバック211の径方向内周部も覆う。すなわち、コアバック被覆部31は、コアバック211の軸方向の上部、下部、ティース212の間の径方向内周部を覆う。コアバック211の径方向外面2111は、絶縁部材3の外側に露出する。すなわち、コアバック211の径方向外面の少なくとも一部は、絶縁部材3の外側に露出する。
【0022】
これにより、モータAの駆動時にステータコア21及びコイル22で発生する熱が径方向外面2111から外部に放出されやすくなる。なお、詳細は後述するが、モータAは、送風用のインペラ6を回転する。インペラ6の回転によって発生する空気の流れ(気流)は、コアバック211の径方向外面2111に沿って軸方向に流れる。径方向外面2111が絶縁部材3から露出していることで、径方向外面2111は、気流によって冷却される。これにより、ステータ2及びモータA全体の温度上昇が抑制される。
【0023】
<1.3.2 ティース被覆部32について>
ティース被覆部32はティース212の少なくとも一部を覆う。詳しく説明すると、ティース被覆部32は、ティース212の軸方向両端部、周方向両端部を覆う。つまり、ティース212の鍔部2121の径方向内面2122は、ティース被覆部32に覆われない。これにより、ティース212とロータマグネット14との隙間を小さくできる。また、鍔部2121の径方向内面2122は、絶縁部材3の外部に露出する。これにより、ティース32とロータマグネット14との間に作用する磁力が高くなる。以上のことから、モータAの回転効率を高めることが可能である。
【0024】
ティース被覆部32は、コアバック被覆部31と同一の部材で成形される成形体である。これにより、部品点数を抑えることが可能である。
【0025】
<1.3.3 保持部33について>
保持部33は、コアバック被覆部31の軸方向の下端部から中心軸に向かって延びる。保持部33は、下側ベアリングBr1を保持する。
【0026】
保持部33は、筒部331と、連結部332とを備える。筒部331は、中心軸に平行に延びる円筒形状である。図3等に示すように、筒部331の径方向内面が、下側ベアリングBr1の外輪の径方向外面を保持する。下側ベアリングBr1は、玉軸受であり、外輪と内輪の間にボールが配置される。
【0027】
外輪が筒部331に保持されて、下側ベアリングBr1は保持部33に固定される。これにより、下側ベアリングBr1の中心は、中心軸Cと重なる。また、下側ベアリングBr1の内輪には、シャフト11が固定される。これにより、シャフト11は、下側ベアリングBr1に回転可能に支持される。
【0028】
下側ベアリングBr1の外輪は、例えば筒部331への圧入により固定される。しかしながら、これに限定されない。下側ベアリングBr1の外輪は、溶接、接着等、で筒部331に固定されてもよく、下側ベアリングBr1の中心を中心軸Cと精度よく重ねて固定できる方法を広く採用できる。なお、本実施形態では、下側ベアリングBr1として、玉軸受が採用されるが、これに限定されない。シャフト11を回転可能に支持することができる構造の軸受を広く採用できる。
【0029】
筒部331は、底部333と、突出部334とを備える。底部333は、筒部331の軸方向の下端部から中心軸Cに向かって延びる。底部333は、中心軸Cと直交する平板状である。突出部334は、底部333の下面から軸方向下方に突出する。図2、図3等に示すように、突出部334は、円筒状であり中心が中心軸Cと重なる。つまり、突出部334は、底部333の径方向中央部から軸方向下方に延びる。なお、詳細は後述するが、これにより、回路基板5の径方向の位置決めが可能である。
【0030】
さらに、突出部334は、径方向外面に軸方向に延びるリブ335を備える。詳細は後述するが、これにより、回路基板の周方向の位置決めが可能ある。
【0031】
図7に示すように、絶縁部材3において、連結部332は、コアバック被覆31と筒部331とを連結し、4個備えられる。連結部332が等間隔に配置されていることから、シャフト11の振動、ブレ等を抑制できる。そのため、モータAの回転精度を高めることができる。また、本実施形態において、保持部33は、軸方向から見て細い板状の連結部332を配置した構成であるがこれに限定されない。例えば、ステータ2の軸方向下部を覆う円環状であってもよい。
【0032】
本実施形態において、連結部332はティース212と同数である。連結部332がティース212と同数であれば、絶縁部材3が複雑な構造となることを抑制しながら、連結部332による筒部331の固定を強固に行うことが可能である。
【0033】
連結部332は、第1連結部3321と、第2連結部3322とを備える。第1連結部3321は、コアバック被覆部31の軸方向下端部から軸方向に延びる。第2連結部3322は、第1連結部3321の軸方向下端部から径方向内側に延びる。
【0034】
連結部332が第1連結部3321を備えることで、筒部331を軸方向下方に離して配置できる。これにより、下側ベアリングBr1と上側ベアリングBr2の軸方向長さを長くでき、シャフト11の回転精度を高めることが可能である。また、回路基板5のステータ2からの距離を長くすることができる。これにより、回路基板5及び回路基板5に実装された電子部品がステータ2の熱の影響を受けにくい。また、ティース212の周囲に空間が設けられる。そのため、ステータ2の熱を当該空間から外部に放熱することができる。
【0035】
第1連結部3321及び第2連結部3322、すなわち、連結部332は、軸方向に見たときに周方向に隣り合うティース212同士の間に配置される。これにより、ティース212に導線を巻きつけるときに、治具、機械等の挿入が可能である。すなわち、コイルを巻くためのスペースを確保しやすい。そのため、コイル22の形成が容易になる。また、絶縁部材3の各部において、軸方向に見たときに軸方向に重なる部分が無くなる。そのため、軸方向上方に抜く金型と、軸方向下方に抜く金型とで、絶縁部材3を成型することができる。これにより、金型を簡略化することができ、絶縁部材3の製造に要する手間、時間を減らすことができる。
【0036】
さらに、図7等に示すように、第2連結部3322は、第1連結部3321の軸方向下端部と筒部331とを連結する。第1連結部3321及び第2連結部3322は周方向に同じ幅である。また、第1連結部3321及び第2連結部3322の周方向の幅は、周方向に隣り合うティース212の鍔部2121同士の間隔よりも小さい。連結部332の幅を狭くすることで、周方向に延びるティース212の径方向内側端部を覆う絶縁部材の周方向長さを長くできる。これにより、より多くの導線をティース212に巻きつけることができる。そのため、モータAの特性の低下を抑制できる。
【0037】
<1.3.4 凸部34について>
図5、図7等に示すとおり、複数の凸部34は、コアバック被覆部31から径方向外側に向かって延びる。すなわち、絶縁部材3は、コアバック211を覆うコアバック被覆部31と、コアバック被覆部311から径方向外側に向かって延びる凸部34と、を備える凸部34は、軸方向から見て回路基板5の外縁よりも径方向外側に位置する部分を有する。凸部34は、取付部35を備える。本実施形態において、絶縁部材3は、一対の凸部34を備える。そして、一対の凸部34は、中心軸Cを挟んで軸対称である。
【0038】
<1.3.5 取付部35について>
取付部35は、凸部34の回路基板5の外縁よりも径方向外側に位置する部分に備えられる。取付部35は、後述する外部機器Fに固定される。すなわち、凸部34は、軸方向から見て回路基板5の外縁よりも径方向外側に位置するとともに外部機器Fに固定される取付部35を備える。
【0039】
図12に示すように、固定具は、例えば、ねじScである。そして、取付部35は、ねじScが貫通する取付貫通孔351を備える。すなわち、取付部35は、軸方向に貫通する取付貫通孔351を備えている。これにより、取付部35を取付貫通孔351を備えることで、外部機器Fに対する位置決めが可能であるとともに、ねじ止め等による外部機器への固定が容易になる。そして、図3、図7等に示すように、凸部34の上面には、軸方向から見たときに、取付貫通孔351よりも大きな径を有する穴部352を備える。また、取付部35は、凸部34の径方向外面から穴部352に向かって延びる溝部353を備える。
【0040】
また、図8に示すように、取付部35は、径方向外縁部から径方向内側に凹む切欠き354を備えていてもよい。なお、切欠き354が凹む方向は、径方向内側に限定されず、例えば、周方向であってもよい。すなわち、取付部35は、軸方向と直交する方向に凹む切欠き354を備える。取付部35を切欠き354を備えることで、外部機器Fへの取り付け時に径方向及び(又は)周方向に微調整が可能となる。
【0041】
<1.3.6 脚部36および延伸部37について>
図10に示すように、凸部34は、軸方向下端部から軸方向に向かって突出する脚部36と、延伸部37とを備える。脚部36は、凸部34の軸方向下端部から軸方向下方に向かって突出する。そして、脚部36の軸方向下端部には、基板固定部361を備える。延伸部37は、凸部34の軸方向下端部から軸方向下方に回路基板5に向かって延びる。
【0042】
脚部36は、軸方向に平行に延びる平板形状であり、弾性変形可能である。脚部36は、周方向の幅が径方向の幅よりも狭い。すなわち、脚部36は、周方向に弾性変形可能である。そして、基板固定部361は、脚部36の軸方向下端部に配置される。しかしながら、脚部36の配置方向については、図7に示す方向に限定されない。
【0043】
図9、図10等に示すように、基板固定部361は、脚部36の軸方向下端部から軸方向と交差する方向、すなわち、周方向に突出する。基板固定部361は、脚部36が弾性変形する方向に沿って突出する。そして、基板固定部361は、傾斜部362と、接触部363と、を備える。接触部363は、回路基板5の軸方向下面と接触する。これにより、絶縁部材3が、ステータコア21とコイル22との絶縁、軸受Br1の保持、回路基板5の固定の3つの機能を備える。そのため、各機能に特化した別部材を設ける必要がなく、部品点数を抑えることが可能である。
【0044】
傾斜部362は、軸方向下部から上方に向かうにつれて周方向に拡がる傾斜面を有する。接触部363は、傾斜部362の軸方向上端部に配置される。接触部363は、例えば、中心軸Cと直交する平面を有する。脚部36は、回路基板5に設けられた後述の回路基板凹部51を貫通する。そして、基板固定部361の接触部363は、回路基板凹部51の辺縁部と接触する。これにより、絶縁部材3と回路基板5とが固定される。すなわち、凸部34は、軸方向下方に向かって突出して回路基板5の軸方向下面と接触する基板固定部361を含む脚部36と、回路基板に向かって軸方向下方に延びる延伸部37と、を備える。なお、絶縁部材3と回路基板5との固定の詳細については後述する。基板固定部361で回路基板5をモータAに取り付けるときに、回路基板5が延伸部37と接触する。そのため、回路基板5は、軸方向に位置決めされる。また、基板固定部361にかかる負荷を低減することができる。これにより、モータAの組み立ての作業性が向上する。
【0045】
延伸部37は、第1延伸部371と、第2延伸部372と、を備える。第1延伸部371は、脚部36と周方向に隣り合う。また、第2延伸部372は、脚部36と径方向に隣り合う。脚部36と延伸部37を隣り合って配置することで、回路基板5と絶縁部材3とを固定するときに、脚部36に集中する負荷(応力)を延伸部37が受け持つ。そのため、当該負荷による回路基板5の傾きを抑制できる。第1延伸部371の下端面及び第2延伸部372の下端面は、回路基板5の上面と接触する。なお、第1延伸部371の下端面及び第2延伸部372の下端面は、回路基板5と接触せず、下端面と回路基板5との間に隙間が形成されていてもよい。凸部34が、2個の延伸部371、372を備えることで、基板固定部361にかかる周方向及び径方向の負荷を低減できる。これにより、基板固定部361による回路基板5を保持する効果が高くなる。
【0046】
延伸部37の下端面が回路基板5の上面と接触する場合、回路基板5と絶縁部材3とを固定するときに延伸部37によって回路基板5が軸方向に押される。そのため、絶縁部材3と回路基板5の固定を精度よく行うことができる。また、隙間が形成される場合であっても、回路基板5と絶縁部材3とを固定するときに回路基板5が変形して、延伸部37の下端面と接触することで、回路基板5が軸方向に位置決めされる。これにより、モータAの組み立てにおける作業性が向上する。
【0047】
第1延伸部371と脚部36との軸方向下端部は、軸方向に向かって凹む第1凹部373を挟んで隣り合う(図10参照)。第2延伸部372と脚部36とは、軸方向に向かって凹む第2凹部374を挟んで隣り合う(図10参照)。すなわち、脚部36と延伸部37とは、軸方向上方に向かって凹む凹部373(374)を挟んで隣り合う。凹部373(374)を設けることで、脚部36と延伸部37との間で応力の伝播を抑制できる。これにより、他方からの応力の影響で機能が十分に使用できなくなるのを抑制できる。
【0048】
このように、脚部36と第1延伸部371とが第1凹部373を挟んで隣り合うことで、脚部36が撓んだとき、脚部36の変位、すなわち、応力が第1延伸部371に伝達されにくい。そのため、脚部36が弾性変形するときに、第1延伸部371が変形しにくい。これにより、第1延伸部371の下端面の軸方向の位置がずれにくく、回路基板5の軸方向の位置決め精度を高めることが可能である。また、脚部36の弾性変形が第1延伸部371に邪魔されにくくなる。
【0049】
同様に、脚部36と第2延伸部372とが第2凹部374を挟んで隣り合うことで、脚部36が撓んだとき、脚部36の変位、すなわち、応力が第2延伸部372に伝達されにくい。そのため、脚部36が弾性変形するときに、第2延伸部372が変形しにくい。これにより、第2延伸部372の下端面の軸方向の位置がずれにくく、回路基板5の軸方向の位置決め精度を高めることが可能である。また、脚部36の弾性変形が第2延伸部372に邪魔されにくくなる。
【0050】
上述したとおり、2個の凸部34は、中心軸Cを挟んで、軸対称となる位置にそれぞれ配置される。そして、各凸部34に備えられる脚部36及び延伸部37も、中心軸Cを挟んで軸対称となる。すなわち、複数の延伸部37および複数の脚部36は、中心軸Cを挟んで対称の位置に配置される。このように配置することで、回路基板5の基板固定部361によってより安定的に固定可能である。また、中心軸Cを挟んで対称となる位置で回路基板5が固定されるので、回路基板5の軸に対する傾きを抑制できる。
(【0051】以降は省略されています)

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