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公開番号2019205344
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191128
出願番号2019119133
出願日20190626
発明の名称シート搬送装置、原稿給送装置、原稿読取装置及び画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類H02P 21/22 20160101AFI20191101BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転子を所定速度で回転させる期間に所定速度に対応する所定の励磁電流成分の値を設定することに起因する消費電力の増大を抑制するシート搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送ローラが駆動している期間のうち、S1006において、シートセンサ331が記録媒体の先端を検知すると、d軸電流指令値id_refを0Aから負の値(例えば-0.3A)に切り替え、弱め界磁が行われる。その後、S1009において、記録媒体の後端がシートセンサ330を通過すると、d軸電流指令値id_refを負の値(例えば-0.3A)から0Aに切り替え、弱め界磁が終了される。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
シートを搬送する第1搬送ローラと、
前記第1搬送ローラを駆動するモータと、
前記モータの回転子の回転位相を決定する位相決定手段と、
前記モータの巻線に流れる駆動電流を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された駆動電流のトルク電流成分の値と前記トルク電流成分の目標値との偏差が小さくなるように前記モータの巻線に流れる駆動電流を制御し、前記巻線に流れる駆動電流の励磁電流成分の値を制御することによって前記巻線を貫く磁束の強度を弱める弱め界磁を行う制御手段と、
を有し、
前記トルク電流成分は前記位相決定手段によって決定された回転位相を基準とした回転座標系において表される電流成分であって前記回転子にトルクを発生させる電流成分であり、前記励磁電流成分は前記回転座標系において表される電流成分であって前記巻線を貫く磁束の強度に影響する電流成分であり、
前記制御手段は、前記回転子の目標位相を表す指令位相と前記位相決定手段によって決定された回転位相との偏差が小さくなるように前記トルク電流成分の目標値を設定し、
前記制御手段が前記回転子の回転を制御している状態において、前記制御手段は、前記シートが搬送される搬送方向において前記シートの先端が前記第1搬送ローラよりも上流側に位置する第1タイミングで、前記弱め界磁の程度を第1の程度から前記第1の程度よりも大きい第2の程度に変更することを特徴とするシート搬送装置。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
シートを搬送する第1搬送ローラと、
前記第1搬送ローラを駆動するモータと、
前記モータの回転子の回転位相を決定する位相決定手段と、
前記回転子の回転速度を決定する速度決定手段と、
前記モータの巻線に流れる駆動電流を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された駆動電流のトルク電流成分の値と前記トルク電流成分の目標値との偏差が小さくなるように前記モータの巻線に流れる駆動電流を制御し、前記巻線に流れる駆動電流の励磁電流成分の値を制御することによって前記巻線を貫く磁束の強度を弱める弱め界磁を行う制御手段と、
を有し、
前記トルク電流成分は前記位相決定手段によって決定された回転位相を基準とした回転座標系において表される電流成分であって前記回転子にトルクを発生させる電流成分であり、前記励磁電流成分は前記回転座標系において表される電流成分であって前記巻線を貫く磁束の強度に影響する電流成分であり、
前記制御手段は、前記回転子の目標速度を表す指令速度と前記速度決定手段によって決定された回転速度との偏差が小さくなるように前記トルク電流成分の目標値を設定し、
前記制御手段が前記回転子の回転を制御している状態において、前記制御手段は、前記シートが搬送される搬送方向において前記シートの先端が前記第1搬送ローラよりも上流側に位置する第1タイミングで、前記弱め界磁の程度を第1の程度から前記第1の程度よりも大きい第2の程度に変更することを特徴とするシート搬送装置。
【請求項3】
前記シートは、前記モータの駆動が開始された後の最初に前記第1搬送ローラによって搬送されるべきシートであることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記シート搬送装置は、前記第1搬送ローラに隣接し且つ前記搬送方向において前記第1搬送ローラよりも上流側に設けられた第2搬送ローラを有し、
前記第1タイミングにおける前記シートの先端は、前記第1搬送ローラのニップ位置と前記第2搬送ローラのニップ位置との間に位置することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間には前記シートの先端を検知する第1シートセンサが設けられており、
前記制御手段は、前記シートの先端が前記第1シートセンサによって検知されたことに応じて、前記弱め界磁の程度を変更することを特徴とする請求項4に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1タイミングから前記搬送方向において前記シートの先端が前記第1搬送ローラよりも下流側に位置する第2タイミングまでの期間、前記弱め界磁の程度が前記第2の程度である状態を継続することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記搬送方向において前記シートの後端が前記第1搬送ローラよりも下流側に位置する第3タイミングにおいて、前記弱め界磁の程度を前記第2の程度から前記第2の程度よりも小さい第3の程度に変更することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項8】
前記シート搬送装置は、前記第1搬送ローラに隣接し且つ前記搬送方向において前記第1搬送ローラよりも下流側に設けられた第3搬送ローラを有し、
前記第3タイミングは、前記第1搬送ローラと前記第3搬送ローラとの間に前記シートの後端が位置するタイミングであることを特徴とする請求項7に記載のシート搬送装置。
【請求項9】
前記制御手段は、前記第1搬送ローラと前記第3搬送ローラとの間に設けられた、前記シートを検知する第2シートセンサの検知位置を前記シートの後端が通過すると、前記弱め界磁の程度を変更することを特徴とする請求項8に記載のシート搬送装置。
【請求項10】
前記弱め界磁の程度が前記第3の程度である状態には、前記弱め界磁が行われていない状態が含まれることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項11】
前記弱め界磁の程度が前記第1の程度である状態には、前記弱め界磁が行われていない状態が含まれることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項12】
前記制御手段は、前記励磁電流成分の目標値を変更することによって、前記弱め界磁の程度を変更することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項13】
前記回転子の磁束の方向において、前記励磁電流成分の目標値が第1の値である場合において当該励磁電流成分に起因して発生する磁束の強度は、前記励磁電流成分の目標値が前記第1の値よりも小さい第2の値である場合において当該励磁電流成分に起因して発生する磁束の強度よりも小さく、
前記励磁電流成分の目標値が前記第1の値である場合における前記弱め界磁の程度は、前記励磁電流成分の目標値が前記第2の値である場合における前記弱め界磁の程度よりも小さいことを特徴とする請求項12に記載のシート搬送装置。
【請求項14】
前記第2の値は負の値であることを特徴とする請求項13に記載のシート搬送装置。
【請求項15】
前記制御手段は、搬送されるシートの種類に基づいて、前記弱め界磁の程度を制御することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記回転子の回転速度に基づいて、前記弱め界磁の程度を制御することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のシート搬送装置。
【請求項17】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のシート搬送装置と、
原稿を積載する原稿積載部と、
を有し、
前記原稿積載部に積載された前記原稿を前記シート搬送装置が搬送することを特徴とする原稿給送装置。
【請求項18】
請求項17に記載の原稿給送装置と、
前記原稿給送装置によって給送された前記原稿を読み取る読取手段と、
を有することを特徴とする原稿読取装置。
【請求項19】
請求項1乃至16のいずれか一項に記載のシート搬送装置と、
記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
を有し、
前記画像形成手段は、前記シート搬送装置によって搬送された前記記録媒体に画像を形成することを特徴とする画像形成装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータの駆動を制御するシート搬送装置、原稿給送装置、原稿読取装置及び画像形成装置に関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、モータを制御する方法として、モータの回転子の回転位相を基準とした回転座標系における電流値を制御することによってモータを制御するベクトル制御と称される制御方法が知られている。具体的には、例えば、回転子の指令位相と実際の回転位相との偏差が小さくなるように電流値を制御する位相フィードバック制御を行うことによってモータを制御する。また、回転子の指令速度と実際の回転速度との偏差が小さくなるように電流値を制御する速度フィードバック制御を行うことによってモータを制御する手法もある。
【0003】
ベクトル制御は、モータの巻線に供給する駆動電流を、回転子が回転するためのトルクを発生させる電流成分(トルク電流成分)と、巻線を貫く磁束の強度に影響する電流成分(励磁電流成分)とに分けて制御する。この結果、回転子にかかる負荷トルクが変化しても、負荷トルクの変化に応じてトルク電流成分の値を制御することによって、回転に必要なトルクを効率的に発生させることができる。この結果、余剰トルクに起因したモータ音の増大を抑制することができる。また、従来問題とされていた、回転子にかかる負荷トルクがモータの巻線に供給した駆動電流に対応した出力トルクを超えて、回転子が入力信号に同期しない制御不能な状態(脱調状態)になることを抑制することができる。また、ベクトル制御を行う際には、通常、励磁電流成分の値が0となるように制御される。この結果、消費電力の増大を抑制することができる。
【0004】
モータの各相の巻線には、回転子が回転することによって誘起電圧が発生する。モータの巻線に誘起電圧が発生すると、モータの巻線に印加できる電圧が小さくなってしまう。具体的には、例えば、モータの巻線に電圧を印加する電源の電圧が24Vである場合、電源電圧(24V)から該巻線に発生した誘起電圧を減算した電圧が巻線に印加できる電圧となる。従って、該巻線に誘起電圧が発生することによって、巻線に印加できる電圧が24Vよりも小さくなってしまう。誘起電圧の大きさは、回転子の回転速度が速くなればなるほど大きくなる。したがって、回転子の回転速度が速くなればなるほど、モータの巻線に印加できる電圧は小さくなる。モータの巻線に印加できる電圧が小さくなると、回転子に与えることができるトルク(出力可能トルク)も小さくなってしまう。
【0005】
特許文献1では、回転子の回転速度が速度閾値以上である場合に、励磁電流成分の値を該回転速度に対応する負の値に制御することによって、モータの巻線を貫く磁束の強度を弱める構成(弱め界磁)が述べられている。なお、回転速度と励磁電流成分の値との対応関係は1対1の関係である即ち、所定の回転速度に対しては所定の励磁電流成分の値が設定される。弱め界磁を行うと、巻線に発生する誘起電圧の大きさを低減することができる。この結果、巻線に印加できる電圧が小さくなることを抑制することができ、出力可能トルクが小さくなることを防ぐことができる。なお、励磁電流成分の値が負の値であって且つ絶対値が大きいほど、出力可能トルクが小さくなることをより防ぐことができる。
【0006】
画像形成装置においては、モータの回転子を所定速度で(一定速度で)回転させることによって搬送ローラを駆動させる。その後、所定速度で回転しているモータによって駆動されている搬送ローラに記録媒体の先端が突入し、該搬送ローラによって記録媒体が搬送される。即ち、モータの回転子が所定速度で回転する期間においては、搬送ローラが記録媒体を狭持していない期間と搬送ローラが記録媒体を狭持している期間とがある。搬送ローラに記録媒体の先端が突入する際には、回転子にかかる負荷トルクは増大する。また、搬送ローラが記録媒体を狭持している期間に回転子にかかる負荷トルクは、搬送ローラが記録媒体を狭持していない期間に回転子にかかる負荷トルクよりも大きいトルクとなる。即ち、搬送ローラを駆動する際には、回転子が所定速度で回転する期間において、回転子にかかる負荷トルクが変動する。また、回転子が前記所定速度で回転する期間においては、巻線に発生する誘起電圧に起因して出力可能トルクが小さくなる。したがって、搬送ローラを駆動する際には、回転子が所定速度で回転する期間において、回転子にかかる負荷トルクが出力可能トルクを超えてしまう可能性がある。回転子にかかる負荷トルクが出力可能トルクを超えた場合には、回転子を回転させることができなくなってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007−153273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1に記載されている構成においては、回転速度と励磁電流成分の値との対応関係は1対1の関係である。したがって、回転子が所定速度で回転する期間においては、所定速度に対応する所定の励磁電流成分の値が設定される。
【0009】
前述したように、回転子が所定速度で回転する期間においては、搬送ローラが記録媒体を狭持している期間におけるトルクは搬送ローラが記録媒体を狭持していない期間における負荷トルクよりも大きい。即ち、搬送ローラを駆動するモータの制御に前記特許文献1における構成を適用する場合は、負荷トルクが出力可能トルクを超えないように、搬送ローラが記録媒体を狭持している期間における負荷トルクを考慮して励磁電流成分の値を設定する必要がある。
【0010】
励磁電流成分の値の絶対値が大きければ大きいほど、モータの巻線に供給する電流は大きくなる。したがって、搬送ローラが記録媒体を狭持している期間における負荷トルクを考慮して励磁電流成分の値を設定すると、搬送ローラが記録媒体を狭持していない期間においては、不要な電流を巻線に供給してしまう。この結果、消費電力が増大してしまう。
【0011】
上記課題に鑑み、本発明は、モータの制御を効率的に行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、
記録媒体を搬送する搬送ローラと、
前記搬送ローラを駆動するモータと、
前記モータの回転子の回転位相を決定する位相決定手段と、
前記回転子の目標位相を表す指令位相と前記位相決定手段によって決定された前記回転位相との偏差が小さくなるように、前記回転位相を基準とした回転座標系の電流値に基づいて前記モータを制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記回転子が所定速度で回転する期間のうち、前記記録媒体が搬送される搬送方向において前記搬送ローラよりも上流側の所定位置に前記記録媒体の先端が到達した後の期間は、前記回転座標系の電流値であって前記回転子の磁束強度に影響する電流値である励磁電流成分の値が負の値である状態で前記モータを制御し、前記所定位置に前記記録媒体の先端が到達するまでの期間は、前記励磁電流成分の値が前記負の値よりも絶対値が小さい値である状態で前記モータを制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、シートの位置に応じて励磁電流成分の目標値が設定されることにより、モータを効率的に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
第1実施形態に係る画像形成装置を説明する断面図である。
前記画像形成装置の制御構成を示すブロック図である。
第1実施形態に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
A相及びB相から成る2相のモータと回転座標系のd軸及びq軸との関係を示す図である。
PWMインバータに設けられているフルブリッジ回路の構成を示す図である。
速度フィードバック制御を行うモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
出力可能トルクと回転子の回転数との関係を示す図である。
弱め界磁が行われる期間を説明する図である。
第1実施形態に係る弱め界磁制御のタイムチャートを示す図である。
第1実施形態に係る弱め界磁制御を行う方法を説明するフローチャートである。
第2実施形態に係るモータ制御装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の形状及びそれらの相対配置などは、この発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。なお、以下の説明においては、モータ制御装置が画像形成装置に設けられる場合について説明するが、モータ制御装置が設けられるのは画像形成装置に限定されるわけではない。例えば、記録媒体や原稿等のシートを搬送するシート搬送装置やその他の装置にも用いられる。
【0016】
〔第1実施形態〕
[画像形成装置]
図1は、本実施形態で用いられるシート搬送装置を有するモノクロの電子写真方式の複写機(以下、画像形成装置と称する)100の構成を示す断面図である。なお、画像形成装置は複写機に限定されず、例えば、ファクシミリ装置、印刷機、プリンタ等であっても良い。また、記録方式は、電子写真方式に限らず、例えば、インクジェット等であっても良い。更に、画像形成装置はモノクロ及びカラーのいずれの形式であっても良い。
【0017】
以下に、図1を用いて、画像形成装置100の構成および機能について説明する。画像形成装置100には、原稿給送装置201、読取装置202及び画像形成装置本体301が設けられている。
【0018】
原稿給送装置201の原稿積載部203に積載された原稿は、給紙ローラ204によって1枚ずつ給紙され、搬送ガイド206に沿って読取装置202の原稿ガラス台214上に搬送される。更に、原稿は、搬送ベルト208によって一定速度で搬送されて、排紙ローラ205によって不図示の排紙トレイへ排紙される。読取装置202の読取位置において照明209によって照射された原稿画像からの反射光は、反射ミラー210、211、212からなる光学系によって画像読取部111に導かれ、画像読取部111によって画像信号に変換される。画像読取部111は、レンズ、光電変換素子であるCCD、CCDの駆動回路等で構成される。画像読取部111から出力された画像信号は、ASIC等のハードウェアデバイスで構成される画像処理部112によって、各種補正処理が行われた後、画像形成装置本体301へ出力される。前述の如くして、原稿の読取が行われる。即ち、原稿給送装置201及び読取装置202は原稿読取装置として機能する。
【0019】
また、読取装置202における原稿の読取モードとして、流し読みモードと固定読みモードがある。流し読みモードは、照明系209及び光学系を所定の位置に固定した状態で、原稿を一定速度で搬送しながら原稿の画像を読み取るモードである。固定読みモードは、読取装置202の原稿ガラス214上に原稿を載置し、照明系209及び光学系を一定速度で移動させながら、原稿ガラス214上に載置された原稿の画像を読み取るモードである。通常、シート状の原稿は流し読みモードで読み取られ、本や冊子等の綴じられた原稿は固定読みモードで読み取られる。
【0020】
画像形成装置本体301の内部には、シート収納トレイ302、304が設けられている。シート収納トレイ302、304には、それぞれ異なる種類の記録媒体を収納することができる。例えば、シート収納トレイ302にはA4サイズの普通紙が収納され、シート収納トレイ304にはA4サイズの厚紙が収納される。なお、記録媒体とは、画像形成装置によって画像が形成されるものであって、例えば、用紙、樹脂シート、布、OHPシート、ラベル等が含まれる。
【0021】
シート収納トレイ302に収納された記録媒体は、給紙ローラ303によって給送されて、搬送ローラ306によってレジストレーションローラ308へ送り出される。また、シート収納トレイ304に収納された記録媒体は、給紙ローラ305によって給送されて、搬送ローラ307及び306によってレジストレーションローラ308へ送り出される。なお、図1に示すように、搬送ローラ307の上流側及び下流側には、記録媒体の有無を検知するシートセンサ330、331が設けられている。シートセンサ330、331の用途については後述する。なお、本実施形態におけるシートセンサは、光学式センサであるが、これに限定されるものではなく、例えば、フラグセンサ等であっても良い。
【0022】
読取装置202から出力された画像信号は、半導体レーザ及びポリゴンミラーを含んでいる光走査装置311に入力される。また、感光ドラム309は、帯電器310によって外周面が帯電される。感光ドラム309の外周面が帯電された後、読取装置202から光走査装置311に入力された画像信号に応じたレーザ光が、光走査装置311からポリゴンミラー及びミラー312、313を経由し、感光ドラム309の外周面に照射される。この結果、感光ドラム309の外周面に静電潜像が形成される。なお、感光ドラムの帯電には、例えば、コロナ帯電器や帯電ローラを用いた帯電方法が用いられる。
【0023】
続いて、その静電潜像が現像器314内のトナーによって現像され、感光ドラム309の外周面にトナー像が形成される。感光ドラム309に形成されたトナー像は、感光ドラム309と対向する位置(転写位置)に設けられた転写帯電器315によって記録媒体に転写される。この際、レジストレーションローラ308は、トナー像にタイミングを合わせて、記録媒体を転写位置へ送り込む。
【0024】
前述の如くして、トナー像が転写された記録媒体は、搬送ベルト317によって定着器318へ送り込まれ、定着器318によって加熱加圧されて、トナー像が記録媒体に定着される。このようにして、画像形成装置100によって記録媒体に画像が形成される。
【0025】
片面印刷モードで画像形成が行われる場合は、定着器318を通過した記録媒体は、排紙ローラ319、324によって、不図示の排紙トレイへ排紙される。また、両面印刷モードで画像形成が行われる場合は、定着器318によって記録媒体の第1面に定着処理が行われた後に、記録媒体は、排紙ローラ319、搬送ローラ320、及び反転ローラ321によって、反転パス325へと搬送される。その後、記録媒体は、搬送ローラ322、323によって再度レジストレーションローラ308へと搬送され、前述した方法で記録媒体の第2面に画像が形成される。その後、記録媒体は、排紙ローラ319、324によって不図示の排紙トレイへ排紙される。
【0026】
また、第1面に画像形成された記録媒体をフェースダウンで画像形成装置100の外部へ排紙する場合は、定着器318を通過した記録媒体を、排紙ローラ319を通って搬送ローラ320へ向かう方向へ搬送する。その後、記録媒体の後端が搬送ローラ320のニップ部を通過する直前に、搬送ローラ320の回転を反転させる。この結果、記録媒体の第1面が下向きになった状態で、記録媒体が排紙ローラ324を経由して、画像形成装置100の外部へ排出される。
【0027】
以上が画像形成装置100の構成および機能についての説明である。なお、本発明における負荷とはモータによって駆動される対象物である。例えば、給紙ローラ204、303、305、レジストレーションローラ308及び排紙ローラ319等の各種ローラ(搬送ローラ)や感光ドラム309、搬送ベルト208、317、照明系209及び光学系等は本発明における負荷に対応する。本実施形態のモータ制御装置は、これら負荷を駆動するモータに適用することができる。
【0028】
図2は、画像形成装置100の制御構成の例を示すブロック図である。図2に示すように、画像形成装置100には電源1が備えられている。電源1は交流電源(AC)に接続されており、画像形成装置100の内部の各種装置は電源1から出力される電力によって稼働する。また、システムコントローラ151は、図2に示すように、CPU151a、ROM151b、RAM151cを備えている。また、システムコントローラ151は、画像処理部112、操作部152、アナログ・デジタル(A/D)変換器153、高圧制御部155、モータ制御装置157、シートセンサ330、331、センサ類159、ACドライバ160と接続されている。システムコントローラ151は、接続された各ユニットとの間でデータやコマンドの送受信をすることが可能である。
【0029】
CPU151aは、ROM151bに格納された各種プログラムを読み出して実行することによって、予め定められた画像形成シーケンスに関連する各種シーケンスを実行する。
【0030】
RAM151cは記憶デバイスである。RAM151cには、例えば、高圧制御部155に対する設定値、モータ制御装置157に対する指令値及び操作部152から受信される情報等の各種データが格納される。
【0031】
システムコントローラ151は、画像処理部112における画像処理に必要となる、画像形成装置100の内部に設けられた各種装置の設定値データを画像処理部112に送信する。更に、システムコントローラ151は、各種装置からの信号(センサ類159等からの信号)を受信して、受信した信号に基づいて高圧制御部155の設定値を設定する。高圧制御部155は、システムコントローラ151によって設定された設定値に応じて、高圧ユニット156(帯電器310、現像器314、転写分離器315等)に必要な電圧を供給する。
【0032】
また、システムコントローラ151は、シートセンサ330、331の検知結果に基づいて、モータ制御装置157を制御する。モータ制御装置157は、CPU151aから出力された指令に応じて、前述した負荷を駆動するモータ509を制御する。なお、図2においては、負荷を駆動するモータとしてモータ509のみが記載されているが、実際には、画像形成装置には複数個のモータが設けられているものとする。また、モータ制御装置1個で複数個のモータを制御する構成であっても良い。更に、図2においては、モータ制御装置が1個しか設けられていないが、実際には、複数個のモータ制御装置が設けられているものとする。
【0033】
電源1はモータ制御装置157に設けられたフルブリッジ回路50に電圧Vccを供給する。なお、フルブリッジ回路50については後述する。
【0034】
A/D変換器153は、定着ヒータ161の温度を検出するためのサーミスタ154が検出した検出信号を受信し、検出信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してシステムコントローラ151に送信する。システムコントローラ151は、A/D変換器153から受信したデジタル信号に基づいて、ACドライバ160の制御を行う。ACドライバ160は、定着ヒータ161の温度が定着処理を行うために必要な温度となるように定着ヒータ161を制御する。なお、定着ヒータ161は、定着処理に用いられるヒータであり、定着器318に含まれる。
【0035】
システムコントローラ151は、使用する記録媒体の種類(以下、紙種と称する)等の設定をユーザが行うための操作画面を、操作部152に設けられた表示部に表示するように、操作部152を制御する。システムコントローラ151は、ユーザが設定した情報を操作部152から受信し、ユーザが設定した情報に基づいて画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。また、システムコントローラ151は、画像形成装置の状態を示す情報を操作部152に送信する。なお、画像形成装置の状態を示す情報とは、例えば、画像形成枚数、画像形成中か否か、ジャム発生及びその発生箇所等の情報である。操作部152は、システムコントローラ151から受信した情報を表示部に表示する。
【0036】
前述の如くして、システムコントローラ151は、画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。
【0037】
[ベクトル制御]
次に、本実施形態におけるモータ制御装置について説明する。本実施形態におけるモータ制御装置は、ベクトル制御を用いてモータを制御する。なお、以下の説明においては、負荷を駆動するモータとしてステッピングモータが用いられているが、DCモータ等の他のモータであっても良い。また、以下の説明においては、モータが2相モータである場合について説明するが、3相モータ等の他のモータであっても良い。更に、本実施形態におけるモータには、モータの回転子の回転位相を検出するためのロータリエンコーダなどのセンサは設けられていないが、ロータリエンコーダなどのセンサが設けられている構成であっても良い。
【0038】
まず、図3及び図4を用いて、本実施形態におけるモータ制御装置157がベクトル制御を行う方法について説明する。
【0039】
図3は、ステッピングモータ(以下、モータと称する)509を制御するモータ制御装置157の構成の例を示すブロック図である。
【0040】
また、図4は、A相(第1相)とB相(第2相)の2相から成るモータ509と回転座標系のd軸及びq軸との関係を示す図である。図4では、静止座標系において、A相の巻線に対応した軸をα軸、B相の巻線に対応した軸をβ軸と定義している。また、静止座標系におけるα軸と、回転子402に用いられている永久磁石の磁極によって作られる磁束の方向(d軸方向)との成す角度をθと定義している。回転子402の回転位相は、角度θによって表される。ベクトル制御では、回転子402の磁束方向に沿ったd軸と、d軸から反時計回りに90度進んだ方向に沿った(d軸と直交する)q軸とで表される、モータ509の回転子402の回転位相θを基準とした回転座標系が用いられる。
【0041】
ベクトル制御とは、モータの回転子の回転位相を基準とした回転座標系における電流値を制御することによってモータを制御する制御方法である。具体的には、例えば、回転子の目標位相を表す指令位相と実際の回転位相との偏差が小さくなるように電流値を制御する位相フィードバック制御を行うことによってモータを制御する。また、回転子の目標速度を表す指令速度と実際の回転速度との偏差が小さくなるように電流値を制御する速度フィードバック制御を行うことによってモータを制御する手法もある。回転座標系における電流値とは、モータの回転子にトルクを発生させるq軸成分(トルク電流成分)の電流値と、モータの巻線を貫く磁束の強度に影響するd軸成分(励磁電流成分)の電流値とに対応する。
【0042】
図3に示すように、モータ制御装置157には、ベクトル制御を行う回路として、位相制御器502、電流制御器503、座標逆変換器505、座標変換器511、モータの巻線に駆動電流を供給するPWMインバータ506等が設けられている。座標変換器511は、モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルを、α軸及びβ軸で表される静止座標系から、q軸及びd軸で表される回転座標系に座標変換する。この結果、モータ509のA相及びB相の巻線に供給する駆動電流を、回転座標系において、q軸成分の電流値(q軸電流)及びd軸成分の電流値(d軸電流)を用いて表すことができる。なお、q軸電流は、モータ509の回転子402にトルクを発生させるトルク電流に相当する。また、d軸電流は、モータ509の回転子402の巻線を貫く磁束の強度に影響する励磁電流に相当し、回転子402のトルクの発生には寄与しない。モータ制御装置157は、q軸電流及びd軸電流をそれぞれ独立に制御することができる。即ち、回転子402が回転するために必要なトルクを、効率的に発生させることができる。
【0043】
モータ制御装置157は、モータ509の回転子402の回転位相θを後述する方法により決定し、その決定結果に基づいてベクトル制御を行う。CPU151aは、モータ509の回転子402の目標位相を表す指令位相θ_refを生成し、所定の時間周期で指令位相θ_refをモータ制御装置157へ出力する。
【0044】
減算器101は、モータ509の回転子402の回転位相θと指令位相θ_refとの偏差を演算し、該偏差を位相制御器502に出力する。
【0045】
位相制御器502は、比例制御(P)、積分制御(I)、微分制御(D)に基づいて、減算器101から出力された偏差が小さくなるように、q軸電流指令値iq_refを生成して出力する。具体的には、位相制御器502は、P制御、I制御、D制御に基づいて減算器101から出力された偏差が0になるように、q軸電流指令値iq_ref(目標値)を生成して出力する。なお、P制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差に比例する値に基づいて制御する制御方法である。また、I制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差の時間積分に比例する値に基づいて制御する制御方法である。また、D制御とは、制御する対象の値を指令値と推定値との偏差の時間変化に比例する値に基づいて制御する制御方法である。本実施形態における位相制御器502は、PID制御に基づいてq軸電流指令値iq_refを生成しているが、例えば、PI制御に基づいてq軸電流指令値iq_refを生成しても良い。
【0046】
モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流は、電流検出器507、508によって検出され、その後、A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換される。
【0047】
A/D変換器510によってアナログ値からデジタル値へと変換された駆動電流の電流値は、静止座標系における電流値iα及びiβとして、図4に示す電流ベクトルの位相θeを用いて次式によって表される。なお、電流ベクトルの位相θeは、α軸と電流ベクトルとの成す角度と定義する。
iα=I*cosθe (1)
iβ=I*sinθe (2)
【0048】
これらの電流値iα及びiβは、座標変換器511と誘起電圧決定器512に入力される。
【0049】
座標変換器511において、電流値iα及びiβは、次式によって回転座標系におけるq軸電流の電流値iq及びd軸電流の電流値idに座標変換される。
id= cosθ*iα+sinθ*iβ (3)
iq=−sinθ*iα+cosθ*iβ (4)
【0050】
前述のように、座標変換器511は、モータ509のA相及びB相の巻線に流れる駆動電流に対応する電流ベクトルを、α軸及びβ軸で表される静止座標系から、q軸及びd軸で表される回転座標系に座標変換する。
(【0051】以降は省略されています)

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