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公開番号2019205342
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191128
出願番号2019104256
出願日20190604
発明の名称物体を保持、位置づけし、移動させるための装置
出願人アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド,APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
代理人園田・小林特許業務法人
主分類H02K 41/02 20060101AFI20191101BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】キャリアの移動の側方安定性を改善する、物体を非接触的に保持、位置づけする、及び/又は移動させるための装置を提供する。
【解決手段】装置は、基部30と、基部に対して移動可能なキャリア50と、基部とキャリアとの間に支持力又は保持力を生成し、キャリアが磁気ベアリングを介して基部上に非接触支持される磁気ベアリング10、100と、基部に沿って少なくとも1つの搬送方向にキャリアを変位させるために、基部とキャリアとの間に非接触作用する少なくとも1つのドライバ40とを備える。ドライバは、基部とキャリアに配置され、搬送方向に沿って作用する変位力以外に基部とキャリアとの間に支持力又は保持力に対抗して作用する対抗力を生じさせるように構成された少なくとも1つのスライダーと1つの固定子を有するリニアモータを備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
物体(52)を保持し、位置づけし、及び/又は移動させるための装置であって、
基部(30)と、前記基部(30)に対して移動可能なキャリア(50)と、
前記基部(30)と前記キャリア(50)との間に支持力又は保持力(Hv、Hh)を生成するための少なくとも1つの磁気ベアリング(10、100、200)であって、前記キャリア(50)が前記磁気ベアリング(10、100、200)を介して前記基部(30)上に非接触支持される、少なくとも1つの磁気ベアリング(10、100、200)と、
前記基部(30)に沿って少なくとも1つの搬送方向(T)に前記キャリア(50)を変位させるために、前記基部(30)と前記キャリア(50)との間に非接触作用する少なくとも1つのドライバ(40;140)と
を備え、
前記ドライバ(40;140)は、前記基部(30)と前記キャリア(50)に配置され、前記搬送方向(T)に沿って作用する変位力(V)以外に、前記基部(30)と前記キャリア(50)との間に、前記支持力又は保持力(Hv、Hh)に対抗して作用する対抗力(G)を生じさせるように構成された少なくとも1つのスライダー(41;141)と1つの固定子(43;143)を有するリニアモータ(38)を備える、装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記少なくとも1つの磁気ベアリング(10、100、200)が、能動的に制御可能な磁気ベアリング(10、100、200)として構成され且つ相手要素(18;118)と磁気的に相互作用する電気的に制御可能な電磁石(12;112)と、距離センサ(20、120)と、これらに連結され、前記基部(30)と前記キャリア(50)の既定の相対位置を調節するように構成された電子ユニット(15;115)とを備える、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
少なくとも1つの磁気ベアリング(10)が、前記キャリア(50)の重量力に対抗して作用する垂直保持力(Hv)を生成するための垂直磁気ベアリング(10)として構成される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
少なくとも1つの磁気ベアリング(100、200)が、前記基部(30)と前記キャリア(50)との間に水平に作用する保持力(Hh)を生成するための水平磁気ベアリングとして構成される、請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
【請求項5】
前記水平磁気ベアリング(100)が、横方向(Q)に前記キャリア(50)を変位させるために前記キャリア(50)又は前記基部(30)に配置された相手要素(118)と協働する、前記基部(30)又は前記キャリア(50)に配置された少なくとも1つの電磁石(112)を備える、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記水平磁気ベアリング(100)と協働する前記相手要素(118)が、交互に分極し且つ前記キャリア(50)又は前記基部(30)に配置された少なくとも1列の永久磁石(118a、118b)を備え、前記少なくとも1列の永久磁石(118a、118b)は、前記搬送方向(T)に対して斜めの又は直角の横方向(Q)に互いに離間している、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記水平磁気ベアリング(100、200)は、前記キャリア(50)の上側(51)又は下側(53)と磁気的に相互作用する、請求項4から6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの磁気ベアリング(10、100、200)と、前記ドライバ(40;140)は、前記キャリア(50)の相互に対向する側(51、53、55、57)と磁気的に相互作用する、請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記基部(30)が、前記搬送方向(T)又は横方向(Q)に互いに離間した複数の磁気ベアリング(10、100、200)を備え、前記磁気ベアリングは連続的に、前記基部(30)に沿って前記搬送方向(T)あるいは前記横方向(Q)に前記キャリア(50)を移動させるために、前記キャリア(50)に配置された少なくとも1つの相手要素(18;118;218)と磁気的に動作接続する、請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記基部(30)は、前記搬送方向(T)に及び横方向(Q)に互いに垂直に、又は斜めに走る少なくとも2つの搬送経路(31;131)を備え、各々において複数の磁気ベアリング(10、100、200)を有し、前記搬送経路(31;131)は交差領域(32)において互いにつながる、請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
2つのドライバ(40;140)の少なくとも2つの別々に位置合わせされたスライダー(41;141)又は固定子(43;143)が前記キャリア(50)上に配置され、それらの一方は、前記基部(30)に対して前記キャリア(50)を前記搬送方向(T)に移動させるように構成され、それらの他方は、前記基部(30)に対して前記キャリア(50)を前記横方向(Q)に移動させるように構成される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
互いに平行して位置合わせされた少なくとも2つのスライダー(41;141)又は固定子(43;143)が、前記キャリア(50)上に前記搬送方向(T)又は前記横方向(Q)に互いから既定の最小間隔(DT、DQ)をおいて配置される、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記搬送経路(31、131)が各々、前記搬送方向(T)又は前記横方向(Q)に互いから離間した固定子(43;143)又はスライダー(41;141)を備え、一つの搬送経路(31)の前記スライダー(41;141)又は固定子(43;143)は、それぞれの他の搬送経路(131)の前記スライダー(41;141)又は固定子(43;143)の間の中間空間(3、103)のレベルに配置される、請求項10から12のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記交差領域(32)において、前記キャリア(50)と前記基部(30)に配置された前記2つのドライバ(40;140)のスライダー(41;141)及び固定子(43;143)の、互いに対応し、前記搬送経路(31)の一つに属する対は、それぞれの他の前記搬送経路(131)のスライダー(41;141)と固定子(43;143)の対と交互に起動されうる、請求項11から13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記交差領域(32)において、前記2つの搬送経路(131)のうちの一方に割り当てられた少なくとも2つの磁気ベアリング(10、100)を起動することができ、それぞれの他の前記搬送経路(131)に割り当てられた2つの別の磁気ベアリング(10、200)をそれに応じて動作停止させることができる、請求項10から14のいずれか一項に記載の装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物体、具体的には基板を保持、位置づけし、及び/又は移動させるための装置に関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えばディスプレイ用途向けの半導体構成要素を生産するための基板の処理において、比較的大面積の基板に様々な表面処理プロセスを受けさせなければならない。例えば、上記基板の表面は、例えば該当の基板にコーティング又は表面構造を形成するために、機械的又は化学的に処理する必要がある。すべての表面処理プロセスは、クリーンルーム条件下で、又は特に、例えば場合によりプラズマ支援のスパッタリング、物理的気相堆積又は化学気相堆積等の表面処理ステップが実施されなければならないときには真空内においてさえも実施される必要がある。
【0003】
時には、ミクロン又はナノメートル範囲の構造を基板に形成する必要があるため、基板平面、及び基板平面に対して垂直のいずれに対しても、前記基板を高精度に位置づけすることが要求される。
【0004】
基板環境において粒子が存在しないことに関する要件により、基板の非接触ベアリング及び対応する保持、移動又は横移動ドライバの実装態様が必要になる。これにより、基板近くに、基板処理に要求される精度に沿わない可能性のある流れとなりうる、望ましくない気流が生じる可能性があり、高純度の生産環境において空気ベアリングが適切なのは、限られた範囲内のみである。
【0005】
更に、基部と、物体を担持するキャリアを有する、いわゆる磁気ウエハステージ又は磁気保持及び位置づけ装置が存在する。基部上のキャリアの非接触ベアリングについては、基部から既定距離にキャリアを浮かせた状態で保持する複数の磁気ベアリングに通常、距離センサと、制御回路が各々設けられる。
【0006】
一般的なウエハステージは例えば、US7868488B2号明細書から周知のものである。
【0007】
特に真空環境において、能動的に規制され、それに応じて電気的に制御可能な磁気ベアリングの実装態様は、非常に複雑なものであることが分かっている。
【0008】
キャリアを固定基部に沿って移動させる必要がある例えば基板などの物体を収容するためのキャリアの非接触ベアリングに対する周知の解決策は、搬送方向において互いに離間した複数の独立した又は個別の磁気ベアリングを含みうる。磁気ベアリングの列に沿ってキャリアを移動させるためには、キャリアの搬送移動中に、キャリアの瞬時位置によって、基部に固定するように配置された磁気ベアリングがキャリアと機械的に相互作用する必要がある。
【0009】
前部において搬送方向にキャリアと動作接続しようとする磁気ベアリングを起動させる必要がある一方で、キャリアの後部に搬送方向に置かれた磁気ベアリングを対応して動作停止させる必要がある。移動したキャリアの活動範囲に入ってくる個別の磁気ベアリングの任意選択的な起動及び動作停止は適切に電気制御されるにかかわらず、キャリアの振動又は共鳴現象の発生を妨げることができない。更に、基部も外部から発生した機械的な干渉の影響を受ける可能性がある、又は基部上のキャリアの非接触ベアリングにおいては、基部の振動の励起につながることも考えられる。
【0010】
更に、非接触ベアリング、また基部によって既定された移動経路に沿ったキャリアの非接触搬送においても、側方又は横移動案内手段を配設する必要がある。前記案内手段は同じく、適切に構成された磁気ベアリングを用いることによっても実装されうる。そのためには、多くの場合少なくとも2種類の磁気ベアリング、すなわち、キャリアの重量力を補うために、垂直方向にキャリアと相互作用するこれらの磁気ベアリング、そしてキャリアの搬送方向に対して垂直な側方安定性又は側方案内を提供する、いわゆる水平磁気ベアリングとして機能する別の磁気ベアリングが、基部によって既定された移動経路に沿って配設される必要がある。
【0011】
基部に沿ったキャリアの非接触搬送及び非接触移動のために、ドライバも配設する必要がある。前記ドライバは通常、リニアモータの形態で配設されうる。
【0012】
本発明の目的は、制御技術の観点から有利であり、キャリアの移動の側方安定性を改善する、物体を非接触的に保持、位置づけする、及び/又は移動させるための装置を提供することである。更に、本発明の目的は、搬送方向に移動可能なキャリアのエッジ領域外に置かれることで、基部上のキャリアの二次元移動が基本的に可能になりうる磁気ベアリングを側方に安定化させる、有利で改善された配置構成を提供することである。また、装置は、特に小型構造によって特徴づけられるべきである。加えて、キャリアの非接触搬送のために配設される磁気ベアリングを、特に効果的に、また多機能の形で使用することが可能であるはずである。
【0013】
発明及び有利な実施形態
この問題は、請求項1に記載の装置を用いることで解決する。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0014】
これに関して配設される装置は、物体を非接触で保持し、位置づけし移動させるのに適切である。本装置は、不動又は固定基部と、物体の少なくとも1つのキャリアとを備え、前記キャリアは基部に対して移動可能である。基部に沿ったキャリアの非接触支持、又は非接触搬送及び移動のために、基部とキャリアとの間に支持力又は保持力を生成する少なくとも1つの磁気ベアリングが配設される。キャリアは従って、磁気ベアリングを介して基部上に非接触支持される。基部に沿って少なくとも1つの搬送方向にキャリアを動かすために、基部とキャリアとの間に非接触状態で働くドライバも配設される。
【0015】
ドライバは具体的に、基部上に、またキャリア上に配置された少なくとも1つの固定子と1つの移動部材(本書ではスライダーとも称される)とを有するリニアモータを備え、少なくとも1つの固定子と1つの移動部材は、搬送方向に沿って作用する変位力以外に、基部とキャリアとの間に別の力、すなわち、支持力又は保持力に対抗して作用する対抗力を生じさせるように構成される。基部に沿ってキャリアを移動させるリニアモータは従って、移動方向又は搬送方向の変位力だけでなく、それに加えて少なくとも1つの磁気ベアリングに対抗して作用する対抗力も生成する。
【0016】
磁気ベアリングが例えば重量力を補正するため、またキャリアを浮かせて非接触保持するための垂直磁気ベアリングとして構成された場合、ドライバ、又はドライバのリニアモータは、キャリアの重量力の方向に方向づけされた対抗力を生成する。これにより、キャリアの横移動安定性の改善が達成されうる。ドライバから生じる力は、重量力に加え、キャリアにも作用するため、磁気ベアリングから生じる支持力又は保持力を、非接触ベアリングのためにそれ相応に増加させなければならない。垂直方向に対する非接触ベアリングのために、磁気ベアリングから生じる保持力が、キャリアの重量力とドライバから生じる対抗力の合計とほぼ同じ大きさであるように配慮しなければならない。
【0017】
対抗力及び保持力の増加は、一見したところ明らかに愚かなことのように見える。しかしながら、これによりホルダー上のキャリアの横移動安定性の向上が達成されうる。これにより、基部上のキャリアのベアリングの共鳴周波数が変化しうる、具体的には共鳴周波数が増加して、実際の関連範囲外の周波数範囲にシフトする。ベアリングの動力も対抗力によって増加しうる。おおよそ重量力の方向に対抗力が付与され、生成された結果、重力に起因して支持力又は保持力が、加速よりもはるかに大きくキャリアに作用しうる。
【0018】
この結果、キャリアのベアリングにおいて、比較的大きい、すなわち1gよりも大きい加速力が、キャリアに作用しうる。上記加速力はかなりの、特に直接の動的ベアリング及び基部上のキャリアの位置の安定化をもたらす。横移動に対する基部上のキャリアの非接触ベアリングの干渉に対する感受性はこの点において、別々の又は追加の水平方向に作用する磁気ベアリングをこのために必要とすることなく、改善されうる。
【0019】
この点において、基部上のキャリアの横移動安定化又は側方案内のための要件プロファイルは、ドライバから生じる対抗力によってはるかに簡単に満たされうる。例えば、側方安定化のために配設される水平方向に作用する磁気ベアリングの数を削減する、あるいは側方安定化のためのベアリングを完全に失くすことも考えられる。しかしながら少なくとも、例えば、水平方向に作用する磁気ベアリング、及びキャリアの側方安定化又は側方案内のために配設された磁気ベアリングを制御する働きの複雑さが簡略化されうる。これにより、上記装置の生産及び操業費が削減されうる。
【0020】
ドライバから生じる対抗力により、基部上のキャリアのベアリング又は案内部の、横方向、すなわち基部によって予め定められた搬送方向に対して垂直の方向、また磁気ベアリングから生じる保持力の方向に対して垂直の方向の剛性が増加する。対抗力を印加することによって起こる剛性の増加は、ばねベアリングにある程度比較することができ、ここで基本的にベアリングを提供するばねには、高いばね定数が付与される。
【0021】
別の実施形態によれば、少なくとも1つの磁気ベアリングは、能動的に制御可能な磁気ベアリングとして構成される。磁気ベアリングは、相手要素と磁気的に相互作用する電気的に制御可能な電磁石と、距離センサと、これらに連結された電子ユニットとを含む。基部とキャリアの既定の相対位置は、電子ユニット、距離センサ及び電磁石によって的を絞って調節されうる。磁気ベアリングには通常、制御回路が配設され、制御回路は、距離センサによって確認される距離測定信号に基づいて、距離センサと相手要素との間の距離が大部分において一定となる、あるいはプリセット範囲内であるように電磁石を制御する。
【0022】
電磁石から生じる相手要素への引力により、電磁石と相手要素が互いに近づき、これが距離センサによって検出される。距離センサと電磁石に連結された電子ユニットはこれにより、段階的に、又は継続的に電磁石を通って流れる電流を低減させることができ、距離センサと相手要素との間に要求される距離が、制御に基づいて調節され維持される。
【0023】
距離センサは、電磁石のすぐ近くに配置されることが好ましい。距離センサと電磁石との間の距離の最小化は、特に併置度を高めるために有利である。各磁気ベアリングは通常、電磁石、距離センサ、及びそれ自体の電子ユニットを備えるそれ自体の制御回路を有する。このように、それぞれの磁気ベアリングの領域における基部とキャリアとの間の局所的な距離の変化が正確に検出され、選択的に評価され、該当の電磁石の対応する制御に単独で使用されうる。
【0024】
多数の磁気ベアリングの各磁気ベアリングに対して独立した制御回路を配設することにより、電磁石の制御電流又は制御信号を、それぞれの磁気ベアリングの領域において局所的に生成し処理することが更に可能になる。距離センサと電子ユニットとの間、また電子ユニットとそれぞれに割り当てられた電磁石との間のケーブル敷設要件はこれにより、削減されうる。これは、全装置の真空適合性に有利な影響を及ぼしうる。いずれにしても、本発明に係る装置は、基部に対するキャリアの位置づけ及び変位において、数ミクロンの、あるいはサブミクロンの範囲さえもの精度を提供しうる。装置は通常、真空互換性を持つ、つまり真空条件下、例えば基板のコーティングのため等、真空において、又は特に低圧下で実施される真空プロセスでの動作に適するように構成される。
【0025】
別の実施形態によれば、本発明に係る装置は、通常搬送方向あるいは搬送方向に対して垂直に互いに離間した複数の磁気ベアリングを備える。少なくとも1つの、あるいは幾つかの磁気ベアリングは、キャリアの重量力に対抗して作用する垂直保持力を生成する垂直磁気ベアリングとして構成される。キャリアのエリアの上に配置され配分された少なくとも1つ、通常は少なくとも2つまたは3つの磁気ベアリングを介して、キャリアの重量力を補正することができ、これによりキャリアを基部上に非接触に浮かせて保持することができる。
【0026】
磁気ベアリングと相手要素の配置は、キャリアと基部とで違う配分であってよい。真空用途においては、電磁石が配設された磁気ベアリングを基部側に配設し、電磁石と磁気的に相互作用する相手要素をキャリアに配設することが有利である。搬送方向におけるキャリアの垂直ベアリングにおいては、搬送方向に互いに離間した複数の磁気ベアリングを基部上に配設する必要があり、搬送方向における前記磁気ベアリングの間隔は、搬送方向におけるキャリア又はそれ自体の相手要素の対応する延長部よりも短くなければならない。
【0027】
搬送方向に互いに離間した垂直磁気ベアリングの間隔は通常、搬送方向に連続する少なくとも2つの垂直磁気ベアリングが常にキャリアとの作用範囲内に位置するように選択される。
【0028】
個別の磁気ベアリングの列は従って、基部上に搬送方向に配置されうる。搬送方向に延在する1列の垂直の磁気ベアリングをここに配設し、それで十分でありうる。これは、特に基部上でキャリアを浮かせるベアリングとして配設される。あるいは、複数の、例えば2つの通常平行する列の磁気ベアリングを搬送方向に配設することもでき、こうすれば磁気ベアリングの列は横方向に間隔を有するようになる。
【0029】
別の実施形態によれば、少なくとも1つの磁気ベアリング又は少なくとも複数の磁気ベアリングは、基部とキャリアとの間に水平に作用する保持力を生成する水平磁気ベアリングとして構成される。水平、また垂直磁気ベアリングは各々、各々において電磁石、距離センサ及び電子ユニットを有するそれ自体の制御回路を含みうる。水平及び垂直磁気ベアリングが作用する方向はしかしながら、異なる。これは、電磁石と、電磁石に磁気的に係合しうる相手要素を適切に配置し、位置合わせすることによって達成しうる。
【0030】
水平磁気ベアリングを、垂直磁気ベアリングと同じように、キャリアを側方に境界する案内部に沿って配置する、具体的には、搬送方向に互いに離間した複数の水平磁気ベアリングを前記側方案内部に配置して、キャリアの変位運動の過程でキャリアと連続して係合させ、また係合解除することが原則として考えられる。
【0031】
基部とキャリアとの間に作用するドライバが、磁気ベアリングに対抗して作用する対抗力を生じさせるように構成され、これに関して例えば横方向のベアリングの剛性が増加するため、キャリアの側方案内又は横移動安定性における水平の磁気ベアリングの要件を有利に削減することができる。この点において、ドライバはある程度、水平磁気ベアリングの作用に寄与しうる。
【0032】
ドライバから生じる対抗力は必ずしも、水平方向に作用するわけではない。ドライバが、垂直磁気ベアリングの垂直に作用する保持力に対抗して作用するときは常にそうである。代替的な実施形態によれば、ドライバから生じる対抗力が、水平磁気ベアリングの水平に作用する保持力と対抗して作用することも考えられる。この場合、ドライバはキャリアの磁気ベアリングの垂直安定性に寄与しうる、あるいはキャリアの片側の水平磁気ベアリング又は水平磁気ベアリングの列をドライバの作用と置き換えることができる。本発明の基本的な動作原理は、ずっと同じである。ドライバから生じる対抗力は水平方向、従ってキャリア及びキャリアに配置された物体の重量力に対して垂直にのみ作用する。
【0033】
別の実施形態によれば、水平磁気ベアリングは、基部上に又はキャリア上に配置され、キャリア上又は基部上に配置された相手要素と協働して、キャリアを横方向に変位させる少なくとも1つの電磁石を備える。横方向は、搬送方向に対して横に、通常は搬送方向に対して垂直に、また垂直方向に対しても垂直に延在する。真空用途において、具体的には、水平磁気ベアリングの電磁石を基部側に配置し、電磁石と磁気的に相互作用する相手要素をキャリア上に配置することも可能になる。当然ながら、電磁石と、電磁石と相互作用する相手要素は、基部上で、又はそれぞれキャリア上で互いに向き合って配置され、これにより、これらの間での制限のない磁気的相互作用が可能になる。
【0034】
水平磁気ベアリングの別の実施形態によれば、キャリア又は基部の相手要素は、代替的な方法で分極化した少なくとも1列の永久磁石を備え、少なくとも1列の永久磁石は横方向に、搬送方向に対して鈍角をなして又は垂直に互いから離間している。永久磁石は例えば、縦軸が横方向に向いた棒磁石として構成されうる。水平磁気ベアリングの電磁石は、コイルが巻かれた鉄磁心を備えていてよく、前記鉄磁心は複数の脚部を有し、そのうちの1つはコイルを通って延在する。
【0035】
脚部の横方向の間隔は通常、横方向に互いに離間した永久磁石の間隔よりもやや狭くなっている。少なくとも1つのコイルが周囲に巻かれた鉄磁心の脚部の自由端は、横方向に互いに隣り合うように配置された永久磁石の方に向いている。コイルによって生成された磁場と永久磁石の磁場との相互作用の結果、横方向の力成分を有するローレンツ力が生じる。水平磁気ベアリングの電磁石の通電を変更した結果、横方向の力成分又は水平ベアリングから生じた横方向の力が、その大きさと方向の観点において変化しうる。
【0036】
具体的には上記実施形態により、水平の磁気ベアリングと協働する相手要素を、磁気ベアリングの電磁石から垂直方向に離間するように配置することが可能になる。これにより更に、基部上及びキャリア上に、電磁石と、電磁石と磁気的に相互作用する相手要素とを、垂直に離間して配置することが可能になる。このように、水平の磁気ベアリングを、この目的のために側方案内又は非接触ベアリングにレール又は保持固定具を提供する必要なく実装することができ、前記レール又は保持固定具は、キャリアの移動経路に沿って側方に配置される。キャリアの横方向においてすぐ隣にある基部の領域は、具体的には、大部分がバリアフリーとして構成されうる。
【0037】
別の実施形態によれば、水平磁気ベアリングが、キャリアの上側又は下側と磁気的に相互作用することが可能になる。水平磁気ベアリングの少なくとも1つ又は複数を、基部の搬送方向に沿って前記基部側に配置することは有利である。これらは通常、キャリアの上又はキャリアの下に位置する。具体的には、キャリアの上側又は下側は、水平磁気ベアリングと磁気的に相互作用する少なくとも1つの相手要素を備える。前記相手要素は適切に、キャリアの上側又は下側に配置される。このように、また特有の実施形態、及び相手要素と水平磁気ベアリングとの相互配置の理由によって、側方領域、すなわち大部分がバリアフリーの、キャリアの搬送方向に対して水平の又は垂直の領域を構成することが可能になる。一般的な非接触搬送システムにおいて普通配設されるような側方案内レールを、有利に省略することができる。
【0038】
具体的には、全ての水平磁気ベアリング、及び全ての垂直磁気ベアリングを共に、例えばキャリアの上に位置する同一の基部に配置することが可能になりうる。この点において、キャリアを、水平及び垂直磁気ベアリングの磁気的相互作用のみによって、基部上に沿って浮揚させ、また浮かせて案内することができる。
【0039】
別の実施形態によれば、少なくとも1つの磁気ベアリング及びドライバが概して、キャリアの互いに反対側と磁気的に相互作用することが可能になる。前記実施形態において、ドライバを水平又は垂直磁気ベアリングの反対にあるキャリアの側に配置することが可能になる。例えばドライバが垂直保持力に対抗して作用する垂直対抗力を生成した場合、ドライバはキャリアの下側と相互作用し、垂直磁気ベアリングがキャリアの上側と磁気的に動作接続することが有利に可能になる。従って、ドライバがキャリアの左側又は外側エッジと相互作用し、水平磁気ベアリングがキャリアの反対の右側エッジと磁気的に相互作用することもまた可能になりうる。
【0040】
別の実施形態によれば、基部は、搬送方向にあるいは横方向に互いに離間した複数の磁気ベアリングを備え、基部に沿って搬送方向にあるいは横断方向にキャリアを移動させる目的で、磁気ベアリングは連続して、キャリアに配置された少なくとも1つの相手要素と磁気的に動作接続される。
【0041】
基部に複数の磁気ベアリングを配置することは、装置の真空適合性において有利である。磁気ベアリングのコイルの通電を通して生じる廃熱は、不動又は固定の基部を介して比較的良好に排出されうる。不動に配置された磁気ベアリングの熱伝導はいずれにせよ、磁気ベアリングがキャリア側に配置された場合よりも良好に、またより簡単に実行可能である。真空において非接触支持されるキャリアの熱輸送は、比較的費用がかかり、複雑である。
【0042】
水平及び垂直磁気ベアリングの対を、搬送方向に離間した基部に配置することが更に可能になる。垂直磁気ベアリング及び/又は水平磁気ベアリングを、横方向に離間した基部に配置することもまた考えられる。従って、搬送方向と、また横方向の両方において、基部に対して非接触にキャリアを移動させることが基本的に可能になった。
【0043】
これを構築することにおいて、基部は搬送方向に及び横方向において互いに垂直に、又は斜めに走る2つの搬送経路を備え、各搬送経路は各々において複数の磁気ベアリングを有し、搬送経路は交差領域において互いにつながることが、更に可能になる。具体的には、基部に対するキャリアの主な移動方向を、交差領域において変更することができる。交差領域の実施形態によっては、例えば搬送方向へ走る搬送経路が、横方向に走る別の搬送経路に入る場合がある。
【0044】
しかしながら、搬送経路のうちの1つが別の搬送経路と鈍角をなしてつながり、T字交差点を形成する、又は2つの連続する搬送経路が単純に交差領域において交差することもまた考えられる。交差領域の特定の実施形態によっては、第1の搬送経路に沿って搬送方向に沿って移動するキャリアの方向が、交差領域において変更され、これによりキャリアは最初に第1の搬送経路を交差領域に到達するまで搬送方向にたどり、それから第2の搬送経路に沿って横方向に前進することが考えられる。水平面において別々に走る複数の搬送経路の実装態様、及び異なる搬送経路を連結させる交差領域の実装態様により、異なる経路に沿ったキャリアのほとんど無作為の二次元的可動性が可能になる。従って、例えば、複数のキャリアを異なる方向へ互いに衝突させることなく案内することができ、キャリアに配置可能な処理されるべき物体のプロセスステップ及び生産シーケンスにおいて非常に有利であることが判明しうる。
【0045】
本発明の別の実施形態によれば、2つのリニアドライバの少なくとも2つの別々に位置合わせされたスライダー又は固定子をキャリアに配置することが更に可能になり、そのうちの一方は、基部に対して搬送方向にキャリアを移動させるように構成され、そのうちの他方は、基部に対して横方向にキャリアを移動させるように構成される。キャリア側に配設されるべきドライバの構成要素、例えば受動的要素として構成されたスライダーを、各々において問われる搬送経路の方向に対応して位置合わせすることができる。
【0046】
このため、キャリアは例えば、キャリアを搬送方向に沿って、また第1の搬送経路に沿って移動させるように構成された第1のドライバのスライダーを備える。キャリアには同様に、横方向、すなわち横方向と一致する第2の搬送経路に沿ってキャリアだけを移動させるように構成された、第2のドライバの別のスライダーが設けられうる。
【0047】
特に、キャリアに配置された2つのドライバのうちの一つのスライダー又は固定子だけが同時に起動されることが可能になる。2つのドライバの2つの別々に位置合わせされた固定子又はスライダーが基部側にも配設されたキャリアが交差領域に位置する場合、キャリアの移動方向を変えるために、一つのドライバの固定子を動作停止して他のドライバの固定子を選択する、あるいは2つのドライバの動作している固定子の役割を交換することを可能になる。
【0048】
これには当然ながら、交差領域においてつながる異なる搬送経路のそれぞれの磁気ベアリングの対応する起動及び動作停止が可能になることも伴う。
【0049】
ドライバの真空適合性を改善するために、磁気ベアリングと同様、これは、ドライバの全ての動作中の構成要素、この場合は一又は複数の固定子が基部に固定配置されているドライバにも適用され、ドライバと磁気的に相互作用するスライダーがキャリアに配置される。他の非真空用途においては、磁気ベアリング、すなわち電磁石及び相手要素の磁気ベアリングの能動的及び受動的構成要素の、基部及びキャリアにおける任意の配置が可能になりうる。ドライバ、スライダー及び固定子の受動的及び能動的構成要素にも同じことが適用される。
【0050】
別の実施形態によれば、少なくとも2つのスライダー又は固定子が互いに平行して位置合わせされ、搬送方向又は横方向に互いから所定の最小間隔をおいて配置される。ドライバの構成要素、すなわち固定子又はスライダーはこの点において、搬送方向又は横方向において遮られるようにキャリアに配置される。互いに平行して位置合わせされているが、搬送方向又は横方向に互いから最小間隔をおいて配置されたドライバの2つの構成要素をキャリア上に配設した影響で、基部側のドライバに対応するドライバの構成要素が、搬送方向又は横方向に連続的ではなく、互いから離間して配置されることになる。
(【0051】以降は省略されています)

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