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公開番号2019205332
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191128
出願番号2018205195
出願日20181031
発明の名称バッテリー装置及びその動作方法
出願人廣達電腦股ふん有限公司,Quanta Computer Inc.
代理人個人,個人
主分類H02J 7/00 20060101AFI20191101BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】バッテリー装置及びその動作方法を提供する。
【解決手段】バッテリー装置は、電力を蓄えるように構成された少なくとも1つの電池と、電池に接続された管理チップと、を含む。管理チップは、電池を、定電力で放電するように制御する。管理チップには、複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の過放電電流保護値とが設定されている。管理チップは、電池の電圧又はバッテリー容量が電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する過放電電流保護値を、バッテリー装置の現在の過放電電流保護値として設定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電力を蓄えるように構成された少なくとも1つの電池と、
前記電池に接続された管理チップと、を備え、
前記管理チップは、前記電池を、定電力で放電するように制御し、複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の過放電電流保護値と、が前記管理チップに設定されており、前記管理チップは、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する前記過放電電流保護値を、前記バッテリー装置の現在の過放電電流保護値として設定する、
バッテリー装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数のピーク放電電流保護値を前記管理チップに設定し、前記管理チップは、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する前記ピーク放電電流保護値を前記バッテリー装置の現在のピーク放電電流保護値として設定する、請求項1のバッテリー装置。
【請求項3】
前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の突入放電電流保護値を前記管理チップに設定し、前記管理チップは、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する前記突入放電電流保護値を前記バッテリー装置の現在の突入放電電流保護値として設定する、請求項2のバッテリー装置。
【請求項4】
前記電池及び前記管理チップに接続された少なくとも1つのトランジスタであって、前記トランジスタをオンにすることによって前記電池が電力を出力する、少なくとも1つのトランジスタと、
前記電池及び前記管理チップに接続された検出抵抗器であって、前記管理チップは、前記バッテリー装置の放電電流が現在の過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値又は突入放電電流保護値を超えた場合に、前記トランジスタをオフにして、前記バッテリー装置の電力供給を停止する、検出抵抗器と、を備える、
請求項3のバッテリー装置。
【請求項5】
前記電池及び前記トランジスタに接続されたヒューズと、
前記電池及び前記ヒューズに接続されたサブ管理チップと、を備え、
前記サブ管理チップは、前記トランジスタがオフして電力供給を停止できない場合に、前記ヒューズを切断して前記バッテリー装置の電力供給を停止させる、請求項4のバッテリー装置。
【請求項6】
バッテリー装置の動作方法であって、
管理チップを用いて、少なくとも1つの電池を、定電力で放電するように制御し、前記電池の電圧又はバッテリー容量を検出する工程と、
前記管理チップが、前記管理チップに設定された複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の過放電電流保護値と、に基づいて、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する過放電電流保護値を、前記バッテリー装置の現在の過放電電流保護値として設定する工程と、を含む、
方法。
【請求項7】
前記管理チップが、前記管理チップに設定された前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数のピーク放電電流保護値に基づいて、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応するピーク放電電流保護値を、前記バッテリー装置の現在のピーク放電電流保護値として設定する工程をさらに含む、請求項6の方法。
【請求項8】
前記管理チップが、前記管理チップに設定された前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の突入放電電流保護値に基づいて、前記電池の電圧又はバッテリー容量が前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、前記電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する突入放電電流保護値を、前記バッテリー装置の現在の突入放電電流保護値として設定する工程をさらに含む、請求項7の方法。
【請求項9】
検出抵抗器を用いて前記バッテリー装置の放電電流を検出する工程であって、前記管理チップが、前記バッテリー装置の放電電流が現在の過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値又は突入放電電流保護値を超えた場合に、トランジスタをオフにして前記バッテリー装置の電力供給を停止させる工程をさらに含む、請求項8の方法。
【請求項10】
前記トランジスタがオフして前記バッテリー装置の電力供給を停止できない場合に、サブ管理チップが、ヒューズを切断して前記バッテリー装置の電力供給を停止する工程をさらに含む、請求項9の方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリー装置に関し、特に、過放電電流保護値を調整可能なバッテリー装置に関する。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオンバッテリーは、二次(又は、充電式)電池である。既存の多くの電子装置には、リチウムイオン電池によって電気が供給されている。これらの電子装置には、サーバ、電気自動車、携帯電話等が含まれる。リチウムイオン電池は、より高いエネルギー密度、より大きな出力電力、メモリ効果がない等の多くの利点を有する。
【0003】
製造業者は、リチウムイオン電池を用いる既存のバッテリー装置において、いくつかの保護メカニズムを確立している。例えば、バッテリー製造業者は、バッテリー装置の放電電流が所定のCレート(保護値)を超えないようにバッテリー装置を設定して、バッテリー装置をダメージや危険から保護することができる。
【0004】
しかし、既存のバッテリー装置の電流保護値は一定であるため、バッテリー装置が定電流で放電し、バッテリー装置の電圧が使用に伴って低下し、バッテリー装置の出力電力が低下する。バッテリー装置の出力電力の減少に伴い、バッテリー装置によって電力供給される電子装置のパフォーマンスが低下するおそれがある。
【0005】
よって、電子装置のパフォーマンスを維持するためには、定電力で放電するバッテリー装置が必要とされる。このような定電力で放電するバッテリー装置の放電には、対応する保護値の調整が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、バッテリー装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態において、本発明は、バッテリー装置を提供する。バッテリー装置は、電気を蓄えるように構成された少なくとも1つの電池と、電池に接続された管理チップと、を有し、管理チップは、電池を、定電力で放電するように制御する。複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の過放電電流保護値と、が管理チップに設定されており、管理チップは、電池の電圧又はバッテリー容量が電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する過放電電流保護値を、バッテリー装置の現在の過放電電流保護値として設定する。
【0008】
本発明の一態様において、本発明は、バッテリー装置の動作方法を提供する。本方法は、管理チップを用いて、少なくとも1つの電池を、定電力で放電し、電池の電圧又はバッテリー容量を検出するように制御する工程と、管理チップが、管理チップに設定された複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の過放電電流保護値と、に基づいて、電池の電圧又はバッテリー容量が電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかにあることを検出及び決定した後に、電圧範囲又はバッテリー容量範囲の何れかに対応する過放電電流保護値を、バッテリー装置の現在の過放電電流保護値として設定する工程と、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、定電力で放電して、電子装置のパフォーマンスを維持するとともに、上昇中の放電電流に対応する保護値を調整することができる。
【0010】
本発明の上述した利点及び他の利点と特徴を得ることができる方法を説明するために、上で簡単に説明した原理のより詳細な説明を、添付の図面で示される具体的な実施形態により説明する。これらの図面は、本発明の例示的な態様のみを示すものであり、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の原理は、添付の図面を使用することにより、追加の特徴及び詳細とともに記載及び説明される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置のブロック図である。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の保護値調整方法のフローチャートである。
本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の保護値調整方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、多くの異なる形態で具体化することができる。代表的な実施形態が図面に示されており、本明細書で詳細にする。本開示は、本発明の原理の例示又は実施例であって、本発明の広範な態様を図示した実施形態に限定することを意図するものではない。その程度まで、例えば、要約、概要及び詳細な説明に開示されているが、特許請求の範囲に明示されていない要素及び制限は、含意、推論又は他の方法によって、単独又は集合的に請求項に組み込まれるべきではない。本発明の詳細な説明のために、特に断らない限り、単数形は複数形を含み、その逆も同様である。「含む」という用語は、「制限なしに含む」ことを意味する。さらに、「約」、「ほぼ」、「実質的に」、「おおよそ」等の近似の用語は、本明細書では、「〜で、近くに、又は、ほぼ〜で」、「3〜5%以内に」、「許容される製造公差内」、又は、これらの任意の論理的組み合わせを意味するように用いられる。
【0013】
図1は、本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置のブロック図である。バッテリー装置100は、1つ以上の電池102と、管理チップ104と、検出抵抗器(sensing resistor)106と、少なくとも1つのトランジスタ108と、サブ管理チップ110と、ヒューズ112と、を含む。バッテリー装置100内の様々なアイテムの他の構成及び包含又は省略が可能であることを理解されたい。バッテリー装置100は例示的なものであり、特許請求の範囲に明示的に記載されている以上に本開示を限定することを意図するものではない。
【0014】
電池102は、電気を蓄えることができる。本実施形態において、電池102は、リチウムイオンバッテリーである。リチウムイオンバッテリーは、正極と負極との間を移動するリチウムイオンによって作動する充電池(二次電池)である。リチウムイオンバッテリーの正極は、一般に、リチウムイオンを含む金属酸化物から構成されている。リチウムイオンバッテリーの負極は、一般に、グラファイトから構成された格子である。リチウムイオンバッテリーが充電されると、リチウムイオンは、グラファイト格子に移動する。リチウムイオンバッテリーが放電されると、リチウムイオンは金属酸化物に移動する。正極(金属酸化物)に進入するリチウムイオンのプロセスはインターカレーション(intercalation)と呼ばれ、正極を離れるリチウムイオンのプロセスはデインターカレーション(deintercalation)と呼ばれ、負極(グラファイト格子)に進入するリチウムイオンのプロセスは注入(insertion)と呼ばれ、負極を離れるリチウムイオンのプロセスは抽出(extraction)と呼ばれる。
【0015】
図1に示すように、管理チップ104は、電池102に接続されており、電池102の電圧又は容量を検出する。トランジスタ108は、電池102と、バッテリー装置100の正極P+と、に接続されている。管理チップ104は、トランジスタ108に接続されており、トランジスタ108のオン/オフ(ターンオン/ターンオフ)を制御することにより、バッテリー装置100の充放電を制御する。例えば、バッテリー装置100が外部電源(例えば、直流電源、又は、交流電源から変換された直流電源)に接続され、管理チップ104がトランジスタ108をオンにすると、電池102が、外部電源に接続されて、受信電力(電気)が電池102に蓄積されるようにしてもよい。管理チップ104がトランジスタ108をオフにすると、電池102が外部電源から切り離され、バッテリー装置100が充電されるのを停止する。同様に、バッテリー装置100が外部の電子装置(例えば、モバイル装置)に接続され、管理チップ104がトランジスタ108をオンにすると、電池102が外部の電子装置に接続され、これにより、バッテリー装置100は、外部の電子装置に電力を供給する。管理チップ104がトランジスタ108をオフにすると、電池102は、外部の電子装置から切り離され、バッテリー装置100の電力供給が停止する。
【0016】
管理チップ104は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、メモリ、他の適切な集積回路、又は、これらの組み合わせを含み得る集積回路デバイスである。管理チップ104は、電池102(又は、バッテリー装置100)の電圧、容量、温度を検出し、検出したデータに応じてバッテリー装置100を制御することができる。本実施形態において、管理チップ104は、バッテリー装置100(又は、電池102)を、定電力で放電(即ち、定電力を外部の電子装置(又は、負荷)に出力)するように制御する。いくつかの実施形態において、管理チップ104は、電池102を毎分検出する。別の実施形態において、管理チップ104は、電池102の検出を継続する。
【0017】
検出抵抗器106は、バッテリー装置100の電池102、管理チップ104及び負極P−に接続されている。検出抵抗器106は、バッテリー装置100の放電電流を検出してもよい。本実施形態において、管理チップ104は、バッテリー装置100が外部の電子装置(図示省略)に接続されている場合に、検出抵抗器106によって検出された放電電流に応じて、バッテリー装置100の放電電流が現在設定されている保護値を超えているか否かをチェックする。バッテリー装置100の放電電流が現在設定されている保護値を超えている場合、管理チップ104はトランジスタ108をオフにして、バッテリー装置100が電力を供給するのを停止して、バッテリー装置100の損壊や危険の発生を防止する。
【0018】
本実施形態において、保護値はCレートで表され、これは電流に相当する。本実施形態において、例えば、過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値及び突入放電電流保護値等の様々な保護値が存在する。Cレート及び様々な保護値の説明については後述する。
【0019】
ヒューズ112は、電池102及びトランジスタ108に接続されている。サブ管理チップ110は、ヒューズ112、管理チップ104及び電池102に接続されている。サブ管理チップ110及びヒューズ112は、バッテリー装置100の二次保護として機能する。例えば、メイン管理チップ104は、トランジスタ108がオフして、バッテリー装置100の電源供給を停止できないことを検出した場合に、サブ管理チップ110に対して、バッテリー装置100の電力供給を停止するために、ヒューズ112を切断するように指示する。
【0020】
サブ管理チップ110は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、メモリ、他の適切な集積回路、又は、これらの組み合わせを含み得る集積回路デバイスでもある。
【0021】
本実施形態において、バッテリー装置100は、複数のピンをさらに含む。図1に示すように、バッテリー装置100は、クロックピンSMBus_Clockと、データピンSMBus_Dataと、識別ピンBattery_IDと、識別ピンSystem_IDと、をさらに含む。バッテリー装置100は、クロックピンSMBus_Clock及びデータピンSMBus_Dataを介して、バッテリー装置100によって給電される電子装置と通信することができる。識別ピンBattery_IDは、バッテリー装置100を、バッテリー装置100によって給電される電子装置に認識させる。識別ピンSystem_IDは、バッテリー装置100によって給電される電子装置を、バッテリー装置100に認識させる。
【0022】
本実施形態において、複数の電圧範囲又はバッテリー容量範囲と、電圧範囲又はバッテリー容量範囲に対応する複数の保護値(過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値及び突入放電電流保護値)とが、管理チップ104内に設定(又は、構成)される。管理チップ104は、バッテリー装置100(電池102)の現在の電圧又は容量が、対応する電圧範囲又は容量範囲内にあることを検出すると、対応する電圧範囲又は容量範囲の保護値を、バッテリー装置100の現在の保護値として設定する。本実施形態の保護値、及び、管理チップ104が保護値を設定するプロセスについて以下に説明する。
【0023】
バッテリー装置の電流の単位を表すのに一般に用いられるアンペア(A)又はミリアンペア(mA)に加えて、Cレート(C)を電流の単位として用いることもできる。Cレートは時間に反比例する。例えば、1Cは、バッテリー装置(又は、電池)の容量が1時間以内に完全に放電されたことを意味し、2Cは、バッテリー装置の容量が0.5時間以内に完全に放電されたことを意味する。本実施形態において、3000mAhの容量を有するバッテリー装置は、バッテリー装置が放電電流3Aで放電される場合に1時間で放電可能であることを意味する。バッテリー装置の放電電流が3Aの場合、バッテリー装置が1CのCレートで放電することを意味する。バッテリー装置の放電電流が6Aの場合、バッテリー装置が2CのCレートで放電することを意味する。
【0024】
以下の表は、従来のバッテリー装置の各種パラメータを示している。
【0025】
上記の表に示すように、バッテリー装置は3000mAhの容量を有しており、6Aの定電流(即ち、2CのCレートを用いた放電)で放電する。バッテリー装置が放電すると、バッテリー装置の電圧が低下する。本実施形態において、バッテリー装置の動作電圧は、4.4V〜3Vの範囲である。バッテリー装置の電圧が3V未満である場合には、バッテリー装置は、内部のリチウムイオンバッテリー(電池)を保護するために、電流を放電しなくてもよい。したがって、バッテリー装置の電圧が4.4Vの場合、バッテリー装置の容量が100%に設定され、バッテリー装置の電圧が3Vの場合、バッテリー装置の容量が0%に設定される。
【0026】
上記の表に示すように、バッテリー装置の過放電電流保護値は2.1Cであり、バッテリー装置が安定して放電した後にバッテリー装置の放電電流が過放電電流保護値(2.1C)より大きい場合(即ち、放電電流が異常である場合)には、バッテリー装置は、バッテリー装置の損壊や危険の発生を避けるために、電力供給を停止してもよい。
【0027】
バッテリー装置のピーク放電電流保護値は2.63Cであり、バッテリー装置の放電電流のピーク値が2.63C(即ち、7.89A)より大きく、放電開始から安定放電に移行している間に10秒以内で安定放電に到達しない場合には、バッテリー装置は、電力供給を停止してもよい。
【0028】
バッテリー装置の突入放電電流保護値は3.47Cであり、バッテリー装置の放電電流が3.47C(即ち、10.41A)より大きく、放電開始kら安定放電に移行している間に30ms継続している場合には、バッテリー装置は、電力供給を停止してもよい。以下、図2A〜図2Dをバッテリー装置の放電電流曲線の例示的な実施形態として用いて、過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値及び突入放電電流保護値を説明する。
【0029】
図2Aは、バッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。バッテリー装置は、0秒で放電を開始し、8秒で安定した放電に到達する。図2Aにおいて、放電開始から安定放電までの間、バッテリー装置の放電電流のピーク値は2.63Cよりも大きいが、バッテリー装置は10秒以内(8秒)で安定放電に到達する。したがって、バッテリー装置は、ピーク放電電流保護値に到達せず、電力供給を停止する。また、放電開始から安定放電に移行している間、バッテリー装置の放電電流は3.47Cよりも大きいが、放電持続時間は30msを超えない。したがって、バッテリー装置は、突入放電電流保護値の条件にも達せず、電力供給を停止する。
【0030】
図2Bは、バッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。バッテリー装置は、0秒で放電を開始し、11秒で安定した放電に到達する。図2Bにおいて、放電開始から安定放電に移行している間、バッテリー装置の放電電流は3.47Cよりも大きいが、持続時間は30msを超えない。したがって、バッテリー装置は、突入放電電流保護値の条件に達しない。しかし、放電開始から安定放電に移行している間、バッテリー装置の放電電流は2.63Cよりも大きく、バッテリー装置が10秒を超えて(11秒で)安定放電に到達する。したがって、バッテリー装置は、ピーク放電電流保護値の条件に達し、電力供給を停止する。
【0031】
図2Cは、バッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。バッテリー装置は、0秒で放電を開始し、8秒で安定した放電に到達する。図2Cにおいて、放電開始から安定放電に移行している間、バッテリー装置の放電電流は3.47Cよりも大きく、その持続時間は30msを超えている。したがって、バッテリー装置は、突入放電電流保護値の条件に達し、電力供給を停止する。
【0032】
図2Dは、バッテリー装置の放電電流曲線を示す図である。バッテリー装置は、0秒で放電を開始し、8秒で安定した放電に到達する。図2Dにおいて、放電開始から安定放電までの間、バッテリー装置の放電電流は2.63Cよりも大きいが、バッテリー装置は10秒以内(8秒)に安定放電に達する。したがって、バッテリー装置は、ピーク放電電流保護値の条件に達しない。また、放電開始から安定放電に移行している間、バッテリー装置の放電電流は3.47Cよりも大きいが、放電の持続時間は30msを超えない。バッテリー装置は、突入放電電流保護値の条件にも達しない。しかし、バッテリー装置の放電電流が8秒で安定放電に達した後、放電電流が11秒で2.1Cの過放電電流保護値よりも大きくなり、バッテリー装置は電力供給を停止する。
【0033】
上記の表に示すように、従来のバッテリー装置は、定電流で放電する。しかし、バッテリー装置の電圧は使用とともに低下し、バッテリー装置の出力電力が低下する。バッテリー装置の出力電力が低下すると、バッテリー装置によって電力供給される電子装置のパフォーマンスが低下することがある。したがって、本実施形態において、管理チップ104は、バッテリー装置100(又は、電池102)を定電力で放電させて、電子装置のパフォーマンスを維持するように制御し、バッテリー装置100は、定電力での放電によって上昇する放電電流に対応する保護値を調整することができる。
【0034】
以下の表は、本実施形態におけるバッテリー装置100の各種パラメータを示している。
【0035】
上記の表に示すように、バッテリー装置100は、3000mAhの容量を有しており、26.4Wの定電力で放電する。バッテリー装置100が放電すると、バッテリー装置100の電圧が低下する。上述したように、本実施形態において、バッテリー装置100の動作電圧は、4.4V〜3Vの範囲である。バッテリー装置100の電圧が4.4Vの場合、バッテリー装置100の容量は100%に設定され、バッテリー装置100の電圧が3Vの場合、バッテリー装置100の容量は0%に設定される。バッテリー装置100のパラメータ値は単なる例示であり、本発明を限定するものではないことを理解されたい。
【0036】
上述したように、バッテリー装置100の放電電流が増加し、これにより、通常動作時にバッテリー装置100の放電電流が保護値を超えないようにバッテリー装置100の保護値を調整して、バッテリー装置100の電力供給を停止する必要がある。
【0037】
上記の表に示すように、本実施形態において、バッテリー装置100の電圧及び容量を4つの範囲に分けているが、この限りではない。各電圧範囲及び容量範囲は、3つの保護値(即ち、過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値及び突入放電電流保護値)に対応する。例えば、バッテリー装置100の電圧が4.2V〜3.8Vであり、バッテリー装置100の容量が80%〜41%の場合、対応する過放電電流保護値は2.4Cであり、対応するピーク放電電流保護値は3Cであり、対応する突入放電電流保護値は3.96Cである。上述したように、本実施形態において、電圧範囲、容量範囲及び対応する保護値は、管理チップ104のメモリ(図示省略)に記憶されている。他の実施形態において、電圧範囲、出力範囲及び対応する保護値は、管理チップ104の外部のメモリに記憶又は設定される。
【0038】
上述したように、管理チップ104は、バッテリー装置100(電池102)の現在の電圧又は容量が、対応する電圧範囲又は容量範囲にあることを検出した後に、電圧範囲又は容量範囲に対応する保護値を、バッテリー装置100の現在の保護値として設定する。例えば、管理チップ104は、バッテリー装置100の現在の電圧が4V(4.2Vと3.8Vとの間)であることを検出すると、現在の過放電電流保護値を2.4Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を3Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を3.96Cに設定する。したがって、バッテリー装置100が4.2V〜3.8Vの電圧範囲で放電した場合、上昇した放電電流が2.4C(即ち、7.2A)の過放電電流保護値を超えないので、バッテリー装置100は電力供給を停止しない。
【0039】
図3は、本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の保護値調整方法のフローチャートである。本実施形態において、バッテリー装置100の各種パラメータは、上記の表に示されている。工程302において、バッテリー装置100が交流電源に接続されているか否かを検出する。バッテリー装置100が交流電源に接続されている場合、工程304において、バッテリー装置100が充電される。バッテリー装置100が、交流電源に接続されていない場合、工程306において、バッテリー装置100の容量が0%よりも大きい(又は、電圧が3Vよりも大きい)か否かを検出する。バッテリー装置100の容量が0%よりも大きい場合、工程308において、バッテリー装置100は放電を開始する。バッテリー装置100の容量が0%よりも大きくない場合、工程310において、バッテリー装置100は放電しなくてもよい。
【0040】
バッテリー装置100が放電を開始した後、工程312において、バッテリー装置100の電圧又は容量が検出される。いくつかの実施形態において、バッテリー装置100の電圧(又は、容量)は、検出が開始された後に毎分検出される。他の実施形態において、バッテリー装置100の電圧(又は、容量)は、検出が開始された後も継続して検出される。
【0041】
工程314において、バッテリー装置100の電圧が4.2V未満であるか否か(又は、容量が81%未満であるか否か)を検出する。バッテリー装置100の電圧が4.2V未満である場合、工程316において、4.2V〜3.8Vの電圧範囲に対応する保護値が現在の保護値として設定される。例えば、バッテリー装置100の電圧が4.2V未満である場合、管理チップ104は、現在の過放電電流保護値を2.4Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を3Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を3.96Cに設定する。
【0042】
バッテリー装置100の電圧が4.2V以上の場合、工程318において、4.4V〜4.2Vの電圧範囲に対応する保護値が現在の保護値として設定される。例えば、バッテリー装置100の電圧が4.2V以上である場合、管理チップ104は、現在の過放電電流保護値を2.1Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を2.63Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を3.47Cに設定する。
【0043】
工程320において、バッテリー装置100の電圧が3.8V未満であるか否か(又は、容量が41%未満であるか否か)を検出する。バッテリー装置100の電圧が3.8V未満の場合、工程322において、3.8V〜3.4Vの電圧範囲に対応する保護値が現在の保護値として設定される。例えば、バッテリー装置100の電圧が3.8V未満である場合、管理チップ104は、現在の過放電電流保護値を2.6Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を3.25Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を4.29Cに設定する。
【0044】
工程324において、バッテリー装置100の電圧が3.4V未満であるか否か(又は、容量が21%未満であるか否か)を検出する。バッテリー装置100の電圧が3.4V未満である場合、工程326において、3.4V〜3Vの電圧範囲に対応する保護値が現在の保護値として設定される。例えば、バッテリー装置100の電圧が3.4V未満の場合、管理チップ104は、現在の過放電電流保護値を3Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を3.75Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を4.95Cに設定する。
【0045】
工程328において、バッテリー装置100の電圧が3V未満であるか否か(又は、容量が0%に達したか否か)を検出する。バッテリー装置100の電圧が3V未満の場合、工程330において、バッテリー装置100は電力供給を停止する。
【0046】
図4は、本発明のいくつかの実施形態によるバッテリー装置の保護値調整方法の他の方法のフローチャートである。工程402において、バッテリー装置(又は、バッテリー装置内の電池)は、定電力で放電するように管理チップによって制御され、バッテリー装置の電圧又は容量を検出する。例えば、バッテリー装置100(又は、電池102)は、定電力で放電するように管理チップ104によって制御され、バッテリー装置100の電圧又は容量を検出する。
【0047】
工程404において、管理チップによって、電圧又は容量が検出され、当該電圧又は容量が、何れの電圧範囲又は容量範囲に存在するかが検出及び決定される。電圧範囲又は容量範囲は、管理チップのメモリに予め記憶又は設定されており、メモリには、電圧範囲又は容量範囲(過放電電流保護値、ピーク放電電流保護値及び突入放電電流保護値)に対応する保護値が記憶又は設定されている。例えば、管理チップ104は、バッテリー装置100の現在の電圧が4Vであることを検出すると、4.2V〜3.8Vの電圧範囲にあると検出及び決定する。
【0048】
工程406において、電圧又は容量が何れの電圧範囲又は容量範囲に存在するかが検出及び決定された後に、管理チップは、電圧範囲又は容量範囲に対応する保護値を、バッテリー装置の現在の保護値として設定する。例えば、管理チップ104は、バッテリー装置100の現在の電圧が4Vであると検出及び決定した場合、現在の電圧(4V)が4.2V〜3.8Vの電圧範囲に存在することを検出及び決定した後に、現在の過放電電流保護値を2.4Cに設定し、現在のピーク放電電流保護値を3Cに設定し、現在の突入放電電流保護値を3.96Cに設定する。
【0049】
本明細書で用いられる用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、本発明を限定するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「或る」、「1つの」、「この」、「その」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。さらに、「含む」、「有する」又はこれらの変形が詳細な説明及び/又は特許請求の範囲に使用される限りにおいて、このような用語は、「備える」という用語と同様に包括的であるという意味であることが意図される。
【0050】
他に定義されない限り、本明細書で用いられる全ての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。さらに、例えば一般的に使用される辞書に定義された用語等の用語は、相関技術の文脈における意味と同じ意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で特に定義されていない限り、理想化された意味、又は、過度に形式式な意味として解釈されない。
(【0051】以降は省略されています)

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