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公開番号2019205312
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191128
出願番号2018100439
出願日20180525
発明の名称回転電機および固定子制振構造
出願人東芝三菱電機産業システム株式会社
代理人特許業務法人サクラ国際特許事務所
主分類H02K 1/18 20060101AFI20191101BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】回転電機において、固定子の円環振動による騒音を低減する。
【解決手段】回転電機は、回転子と、複数の電磁鋼板からなる複数の積層体とその径方向の変形を抑制する固定子制振構造とを有する円筒状の固定子鉄心と固定子巻線とを有する固定子と、2つの軸受とを備える。固定子制振構造150は、2つの外側クランパと、周方向に互いに間隔をもって積層体の径方向の外側部分と接触するように配されて外側クランパとともに積層体を軸方向の両外側から締め付ける複数の締め付けロッドと、互いに隣接する積層体間に配されて、径方向外側への冷却用気体の流路を形成する間隙形成部132と軸方向の両側に隣接する複数の電磁鋼板の径方向外側を拘束する環状の拘束リング部131とを有する複数の中間拘束部材130とを具備する。2つの外側クランパおよび中間拘束部材130は、複数の締め付けロッドを径方向に拘束する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
回転子と、
前記回転子の径方向外側に設けられ軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなる複数の積層体と前記複数の積層体の径方向の変形を抑制する固定子制振構造とを有する円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、
前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、
を備える回転電機であって、
前記固定子制振構造は、
前記複数の積層体を軸方向に挟むように配された2つの外側クランパと、
周方向に互いに間隔をもって前記積層体の径方向の外側部分と接触するように配されて、前記外側クランパとともに前記積層体を前記軸方向の両外側から締め付ける複数の締め付けロッドと、
互いに隣接する前記積層体間に配されて、径方向外側への冷却用気体の流路を形成する間隙形成部と、軸方向の両側に隣接する複数の前記電磁鋼板の径方向外側を拘束する環状の拘束リング部とを有する複数の中間拘束部材と、
を具備し、
前記2つの外側クランパおよび前記中間拘束部材は、前記複数の締め付けロッドを径方向に拘束する、
ことを特徴とする回転電機。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記間隙形成部は、周方向に互いに間隔を有するように配されて、前記拘束リング部から径方向内側に向かって延びた複数の間隙形成要素を有することを特徴とする請求項1に記載の回転電機。
【請求項3】
前記拘束リング部は、互いに隣接する前記間隙形成要素が形成された部分に挟まれた周方向の領域において径方向に沿って形成された通風孔を有する請求項2に記載の回転電機。
【請求項4】
前記間隙形成部は、前記拘束リング部の前記間隙形成要素のそれぞれの付け根部に形成された前記締め付けロッドが貫通するロッド貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の回転電機。
【請求項5】
回転子と、軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなる複数の積層体を有する円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、を備える回転電機の固定子制振構造であって、
前記複数の積層体を軸方向に挟むように配された2つの外側クランパと、
周方向に互いに間隔をもって前記積層体の径方向の外側部分と接触するように配されて、前記外側クランパとともに前記積層体を前記軸方向の両外側から締め付ける複数の締め付けロッドと、
互いに隣接する前記積層体間に配されて、径方向外側への冷却用気体の流路を形成する間隙形成部と、軸方向の両側に隣接する複数の前記電磁鋼板の径方向外側を拘束する環状の拘束リング部とを有する複数の中間拘束部材と、
を具備し、
前記2つの外側クランパおよび前記中間拘束部材は、前記複数の締め付けロッドを径方向に拘束する、
ことを特徴とする固定子制振構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、回転電機および固定子制振構造に関する。
続きを表示(約 9,000 文字)【背景技術】
【0002】
回転電機において、回転子鉄心および固定子鉄心においては、運転中に生ずる渦電流等による鉄損が発熱の一因となり、効率の低下の要因となる。したがって、回転子鉄心および固定子鉄心それぞれの内部における電流の流れを低減することが、回転電機の効率確保の上で有効である。
【0003】
このため、回転電機における回転子鉄心および固定子鉄心には、それぞれ、中央に開口を有する円板状の強磁性体の電磁鋼板を軸方向に積層した積層鉄心構造を用いることが一般に行われている。
【0004】
固定子鉄心は、空隙を介して、回転子鉄心の径方向の外側に回転子鉄心を囲むように配され、全体として円筒状に形成されている。また、固定子鉄心の径方向の内側表面には、周方向に互いに間隔をおいて配され軸方向に固定子鉄心を貫通する複数のスロットが形成されている。それぞれのスロットには、固定子巻線の導体が収納されている。
【0005】
このような固定子鉄心を形成するために、積層鉄心構造を構成する電磁鋼板のそれぞれには、中心の開口および各スロットに対応する凹部が形成される。軸方向に積層された電磁鋼板は、軸方向の両端に配された内側クランパおよび外側クランパにより挟まれて2つの外側クランパの軸方向の両外側に突出する締め付けロッドにより締め付けられ全体として一体形状を維持している。
【0006】
内側クランパは、積層鉄心構造に形成された互いに隣接するスロットが形成するそれぞれの歯部を押さえるために設けられており、外側クランパは、内側クランパを介して軸方向に積層された電磁鋼板を、軸方向の両側から締め付けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2000−50538号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
回転界磁型の回転電機においては、その運転時に、磁気吸引力を有する所定の極数の回転子の回転によって、固定子が軸に垂直な方向の平面内で、楕円状に変形する円環振動が発生する(特許文献1参照)。この円環振動をもたらす電磁振動は、固定子の極間の電磁力に起因することから電源周波数の2倍の周波数を有する。
【0009】
以上のように構成された回転電機においては、電磁振動により電磁騒音が発生し、現場での作業にも悪影響を及ぼす。
【0010】
そこで、本発明は、回転電機において、固定子の円環振動による騒音を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するため、本発明は、回転子と、前記回転子の径方向外側に設けられ軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなる複数の積層体と前記複数の積層体の径方向の変形を抑制する固定子制振構造とを有する円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、を備える回転電機であって、前記固定子制振構造は、前記複数の積層体を軸方向に挟むように配された2つの外側クランパと、周方向に互いに間隔をもって前記積層体の径方向の外側部分と接触するように配されて、前記外側クランパとともに前記積層体を前記軸方向の両外側から締め付ける複数の締め付けロッドと、互いに隣接する前記積層体間に配されて、径方向外側への冷却用気体の流路を形成する間隙形成部と、軸方向の両側に隣接する複数の前記電磁鋼板の径方向外側を拘束する環状の拘束リング部とを有する複数の中間拘束部材と、を具備し、前記2つの外側クランパおよび前記中間拘束部材は、前記複数の締め付けロッドを径方向に拘束する、ことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、回転子と、軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなる複数の積層体を有する円筒状の固定子鉄心と、前記固定子鉄心内を前記軸方向に貫通する固定子巻線とを有する固定子と、前記回転子を回転可能に支持する2つの軸受と、を備える回転電機の固定子制振構造であって、前記複数の積層体を軸方向に挟むように配された2つの外側クランパと、周方向に互いに間隔をもって前記積層体の径方向の外側部分と接触するように配されて、前記外側クランパとともに前記積層体を前記軸方向の両外側から締め付ける複数の締め付けロッドと、互いに隣接する前記積層体間に配されて、径方向外側への冷却用気体の流路を形成する間隙形成部と、軸方向の両側に隣接する複数の前記電磁鋼板の径方向外側を拘束する環状の拘束リング部とを有する複数の中間拘束部材と、を具備し、前記2つの外側クランパおよび前記中間拘束部材は、前記複数の締め付けロッドを径方向に拘束する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、回転電機において、固定子の円環振動による騒音を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
実施形態に係る回転電機の構成を示す立断面図である。
実施形態に係る回転電機の固定子鉄心およびその周辺の構成を示す上半部分立断面図である。
実施形態に係る回転電機の固定子鉄心の軸方向の端部の構成を示す側面図である。
実施形態に係る固定子制振構造の中間拘束部材の構成を示す図5のIV−IV矢視断面図である。
実施形態に係る固定子制振構造の中間拘束部材の構成を示す図4のV−V矢視断面図である。
実施形態に係る固定子制振構造の中間拘束部材の構成を示す図4のVI−VI矢視断面図である。
実施形態に係る固定子制振構造の中間拘束部材の構成を示す径方向内側からの矢視の周方向の展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して、本発明に係る回転電機および固定子鉄心制振構造について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
【0016】
図1は、実施形態に係る回転電機の構成を示す立断面図である。図2は、固定子鉄心およびその周辺の構成を示す上半部分立断面図である。また、図3は、固定子鉄心の軸方向の端部の構成を示す側面図である。
【0017】
回転電機200は、回転子10、固定子20、2つの軸受30、フレーム40、および2つの軸受ブラケット45を有する。以降、回転軸の延びる方向をz方向、回転子の回転軸から径方向外側に向かう方向をr方向、回転子の回転方向、すなわち周方向をθ方向と呼ぶものとする。
【0018】
回転子10は、ロータシャフト11および回転子鉄心12を有する。ロータシャフト11は、水平方向(z方向)に延びている。回転子鉄心12は、円筒状であり、ロータシャフト11の径方向(r方向)外側に取り付けられている。
【0019】
固定子20は、固定子鉄心100および固定子巻線22を有する。固定子鉄心100は、空隙18を介して回転子鉄心12の径方向外側に配され円筒状である。固定子巻線22は、固定子鉄心100内を軸方向に貫通し、固定子鉄心100の軸方向の外側で互いに接続され、あるいは外部の配線と接続されている。詳細には、固定子鉄心100には径方向内側に周方向に互いに間隔をあけて軸方向に延びる複数の固定子スロット(図示せず)が形成されており、固定子巻線22は、固定子スロット内を貫通している。
【0020】
2つの軸受30は、ロータシャフト11の回転子鉄心12を挟んだ軸方向の両側で、回転子10を回転可能に支持する。フレーム40は、固定子20の径方向外側に配されて、回転子鉄心12および固定子20を収納する。2つの軸受ブラケット45は、フレーム40の軸方向の両端に接続し、それぞれ、軸受30を静止支持している。
【0021】
固定子鉄心100は、積層体110、2枚の内側クランパ121および固定子制振構造150を有する。
【0022】
積層体110は、軸方向に積層された強磁性体製で中央に開口を有する円板状の複数の電磁鋼板111を有する。電磁鋼板111が積層された積層体110は円筒状であり、径方向内側には周方向に互いに間隔をおいて径方向内側にそれぞれが突出して軸方向に延びる歯部(図示せず)が形成されている。互いに隣接する歯部により、固定子巻線22が通過するためのスロット(図示せず)が形成されている。それぞれの積層体110は、互いに軸方向に並んで配列されている。
【0023】
互いに隣接する積層体110間には、1つの径方向ダクト115が形成されている。すなわち、径方向ダクト115は、軸方向に積層体110ごとに、互いに間隔をあけて形成されている。径方向ダクト115は、それぞれ、たとえば空気などの機内冷却用の冷却用気体が、空隙18から固定子鉄心100に流入し、固定子鉄心100を冷却して、固定子鉄心100の径方向外側に流出するための流路となり、周方向にわたって形成されている。
【0024】
内側クランパ121は、配列された複数の積層体110の軸方向の両外側に設けられている。内側クランパ121は、環状、すなわち径方向に拡がった円板状で中央に開口を有し、電磁鋼板111よりも軸方向に厚い平板である。内側クランパ121の外径は、積層された複数の電磁鋼板111の外径にほぼ等しい。また、内側クランパ121の径方向の内側には、電磁鋼板111に形成された歯部を軸方向の外側から拘束するための複数の歯部押さえ121aが形成されている。
【0025】
固定子制振構造150は、2つの外側クランパ122、複数の締め付けロッド123および中間拘束部材130を有する。ここで、2つの外側クランパ122および複数の締め付けロッド123は、積層体110および2つの内側クランパ121を軸方向の両外側から締め付ける機能も有する。
【0026】
2枚の外側クランパ122のそれぞれは、2枚の内側クランパ121のそれぞれの軸方向外側に設けられている。外側クランパ122は、電磁鋼板111よりも軸方向に厚い平板である。外側クランパ122は、環状、すなわち径方向に拡がった円板状で中央に開口122bを有し、内側クランパ121よりも径方向外側に拡がっている。具体的には、外側クランパ122の外径は、内側クランパ121の外径よりも大きく、かつ、外側クランパ122の開口122bの径は、内側クランパ121の歯部押さえ部121aの付け根を包絡した円の径よりも大きい。開口122bの縁部には、径方向内側になるほど軸方向の厚さが薄くなるようなテーパが形成されている。
【0027】
複数の締め付けロッド123は、周方向に、互いに間隔をあけて配されている。また、径方向には、それぞれの中心部分が、ほぼ積層体110および内側クランパ121の径方向の外側表面を通る位置に配されており、積層体110の径方向外側部分を径方向に拘束する。締め付けロッド123の断面形状は、矩形である。締め付けロッド123の径方向の厚さH1は、径方向に必要な曲げ剛性を確保するに十分な寸法とする。なお、締め付けロッド123の断面形状は、矩形に限定しない。必要な曲げ剛性を確保できれば、矩形以外の多角形、あるいは、円形や半円形であってもよい。
【0028】
それぞれの積層体110の径方向の外側部分には、締め付けロッド123が軸方向に通過可能なように、周方向に互いに間隔をあけて軸方向に延びる溝が形成されている。同様に、内側クランパ121にも、周方向に互いに間隔をあけて凹部121bが形成されている。
【0029】
外側クランパ122には、締め付けロッド123が貫通するためのロッド貫通孔122aが形成されている。それぞれの締め付けロッド123の両端は、両側の外側クランパ122のロッド貫通孔122aを貫通して外側に突出している。締め付けロッド123のこれら両外側の突出部分は、固定部124により外側クランパ122に結合している。固定部124は、たとえば、締め付けロッド123を外側クランパ122に溶接またはろう付けにより結合させた部分である。固定部124は、あるいは、締め付けロッド123の一端にボルトの頭が設けられて、他方にはおねじが形成されてナットにより締め付けられることでもよい。
【0030】
積層体110に形成された溝および内側クランパ121に形成された凹部121bは、軸方向に透視して外側クランパ122に形成されたロッド貫通孔122aの径方向内側部分と、互いに実質的に重なり、また、締め付けロッド123の径方向の内側部分の表面が周方向にわたり接触するような形状、寸法に形成されている。
【0031】
図4は、実施形態に係る固定子制振構造の中間拘束部材の構成を示す図5のIV−IV矢視断面図である。図5は、図4のV−V矢視断面図であり、図6は、図4のVI−VI矢視断面図である。また、図7は、中間拘束部材の構成を示す径方向内側からの矢視の周方向の展開図である。
【0032】
中間拘束部材130は、前述のように、互いに軸方向に隣接する2つの積層体110間に形成される径方向ダクト115を形成するとともに、積層体110を径方向に拘束し電磁振動による積層体110の径方向の変形を抑制する固定子制振構造150を構成する要素である。
【0033】
中間拘束部材130は、拘束リング部131および間隙形成部132を有する。なお、図4から図7において、中間拘束部材130の間隙形成部132と積層体110とは、軸方向に密着しているが、図では、関係を明示するために、間隔を有するように表示している。また、中間拘束部材130の拘束リング部131の径方向内側面131bと積層体110の径方向外側面とは、互いに接触しているが、同様に間隔を有するように表示している。
【0034】
拘束リング部131は、軸方向に幅を持った環状の部材である。拘束リング部131の径方向内側面131bは、積層体110の径方向外側表面と互いに接触する。拘束リング部131の径方向の厚さH2は、目的とする程度まで電磁振動を低減させるための曲げ剛性を確保するために必要な高さであり、解析、実験、あるいは実機データ等に基づいて決定される。拘束リング部131の断面形状は矩形であり、径方向内側面131bは積層体110と互いに接触するために平面状あるいは積層体表面に密着可能な曲面状である必要があるが、その他の面については、曲げ剛性が確保されていれば、断面形状はたとえば円弧等を有する形状あるいは多角形等であってもよい。
【0035】
拘束リング部131の径方向内側面131bの軸方向の中央部分から、径方向内側に向かって、複数の間隙形成要素132aが延びている。間隙形成要素132aは、周方向に互いに間隔をおいて配されており、それぞれ、軸方向に見た正面の形状は、ほぼ台形である。それぞれの間隙形成要素132aの軸方向に垂直な断面における大きさは、積層体110の径方向内側に形成されたスロットから突出しない大きさに設定される。間隙形成要素132aの軸方向の厚さT1は、径方向ダクト115の軸方向の幅となる厚さである。拘束リング部131の軸方向の厚さT2は、間隙形成部132の軸方向の厚さに比べて十分に大きい。複数の間隙形成要素132aは、中間拘束部材130において、固定子鉄心100内に径方向ダクト115のための軸方向の間隙を形成する機能を有する部分である間隙形成部132を構成する。
【0036】
間隙形成部132が互いに隣接する2つの積層体110の間に挟まれることによって、z方向には互いに対向する積層体110のそれぞれの軸方向の端面に挟まれる。また、θ方向には互いに隣接する2つの間隙形成要素132aに挟まれる。このようにz方向およびθ方向に挟まれることにより、r方向に延びた径方向個別流路135が形成される。
【0037】
拘束リング部131において互いに隣接する間隙形成要素132aの間の周方向の領域には、周方向に拡がり、径方向内側から径方向外側に貫通する通風孔131aが形成されている。通風孔131aのz方向の幅は、間隙形成要素132aの厚さより薄くなくかつ同程度である。なお、通風孔131aの互いに対向する対向面131cは、互いに平行である。ただし、互いに対向する対向面131cが、冷却用気体の径方向外側への流出時の拡流による圧力損失を低減させるために、径方向外側になるに従って互いの間隔が徐々に拡がるように形成されていてもよい。
【0038】
中間拘束部材130には、周方向に互いに間隔をおいて複数のロッド貫通孔133が形成されている。それぞれのロッド貫通孔133は、径方向には、拘束リング部131と間隙形成部132とにまたがっている。ロッド貫通孔133は、外側クランパ122に形成されている複数のロッド貫通孔122aと、軸方向に透視してそれぞれ同一の位置に形成されている。なお、拘束リング部131の径方向内側面131bにおいて、ロッド貫通孔133の軸方向の両側の部分には、ロッド貫通溝133aが形成される。
【0039】
次に、以上のように形成された回転電機200および固定子制振構造150の作用について説明する。
【0040】
まず、中間拘束部材130の冷却用気体の流路構成機能について説明する。冷却用気体は、空隙18から、固定子鉄心100の互いに隣接する積層体110間のそれぞれの径方向ダクト115に流入する。径方向ダクト115に流入した冷却用気体は、径方向個別流路135内を径方向外側に流れる。
【0041】
積層体110内の径方向個別流路135内を流れて拘束リング部131に到達した冷却用気体は、拘束リング部131において、それぞれの流路の下流側に形成された通風孔131aに流入する。通風孔131aを通過した冷却用気体は、通風孔131aから拘束リング部131の径方向外側、すなわち、積層体110の径方向外側に流出する。このようにして、固定子鉄心100内の冷却流路が確保される。
【0042】
次に、中間拘束部材130の固定子鉄心の径方向の変形の抑制機能について説明する。
【0043】
中間拘束部材130の拘束リング部131がz方向に延びている範囲では、積層体110の径方向外側表面は、径方向にも十分な高さH2による曲げ剛性を有する拘束リング部131により拘束されている。
【0044】
また、その他の部分では、径方向にも高さH1による十分な曲げ剛性を有し、z方向に延びる複数の締め付けロッド123によって、周方向が拘束されている。この締め付けロッド123は、軸方向に互いに間隔をあけた位置において、外側クランパ122および中間拘束部材130により、径方向への移動が拘束されている。
【0045】
このように、固定子制振構造150は、外側クランパ122、中間拘束部材130、および複数の締め付けロッド123が互いに組み合わさって、径方向に剛性の高い籠状に形成されている。複数の積層体110は、このような固定子制振構造150によって、径方向外側への変形を拘束される。
【0046】
この結果、積層体110の円環振動が抑制され、円環振動による騒音を低減することができる。
【0047】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。たとえば、実施形態では、ロータシャフト11が水平方向に延びた横型の回転電機の場合を例にとって示しているが、これに限定されない。ロータシャフトが鉛直方向に延びた立形の回転電機であってもよい。
【0048】
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0049】
10…回転子、11…ロータシャフト、12…回転子鉄心、18…空隙、20…固定子、22…固定子巻線、30…軸受、40…フレーム、45…軸受ブラケット、100…固定子鉄心、110…積層体、111…電磁鋼板、115…径方向ダクト、121…内側クランパ、121a…歯部押さえ、121b…凹部、122…外側クランパ、122a…ロッド貫通孔、122b…開口、123…締め付けロッド、124…固定部、130…中間拘束部材、131…拘束リング部、131a…通風孔、131b…径方向内側面、131c…対向面、132…間隙形成部、132a…間隙形成要素、133…ロッド貫通孔、133a…ロッド貫通溝、135…径方向個別流路、150…固定子制振構造、200…回転電機

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