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公開番号2019197816
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191114
出願番号2018091165
出願日20180510
発明の名称パワー半導体モジュール
出願人株式会社 日立パワーデバイス
代理人ポレール特許業務法人
主分類H01L 25/07 20060101AFI20191018BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】モジュール内に封止される部材の電界集中を緩和し、絶縁信頼性の高いパワー半導体モジュールを提供する。
【解決手段】セラミック基板2と、セラミック基板2の第1の主面及び反対側の第2の主面に接合された表面電極7、および裏面電極8と、表面電極7上に半田11を介して接合されたパワー半導体チップ1と、裏面電極8に半田12を介して接合された金属ベース3と、セラミック基板2、表面電極7、裏面電極8及びパワー半導体チップ1を収容する絶縁ケース5と、絶縁ケース5内に充填され、セラミック基板2、表面電極7、裏面電極8及びパワー半導体チップ1を封止するシリコーンゲル6と、を備える。表面電極7の端部は、上端部よりもセラミック基板2の側面側へ迫り出した迫り出し部を有する。セラミック基板2を平面視した場合において、表面電極7の曲率半径が小さい領域ほど、上端部に対する迫り出し部の迫り出し量が大きい。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
セラミック基板と、
前記セラミック基板の第1の主面に接合された表面導体と、
前記セラミック基板の前記第1の主面の反対側の第2の主面に接合された裏面導体と、
前記表面導体上に半田を介して接合されたパワー半導体チップと、
前記裏面導体に半田を介して接合された金属ベースと、
前記セラミック基板、前記表面導体、前記裏面導体、前記パワー半導体チップを収容する絶縁ケースと、
前記絶縁ケース内に充填され、前記セラミック基板、前記表面導体、前記裏面導体、前記パワー半導体チップを封止する絶縁樹脂と、を備え、
前記表面導体の端部は、上端部よりも前記セラミック基板の側面側へ迫り出した迫り出し部を有し、
前記セラミック基板を平面視した場合において、前記表面導体の曲率半径が小さい領域ほど、前記上端部に対する前記迫り出し部の迫り出し量が大きいことを特徴とするパワー半導体モジュール。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
請求項1に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記表面導体は、ロウ材により前記第1の主面に接合された表面電極であり、
前記迫り出し部は、ロウ材であることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記表面電極の端部は、前記上端部よりも前記セラミック基板の側面側へ迫り出した下端部を有し、
前記上端部と前記下端部により段差が形成されていることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項4】
請求項2に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記表面電極の端部は、前記上端部よりも前記セラミック基板の側面側へ迫り出した下端部を有し、
前記上端部と前記下端部によりテーパー形状が形成されていることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項5】
請求項1に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記表面導体は、ロウ材により前記第1の主面に接合された表面電極であり、
前記迫り出し部は、導電性ペーストであることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項6】
請求項1に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記表面導体は、第1の曲率半径を有する第1の領域と、
前記第1の領域よりも曲率半径が小さい第2の領域と、
直線状の第3の領域と、を有し、
各領域における前記迫り出し部の迫り出し量は、第2の領域>第1の領域>第3の領域であることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記迫り出し部は、高絶縁樹脂により被覆されていることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項8】
請求項7に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記高絶縁樹脂は、ポリイミド樹脂であることを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項9】
請求項1に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記絶縁ケース内に収容された中継基板と、
前記中継基板の主面に導電性接合部材を介して接合された中継基板電極と、
前記中継基板電極と前記表面導体を電気的に接続するボンディングワイヤと、をさらに備え、
前記中継基板電極の端部は、上端部よりも前記中継基板の側面側へ迫り出した迫り出し部を有し、
前記中継基板を平面視した場合において、前記中継基板電極の曲率半径が小さい領域ほど、前記上端部に対する前記迫り出し部の迫り出し量が大きいことを特徴とするパワー半導体モジュール。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか1項に記載のパワー半導体モジュールであって、
前記絶縁樹脂は、シリコーンゲルであることを特徴とするパワー半導体モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、パワー半導体モジュールの構造に係り、特に、電鉄向けなどの高耐圧パワー半導体モジュールに適用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 9,000 文字)【背景技術】
【0002】
パワー半導体モジュールを搭載する電力変換器(コンバータやインバータ)は、鉄道・自動車・産業および電力・社会インフラなどの各分野において幅広く使用されており、数百V〜数kVといった高電圧を扱うため高い絶縁信頼性が要求される。パワー半導体モジュールの外周部は空気や絶縁物の沿面によって絶縁され、所定の環境において短絡や放電が発生しないような空間距離、沿面距離が規格(例えばIEC60664)によって定められている。
【0003】
パワー半導体チップやセラミック基板、ボンディングワイヤ等が高密度に実装されるモジュール内部は、空間距離や沿面距離を大きくすることで絶縁性を確保することが困難であるため、内部実装部材の周囲を絶縁樹脂で封止して各部材間の絶縁を図っている。モジュール内部を封止する絶縁樹脂材としては、例えば、定格電流百アンペア以上の大容量のパワー半導体モジュールではシリコーンゲル等の軟質樹脂が用いられるのが一般的である。
【0004】
本技術分野の背景技術として、例えば、特許文献1のような技術がある。特許文献1には「半導体素子を搭載した絶縁基板と中継基板を外装ケース内に収納し、シリコーンゲルやシリコーンエラストマーを用いて外装ケース内を封止する技術」が開示されている。
【0005】
また、特許文献2には「絶縁基板と、絶縁基板の周囲部を露出させるように絶縁基板上に選択的に配置された導電膜と、導電膜の外周端部に接して、絶縁基板の上面に配置された固体絶縁物とからなる回路基板」が開示されている。
【0006】
特許文献2の技術によれば「従来の回路基板の大きさを変えること無く、数kVから十数kVを越えるような高耐圧化が可能になり、部分放電の発生の抑制も実現できる」としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2009−147062号公報
特開2002−76190号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、モジュール(外装ケース)内に封止される部材のうち、高電位部と低電位部間の距離が近く且つ形状が鋭利な表面電極の端部では電界集中が起こり易く、当該箇所の周囲を覆うシリコーンゲル等の封止樹脂が絶縁破壊し、パワー半導体モジュールの短絡破壊を引き起こし得るといった問題がある。表面電極の中でも特に曲率半径が小さい箇所では電界集中が増長されて、そこを起点に絶縁破壊が発生し易くなる。
【0009】
上記特許文献2では、電界集中が起こり易い表面電極の側面にシリコーンゲルよりも絶縁破壊強度の高い絶縁樹脂をコーティングしており、高絶縁樹脂は表面電極の側面と表面側のロウ材の側面にコーティングされるが、表面電極の上端部分にはコーティングされず、当該箇所を起点として絶縁破壊が生じる可能性がある。
【0010】
そこで、表面電極の上端部分を含む端部全体を覆うようにコーティングしようとすると、高絶縁樹脂が表面電極の表面上へ拡がってしまい、表面上へ実装するパワー半導体チップやボンディングワイヤと表面電極との接合を阻害するといった別の問題が生じる。
【0011】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、モジュール内に封止される部材の電界集中を緩和し、絶縁信頼性の高いパワー半導体モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明は、セラミック基板と、前記セラミック基板の第1の主面に接合された表面導体と、前記セラミック基板の前記第1の主面の反対側の第2の主面に接合された裏面導体と、前記表面導体上に半田を介して接合されたパワー半導体チップと、前記裏面導体に半田を介して接合された金属ベースと、前記セラミック基板、前記表面導体、前記裏面導体、前記パワー半導体チップを収容する絶縁ケースと、前記絶縁ケース内に充填され、前記セラミック基板、前記表面導体、前記裏面導体、前記パワー半導体チップを封止する絶縁樹脂と、を備え、前記表面導体の端部は、上端部よりも前記セラミック基板の側面側へ迫り出した迫り出し部を有し、前記セラミック基板を平面視した場合において、前記表面導体の曲率半径が小さい領域ほど、前記上端部に対する前記迫り出し部の迫り出し量が大きいことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、パワー半導体モジュールの絶縁信頼性を向上させることができる。
【0014】
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明によって明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
一般的なパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。
図1のA部拡大図である。
図1のセラミック基板2の上面図である。
従来技術(特許文献2)のパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例1)
図5のB部拡大図である。
ロウ材9の迫り出し長さ(L)とセラミック基板電極(表面電極)7の上端部分の電界強度比の関係を示す図である。
図5のセラミック基板2の上面図である。
図8のC−C’断面図である。
図8のD−D’断面図である。
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例2)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例2)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例3)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例3)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例4)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。(実施例4)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す上面図である。(実施例5)
セラミック基板2(表面電極7)の位置とロウ材9の迫り出し長さ(L)の関係を示す図である。(実施例5)
本発明の一実施形態に係るパワー半導体モジュールの構造を示す上面図である。(実施例6)
中継基板21(表面電極22)の位置とロウ材の迫り出し長さ(L)の関係を示す図である。(実施例6)
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。なお、各図面において、同一の構成については同一の符号を付し、重複する部分についてはその詳細な説明は省略する。
【実施例】
【0017】
先ず、図1から図4を参照して、一般的なパワー半導体モジュールの構造を説明する。図1はモジュール内部をシリコーンゲルで絶縁封止するパワー半導体モジュールの構造を示す断面図である。パワー半導体モジュール100は、図1に示すように、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やMOS(Metal Oxide Semiconductor)等のパワー半導体チップ1、セラミック基板2、金属ベース3、ボンディングワイヤ4、絶縁ケース(外装ケース)5、絶縁封止材であるシリコーンゲル6等から構成されている。
【0018】
セラミック基板2の表面には表面電極(セラミック基板電極)7がロウ材9により接合され、セラミック基板2の裏面には裏面電極(セラミック基板電極)8がロウ材10により接合されている。表面電極7の表面にはパワー半導体チップ1が半田11により接合され、裏面電極8と金属ベース3とが半田12により接合されている。金属ベース3の周囲には絶縁ケース(外装ケース)5が接着剤(図示せず)により接続され、絶縁ケース5内にシリコーンゲル6が封止されている。
【0019】
上述の通り、高電圧を扱うパワー半導体モジュールでは高い絶縁性が要求され、例えば、定格電圧6.5kVの電鉄向けパワー半導体モジュールの対地間絶縁に要求される絶縁耐性は10.2kVrms×60sであることが規格(IEC61287)で規定されている。
【0020】
図2は図1のA部拡大図であり、セラミック基板2の側面周辺の構造を示している。図2に示す構造において対地間絶縁を考える場合、高電位部はパワー半導体チップ1、ボンディングワイヤ4、表面電極7、表面側のロウ材9、チップ下の半田11であり、低電位部は金属ベース3、裏面電極8、裏面側のロウ材10、金属ベース上の半田12である。
【0021】
これらの部材の内、高電位部−低電位部間との距離が近く且つ形状が鋭利な表面電極7の端部および表面側のロウ材9の端部(図2中の符号13の部分)は電界集中が起こり易く、当該箇所の周囲を覆うシリコーンゲル6が絶縁破壊し、パワー半導体モジュール200の短絡破壊を引き起こし得るといった問題がある。
【0022】
なお、高電位部−低電位部間との距離が近く且つ形状が鋭利であるという点では裏面電極8の端部、裏面側のロウ材10の端部も同様だが、周辺(近傍)に同電位の金属ベース3が広面積に広がっているため、セラミック基板2の表面側と比べ当該箇所の電界集中は緩和されている。
【0023】
図3にセラミック基板2および表面電極7の上面図を示す。表面電極7の中(端部)でも曲率半径が小さくなるほど電界集中は増長する。例えば、図3の内、曲率半径が比較的大きいR1部分より曲率半径が比較的小さいR2部分の方が電界集中は増長する。その結果、R2部分を起点に絶縁破壊が生じやすくなる。
【0024】
例えば上述した特許文献2では、図4に示すように、絶縁破壊を防止するため、電界集中が起こる表面電極7の側面に、シリコーンゲル6よりも絶縁破壊強度の高い絶縁樹脂(高絶縁樹脂)14をコーティングしている。
【0025】
しかしながら、高絶縁樹脂14は表面電極7の側面と、表面側のロウ材9の側面にはコーティングされるが、表面電極7の上端部分15にはコーティングされず、当該箇所を起点として絶縁破壊が生じる可能性がある。そこで、表面電極7の上端部分15を含む表面電極7の端部全体を完全に覆うようにコーティングしようとすると、高絶縁樹脂14が表面電極7の表面上へ必要以上に拡がってしまい、表面電極7の表面上へ実装するパワー半導体チップ1やボンディングワイヤ4と表面電極7との接合を阻害するといった別の問題が生じる。
【0026】
次に、図5から図9Bを参照して、実施例1のパワー半導体モジュールについて説明する。図5は本実施例のパワー半導体モジュール500の構造を示す断面図であり、一般的なパワー半導体モジュールの構造を示す図1に対応する図である。
【0027】
図5に示すように、本実施例のパワー半導体モジュール500は、パワー半導体チップ1、セラミック基板2、金属ベース3、ボンディングワイヤ4、絶縁ケース(外装ケース)5、シリコーンゲル6から構成されている。
【0028】
セラミック基板2の表面には表面電極(セラミック基板電極)7がロウ材9により接合され、セラミック基板2の裏面には裏面電極(セラミック基板電極)8がロウ材10により接合されている。表面電極7の表面にはパワー半導体チップ1が半田11により接合され、裏面電極8と金属ベース3とが半田12により接合されている。金属ベース3の周囲には絶縁ケース(外装ケース)5が接着剤(図示せず)により接続され、絶縁ケース5内にシリコーンゲル6が封止されている。
【0029】
図6は図5のB部拡大図であり、セラミック基板2の側面周辺の構造を示している。図6に示すように、本実施例のパワー半導体モジュール600(500)は、図2に示す一般的なパワー半導体モジュールと同様に、電界集中が生じる表面電極7の端部と表面側のロウ材9に、シリコーンゲル6と比べ絶縁破壊電界強度の高い絶縁材、例えばポリイミド系の高絶縁樹脂14がコーティングされている。また、表面電極7の端部の内、高絶縁樹脂14がコーティングされているのは側面のみであり上端部分にはコーティングされていない点も図2の構造と同様である。
【0030】
上述したように、表面電極7の上端部分を含む端部全体を覆うように高絶縁樹脂14をコーティングしようとすると、高絶縁樹脂14が表面電極7の表面上へ拡がってしまい、表面上へ実装するパワー半導体チップ1やボンディングワイヤ4と表面電極7との接合を阻害する。
【0031】
そこで、本実施例のパワー半導体モジュール600(500)では、表面電極7の上端部分に対し、ロウ材9が長さL分迫り出す様に構成している。図6のように、ロウ材9の端部を表面電極7の上端部よりも長さLだけ絶縁ケース5側に迫り出させることで、表面電極7の上端部分(高電位部)と裏面電極8(低電位部)との間を、迫り出したロウ材9(高電位部)が遮蔽する配置となり、表面電極7の上端部分の電界強度を緩和することができる。
【0032】
図7に、ロウ材9の迫り出し長さLに対する表面電極7の上端部分の電界強度について電界解析により算出した結果を示す。図7のグラフの横軸はロウ材9の迫り出し長さL(mm)であり、縦軸は表面電極7の上端部分の電界強度比(ロウ材9の迫り出しが無い場合の電界強度を1とした場合の電界強度比)を示している。ロウ材9の迫り出し長さLを大きくするほど表面電極7の上端部分の電界強度は小さくなり当該箇所の電界集中が緩和される。
【0033】
図8に本実施例におけるセラミック基板2および表面電極7の上面図を示す。図8はセラミック基板2を平面視した場合の様子を示している。また、曲率半径R1箇所の断面図(C−C’断面図)、R1と比較して曲率半径の小さなR2箇所の断面図(D−D’断面図)を、それぞれ図9A,図9Bに示す。曲率半径R1箇所のロウ材9の迫り出し長さL1に対し、R1と比較して曲率半径の小さなR2箇所のロウ材9の迫り出し長さL2の方が長い構造となっている。(R1>R2、L1<L2の関係)
以上のパワー半導体モジュールの構造により、表面電極7の上端部分の電界集中をロウ材9の迫り出しにより緩和させることができる。特に、電界集中が増長する曲率半径Rの小さな箇所については、ロウ材9の迫り出し長さLをより大きくし電界緩和効果をより高くする。
【0034】
なお、ロウ材9自体の端部にも電界集中が起き易いが、図9A,図9Bのように、ロウ材9全体に高絶縁樹脂14をコーティングすることで当該部での絶縁破壊を防ぐ様にしている。表面電極7の厚さ(数百μm程度)と比較してロウ材9の厚さは数十μmと薄いため、表面電極7の表面上に拡がらない程度に高絶縁樹脂14をロウ材9全体に厚くコーティングすることができる。
【0035】
以上説明したように、本実施例のパワー半導体モジュールによれば、絶縁脆弱箇所となる表面電極7の上端部分の絶縁耐量を高くすることができ、パワー半導体モジュールの絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
【実施例】
【0036】
図10Aおよび図10Bを参照して、実施例2のパワー半導体モジュールについて説明する。図10A,図10Bは本実施例のパワー半導体モジュールの断面構造を示しており、それぞれ実施例1の図9A,図9Bに対応する図である。つまり、図10Aは曲率半径R1箇所の断面図(図8のC−C’断面に相当)であり、図10BはR1と比較して曲率半径の小さなR2箇所の断面図(図8のD−D’断面に相当)である。
【0037】
本実施例のパワー半導体モジュール1000は、図10A,図10Bに示すように、表面電極7の端部がそれぞれ段差部(段差構造)16,17を有する点において、実施例1とは異なっている。その他の構成は実施例1と略同様である。
【0038】
本実施例では、段差構造16,17を有する表面電極7について、上段上端部分に対し、下段部分が迫り出す構造となっている。このような構造によって、表面電極7の上段上端部分(高電位部)と、裏面電極8(低電位部)との間を迫り出した表面電極7の下段部分(高電位部)と迫り出したロウ材9で遮蔽する配置となり、表面電極7の上段上端部分の電界強度を緩和することができる。
【0039】
なお、表面電極7の下段部分にも電界集中が起き易いが、図10A,図10Bのように、高絶縁樹脂14をコーティングすることによって当該部での絶縁破壊を防ぐ様にしている。
【0040】
セラミック基板2上に形成される表面電極7のパターン(電極)は、通常複数の曲率半径Rをもっている。上述したように、図10Aは曲率半径R1箇所のセラミック基板2の断面図であり、図10Bは曲率半径R2箇所のセラミック基板2の断面図であり、曲率半径R1と曲率半径R2の関係はR1>R2である。
【0041】
図10Aに示す曲率半径R1箇所の表面電極7の下段部分長さL1に対し、図10Bに示すR1より曲率半径が小さなR2箇所の下段部長さL2の方が長い構造となっている。表面電極7の上段上端部分の電界集中を、下段部分により緩和させ、電界集中が増長する曲率半径Rの小さな箇所については、下段部分長さLをより大きくし電界緩和効果をより高くする様にしている。
【0042】
以上説明したように、本実施例のパワー半導体モジュールによれば、絶縁脆弱箇所となる表面電極7の上段上端部分の絶縁耐量を高くすることができ、パワー半導体モジュールの絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
【実施例】
【0043】
図11Aおよび図11Bを参照して、実施例3のパワー半導体モジュールについて説明する。図11A,図11Bは本実施例のパワー半導体モジュールの断面構造を示しており、それぞれ実施例1の図9A,図9Bに対応する図である。つまり、図11Aは曲率半径R1箇所の断面図(図8のC−C’断面に相当)であり、図11BはR1と比較して曲率半径の小さなR2箇所の断面図(図8のD−D’断面に相当)である。
【0044】
本実施例のパワー半導体モジュール1100は、図11A,図11Bに示すように、表面電極7の端部がそれぞれテーパー部(テーパー形状)18,19を有する点において、実施例1とは異なっている。その他の構成は実施例1と略同様である。
【0045】
本実施例では、表面電極7の端部がテーパー部(テーパー形状)18,19を有することによって、表面電極7の上端部分(高電位部)からみると、裏面電極8(低電位部)との間の電界を表面電極7のテーパー部18,19が遮蔽する配置となり、表面電極7の上端部分の電界強度を緩和することができる。
【0046】
なお、表面電極7の下端部分にも電界集中が起き易いが、図11A,図11Bのように、高絶縁樹脂14をコーティングすることによって当該部での絶縁破壊を防ぐ様にしている。
【0047】
セラミック基板2上に形成される表面電極7のパターン(電極)は、通常複数の曲率半径Rをもっている。上述したように、図11Aは曲率半径R1箇所のセラミック基板2の断面図であり、図11Bは曲率半径R2箇所のセラミック基板2の断面図であり、曲率半径R1と曲率半径R2の関係はR1>R2である。
【0048】
図11Aに示す曲率半径R1箇所の表面電極7のテーパー拡がりL1に対し、図11Bに示すR1より曲率半径の小さなR2箇所の表面電極7のテーパー拡がりL2の方が長い構造となっている。表面電極7の上端部分の電界集中を、傾斜部分(テーパー部)により緩和させ、電界集中が増長する曲率半径Rの小さな箇所については、テーパー拡がりLをより大きくし電界緩和効果をより高くする様にしている。
【0049】
以上説明したように、本実施例のパワー半導体モジュールによれば、絶縁脆弱箇所となる表面電極7の上端部分の絶縁耐量を高くすることができ、パワー半導体モジュールの絶縁信頼性を向上させることが可能となる。
【実施例】
【0050】
図12Aおよび図12Bを参照して、実施例4のパワー半導体モジュールについて説明する。図12A,図12Bは本実施例のパワー半導体モジュールの断面構造を示しており、それぞれ実施例1の図9A,図9Bに対応する図である。つまり、図12Aは曲率半径R1箇所の断面図(図8のC−C’断面に相当)であり、図12BはR1と比較して曲率半径の小さなR2箇所の断面図(図8のD−D’断面に相当)である。
(【0051】以降は省略されています)

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