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公開番号2019192601
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191031
出願番号2018087236
出願日20180427
発明の名称コネクタ
出願人ヒロセ電機株式会社
代理人個人,個人
主分類H01R 13/6471 20110101AFI20191004BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】複数対の差動信号の並列伝送を行うことができる構造を備えつつも、コネクタの小型化、並びにケーブルの接続および整線の容易化を図る。
【解決手段】左右一列に配置された端子31A〜31Hのうち、端子31B、31C、31F、31Gのそれぞれの後端側には、ケーブルの信号線が接続される個別接続部33が設けられ、端子31A、31D、31E、31Hのそれぞれの後端側には、これらの端子を連結する端子連結部43が設けられ、端子連結部43は各個別接続部33と上下方向において重なり合うように、各個別接続部33の上方を左右方向に伸長し、端子連結部43にはケーブル5のドレイン線が接続される集合接続部45が設けられ、集合接続部45は端子連結部43から突出し、集合接続部45の突出端側は端子31Cの個別接続部33と端子31Fの個別接続部33との間に配置されている。
【選択図】図11

特許請求の範囲【請求項1】
前後方向にそれぞれ伸長した第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子を少なくとも含む複数の端子を備え、
前記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子は左から右へこの順序で一列に配置され、
前記第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子のそれぞれの前端側には、相手コネクタの端子と接触する接触部が設けられ、
前記第2、第3、第5および第6の端子のそれぞれの後端側には、伝送媒体が接続される第1の接続部が設けられ、
前記第1、第4および第7の端子のそれぞれの後端側には、これらの端子を連結する端子連結部が設けられ、
前記端子連結部は前記各第1の接続部と上下方向において重なり合うように、前記各第1の接続部の上方を左右方向に伸長し、
前記端子連結部には前記伝送媒体が接続される第2の接続部が設けられ、
前記第2の接続部は前記端子連結部から突出し、前記第2の接続部の突出端側は前記第3の端子の前記第1の接続部と前記第5の端子の前記第1の接続部との間に配置されていることを特徴とするコネクタ。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記第2の接続部は前記端子連結部の後縁部から下方へ曲がった後に前方へ曲がり、その後前方へ伸長していることを特徴とする請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記第2の接続部の突出端側の下面および前記各第1の接続部の下面の上下方向における位置がそれぞれ一致していることを特徴とする請求項1または2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記端子連結部は、前後左右方向に広がる板状に形成され、前記各第1の接続部の上方を覆っていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項5】
前記端子連結部と前記各第1の接続部との間の上下方向における距離がそれぞれ等しいことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項6】
前記第1、第2、第3および第4の端子は、互いに隣接する一対の信号端子およびその両側に配置された一対のグランド端子からなる第1の端子セットを構成し、
前記第4、第5、第6および第7の端子は、互いに隣接する一対の信号端子およびその両側に配置された一対のグランド端子からなる第2の端子セットを構成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のコネクタ。
【請求項7】
前記第4の端子は、左右に一列に配置された少なくとも2本の端子からなることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のコネクタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の端子を備えたコネクタに関する。
続きを表示(約 14,000 文字)【背景技術】
【0002】
近時、例えば、映像および音声の再生並びに通信等の機能を有する複合装置に対し、複数の信号の高速伝送を一括して行う技術が求められている。このような技術の分野において、複数対の差動信号の並列伝送を行うことができるコネクタが知られている。差動信号を伝送するためには、互いに隣接する一対の信号端子と、当該一対の信号端子の両側に配置された一対のグランド端子とからなる端子の組合せをコネクタに設けることが望ましい。複数対の差動信号の並列伝送を行うことができるコネクタには、このような端子の組合せが複数組設けられている。例えば、下記の特許文献1には、このような構造を有するコネクタが記載されている。特許文献1のコネクタには、5本のグランドコンタクトと4対の高速信号コンタクトとが設けられ、これらのコンタクトは、各対の高速信号コンタクトの両側にグランドコンタクトが位置するように配列されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009−295450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、コネクタの小型化が要請されている。また、ケーブルの信号線およびドレイン線をコネクタの信号端子およびグランド端子にはんだ付けするに当たり、はんだ付けをし易くすることが要請されている。また、コネクタを組み立てる際に、信号端子およびグランド端子に接続した信号線およびドレイン線の整線をし易くすることが要請されている。
【0005】
複数対の差動信号の並列伝送を行うことができるコネクタは端子数が多いため、コネクタを小型化すると、ケーブルの信号線およびドレイン線とコネクタの信号端子およびグランド端子との接触面積が小さくなる。このため、はんだ付けがし難くなり、導通不良やはんだブリッジ等のはんだ不良が生じ易くなる。
【0006】
また、複数対の差動信号の並列伝送を行うことができるコネクタにおいては、各対の信号端子の両側にグランド端子が配置されているので、ケーブルのドレイン線の端部を分岐させてそれぞれのグランド端子に接続する必要がある。このため、コネクタを小型化した場合には、コネクタのハウジング内において信号線およびドレイン線の整線が難しくなる。
【0007】
この点、特許文献1に記載のコネクタにおいては、複数のグランドコンタクトの後端に、これらグランドコンタクトを連結する連結部が設けられ、この連結部の一部から後方へ伸長する1つのはんだ付け部が設けられている。このような構造によれば、ドレイン線を上記1つのはんだ付け部にはんだ付けすれば、ドレイン線を連結部により連結された複数のグランドコンタクトに電気的に接続することができるので、ドレイン線の端部の分岐数を減らすことができる。しかしながら、特許文献1に記載のコネクタでは、連結部およびはんだ付け部が各高速信号コンタクトの後端よりも後側に配置されているため、コネクタの前後方向の寸法が大きくなり、コネクタが大型化してしまうおそれがある。
【0008】
さらに、複数対の差動信号の並列伝送を行うことができるコネクタにおいては、各対の信号端子を流れる信号の振幅および位相の平衡性を保持することや、コネクタの差動インピーダンスを当該コネクタと接続されるケーブル、相手コネクタまたは電気・電子機器の特性インピーダンスに整合させることが要請される。この要請に応じるためには、各信号端子とグランド端子との位置関係に均一性を持たせること(例えば各信号端子とグランド端子との間隔をできる限り等しくすること)が望まれる。このため、特許文献1に記載のコネクタのように複数のグランド端子(グランドコンタクト)を連結させる構造を形成する場合には、その連結構造によって各信号端子とグランド端子との位置関係の均一性が崩れないように配慮することが望まれる。コネクタの小型化を図り、かつ各信号端子とグランド端子との位置関係の均一性を保持しつつ、複数のグランド端子の連結構造を形成することは容易でない。
【0009】
本発明は例えば上述したような問題に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、複数対の差動信号の並列伝送を行うことができる構造を備えつつも、コネクタの小型化、並びにケーブルの接続および整線の容易化を図ることができるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明のコネクタは、前後方向にそれぞれ伸長した第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子を少なくとも含む複数の端子を備え、第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子は左から右へこの順序で一列に配置され、第1、第2、第3、第4、第5、第6および第7の端子のそれぞれの前端側には、相手コネクタの端子と接触する接触部が設けられ、第2、第3、第5および第6の端子のそれぞれの後端側には、伝送媒体が接続される第1の接続部が設けられ、第1、第4および第7の端子のそれぞれの後端側には、これらの端子を連結する端子連結部が設けられ、端子連結部は各第1の接続部と上下方向において重なり合うように、各第1の接続部の上方を左右方向に伸長し、端子連結部には伝送媒体が接続される第2の接続部が設けられ、第2の接続部は端子連結部から突出し、第2の接続部の突出端側は第3の端子の第1の接続部と第5の端子の第1の接続部との間に配置されていることを特徴とする。
【0011】
上記本発明のコネクタにおいて、第2の接続部は端子連結部の後縁部から下方へ曲がった後に前方へ曲がり、その後前方へ伸長している構成としてもよい。また、上記本発明のコネクタにおいて、第2の接続部の突出端側の下面および各第1の接続部の下面の上下方向における位置がそれぞれ一致している構成としてもよい。また、上記本発明のコネクタにおいて、端子連結部は、前後左右方向に広がる板状に形成され、各第1の接続部の上方を覆っている構成としてもよい。また、上記本発明のコネクタにおいて、端子連結部と各第1の接続部との間の上下方向における距離がそれぞれ等しい構成としてもよい。また、上記本発明のコネクタにおいて、第1、第2、第3および第4の端子は、互いに隣接する一対の信号端子およびその両側に配置された一対のグランド端子からなる第1の端子セットを構成し、第4、第5、第6および第7の端子は、互いに隣接する一対の信号端子およびその両側に配置された一対のグランド端子からなる第2の端子セットを構成することとしてもよい。また、上記本発明のコネクタにおいて、第4の端子は、左右に一列に配置された少なくとも2本の端子からなる構成としてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、複数対の差動信号の並列伝送を行うことができる構造を備えつつも、コネクタの小型化、並びにケーブルの接続および整線の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の実施形態のコネクタの外観図である。
図1中のコネクタの分解図である。
図2中のコネクタの端子ユニットを右上前方から見た外観図である。
図3中の端子ユニットを右下後方から見た外観図である。
図3中の端子ユニットを前方から見た外観図である。
図3中の端子ユニットの分解図である。
本発明の実施形態のコネクタの端子を右下後方から見た外観図である。
図7中の端子を右方から見た外観図である。
本発明の実施形態の連結端子体を右下後方から見た外観図である。
図9中の連結端子体を右方から見た外観図である。
本発明の実施形態のコネクタにおいて、所定の配列に並べられた端子を右上後方から見た説明図である。
図11中の端子を右下後方から見た説明図である。
本発明の他の実施形態のコネクタにおいて、所定の配列に並べられた端子を右上後方から見た説明図である。
本発明の他の実施形態のコネクタにおける連結端子体を示す説明図である。
本発明のさらに他の実施形態のコネクタにおける連結端子体を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のコネクタの実施形態について説明する。なお、実施形態の説明において、説明の便宜上、コネクタおよびその構成要素の形状、配置または動作等に関し、前(F)、後(B)、左(L)、右(R)、上(U)、下(D)の方向を述べる際には、図中の右下に描いた矢印に従う。
【0015】
(コネクタ)
図1に示すように、本発明の実施形態のコネクタ1は、伝送媒体としてのケーブル5に取り付けられるプラグコネクタである。コネクタ1は、図2に示すように、端子ユニット11、シェル61およびハウジング71を備えている。
【0016】
端子ユニット11は、後述するように、ホルダ12内に複数の端子31A〜31Lを収容したユニットである(図5参照)。
【0017】
シェル61は端子31A〜31Lをシールドする部材である。シェル61は、いずれも導電材料により形成されたシェル本体62およびシェルカバー67を有している。シェル本体62は端子ユニット11の下面、左面および右面を覆う。シェルカバー67は端子ユニット11の上面を覆う。シェル本体62は、シェル本体62の下壁に形成されたユニット係止穴63に、端子ユニット11のホルダ12の下面に形成されたシェル係止凸部18(図4参照)を挿入し、かつシェル本体62の左壁および右壁にそれぞれ形成されたユニット係止凸部64を、端子ユニット11のホルダ12の左面および右面にそれぞれ形成されたシェル係止部17に係止することにより端子ユニット11に取り付けられる。また、シェルカバー67は、シェルカバー67の左端部および右端部にそれぞれ形成された本体係止凸部68を、シェル本体62の左壁および右壁にそれぞれ形成されたカバー係止穴65に係止することによりシェル本体62に取り付けられる。また、シェル本体62の後側には、ケーブル5を圧着するためのバレル70が設けられている。
【0018】
ハウジング71は絶縁材料により形成されている。シェル61が取り付けられた端子ユニット11の前部は、ハウジング71の略板状の前部72の下側に取り付けられ、シェル61が取り付けられた端子ユニット11の後部は、ハウジング71の略四角筒状の後部73に包囲される。シェル61が取り付けられた端子ユニット11は、シェルカバー67の前端部から前方へ突出する突出部69を、ハウジング71の前部72の前端部から僅かに下方に突出した部分に形成された挿入穴74に挿入し、かつハウジング71の後部73の左壁および右壁にそれぞれ形成されたユニット支持片75を、シェル61が取り付けられた端子ユニット11の後面における左端部および右端部に接触させることによりハウジング71に支持される。また、ハウジング71の上部には、コネクタ1を相手コネクタにロックするためのロック部76が設けられている。
【0019】
(端子ユニット)
図3および図6に示すように、端子ユニット11は、ホルダ12および複数の端子31A〜31Lを備えている。ホルダ12は、端子31A〜31Lを収容する部材である。ホルダ12は、いずれも絶縁材料により形成された前側ホルダ部13および後側ホルダ部20を備えている。
【0020】
図5に示すように、ホルダ12の下段には端子31A〜31Hが配置され、ホルダ12の上段には端子31I〜31Lが配置されている。前側ホルダ部13の前面には、相手コネクタの嵌合部が嵌合される穴状の嵌合部14が形成されている。嵌合部14内には、各端子31A〜31Lの前端側に形成された接触部32が配置されている。また、前側ホルダ部13の内部には、端子31A〜31Lの接触部32を収容する複数の端子収容穴15が形成されている。また、後側ホルダ部20の内部には端子連結部43を収容する収容部(図示せず)が形成されている。また、後側ホルダ部20の後下側部分には、図4に示すように、端子31B、31C、31F、31Gの後端側に形成された個別接続部33をそれぞれ配置する複数の個別接続部収容溝21、および後述する集合接続部45を配置する集合接続部収容溝22が形成されている。また、後側ホルダ部20の後上側部分には、図3に示すように、端子31I〜31Lの後端側に形成された個別接続部33をそれぞれ配置する複数の個別接続部収容溝23が形成されている。
【0021】
また、図3および図4に示すように、前側ホルダ部13の上面および下面には、前側ホルダ部13と後側ホルダ部20とを係止するためのホルダ係止凸部16がそれぞれ形成されている。また、後側ホルダ部20の上部および下部には、前側ホルダ部13と後側ホルダ部20とを係止するためのホルダ係止穴24がそれぞれ形成されている。また、前側ホルダ部13の左面および右面には上記シェル係止部17が形成され、前側ホルダ部13の下面には上記シェル係止凸部18が形成されている。
【0022】
端子ユニット11は、前側ホルダ部13のそれぞれの端子収容穴15にそれらの後方から端子31A〜31Lの接触部32を挿入した後、その前側ホルダ部13にその後方から後側ホルダ部20を取り付け、各ホルダ係止凸部16をホルダ係止穴24に係止させることにより組み立てられる。なお、図示を略すが、後側ホルダ部20には、後側ホルダ部20の前方に開口し、かつ個別接続部収容溝21と連通する連通穴、端子連結部43を収容する収容部と集合接続部収容溝22との間を連通する連通穴、および後側ホルダ部20の前方に開口し、かつ個別接続部収容溝23と連通する連通穴が形成されている。前側ホルダ部13に後側ホルダ部20が取り付けられるとき、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33、集合接続部45、および端子31I〜31Lの個別接続部33はそれぞれに対応する連通穴を通り、図4に示すように、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33が個別接続部収容溝21内に配置され、集合接続部45が集合接続部収容溝22内に配置され、図3に示すように、端子31I〜31Lの個別接続部33が個別接続部収容溝23内に配置される。
【0023】
コネクタ1に設けられた合計12本の端子31A〜31Lは、いずれも導電材料、例えば銅合金等の金属材料により細長い略板状に形成されている。図7および図8は、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、左から2番目の端子31Bを示している。図8に示すように、端子31Bの前端側には、相手コネクタの端子と接触する接触部32が設けられている。接触部32は端子31Bの前端側の一部を上方に突出するように湾曲させることにより形成されており、接触部32の上面が相手コネクタの端子と接触する。また、端子31Bの後端側にはケーブル5の信号線またはドレイン線等の導体が接続される第1の接続部としての個別接続部33が設けられている。図7に示すように、個別接続部33は、接触部32と比較して左右方向の寸法が大きく、前後左右方向に広がる平板状に形成されている。ケーブル5の導体は個別接続部33の下面33Aにはんだ付けされる。また、端子31Bにおいて、その前後方向中間部と個別接続部33との間には曲がり部34が形成されている。曲がり部34により、端子31Bの個別接続部33が端子31Bの前後方向中間部よりも上方に僅かに変位している。また、端子31Bの前後方向中央部の左面および右面には突起35がそれぞれ形成されている。これらの突起35により、端子31Bは前側ホルダ部13の端子収容穴15内に係止される。
【0024】
ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、左から3番目の端子31Cも、図7および図8に示す端子31Bと略等しい形状(例えば個別接続部33の前端部の形状が若干異なることを除いて全く等しい形状)を有している。また、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、左から6番目および7番目に配置される2本の端子31F、31Gは、端子31A〜31Hのうちの左から2番目および3番目に配置される端子31B、31Cと左右対称の形状を有している。
【0025】
また、図9は、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、左から1番目、4番目、5番目および8番目の端子31A、31D、31E、31Hを示している。端子31A、31D、31E、31Hは、後述の端子連結部43により連結されることによって連結端子体40を構成している。図10は連結端子体40を右方から見た状態を示している。図10に示すように、端子31Hの前端側には、上述した端子31Bと同様に、接触部32が設けられており、接触部32の上面が相手コネクタの端子と接触する。また、端子31Hにおいて前後方向中央部よりも後側の部分には曲がり部42が形成されている。端子31Hは、曲がり部42において略クランク状に曲がっており、曲がり部42により、端子31Hの後端部が端子31Hの前後方向中央部よりも上方に大きく変位している。また、図9に示すように、端子31Hの前後方向中央部の左面および右面には、端子31Hを前側ホルダ部13の端子収容穴15内に係止するための突起35がそれぞれ形成されている。各端子31A、31D、31Eにおいて端子連結部43よりも前側の部分は、端子31Hにおいて端子連結部43よりも前側の部分と同じ形状を有している。
【0026】
また、図9に示すように、それぞれの端子31A、31D、31E、31Hの後端側には、これら4本の端子を連結する端子連結部43が設けられている。端子連結部43は端子31A、31D、31E、31Hと同じ導電材料により端子31A、31D、31E、31Hと一体形成されており、端子31A、31D、31E、31Hは端子連結部43によりそれぞれ電気的に接続されている。また、端子連結部43は、前後左右方向に広がる平板状に形成されている。
【0027】
また、端子連結部43にはケーブル5の信号線またはドレイン線等の導体が接続される第2の接続部としての集合接続部45が設けられている。集合接続部45は端子連結部43と同じ導電材料により端子連結部43と一体形成されている。集合接続部45は、各端子31A、31D、31E、31Hの接触部32と比較して左右方向の寸法が大きい幅広の長板状に形成され、端子連結部43の後縁部の左右方向中央部から突出している。また、集合接続部45は端子連結部43の後縁部から折り返されて端子連結部43の下方を前方へ伸長している。すなわち、集合接続部45は端子連結部43の後縁部から下方へ曲がった後に前方へ曲がり、その後前方へ伸長している。また、集合接続部45の突出端側の先端部は、上方に曲がり、端子連結部43の下面に接近している。また、集合接続部45の突出端側の下面45Aは前後左右に広がる平面となっており、ケーブル5の導体はこの下面45Aにはんだ付けされる。
【0028】
図11に示すように、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hは、左右方向にそれぞれ平行に、かつそれぞれ等しい間隔を置いて配置されている。また、端子31A〜31Hは、左から右へ、端子31A、端子31B、端子31C、端子31D、端子31E、端子31F、端子31G、端子31Hの順序で配置されている。また、端子31A〜31Hは前端が前後方向において揃っており、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の前端および後端も前後方向において揃っている。
【0029】
また、端子連結部43は、端子31B、31C、31F、31Gのそれぞれの個別接続部33と上下方向において重なり合うようにこれらの個別接続部33の上方を左右方向に伸長している。また、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33は、それらの上面および下面33Aが上下方向において揃うようにそれぞれ平行に配置されており、端子連結部43は端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33と平行に配置されている。また、端子連結部43はそれぞれの個別接続部33の上面をその上方から広く全面的に覆っている。また、端子連結部43とそれぞれの個別接続部33との間の上下方向における距離はそれぞれ等しい。
【0030】
また、図12に示すように、集合接続部45の突出端側は、端子31Cの個別接続部33と端子31Fの個別接続部33との間に配置され、これらの個別接続部33のそれぞれと隣接している。また、集合接続部45の突出端側の上面および下面45Aが各個別接続部33の上面および下面33Aと上下方向において揃うように配置されている。すなわち、集合接続部45の突出端側の下面45Aと各個別接続部33の下面33Aとは同一平面内にある。また、集合接続部45の突出端側の下面45Aの前端および後端は、各個別接続部33の下面33Aの前端および後端と前後方向において略揃っている。
【0031】
また、図6に示すように、ホルダ12の上段に配置された4本の端子31I〜31Lは、左右方向にそれぞれ平行に、かつそれぞれ等しい間隔を置いて配置されている。
【0032】
図5および図11に示すように、本実施形態のコネクタ1において、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、端子31A〜31Dは、一対の第1の高速差動信号を伝送するための第1の端子セットS1を構成する。すなわち、端子31A〜31Dのうち、互いに隣接する一対の端子31B、31Cは一対の第1の高速差動信号を流すための一対の信号端子として機能する。また、これら一対の信号端子31B、31Cの両側に隣接する端子31A、31Dはそれぞれ第1の高速差動信号用のグランド端子として機能する。また、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hのうち、端子31E〜31Hは、一対の第2の高速差動信号を伝送するための第2の端子セットS2を構成する。すなわち、端子31E〜31Hのうち、互いに隣接する一対の端子31F、31Gは一対の第2の高速差動信号を流すための一対の信号端子として機能する。また、これら一対の信号端子31F、31Gの両側に隣接する端子31E、31Hはそれぞれ第2の高速差動信号用のグランド端子として機能する。この場合、端子31B、31Cの個別接続部33には、ケーブル5において一対の第1の高速差動信号を伝送するための一対の信号線がそれぞれ接続される。また、端子31F、31Gの個別接続部33には、ケーブル5において一対の第2の高速差動信号を伝送するための一対の信号線がそれぞれ接続される。また、集合接続部45には、ケーブル5のドレイン線またはグランド線が接続される。
【0033】
また、図5および図6に示すように、本実施形態のコネクタ1において、ホルダ12の上段に配置された4本の端子31I〜31Lのうち、左右方向中央に配置された端子31J、31Kは一対の低速差動信号または2種類の低速信号を伝送するための端子として機能する。また、ホルダ12の上段の最左および最右に配置された端子31Iおよび端子31Jはそれぞれ、端子31A〜31F、31J、31Kのいずれの端子よりも左右方向の寸法が大きい(例えば左右方向の寸法が端子31Bや端子J等の2倍以上の)幅広端子となっている。端子31Iおよび端子31Jのうちのいずれか一方の端子は電源端子として機能し、端子31Iおよび端子31Jのうちの他方の端子は電源用、一対の低速差動信号用または低速信号用のグランド端子として機能する。この場合、端子31J、31Kの個別接続部33には、ケーブル5において一対の低速差動信号を伝送するための一対の信号線、または2種類の低速信号を伝送するための2本の信号線がそれぞれ接続される。また、端子31I、31Hのうち電源端子として機能する端子の個別接続部33には、ケーブル5の電源線が接続され、端子31I、31Hのうちグランド端子として機能する端子の個別接続部33には、ケーブル5のドレイン線またはグランド線が接続される。なお、高速差動信号は例えば数GHzの周波数を有する差動信号であり、低速差動信号は例えば数百MHzの周波数を有する差動信号である。
【0034】
以上、説明した通り、本発明の実施形態のコネクタ1においては、ホルダ12の下段に配置される8本の端子31A〜31Hにおいて、端子31A、31D、31E、31Hの後端側を連結する端子連結部43が設けられ、端子連結部43に1本の集合接続部45が設けられている。端子31A〜31Dにより一対の第1の高速差動信号を伝送するための第1の端子セットS1を構成し、端子31E〜31Hにより一対の第2の高速差動信号を伝送するための第2の端子セットS2を構成する場合には、1本の集合接続部45にケーブル5のドレイン線を接続することで、このドレイン線を、グランド端子として機能する4本の端子31A、31D、31E、31Hに電気的に接続することができる。したがって、コネクタ1にケーブル5を接続する際に、ケーブル5のドレイン線の端部を分岐させる数を減らすことができ、コネクタ1のハウジング71内における信号線およびドレイン線の整線を容易化することができる。
【0035】
また、コネクタ1においては、端子連結部43が、信号端子として機能する端子31B、31C、31F、31Gのそれぞれの個別接続部33と上下方向において重なり合うように配置されている。これにより、グランド端子(グランドコンタクト)の連結部を各信号端子(高速信号コンタクト)の後端よりも後側に配置している上記特許文献1に記載のコネクタと比較して、コネクタ1の前後方向の寸法を小さくすることができ、コネクタ1の小型化を図ることができる。
【0036】
また、コネクタ1においては、集合接続部45が端子連結部43の後縁部から下方へ曲がった後に前方へ曲がり、その後、端子31Cの個別接続部33と端子31Fの個別接続部33との間を前方へ伸長している。このように、集合接続部45を、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33と左右方向に一列に並ぶように配置することで、コネクタ1の前後方向の寸法をさらに小さくすることができ、コネクタ1の一層の小型化を図ることができる。
【0037】
また、コネクタ1において、グランド端子として機能する4本の端子31A、31D、31E、31Hに連結される1本の集合接続部45を設ける構成としたことにより、グランド端子として機能する4本の端子のそれぞれにドレイン線を接続する接続部を設け、それら4つの接続部を左右方向に並べる構成と比較して、コネクタ1の左右方向の寸法を小さくすることができ、または、端子31A、31D、31E、31Hと同列に配置された、信号端子として機能する4本の端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の左右方向の寸法(幅寸法)をそれぞれ大きくすることができる。端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の左右方向の寸法をそれぞれ大きくすることにより、各個別接続部33とケーブル5の信号線との接触面積を大きくすることができる。したがって、各個別接続部33に信号線をはんだ付けし易くすることができ、導通不良やはんだブリッジ等のはんだ不良を抑制することができる。
【0038】
また、コネクタ1においては、端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の下面33Aと、集合接続部45の突出端側の下面45Aとが上下方向に揃っており、これら下面33A、45Aの上下方向における位置が一致している。これにより、ケーブル5の4本の信号線を端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の下面33Aにはんだ付けする作業と、ケーブル5のドレイン線を集合接続部45の突出端側の下面45Aにはんだ付けする作業とを一括して行うことができる。すなわち、同一平面上に複数の電線を一括して並べて配置することは容易であり、また、同一平面上に並べて配置された複数の電線に一括して熱を加えてはんだを溶融させることは容易である。コネクタ1によれば、4本の信号線および1本のドレイン線を個別接続部33および集合接続部45に一括してはんだ付けする作業を容易かつ高精度に行うことができ、はんだ付けの作業の容易性および確実性を高め、また、はんだ付けの作業工数を減らすことができる。
【0039】
また、コネクタ1において、端子連結部43は、信号端子として機能する端子31B、31C、31F、31Gのそれぞれの個別接続部33の上方を左右方向に伸長している。これにより、各端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33と端子連結部43との位置関係に均一性を持たせることができる。さらに、コネクタ1においては、各端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33と端子連結部43との間の上下方向における距離がそれぞれ等しい。これにより、各端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33と端子連結部43との位置関係の均一性を高めることができる。したがって、端子31B、31Cをそれぞれ流れる一対の第1の高速差動信号の振幅および位相の平衡性を保持することができ、また、端子31F、31Gをそれぞれ流れる一対の第2の高速差動信号の振幅および位相の平衡性を保持することができる。また、コネクタ1の差動インピーダンスを当該コネクタ1と接続されるケーブル5、相手コネクタまたは電気・電子機器の特性インピーダンスに容易に整合させることができる。
【0040】
また、コネクタ1において、端子連結部43は、前後左右方向に広がる板状に形成され、各端子31B、31C、31F、31Gの個別接続部33の上方を広く覆っている。このように、端子連結部43を個別接続部33に広範囲に亘って接近させることで、コネクタ1の差動インピーダンスと、ケーブル5、相手コネクタまたは電気・電子機器の特定インピーダンスとの整合を容易に行うことができる。
【0041】
また、コネクタ1においては、集合接続部45を端子31Cの個別接続部33と端子31Fの個別接続部33との間に配置することにより、端子31B、31Cの個別接続部33の対と端子31F、31Gの個別接続部33の対とを互いに離すことができ、端子31B、31Cを流れる一対の第1の高速差動信号と、端子31F、31Gを流れる一対の第2の高速差動信号との間のクロストークを抑制することができる。
【0042】
なお、上記実施形態では、ホルダ12の下段に8本の端子31A〜31Hを設ける場合を例にあげたが、図13に示すように、ホルダ12の下段に7本の端子81A〜81Gを設けてもよい。この場合、図14に示すように、左から1番目の端子81Aと、左から4番目の端子81Dと、左から7番目の端子81Gとを端子連結部43により連結することによって連結端子体80を構成する。また、この場合、図13に示すように、端子81A〜81Dが、一対の第1の高速差動信号を伝送するための第1の端子セットS1を構成する。すなわち、端子81B、81Cが一対の第1の高速差動信号を流すための一対の信号端子として機能し、端子81A、81Dがそれぞれ第1の高速差動信号用のグランド端子として機能する。また、端子81D〜81Gが、一対の第2の高速差動信号を伝送するための第2の端子セットS2を構成する。すなわち、端子81E、81Fが一対の第2の高速差動信号を流すための一対の信号端子として機能し、端子81D、81Gがそれぞれ第2の高速差動信号用のグランド端子として機能する。端子81Dは、第1の端子セットS1と第2の端子セットS2の双方に含まれる共用端子である。
【0043】
また、本発明の実施形態のコネクタ1において、図15に示す端子連結体90のように、連結端子体を構成する各端子の上下の向きを逆にしてもよい。
【0044】
また、本発明のコネクタにおいて、一対の信号端子とその両側の一対のグランド端子とからなる端子セットを3つ以上設けてもよい。また、本発明のコネクタにおいて端子31I〜31Lがない構成としてもよい。また、本発明のコネクタにおいて、図11に示すような8本の端子配列や図13に示すような7本の端子配列を、ホルダの上段と下段にそれぞれ設けてもよい。また、本発明のコネクタはプラグコネクタに限らない。また、本発明のコネクタに接続される伝送媒体はケーブルに限らない。また、本発明のコネクタは二対の高速差動信号を伝送するコネクタとして好適であるが、本発明のコネクタにより伝送する信号は高速差動信号に限らない。
【0045】
また、上記実施形態において、端子31Aが第1の端子の具体例であり、端子31Bが第2の端子の具体例であり、端子31Cが第3の端子の具体例であり、端子31Dおよび端子31Eが第4の端子の具体例であり、端子31Fが第5の端子の具体例であり、端子31Gが第6の端子の具体例であり、端子31Hが第7の端子の具体例である。また、端子81Aが第1の端子の具体例であり、端子81Bが第2の端子の具体例であり、端子81Cが第3の端子の具体例であり、端子81Dが第4の端子の具体例であり、端子81Eが第5の端子の具体例であり、端子81Fが第6の端子の具体例であり、端子81Gが第7の端子の具体例である。
【0046】
また、本発明は、請求の範囲および明細書全体から読み取ることのできる発明の要旨または思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴うコネクタもまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0047】
1 コネクタ
5 ケーブル(伝達媒体)
11 端子ユニット
12 ホルダ
31A〜31H、81A〜81G 端子(第1〜第7の端子)
32 接触部
33 個別接続部(第1の接続部)
33A 下面
43 端子連結部
45 集合接続部(第2の接続部)
45A 下面

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