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公開番号2019188866
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191031
出願番号2018080551
出願日20180419
発明の名称船外機
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人,個人
主分類B63H 23/04 20060101AFI20191004BHJP(船舶またはその他の水上浮揚構造物;関連艤装品)
要約【課題】クランクシャフトの下部に接続される機能部品に、外部からの異物が到達するのを防止することが可能な船外機を提供する。
【解決手段】この船外機100は、エンジン1と、エンジン1から下方に延びるクランクシャフト2と、クランクシャフト2が収容されるクランクケース12と、クランクケース12の下端12cに当接するガイドエキゾースト8と、クランクケース12とガイドエキゾースト8とによって形成された隔離空間S1内に配置され、クランクシャフト2の下部2aに接続されるダンパ21と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンと、
前記エンジンから下方に延びるクランクシャフトと、
前記クランクシャフトが収容されるクランクケースと、
前記クランクケースの下端に当接する支持部材と、
前記クランクケースと前記支持部材とによって形成された隔離空間内に配置され、前記クランクシャフトの下部に接続されるダンパと、を備える、船外機。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、
前記クランクケースの下方には、前記オイル空間と、水が流通する水空間とが形成されており、
前記隔離空間は、前記オイル空間および前記水空間から隔離されている、請求項1に記載の船外機。
【請求項3】
前記隔離空間は、前記オイル空間および前記水空間から隔離された状態で、略密閉されている、請求項2に記載の船外機。
【請求項4】
前記エンジンを覆うカウルをさらに備え、
前記クランクケースは、略密閉された前記隔離空間と前記カウル内とに開口する連通孔を含む、請求項3に記載の船外機。
【請求項5】
前記連通孔は、前記隔離空間から前記カウル内に向かって下方に傾斜している、請求項4に記載の船外機。
【請求項6】
前記クランクケースの下端と前記支持部材の上端とが当接することによって、前記隔離空間および前記オイル空間が形成されている、請求項2〜5のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項7】
前記隔離空間は、前記支持部材における前記水空間の直上に形成されている、請求項2〜6のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項8】
前記クランクケースの下部には、上方に窪むケース側凹部が形成されており、
前記支持部材の上部には、前記ケース側凹部と共に前記隔離空間を形成するとともに、下方に窪む支持部材側凹部が形成されている、請求項1〜7のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項9】
前記ダンパは、前記隔離空間のうち、前記ケース側凹部内に配置されている、請求項8に記載の船外機。
【請求項10】
少なくとも前記隔離空間を取り囲むように配置され、前記クランクケースの前記下端と前記支持部材の上端との間をシールする第1シール部材をさらに備える、請求項1〜9のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項11】
前記クランクケースの前記下端と前記支持部材の上端とが当接することによって、前記隔離空間と、オイルが流通するオイル空間とが形成されており、
前記第1シール部材は、前記隔離空間に加えて、前記オイル空間を取り囲むように配置されている、請求項10に記載の船外機。
【請求項12】
前記クランクシャフトは、前記クランクケースを鉛直方向に貫通する第1貫通孔を通過して前記隔離空間内において下方に延びるように配置されており、
前記クランクケースの前記第1貫通孔と前記クランクシャフトとの間をシールする第2シール部材をさらに備える、請求項1〜11のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項13】
前記隔離空間内において前記クランクシャフトの下部に接続され、前記支持部材を鉛直方向に貫通する第2貫通孔を通過して下方に延びるドライブシャフトと、
前記支持部材の前記第2貫通孔と前記ドライブシャフトとの間をシールする第3シール部材と、をさらに備える、請求項1〜12のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項14】
前記クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、
前記クランクケースの内部の前記オイル空間内に配置され、前記オイル空間内のオイルを流通させるためのオイルポンプと、
前記クランクシャフトに取り付けられ、前記クランクシャフトの回転駆動力を前記オイルポンプに伝達するための歯車部とをさらに備え、
前記隔離空間は、前記歯車部の下方に形成されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項15】
前記隔離空間内において前記クランクシャフトの前記下端に接続され、前記支持部材の第2貫通孔を通過して下方に延びるドライブシャフトと、
前記ドライブシャフトが収容されるアッパケースと、をさらに備え、
前記支持部材は、前記クランクケースと前記アッパケースとの間に配置され、前記隔離空間の一部と、前記オイル空間と、前記水空間と、前記エンジンからの排気が流通する排気空間とが形成されたガイドエキゾーストである、請求項2〜7のいずれか1項に記載の船外機。
【請求項16】
エンジンと、
前記エンジンから下方に延びるクランクシャフトと、
前記クランクシャフトが収容されるクランクケースと、
前記クランクケースの下端に当接する支持部材と、
前記クランクケースと前記支持部材とによって形成された隔離空間内に配置され、前記クランクシャフトの下部に接続される機能部品と、を備える、船外機。
【請求項17】
前記クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、
前記クランクケースの下方には、前記オイル空間と、水が流通する水空間とが形成されており、
前記隔離空間は、前記オイル空間および前記水空間から隔離されている、請求項16に記載の船外機。
【請求項18】
前記隔離空間は、前記オイル空間および前記水空間から隔離された状態で、略密閉されている、請求項17に記載の船外機。
【請求項19】
前記エンジンを覆うカウルをさらに備え、
前記クランクケースは、略密閉された前記隔離空間と前記カウル内とに開口する連通孔を含む、請求項18に記載の船外機。
【請求項20】
前記クランクケースの下部には、上方に窪むケース側凹部が形成されており、
前記支持部材の上部には、前記ケース側凹部と共に前記隔離空間を形成するとともに、下方に窪む支持部材側凹部が形成されている、請求項16〜19のいずれか1項に記載の船外機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、船外機に関する。
続きを表示(約 11,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、エンジンから下方に延びるクランクシャフトを備える船外機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、エンジンから下方に延びるクランクシャフトと、クランクシャフトの下部に取り付けられ、クランクシャフトのねじり振動を減衰させるトーショナルダンパと、を備える、船舶推進機(船外機)が開示されている。この船舶推進機のトーショナルダンパは、クランクシャフトに取り付けられる取付部材と、質量部材と、取付部材と質量部材との間に配置されるゴム部材とを含む。また、この船舶推進機のトーショナルダンパには、エンジンから漏れ出る油がゴム部材に接触してゴム部材の特性が変化して交換(メンテナンス)頻度が多くなるのを避けるために、漏れ出る油を捕捉して取付部材の下方に排出するための捕捉部および排出路が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第2711706号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載された船舶推進機では、たとえば、エンジンから飛散する油などは捕捉部で十分に捕捉されずに、トーショナルダンパのゴム部分に油が到達するのを防止することはできないと考えられる。この結果、トーショナルダンパのゴム部分(ダンパ)の特性の変化を十分には抑制することができないという不都合があると考えられる。つまり、クランクシャフトの下部に接続されるダンパなどの機能部品に、外部からの異物が到達するのを防止することができないという問題点があると考えられる。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、クランクシャフトの下部に接続される機能部品に、外部からの異物が到達するのを防止することが可能な船外機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、この発明の第1の局面による船外機は、エンジンと、エンジンから下方に延びるクランクシャフトと、クランクシャフトが収容されるクランクケースと、クランクケースの下端に当接する支持部材と、クランクケースと支持部材とによって形成された隔離空間内に配置され、クランクシャフトの下部に接続されるダンパと、を備える。なお、「隔離空間」は、他の空間から完全に隔離された空間だけでなく、他の空間から完全には隔離されていないものの、他の空間との連通が規制された空間も含む広い概念である。
【0008】
この第1の局面による船外機では、クランクケースと支持部材によって形成された隔離空間内にダンパ(機能部品)が配置されていることによって、エンジンなどが配置された外部の空間から異物(オイルおよび水など)が飛散したとしても、隔離空間内に異物が侵入するのを防止することができるので、異物がダンパに到達するのを防止することができる。つまり、隔離空間により、クランクシャフトの下部に接続される機能部品としてのダンパに、外部からの異物(オイルおよび水など)が到達するのを防止することができる。この結果、異物に起因してダンパの特性が変化するのを十分に抑制することができる。
【0009】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、クランクケースの下方には、オイル空間と、水が流通する水空間とが形成されており、隔離空間は、オイル空間および水空間から隔離されている。なお、「オイルが流通するオイル空間」とは、オイルが流れる流路に限られず、たとえばエンジンから漏れ出た若干量のオイルが移動する空間のような、通常、オイルが存在する空間を意味する。同様に、「水が流通する水空間」とは、水が流れる流路に限られず、通常、水が存在する空間を意味する。このように構成すれば、クランクケースと支持部材とによって形成された隔離空間の周辺にオイル空間および水空間が位置している場合であっても、オイル空間および水空間から隔離空間が隔離されているので、隔離空間内にオイルおよび水が侵入するのを防止することができる。これにより、ダンパに外部からの異物としてのオイルおよび水が到達するのを防止することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、隔離空間は、オイル空間および水空間から隔離された状態で、略密閉されている。このように構成すれば、外部からのオイルおよび水などの異物が隔離空間内に侵入するのを一層効果的に防止することができる。
【0011】
上記隔離空間が略密閉されている構成において、好ましくは、エンジンを覆うカウルをさらに備え、クランクケースは、略密閉された隔離空間とカウル内とに開口する連通孔を含む。このように構成すれば、連通孔を介して、隔離空間内の空気をカウル内に放出することができる。ここで、カウル内は、オイル空間および水空間と比べて異物(オイルおよび水)が少ないので、オイルおよび水が隔離空間内に移動することを防止しつつ、連通孔を介して隔離空間内の換気を行うことができる。これにより、たとえば、隔離空間内の昇温された空気がカウル内に放出されることによって、隔離空間内の温度の上昇を抑制することができる。
【0012】
上記クランクケースが連通孔を含む構成において、好ましくは、連通孔は、隔離空間からカウル内に向かって下方に傾斜している。このように構成すれば、カウル内の空気に若干含まれる水蒸気がたとえ連通孔内で液化したとしても、連通孔のカウル内に向かう下方への傾斜により、隔離空間側に液化した水(異物)が流れ落ちるのを防止することができる。これにより、隔離空間内に異物としての水が、連通孔を介して侵入するのを防止することができる。
【0013】
上記クランクケースの内部にオイル空間が形成されている構成において、好ましくは、クランクケースの下端と支持部材の上端とが当接することによって、隔離空間およびオイル空間が形成されている。このように構成すれば、クランクケースと支持部材とによって隔離空間を容易に形成することができるとともに、クランクケースの内部および下方に、オイル空間を容易に形成することができる。
【0014】
上記クランクケースの下方にオイル空間と水空間とが形成されている構成において、好ましくは、隔離空間は、支持部材における水空間の直上に形成されている。このように構成すれば、隔離空間を水空間の直上でない箇所(たとえば、水空間に水平方向に隣接する箇所)に形成する場合と比べて、鉛直方向と直交する面内において、隔離空間の領域を大きく確保することができる。
【0015】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、クランクケースの下部には、上方に窪むケース側凹部が形成されており、支持部材の上部には、ケース側凹部と共に隔離空間を形成するとともに、下方に窪む支持部材側凹部が形成されている。このように構成すれば、2つの凹部(ケース側凹部および支持部材側凹部)により、ある程度の容積を有する隔離空間を確実に形成することができるので、隔離空間内にダンパを確実に配置することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、ダンパは、隔離空間のうち、ケース側凹部内に配置されている。このように構成すれば、隔離空間の上部のクランクケース側にダンパが配置されるので、ダンパを隔離空間のうちの支持部材側凹部に設ける場合と比べて、ダンパが取り付けられるクランクシャフトの鉛直方向の長さを小さくすることができる。これにより、船外機が鉛直方向に大型化するのを抑制することができる。
【0017】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、少なくとも隔離空間を取り囲むように配置され、クランクケースの下端と支持部材の上端との間をシールする第1シール部材をさらに備える。このように構成すれば、第1シール部材により、クランクケースの下端と支持部材の上端との間から隔離空間内に異物が侵入するのを防止することができる。
【0018】
この場合、好ましくは、クランクケースの下端と支持部材の上端とが当接することによって、隔離空間と、オイルが流通するオイル空間とが形成されており、第1シール部材は、隔離空間に加えて、オイル空間を取り囲むように配置されている。このように構成すれば、第1シール部材により、クランクケースの下端と支持部材の上端との間から隔離空間内にオイルを含む異物が侵入するのを防止しつつ、オイル空間からオイルが漏れ出るのを抑制することができる。
【0019】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、クランクシャフトは、クランクケースを鉛直方向に貫通する第1貫通孔を通過して隔離空間内において下方に延びるように配置されており、クランクケースの第1貫通孔とクランクシャフトとの間をシールする第2シール部材をさらに備える。このように構成すれば、第2シール部材により、第1貫通孔を介して隔離空間内に異物が侵入するのを防止することができる。
【0020】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、隔離空間内においてクランクシャフトの下部に接続され、支持部材を鉛直方向に貫通する第2貫通孔を通過して下方に延びるドライブシャフトと、支持部材の第2貫通孔とドライブシャフトとの間をシールする第3シール部材と、をさらに備える。このように構成すれば、第3シール部材により、第2貫通孔を介して隔離空間内に異物が侵入するのを防止することができる。
【0021】
上記第1の局面による船外機において、好ましくは、クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、クランクケースの内部のオイル空間内に配置され、オイル空間内のオイルを流通させるためのオイルポンプと、クランクシャフトに取り付けられ、クランクシャフトの回転駆動力をオイルポンプに伝達するための歯車部とをさらに備え、隔離空間は、歯車部の下方に形成されている。このように構成すれば、クランクシャフトおよび歯車部によりオイルポンプを駆動させつつ、クランクシャフトの下部に接続されるダンパを確実に配置可能なように、隔離空間を確実に確保することができる。
【0022】
上記クランクケースの下方にオイル空間と水空間とが形成されている構成において、好ましくは、隔離空間内においてクランクシャフトの下端に接続され、支持部材の第2貫通孔を通過して下方に延びるドライブシャフトと、ドライブシャフトが収容されるアッパケースと、をさらに備え、支持部材は、クランクケースとアッパケースとの間に配置され、隔離空間の一部と、オイル空間と、水空間と、エンジンからの排気が流通する排気空間とが形成されたガイドエキゾーストである。このように構成すれば、クランクケースとアッパケースとの間に配置されるガイドエキゾーストを用いて、クランクケースと共に、クランクシャフトの下部に接続される機能部品としてのダンパが配置される隔離空間を形成することができる。
【0023】
この発明の第2の局面による船外機は、エンジンと、エンジンから下方に延びるクランクシャフトと、クランクシャフトが収容されるクランクケースと、クランクケースの下端に当接する支持部材と、クランクケースと支持部材とによって形成された隔離空間内に配置され、クランクシャフトの下部に接続される機能部品と、を備える。
【0024】
この第2の局面による船外機では、上記第1の局面と同様に、隔離空間により、クランクシャフトの下部に接続される機能部品に、外部からの異物が到達するのを防止することができる。
【0025】
上記第2の局面による船外機において、好ましくは、クランクケースの内部には、オイルが流通するオイル空間が形成されており、クランクケースの下方には、オイル空間と、水が流通する水空間とが形成されており、隔離空間は、オイル空間および水空間から隔離されている。このように構成すれば、機能部品に外部からの異物としてのオイルおよび水が到達するのを防止することができる。
【0026】
この場合、好ましくは、隔離空間は、オイル空間および水空間から隔離された状態で、略密閉されている。このように構成すれば、外部からの異物が隔離空間内に侵入するのを一層効果的に防止することができる。
【0027】
上記隔離空間が略密閉されている構成において、好ましくは、エンジンを覆うカウルをさらに備え、クランクケースは、略密閉された隔離空間とカウル内とに開口する連通孔を含む。このように構成すれば、異物が隔離空間内に移動することを防止しつつ、連通孔を介して隔離空間内の換気を行うことができる。
【0028】
上記第2の局面による船外機において、好ましくは、クランクケースの下部には、上方に窪むケース側凹部が形成されており、支持部材の上部には、ケース側凹部と共に隔離空間を形成するとともに、下方に窪む支持部材側凹部が形成されている。このように構成すれば、2つの凹部(ケース側凹部および支持部材側凹部)により、ある程度の容積を有する隔離空間を確実に形成することができるので、隔離空間内に機能部品を確実に配置することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、上記のように、クランクシャフトの下部に接続される機能部品に、外部からの異物が到達するのを防止することが可能な船外機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の第1実施形態による船外機の構成を示した模式的な側面図である。
本発明の第1実施形態による船外機の上部構成を示した断面図である。
本発明の第1実施形態による船外機の内部におけるオイル空間、隔離空間、水空間およびカウル内空間の位置を説明するための、図2に対応する断面図である。
本発明の第1実施形態による船外機の隔離空間周辺を示した断面図である。
本発明の第1実施形態による船外機の隔離空間周辺を示した拡大断面図である。
図4の400−400線に沿った断面図である。
本発明の第1実施形態による船外機のクランクケースを下方から見た平面図である。
本発明の第1実施形態による船外機のガイドエキゾーストを上方から見た平面図である。
本発明の第1実施形態による船外機のガスケットを示した平面図である。
本発明の第2実施形態による船外機の隔離空間周辺を示した断面図である。
本発明の第3実施形態による船外機の隔離空間周辺を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
[第1実施形態]
(船外機の全体構成)
図1〜図9を参照して、本発明の第1実施形態による船外機100の構成について説明する。
【0033】
図1に示すように、第1実施形態の船外機100は、たとえば、船体100aのBWD方向の部分(後部)に、ブラケット100bを介して取り付けられる船外機として構成されている。
【0034】
なお、下記の説明において、「前方(前部)」と記載した場合は、航走前進方向(図中の「FWD」の方向)を意味し、「後方(後部)」と記載した場合は、図中の「BWD」の方向を意味する。「前後方向」と記載した場合は、船体100aの前後方向を意味し、たとえば、船外機100の後述するプロペラシャフト4に平行な方向を意味する。鉛直方向とは、船外機100のトリム・チルト方向であり、「上方」を「矢印Z1方向」とし、「下方」を「矢印Z2方向」とする。「左右方向」とは、鉛直方向に直交する方向で、かつ、前後方向に直交する方向を意味する。「水平方向」とは、鉛直方向に直交する水平面に沿った方向であり、操舵方向である。
【0035】
船外機100は、水冷式のエンジン1と、エンジン1に接続され、エンジン1から下方に延びるクランクシャフト2と、クランクシャフト2に接続されるドライブシャフト3と、プロペラシャフト4と、シフト切替装置5と、プロペラシャフト4に接続されるプロペラ6とを備える。シフト切替装置5は、ドライブシャフト3とプロペラシャフト4とに接続されている。
【0036】
この船外機100では、エンジン1の駆動によりクランクシャフト2およびドライブシャフト3が回転軸線C1回りに回転する。そして、回転軸線C1回りの回転が、シフト切替装置5の図示しないギア部により、プロペラシャフト4の回転軸線C2回りの回転に変換されることによって、プロペラ6が回転するように構成されている。シフト切替装置5は、プロペラシャフト4の回転軸線C2回りの回転方向を切り替えることによって、船外機100が取り付けられた船体100aの移動方向を前進方向(FWD方向)または後進方向(BWD方向)に切り替える機能を有している。
【0037】
船外機100は、カウル7と、カウル7の下端に接続され、エンジン1を下方から支持するガイドエキゾースト8と、ガイドエキゾースト8の下方に配置されるアッパケース9と、アッパケース9の下端に接続されるロアケース10とをさらに備える。カウル7は、エンジン1を覆うように配置されている。これにより、カウル7内には、エンジン1が内部に収容される。アッパケース9には、ドライブシャフト3が収容される。ロアケース10には、シフト切替装置5が収容される。なお、ガイドエキゾースト8は、特許請求の範囲の「支持部材」の一例である。
【0038】
ガイドエキゾースト8と、アッパケース9との間には、オイルが貯留されるオイル貯留部14が形成されている。オイル貯留部14は、ガイドエキゾースト8の下端に接続される上側オイルパン15と、上側オイルパン15の下端に接続される下側オイルパン16とが組み合わさることにより形成されている。このオイル貯留部14に貯留されたオイルは、後述するオイルポンプ12aの駆動により汲み上げられて、エンジン1の各部などに供給される。
【0039】
エンジン1は、取水した海水または湖水、川水などの淡水(以降、まとめて水と称する)により冷却される水冷式である。エンジン1は、複数の気筒11aが内部に形成されたシリンダヘッド11と、クランクシャフト2が内部に収容されるクランクケース12とを含むエンジン本体13を含む。エンジン1では、図2に示すように、シリンダヘッド11内の複数の気筒11aの各々に設けられたピストン(図示せず)の直線駆動力が、コンロッド1aを介して、クランクシャフト2に回転駆動力として伝達される。エンジン本体13には、カウル7内の空気が内部に吸い込まれてエンジン1に供給される吸気部1bと、気筒11aから排出された排気が内部を流通する排気部1cとが取り付けられている。
【0040】
図4および図5に示すように、クランクシャフト2の下部2aには、ダンパ21が接続されている。具体的には、クランクシャフト2の下部2aには、ダンパ取付部22が取り付けられている。ダンパ取付部22は、筒状部分22aと、筒状部分22aの上部に形成され、半径方向外側に突出するフランジ部22bとを含む。筒状部分22aには、ドライブシャフト3の上部が挿入される。筒状部分22aの外周面には、ダンパ21が取り付けられている。この結果、クランクシャフト2の下部2aには、ダンパ取付部22を介して、ダンパ21が接続されている。
【0041】
ダンパ21は、クランクシャフト2の回転に起因するねじれ共振を抑制する機能を有している。具体的には、図5に示すように、ダンパ21は、固定部21aと、固定部21aの外周面の全面に亘って配置されたゴム部分21bと、ゴム部分21bの外周面の全面に亘って配置された質量部分21cと、を含む。固定部21aは、ダンパ取付部22に固定されるための複数(8個)締結部材22cが貫通するように構成されている。ゴム部分21bは、ゴム製であることにより、オイルにより特性が変化しやすい。なお、ダンパ21は、特許請求の範囲の「機能部材」の一例である。
【0042】
ダンパ21は、クランクシャフト2の回転に伴って発生する、ゴム部分21bによるねじり剛性と、質量部分21cの慣性モーメントとを利用して、クランクシャフト2の回転に起因するねじれ共振を抑制する(減衰させる)ように構成されている。クランクシャフト2の下部2aにダンパ21を取り付けることによって、クランクシャフト2の上部にダンパを取り付ける場合と比べて、ねじり共振に起因してダンパ21に不具合が生じるのを抑制することが可能である。
【0043】
ここで、第1実施形態では、クランクシャフト2の下部2aが配置される部分には、隔離空間S1が形成されている。隔離空間S1には、クランクシャフト2に接続されるダンパ21が内部に配置される。隔離空間S1は、クランクケース12とガイドエキゾースト8とによって形成されている。具体的には、クランクケース12の下部において上方に窪むケース側凹部12bと、ガイドエキゾースト8の上部において下方に窪むガイド側凹部8bとが鉛直方向に対向した状態で、クランクケース12の下端12cと、ガイドエキゾースト8の上端8cとが後述するガスケット30を介して当接することによって、隔離空間S1が形成されている。隔離空間S1は、鉛直方向から見て略円形状(図7〜図9参照)に形成されている。隔離空間S1は、図2に示すように、エンジン1の下方で、かつ、エンジン1から離間した位置に形成されている。なお、ガイド側凹部8bは、特許請求の範囲の「支持部材側凹部」の一例である。
【0044】
隔離空間S1は、図3〜図6に示すように、オイル空間S2から隔離されている。ここで、オイル空間S2は、主にエンジン1の潤滑および冷却のためのオイルが流通する空間である。エンジン本体13内のオイル空間S2は、シリンダヘッド11の気筒11a内の空間およびクランクケース12のクランクシャフト2が配置される空間が含まれる。オイル空間S2は、ガイドエキゾースト8のオイル室8a(図8参照)内の空間、および、オイル室8aの下方に配置されるオイル貯留部14内の空間が含まれる。クランクケース12内のオイル空間S2は、オイルポンプ12aが配置される空間であり、エンジン本体13のオイル空間S2と、ガイドエキゾースト8内のオイル空間S2とを接続している。
【0045】
オイル空間S2のオイルは、オイル室8aおよびオイル貯留部14からクランクケース12の下部に配置されたオイルポンプ12aを介してエンジン本体13内に供給され、オイル通路14a等を介して、オイル室8aおよびオイル貯留部14に戻される。なお、オイルポンプ12aは、隔離空間S1の近傍で、かつ、鉛直方向において、隔離空間S1と略同じ高さ位置に形成されている。
【0046】
そして、第1実施形態の船外機100では、オイル空間S2内を流通するオイルが、隔離空間S1内に移動するのが防止されている。具体的には、図4に示すように、隔離空間S1は、エンジン本体13に形成されたオイル空間S2に対して鉛直方向に区画されているとともに、クランクケース12およびガイドエキゾースト8に形成されたオイル空間S2に対して水平方向(前後方向および左右方向)に区画されている。この結果、隔離空間S1は、オイル空間S2に対して隔離されている。なお、隔離空間S1は、エンジン本体13に形成されたオイル空間S2の下方(直下)に位置するとともに、クランクケース12およびガイドエキゾースト8に形成されたオイル空間S2に対して、水平方向のうちのおおむね前方に位置している。
【0047】
隔離空間S1は、図2〜図6に示すように、水空間S3から隔離されている。ここで、水空間S3は、船外機100の外部から船外機100内に侵入した水が流通(位置)する空間である。具体的には、水空間S3は、ガイドエキゾースト8内のうち、隔離空間S1の下方に形成された空間と、上側オイルパン15および下側オイルパン16に形成され、ガイドエキゾースト8内の水空間S3の下方に位置する空間とを含む。
【0048】
そして、第1実施形態の船外機100では、水空間S3内を流通する水が隔離空間S1内に移動するのが防止されている。具体的には、図4および図5に示すように、隔離空間S1は、ガイドエキゾースト8に形成された水空間S3に対して鉛直方向に区画されていることによって、水空間S3に対して隔離されている。なお、隔離空間S1は、水空間S3の直上に形成されている。
【0049】
隔離空間S1は、オイル空間S2および水空間S3から隔離された状態で、略密閉されている。具体的には、図4および図6に示すように、オイル空間S2および水空間S3に加えて、エンジン本体13の外部で、かつ、カウル7の内部の空間(カウル内空間S4)に対して水平方向(前後方向および左右方向)に区画されている。ここで、カウル内空間S4は、通常、オイルおよび水が位置しない空間であり、船外機100の外部から導入された空気(大気)が実質的に位置する空間である。なお、隔離空間S1は、カウル内空間S4に対して、水平方向のうちのおおむね後方に位置している。この結果、カウル内空間S4内の異物(大気中の浮遊物など)が隔離空間S1内に移動するのが防止されている。
【0050】
図6および図7に示すように、クランクケース12には、隔離空間S1とカウル7内(カウル内空間S4)とに開口する連通孔12dが形成されている。この連通孔12dを介して、隔離空間S1の空気とカウル7内の空気とが交換されることによって、隔離空間S1内の換気が行われる。なお、ダンパ21では、ねじり共振解消に起因して熱が発生するため、隔離空間S1内の空気が昇温される。昇温された空気は、連通孔12dを介してカウル内空間S4に放出される。
(【0051】以降は省略されています)

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