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公開番号2019184417
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191024
出願番号2018075222
出願日20180410
発明の名称波形データ生成装置、電力演算システム、波形データ生成方法および電力演算方法
出願人日置電機株式会社
代理人個人
主分類G01R 21/133 20060101AFI20190927BHJP(測定;試験)
要約【課題】高価な測定装置を必要とせず、かつ電力ラインの絶縁性を低下させずに電流波形データを生成する。
【解決手段】シリアルバスSB1からCANフレームFcを読み取る読取部(電圧検出部11、処理部17)と、電力ラインL5の電力供給用導体に対して非接触でラインL5を流れている電流を検出可能な非接触式電流センサ13aを有する電流検出部13とを備え、読取部は、ラインL5を流れている電流の電流値における予め規定された周期内の代表電流値を特定可能な電流値データフレームFcaを読み取り、検出部13は、センサ13aを介して電流を周期的に検出して電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータDlaを出力し、処理部17は、データDlaに基づく電流レベルの変化を電流波形の波形形状として、フレームFcaに基づく代表電流値および波形形状に基づき、電流値の変化を示す電流波形データDwaを生成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電力ラインを流れている電流の電流値の変化を示す電流波形を特定可能な電流波形データを生成する第1の処理部を備えた波形データ生成装置であって、
CAN通信用のシリアルバスを介して伝送されるCANフレームを当該シリアルバスから読み取る読取部と、
前記電力ラインの電力供給用導体に対して非接触で前記電流を検出可能な非接触式電流センサを有する電流検出部とを備え、
前記読取部は、前記電流値における予め規定された周期内の代表値である代表電流値を特定可能な前記CANフレームとしての電流値データフレームを前記シリアルバスから読み取って前記第1の処理部に出力し、
前記電流検出部は、前記非接触式電流センサを介して前記電流を周期的に検出して当該電流の電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを前記第1の処理部に出力し、
前記第1の処理部は、前記電流レベルデータに基づいて特定される前記電流レベルの変化を前記電流波形の波形形状として、前記電流値データフレームに基づいて特定される前記代表電流値および当該波形形状に基づいて前記電流波形データを生成する波形データ生成装置。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
前記電流検出部は、前記非接触式電流センサとして、磁気光学効果素子、ホール素子、フラックスゲートセンサ、磁気インピーダンスセンサ、フレキシブル電流センサ、およびオープンコアタイプのクランプ式電流センサのいずれかで構成された磁界センサを備えて前記電流を検出可能に構成されている請求項1記載の波形データ生成装置。
【請求項3】
前記読取部は、前記CANフレームの伝送時に前記シリアルバスのフレーム伝送用導体に印加される第1の電圧を当該フレーム伝送用導体に対して非接触で検出可能な第1の非接触式電圧センサを有する電圧検出部と、当該電圧検出部によって検出された前記第1の電圧の電圧レベルの変化に基づいて前記シリアルバスを介して伝送された前記CANフレームを特定するフレーム特定部とを備えている請求項1または2記載の波形データ生成装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の波形データ生成装置と、
前記波形データ生成装置によって生成された前記電流波形データに基づいて前記電流値を特定し、かつ前記電流波形データに対応する前記電流が前記電力ラインを流れていたときに当該電力ラインに印加されていた第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データに基づいて当該第2の電圧値を特定すると共に、特定した前記電流値および前記第2の電圧値に基づき、前記電力ラインを介して供給された電力の電力値を演算する第2の処理部を有する電力演算装置とを備えている電力演算システム。
【請求項5】
前記電力演算装置は、前記電力供給用導体に対して非接触で前記第2の電圧を検出可能な第2の非接触式電圧センサを介して当該第2の電圧の前記第2の電圧値を周期的に測定して当該第2の電圧値の変化を特定可能な前記電圧値データを出力する電圧測定部を備えている請求項4記載の電力演算システム。
【請求項6】
前記波形データ生成装置における前記読取部は、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレーム、および前記第2の電圧と前記電流との間の位相差を特定可能な前記CANフレームとしての位相差データフレームを前記シリアルバスからそれぞれ読み取り、
前記電力演算装置における前記第2の処理部は、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値、および前記位相差データフレームに基づいて特定される前記位相差に基づいて前記電力値を演算する請求項4記載の電力演算システム。
【請求項7】
前記波形データ生成装置における前記読取部は、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレームを前記シリアルバスから読み取り、
前記電力演算装置における前記第2の処理部は、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流の波高率、および前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値に基づいて前記電力値を演算する請求項4記載の電力演算システム。
【請求項8】
前記電力演算装置は、前記CANフレームを前記シリアルバスに出力するCANフレーム出力部を備え、
前記第2の処理部は、演算した前記電力値を特定可能な前記CANフレームとしての電力値データフレームを生成すると共に、当該電力値データフレームを前記CANフレーム出力部から前記シリアルバスに出力させる請求項4から7のいずれかに記載の電力演算システム。
【請求項9】
電力ラインを流れている電流の電流値の変化を示す電流波形を特定可能な電流波形データを生成する波形データ生成方法であって、
CAN通信用のシリアルバスを介して伝送されるCANフレームのうちの前記電流値における予め規定された周期内の代表値である代表電流値を特定可能な電流値データフレームを当該シリアルバスから読み取り、かつ前記電力ラインの電力供給用導体に対して非接触で前記電流を検出可能な非接触式電流センサを介して当該電流を周期的に検出して当該電流の電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを生成すると共に、前記電流レベルデータに基づいて特定される前記電流レベルの変化を前記電流波形の波形形状として、前記電流値データフレームに基づいて特定される前記代表電流値および当該波形形状に基づいて前記電流波形データを生成する波形データ生成方法。
【請求項10】
前記非接触式電流センサとして、磁気光学効果素子、ホール素子、フラックスゲートセンサ、磁気インピーダンスセンサ、フレキシブル電流センサ、およびオープンコアタイプのクランプ式電流センサのいずれかで構成された磁界センサを介して前記電流を検出する請求項9記載の波形データ生成方法。
【請求項11】
前記CANフレームの伝送時に前記シリアルバスのフレーム伝送用導体に印加される第1の電圧を当該フレーム伝送用導体に対して非接触で検出可能な第1の非接触式電圧センサを介して当該第1の電圧を検出し、検出した当該第1の電圧の電圧レベルの変化に基づいて前記シリアルバスを介して伝送された前記CANフレームを特定する請求項9または10記載の波形データ生成方法。
【請求項12】
請求項9から11のいずれかに記載の波形データ生成方法に従って前記電流波形データを生成し、
生成した前記電流波形データに基づいて前記電流値を特定し、かつ前記電流波形データに対応する前記電流が前記電力ラインを流れていたときに当該電力ラインに印加されていた第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データに基づいて当該第2の電圧値を特定すると共に、特定した前記電流値および前記第2の電圧値に基づき、前記電力ラインを介して供給された電力の電力値を演算する電力演算方法。
【請求項13】
前記電力供給用導体に対して非接触で前記第2の電圧を検出可能な第2の非接触式電圧センサを介して当該第2の電圧の前記第2の電圧値を周期的に測定して当該第2の電圧値の変化を特定可能な前記電圧値データを生成する請求項12記載の電力演算方法。
【請求項14】
前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレーム、および前記第2の電圧と前記電流との間の位相差を特定可能な前記CANフレームとしての位相差データフレームを前記シリアルバスからそれぞれ読み取り、
前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値、および前記位相差データフレームに基づいて特定される前記位相差に基づいて前記電力値を演算する請求項12記載の電力演算方法。
【請求項15】
前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレームを前記シリアルバスから読み取り、
前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流の波高率、および前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値に基づいて前記電力値を演算する請求項12記載の電力演算方法。
【請求項16】
演算した前記電力値を特定可能な前記CANフレームとしての電力値データフレームを生成して前記シリアルバスに出力する請求項12から15のいずれかに記載の電力演算方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電力ラインを流れている電流の電流波形を特定可能な電流波形データを生成する波形データ生成装置および波形データ生成方法、並びに、電力ラインを介して供給されている電力の電力値を電流波形データ等に基づいて演算する電力演算システムおよび電力演算方法に関するものである。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、下記の特許文献には、CAN通信用のシリアルバス(車内LAN)を介して伝送されている各種CANフレーム(制御データ)を収集して記録可能に構成された車両データ収集装置(以下、単に「収集装置」ともいう)の発明が開示されている。この収集装置は、故障診断やメンテナンスなどを目的として外部機器を接続可能にシリアルバスに設けられているダイアグコネクタ(診断機器接続用コネクタ:以下、単に「コネクタ」ともいう)に接続可能に構成されている。また、この収集装置は、収集したCANフレームをパーソナルコンピュータや分析装置などの解析装置にUSBケーブル等を介して出力することができるように構成されている。
【0003】
この収集装置では、上記のコネクタに接続することでコネクタを介して供給される電源によって動作し、イグニッションスイッチの操作に連動してシリアルバスからのCANフレームの収集の開始/停止を自動的に実行する構成が採用されている。また、この収集装置では、USBケーブルを介して解析装置(パーソナルコンピュータ等)が接続されたときに、収集済のCANフレームを解析装置に対して自動的に出力する構成が採用されている。これにより、収集装置によって収集した各種CANフレームを解析装置に転送して解析装置においてCANフレームの内容を解析することにより、走行時等における各種機器の動作状態を評価することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008−70133号公報(第4−11頁、第1−17図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記特許文献に開示の収集装置には、以下のような解決すべき問題点が存在する。具体的には、上記の収集装置では、コネクタを介して接続したシリアルバスから各種のCANフレームを収集し、収集したCANフレームを外部の解析装置に出力することが可能な構成が採用されている。
【0006】
この場合、自動車におけるCAN通信では、車両に搭載されている各種コントローラによって電子機器を制御するのに必要な各種の情報が、CANフレームとしてシリアルバスを介して伝送されている。このCANフレームのなかには、バッテリからの出力電流(バッテリに接続されている電力ケーブルを流れている電流)の電流値(直流電流値)を特定可能なCANフレームが存在する。したがって、それらのCANフレームを上記特許文献に開示の収集装置によって収集して解析装置に出力することで、バッテリの状態等を把握することが可能となる。
【0007】
一方、上記特許文献に開示の収集装置を接続する自動車では、バッテリ周辺の直流の電力だけでなく、バッテリから供給される電力をDC/AC変換した交流の電力が各所で使用されている。例えば、電気自動車では、バッテリから供給される直流の電力をインバータによって交流に変換して走行用モータ(交流モータ)に供給することで動輪を回転させる構成が採用されている。この場合、走行用モータとインバータとを接続する電力ラインを流れる電流は、インバータの動作状態、モータの回転数、およびモータに加わる負荷の大きさなどに応じてその電流波形に歪みが生じ、歪み方も逐次変化する。したがって、電気自動車における走行性能の評価や、動力源の検査に際しては、電力ラインを流れる電流の電流値(交流電流値)をモニタリングする必要がある。
【0008】
しかしながら、上記のような評価や検査を目的とする交流電流のモニタリングを行おうとしても、CAN通信では、交流電流の最大値や実効値を特定可能なCANフレームを伝送できるものの、値が逐次変動する交流電流の電流波形を特定可能にCANフレームを短い時間間隔で次々と伝送可能な伝送レートを有していない。また、仮に、電流波形を再現可能に電流値を示すCANフレームを短い時間間隔で伝送させた場合には、そのCANフレーム以外の重要なCANフレームの伝送が妨げられるおそれがある。したがって、CANフレームを収集して解析装置に出力する上記特許文献に開示の収集装置では、交流電流の電流値に基づく評価を行うのが困難となっている。
【0009】
この場合、CANフレーム、すなわち、自動車の搭載機器による測定値の収集に代えて、電流波形の特定が可能な程度に高精度な電流測定処理を実行し得る測定装置(外部装置)を電力ラインに接続して測定処理を行うことにより、走行用モータ用の電力ラインを流れている電流の電流値(交流電流値)をモニタリングすることが可能となる。しかしながら、そのような測定装置が高価なことから、走行性能の評価や、動力源の検査に要するコストが高騰してしまう。
【0010】
また、例えば走行用モータに対して電力を供給する電力ラインは、非常に高い電圧値の電圧が印加され、走行時に流れる電流の電流値も大きいため、漏電事故を回避するために厳重に絶縁されている。したがって、そのような電力ラインに測定装置を接続すること自体が困難となっている。さらに、電力ラインの絶縁体(電力ケーブルの絶縁被覆や、接続端子を覆っている絶縁ケース等)を除去して測定装置を接続した場合には、電力ラインの絶縁状態が測定装置を接続する前の状態とは相違してしまうため、正当な評価や検査が困難となるだけでなく、作業完了後に絶縁状態を復元するのが困難となるおそれがある。
【0011】
さらに、例えば、電気自動車においては、バッテリの蓄電残量に応じた走行可能距離を特定するために、走行用モータによって消費される電力の電力値を特定する必要がある。この場合、ドライバに対して走行可能距離を報知するだけであれば、車両搭載機器からシリアルバスに出力される電流値(最大値や実効値を示すCANフレーム)に基づいて電力値を簡易に演算するだけでも十分である。しかしながら、車両の評価や検査に際しては、正確な電流波形に基づいて高精度な電力値を演算するのが好ましいが、上記したように、正確な電流波形を得るのが困難な現状では、高精度な電力値の演算も困難となっている。
【0012】
なお、自動車の分野における問題点について例示したが、自動車以外の分野、例えば、工場内の機械設備の分野においても、交流電流の電流波形の取得や電力値の演算に際して、上記の問題と同様の問題が生じている現状がある。
【0013】
本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、高価な測定装置を必要とせず、かつ電力ラインの絶縁性を低下させずに交流電流の電流波形を特定可能な情報を提供し得る波形データ生成装置および波形データ生成方法を提供することを主目的とする。また、高精度な電力値を演算し得る電力演算システムおよび電力演算方法を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成すべく、請求項1記載の波形データ生成装置は、電力ラインを流れている電流の電流値の変化を示す電流波形を特定可能な電流波形データを生成する第1の処理部を備えた波形データ生成装置であって、CAN通信用のシリアルバスを介して伝送されるCANフレームを当該シリアルバスから読み取る読取部と、前記電力ラインの電力供給用導体に対して非接触で前記電流を検出可能な非接触式電流センサを有する電流検出部とを備え、前記読取部は、前記電流値における予め規定された周期内の代表値である代表電流値を特定可能な前記CANフレームとしての電流値データフレームを前記シリアルバスから読み取って前記第1の処理部に出力し、前記電流検出部は、前記非接触式電流センサを介して前記電流を周期的に検出して当該電流の電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを前記第1の処理部に出力し、前記第1の処理部は、前記電流レベルデータに基づいて特定される前記電流レベルの変化を前記電流波形の波形形状として、前記電流値データフレームに基づいて特定される前記代表電流値および当該波形形状に基づいて前記電流波形データを生成する。
【0015】
請求項2記載の波形データ生成装置は、請求項1記載の波形データ生成装置において、前記電流検出部は、前記非接触式電流センサとして、磁気光学効果素子、ホール素子、フラックスゲートセンサ、磁気インピーダンスセンサ、フレキシブル電流センサ、およびオープンコアタイプのクランプ式電流センサのいずれかで構成された磁界センサを備えて前記電流を検出可能に構成されている。
【0016】
請求項3記載の波形データ生成装置は、請求項1または2記載の波形データ生成装置において、前記読取部は、前記CANフレームの伝送時に前記シリアルバスのフレーム伝送用導体に印加される第1の電圧を当該フレーム伝送用導体に対して非接触で検出可能な第1の非接触式電圧センサを有する電圧検出部と、当該電圧検出部によって検出された前記第1の電圧の電圧レベルの変化に基づいて前記シリアルバスを介して伝送された前記CANフレームを特定するフレーム特定部とを備えている。
【0017】
請求項4記載の電力演算システムは、請求項1から3のいずれかに記載の波形データ生成装置と、前記波形データ生成装置によって生成された前記電流波形データに基づいて前記電流値を特定し、かつ前記電流波形データに対応する前記電流が前記電力ラインを流れていたときに当該電力ラインに印加されていた第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データに基づいて当該第2の電圧値を特定すると共に、特定した前記電流値および前記第2の電圧値に基づき、前記電力ラインを介して供給された電力の電力値を演算する第2の処理部を有する電力演算装置とを備えている。
【0018】
請求項5記載の電力演算システムは、請求項4記載の電力演算システムにおいて、前記電力演算装置は、前記電力供給用導体に対して非接触で前記第2の電圧を検出可能な第2の非接触式電圧センサを介して当該第2の電圧の前記第2の電圧値を周期的に測定して当該第2の電圧値の変化を特定可能な前記電圧値データを出力する電圧測定部を備えている。
【0019】
請求項6記載の電力演算システムは、請求項4記載の電力演算システムにおいて、前記波形データ生成装置における前記読取部は、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレーム、および前記第2の電圧と前記電流との間の位相差を特定可能な前記CANフレームとしての位相差データフレームを前記シリアルバスからそれぞれ読み取り、前記電力演算装置における前記第2の処理部は、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値、および前記位相差データフレームに基づいて特定される前記位相差に基づいて前記電力値を演算する。
【0020】
請求項7記載の電力演算システムは、請求項4記載の電力演算システムにおいて、前記波形データ生成装置における前記読取部は、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレームを前記シリアルバスから読み取り、前記電力演算装置における前記第2の処理部は、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流の波高率、および前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値に基づいて前記電力値を演算する。
【0021】
請求項8記載の電力演算システムは、請求項4から7のいずれかに記載の電力演算システムにおいて、前記電力演算装置は、前記CANフレームを前記シリアルバスに出力するCANフレーム出力部を備え、前記第2の処理部は、演算した前記電力値を特定可能な前記CANフレームとしての電力値データフレームを生成すると共に、当該電力値データフレームを前記CANフレーム出力部から前記シリアルバスに出力させる。
【0022】
請求項9記載の波形データ生成方法は、電力ラインを流れている電流の電流値の変化を示す電流波形を特定可能な電流波形データを生成する波形データ生成方法であって、CAN通信用のシリアルバスを介して伝送されるCANフレームのうちの前記電流値における予め規定された周期内の代表値である代表電流値を特定可能な電流値データフレームを当該シリアルバスから読み取り、かつ前記電力ラインの電力供給用導体に対して非接触で前記電流を検出可能な非接触式電流センサを介して当該電流を周期的に検出して当該電流の電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを生成すると共に、前記電流レベルデータに基づいて特定される前記電流レベルの変化を前記電流波形の波形形状として、前記電流値データフレームに基づいて特定される前記代表電流値および当該波形形状に基づいて前記電流波形データを生成する。
【0023】
請求項10記載の波形データ生成方法は、請求項9記載の波形データ生成方法において、前記非接触式電流センサとして、磁気光学効果素子、ホール素子、フラックスゲートセンサ、磁気インピーダンスセンサ、フレキシブル電流センサ、およびオープンコアタイプのクランプ式電流センサのいずれかで構成された磁界センサを介して前記電流を検出する。
【0024】
請求項11記載の波形データ生成方法は、請求項9または10記載の波形データ生成方法において、前記CANフレームの伝送時に前記シリアルバスのフレーム伝送用導体に印加される第1の電圧を当該フレーム伝送用導体に対して非接触で検出可能な第1の非接触式電圧センサを介して当該第1の電圧を検出し、検出した当該第1の電圧の電圧レベルの変化に基づいて前記シリアルバスを介して伝送された前記CANフレームを特定する。
【0025】
請求項12記載の電力演算方法は、請求項9から11のいずれかに記載の波形データ生成方法に従って前記電流波形データを生成し、生成した前記電流波形データに基づいて前記電流値を特定し、かつ前記電流波形データに対応する前記電流が前記電力ラインを流れていたときに当該電力ラインに印加されていた第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データに基づいて当該第2の電圧値を特定すると共に、特定した前記電流値および前記第2の電圧値に基づき、前記電力ラインを介して供給された電力の電力値を演算する。
【0026】
請求項13記載の電力演算方法は、請求項12記載の電力演算方法において、前記電力供給用導体に対して非接触で前記第2の電圧を検出可能な第2の非接触式電圧センサを介して当該第2の電圧の前記第2の電圧値を周期的に測定して当該第2の電圧値の変化を特定可能な前記電圧値データを生成する。
【0027】
請求項14記載の電力演算方法は、請求項12記載の電力演算方法において、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレーム、および前記第2の電圧と前記電流との間の位相差を特定可能な前記CANフレームとしての位相差データフレームを前記シリアルバスからそれぞれ読み取り、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値、および前記位相差データフレームに基づいて特定される前記位相差に基づいて前記電力値を演算する。
【0028】
請求項15記載の電力演算方法は、請求項12記載の電力演算システムにおいて、前記第2の電圧値における予め規定された周期内の代表値である代表電圧値を特定可能な前記CANフレームとしての電圧値データフレームを前記シリアルバスから読み取り、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流値、前記電流波形データに基づいて特定される前記電流の波高率、および前記電圧値データフレームに基づいて特定される前記代表電圧値に基づいて前記電力値を演算する。
【0029】
請求項16記載の電力演算方法は、請求項12から15のいずれかに記載の電力演算システムにおいて、演算した前記電力値を特定可能な前記CANフレームとしての電力値データフレームを生成して前記シリアルバスに出力する。
【発明の効果】
【0030】
請求項1記載の波形データ生成装置、および請求項9記載の波形データ生成方法では、シリアルバスを介して伝送されるCANフレームのうちの電力ラインを流れている電流の電流値における予め規定された周期内の代表電流値を特定可能な電流値データフレームをシリアルバスから読み取り、かつ、電力ラインの電力供給用導体に対して非接触で電流を検出可能な非接触式電流センサを介して電流を周期的に検出して電流の電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを生成すると共に、電流レベルデータに基づいて特定される電流レベルの変化を、電流値の変化を示す電流波形の波形形状として、電流値データフレームに基づいて特定される代表電流値および波形形状に基づいて電流波形データを生成する。
【0031】
したがって、請求項1記載の波形データ生成装置、および請求項9記載の波形データ生成方法によれば、電力ラインの電力伝送用導体を流れている電流の電流値を短いサンプリング周期で高精度に測定可能な高価な測定装置を使用することなく、電流の電流レベルの変化を特定可能な程度の簡易な構成の測定装置(波形データ生成装置では電流検出部)を使用して電流レベルデータを生成して電流波形の波形形状を特定し、特定した波形形状に、シリアルバスから読み取った電流値データフレームに基づいて特定される代表電流値に基づいて値付けを行うことで、電力伝送用導体を流れている電流の電流値の変化を特定可能な高精度な電流波形の電流波形データを生成することができる。これにより、電流波形データの生成に要するコストを十分に低減することができる。また、非接触式電流センサを使用した電流の検出により、電力ラインの絶縁性を低下させることなく電流レベルの変化を特定可能な電流レベルデータを生成することができるため、電流波形データの生成のために電力ラインの絶縁性が低下した状態となるのを好適に回避することができる。
【0032】
請求項2記載の波形データ生成装置、および請求項10記載の波形データ生成方法によれば、非接触式電流センサとして、磁気光学効果素子、ホール素子、フラックスゲートセンサ、磁気インピーダンスセンサ、フレキシブル電流センサ、およびオープンコアタイプのクランプ式電流センサのいずれかで構成された磁界センサを介して電流を検出することにより、簡易な構成で故障が生じ難いため、長期に亘って使用可能で、しかも部品コストも比較的安価なこれらの磁界センサによって電力ラインを流れている電流の電流レベルに応じた磁界の強度を特定して電流レベルデータを生成することができるため、電流波形データの生成に要するコストを十分に低減することができる。
【0033】
請求項3記載の波形データ生成装置、および請求項11記載の波形データ生成方法によれば、CANフレームの伝送時にシリアルバスのフレーム伝送用導体に印加される第1の電圧をフレーム伝送用導体に対して非接触で検出可能な第1の非接触式電圧センサを介して第1の電圧を検出し、検出した第1の電圧の電圧レベルの変化に基づいてシリアルバスを介して伝送されたCANフレームを特定することにより、シリアルバスの各信号線におけるフレーム伝送用導体を覆っている絶縁被覆を剥がすことなくCANフレームを読み出すことができるため、電流波形データの生成のためにフレーム伝送用導体の絶縁性が低下した状態となるのを好適に回避することができる。
【0034】
請求項4記載の電力演算システム、および請求項12記載の電力演算方法によれば、上記の波形データ生成方法に従って電流波形データを生成し、生成した電流波形データに基づいて電流値を特定し、かつ電流波形データに対応する電流が電力ラインを流れていたときに電力ラインに印加されていた第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データに基づいて第2の電圧値を特定すると共に、特定した電流値および第2の電圧値に基づき、電力ラインを介して供給された電力の電力値を演算することにより、高精度な電流波形データに基づいて高精度な電力値を演算することができるだけでなく、電力ラインの電力供給用導体を流れている電流の電流値を高精度に測定可能な高価な測定装置が不要となる分だけ、電力値を低コストで演算することができる。
【0035】
請求項5記載の電力演算システム、および請求項13記載の電力演算方法によれば、電力供給用導体に対して非接触で第2の電圧を検出可能な第2の非接触式電圧センサを介して第2の電圧の第2の電圧値を周期的に測定して第2の電圧値の変化を特定可能な電圧値データを生成することにより、電力ラインの絶縁性を低下させることなく第2の電圧の第2の電圧値を特定可能な電圧値データを生成することができるため、電力値の演算のために電力ラインの絶縁性が低下した状態となるのを好適に回避することができる。
【0036】
請求項6記載の電力演算システム、および請求項14記載の電力演算方法では、第2の電圧値における予め規定された周期内の代表電圧値を特定可能な電圧値データフレーム、および第2の電圧と電流との間の位相差を特定可能な位相差データフレームをシリアルバスからそれぞれ読み取り、電流波形データに基づいて特定される電流値、電圧値データフレームに基づいて特定される代表電圧値、および位相差データフレームに基づいて特定される位相差に基づいて電力値を演算する。
【0037】
また、請求項7記載の電力演算システム、および請求項15記載の電力演算方法では、第2の電圧値における予め規定された周期内の代表電圧値を特定可能な電圧値データフレームをシリアルバスから読み取り、電流波形データに基づいて特定される電流値、電流波形データに基づいて特定される電流の波高率、および電圧値データフレームに基づいて特定される代表電圧値に基づいて電力値を演算する。
【0038】
したがって、請求項6,7記載の電力演算システム、および請求項14,15記載の電力演算方法によれば、電力ラインの電力供給用導体に印加されている第2の電圧の第2の電圧値を測定するための測定装置が不要となる分だけ、電力値を低コストで演算することができる。
【0039】
請求項8記載の電力演算システム、および請求項16記載の電力演算方法によれば、演算した電力値を特定可能な電力値データフレームを生成してシリアルバスに出力することにより、演算した電力値が供給されている設備側で、電力値を演算するための構成を備えることなく、電力演算システムから出力した電力値データフレームに基づいて特定される電力値を利用して各種の処理を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
電気自動車100および電力演算システム10の構成の一例を示す構成図である。
電力演算装置1の構成を示す構成図である。
記録装置2の構成を示す構成図である。
中継器3の構成を示す構成図である。
電圧検出部50の構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、波形データ生成装置、電力演算システム、波形データ生成方法および電力演算方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0042】
本件発明に係る波形データ生成装置、電力演算システム、波形データ生成方法および電力演算方法については、電源から負荷に電力ラインを介して交流の電力が供給される構成を備え、かつ電力ラインを流れている電流の電流値における予め規定された周期内の代表値についてのCANフレーム等がシリアルバスを介して伝送される構成を備えた各種の設備において使用することができる。以下、一例として、図1に示す電気自動車100において使用する例について説明する。
【0043】
この場合、電気自動車100は、駆動用バッテリ101、補機用バッテリ102、バッテリ制御ユニット103、電圧制御部104、充電機構105、インバータユニット106、モータ107、主制御部108およびシリアルバスSB1を備えると共に、後述の電力演算システム10が取り外し可能に取り付けられている。なお、電気自動車100において、後述の電力演算システム10による「電流波形データの生成」や「電力値の演算」とは直接的に関連のない構成要素については、図示および詳細な説明を省略する。
【0044】
駆動用バッテリ101は、主として電気自動車100の走行によって消費される電力を蓄電可能な二次電池で構成されている。補機用バッテリ102は、バッテリ制御ユニット103、電圧制御部104および主制御部108や、後述する電力演算システム10の中継器3などの電子機器の動作に必要な電力を蓄電可能な二次電池で構成されている。バッテリ制御ユニット103は、主制御部108の制御下で駆動用バッテリ101の状態をモニタリングすると共に、駆動用バッテリ101からの電力の出力を制御する。
【0045】
電圧制御部104は、DC/DCコンバータを備えて電圧値の変換が可能に構成されると共に、商用交流から、電力ラインL0、充電機構105および電力ラインL1を介して供給される電力や、図示しない発電機構から供給される電力を駆動用バッテリ101に電力ラインL2を介して伝送する処理(駆動用バッテリ101を充電する処理)、および駆動用バッテリ101から供給される電力、商用交流から充電機構105を介して供給される電力、および図示しない発電機構から供給される電力を補機用バッテリ102に電力ラインL3を介して供給する処理(補機用バッテリ102を充電する処理)を主制御部108の制御下で実行可能に構成されている。
【0046】
また、電圧制御部104は、駆動用バッテリ101から供給される電力をインバータユニット106に電力ラインL4を介して伝送する処理などを主制御部108の制御下で実行可能に構成されている。充電機構105は、商用交流から電力ラインL0を介して供給される電力をAC/DC変換して電圧制御部104に電力ラインL1を介して伝送する。
【0047】
インバータユニット106は、電圧制御部104から供給される電力をDC/AC変換してモータ107に電力ラインL5を介して伝送する処理を主制御部108の制御下で実行可能に構成されている。モータ107は、インバータユニット106を介して供給される電力によって電気自動車100の駆動輪を回転させる(電気自動車100を走行させる)。なお、電気自動車100では、インバータユニット106からモータ107に供給する交流電力の周波数や電流量を変化させることでモータ107による動輪の回転速度(すなわち、車速)を変化させる構成が採用されているが、「波形データ生成装置」および「電力演算システム」や、「波形データ生成方法」および「電力演算方法」についての理解を容易とするために、インバータユニット106におけるDC/AC変換の手順に関する詳細な説明を省略する。
【0048】
主制御部108は、電気自動車100の各電子機器を総括的に制御する。この場合、本例の電気自動車100では、電気自動車100の各部の動作状態を検出するための検出器(センサユニット等:図示せず)や、主制御部108の制御下で各種の処理を実行する電子機器(バッテリ制御ユニット103、電圧制御部104およびインバータユニット106など)がシリアルバスSB1(「CAN通信用のシリアルバス」に相当する車両内通信ネットワークの一例)に接続されている。この場合、シリアルバスSB1や、後述の電力演算システム10におけるシリアルバスSB2を構成する信号線(「CANH(CAN high)」、「CANL(CAN low )」および「SG」などの信号線)は、絶縁被覆された導線(「フレーム伝送用導体」の一例)を備えて構成されている。
【0049】
また、主制御部108は、検出器による検出結果を特定可能に検出器からシリアルバスSB1に出力されるCANフレームFcや、電子機器の動作状態を特定可能に電子機器からシリアルバスSB1に出力されるCANフレームFcを取得して電気自動車100の各部の動作状態を特定する。さらに、主制御部108は、特定した動作状態に応じて、動作プログラムに従い、各電子器機器を制御するための制御コマンドを特定可能なCANフレームFcをシリアルバスSB1に出力する。これにより、CANフレームFcに基づいて特定される制御コマンドに応じて、各電子機器によって予め規定された処理が実行される。なお、シリアルバスSB1(CAN通信用の通信網)に接続された検出器および電子機器などの各種ノードによるCAN通信(CANフレームの伝送)については公知のため、詳細な説明を省略する。
【0050】
一方、電力演算システム10は、「電力演算方法」に従って「電力値」を演算する「電力演算システム」の一例であって、図1に示すように、電力演算装置1、記録装置2、中継器3およびシリアルバスSB2を備えて構成されている。
(【0051】以降は省略されています)

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