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公開番号2019183027
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191024
出願番号2018076595
出願日20180412
発明の名称グラフト共重合体、重合性組成物、塗料、コーティング剤、およびシート
出願人東洋インキSCホールディングス株式会社
代理人
主分類C08F 220/28 20060101AFI20190927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐候性や防汚性に極めて優れた塗膜を提供することを目的とする。
【解決手段】主鎖および側鎖を有するグラフト共重合体であって、主鎖が環構造を含み、側鎖がポリシロキサン構造を含むグラフト共重合体、環構造(a)が、一般式(1)で表される構造であることを特徴とする前記グラフト重合体(A)、ポリシロキサン構造(b)が、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする前記グラフト共重合体(A)により解決できる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
主鎖が環構造(a)を含み、側鎖がポリシロキサン構造(b)を含むことを特徴とするグラフト共重合体(A)。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
環構造(a)が、下記一般式(1)で表される構造であることを特徴とする請求項1記載のグラフト重合体(A)。
一般式(1)
(一般式(1)中、R1は水素原子または炭素数1〜30の有機基、R2は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R3は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基、R5は直接結合、メチレン基またはエチレン基、XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子を示し、X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基は互いに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である)
【請求項3】
ポリシロキサン構造(b)が、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする請求項1または2いずれか記載のグラフト共重合体(A)。
一般式(2)
(一般式中、R6は、アルキル基またはヒドロキシル基を有していても良い炭素数1〜20のアルキレン基を示し、さらに、末端以外の任意の位置で、−O−、−S−、−O−(C=O)−、または−N−(C=O)−で中断されていてもよい。R7は直接結合または酸素原子、R8は、水素原子、ヒドロキシル基または炭素数1〜10のアルキル基、*は主鎖との結合部を示し、nは1〜300の整数である。)
【請求項4】
請求項1〜3いずれか記載の共重合体(A)を含む重合性組成物。
【請求項5】
塗料またはコーティング用である、請求項4記載の重合性組成物。
【請求項6】
基材上に、請求項4または5記載の重合性組成物から形成された層を有するシート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な樹脂、およびそれを用いてなる樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明の樹脂およびそれを用いてなる樹脂組成物は、防汚性、耐候性、可撓性に優れた塗膜を形成し、例えば塗料やコーティング剤などの用途において、好適に使用することが可能である。
続きを表示(約 12,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、様々な物の表面を保護や、美観を付与、特殊な機能を付与することなどを目的として様々な塗料やコーティング剤が提案されている。近年では、屋外用途での需要が高まっており、耐候性、耐光性だけでなく美観維持のため防汚性なども重要になっている。そのようなコーティング剤の性能に樹脂が大きく関わっている。
【0003】
特許2015−229769号公報には、紫外線吸収性樹脂組成物が提案されている。この特許で使用されている樹脂は、特殊な環構造を主鎖に持つポリマーであるが、単独では耐候性に劣るため、紫外線を吸収する置換基をグラフトさせている。さらに耐光性・耐候性の一つの尺度である黄変性に関しては、実施した試験時間内である程度の効果を発揮しているが、近年求められる長期耐候性の観点では不十分である。さらに耐候性の中でも膜が減らないこと(残膜率)が特に重要であるが、該当特許では試験がなされていない。また本特許実施例が示す結果のとおり、耐候性試験における残膜率は悪い。また防汚性に関しての効果は一切記載がない。
【0004】
また特許2006−257318号公報には、ポリシロキサンを有するマクロマーを共重合した樹脂が提案されているが、単独では耐候性に劣るため、紫外線吸収能を有する無機分散剤を併用している。さらに、効果が証明されている耐候性試験は黄変性だけであり、そのレベルも不十分である。また、ポリシロキサンの一般性能としてある程度の防汚性を有しているが、十分ではない。
【0005】
国際公開第2017/051922号には、側鎖にポリシロキサンと環構造を有する共重合樹脂が防汚性塗料組成物として提案されている。この特許における防汚性は船舶に対する海中生物の付着防止という極めて限定的なものであり、一般的な汚れを対象としていない。さらに樹脂単独では防汚性が付与できないため、防汚剤を添加している。耐水性などは確認されているが、紫外線(太陽光)劣化に関しての耐候性効果は一切記載がない。
【0006】
上記の特許が示すように、防汚剤や紫外線吸収剤などの添加剤により、防汚性や耐候性を向上させることは公知の技術であるが、これらはブリードアウトを起こし、塗膜の白化、周辺部材の汚染、ブリードアウト後の急激な物性低下などが起きることが知られている。
【0007】
よって、樹脂単独で十分な耐候性と防汚性を両立できることが、近年のコーティング剤には求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2015−229769号公報
特開2006−257318号公報
国際公開第2017/051922
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の現状に鑑みてなされたものであり、添加剤に頼らずに耐候性や防汚性をコーティング剤に付与することが可能な新規な樹脂を提供する。また上記特性に加えて可撓性に優れた塗膜を得るための新規な組成物を提供する。さらに、本発明の組成物を用いて基材上に塗膜を形成したシートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意検討の結果、主鎖および側鎖を有するグラフト共重合体であって、主鎖が環構造を含み、側鎖がポリシロキサン構造を含む新規な樹脂を、樹脂組成物としてコーティングすることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明は、主鎖が環構造(a)を含み、側鎖がポリシロキサン構造(b)を含むことを特徴とするグラフト共重合体(A)に関する。
【0012】
また本発明は、環構造(a)が、下記一般式(1)で表される構造であることを特徴とする上記記載のグラフト重合体(A)に関する。
一般式(1)
(一般式(1)中、R1は水素原子または炭素数1〜30の有機基、R2は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R3は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基、R5は直接結合、メチレン基またはエチレン基、XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子を示し、X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基は互いに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である)
【0013】
また本発明は、ポリシロキサン構造(b)が、下記一般式(2)で表される構造であることを特徴とする上記記載のグラフト共重合体(A)に関する。
一般式(2)
(一般式中、R6は、アルキル基またはヒドロキシル基を有していても良い炭素数1〜20のアルキレン基を示し、さらに、末端以外の任意の位置で、−O−、−S−、−O−(C=O)−、または−N−(C=O)−で中断されていてもよい。R7は直接結合または酸素原子、R8は、水素原子、ヒドロキシル基または炭素数1〜10のアルキル基、*は主鎖との結合部を示し、nは1〜300の整数である。)
【0014】
また本発明は、上記の共重合体(A)を含む重合性組成物に関する。
また本発明は、塗料またはコーティング用である、上記重合性組成物に関する。
また本発明は、基材上に、上記重合性組成物から形成された層を有するシートに関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の樹脂をコーティング剤用の組成物に使用することにより、添加剤を用いなくとも、耐候性や防汚性に極めて優れた塗膜を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において(メタ)アクリレートとはアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味し、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸および/またはメタクリル酸を意味する。
【0017】
また、本明細書において、耐候性とは、紫外線(太陽光)、熱、水(湿気含む)、大気汚染物質などに長期間曝露されても、塗膜あるいは樹脂成分等が劣化しないことを意味する。上記の劣化因子は、単独あるいは複数が用いられても構わない。劣化については、外観変化や塗膜の物性変化等で捉えることが可能である。
【0018】
<グラフト共重合体A>
本発明のグラフト共重合体(A)は、主鎖および側鎖を有するグラフト共重合体であって、主鎖が環構造(a)を含み、側鎖がポリシロキサン構造(b)を含むことを特徴とする。本明細書において主鎖とは、グラフト共重合体(A)の主骨格を形成する炭素鎖を意味する。
【0019】
主鎖における環構造(a)としては、特に限定されないが、入手性、製造コストや性能の面から下記一般式(1)で表される構造であることが好ましく、更に好ましくは、下記一般式(2)で表される構造である。また、主鎖に脂肪族環状構造を有する構成単位(a)は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0020】
一般式(1)
(一般式(1)中、R1は水素原子または炭素数1〜30の有機基、R2は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R3は直接結合、メチレン基またはエチレン基、R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基、R5は直接結合、メチレン基またはエチレン基、XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子、Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子を示し、X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基は互いに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である)
【0021】
一般式(1)のR1における炭素数1〜30の有機基としては、置換もしくは未置換のアルキル基もしくは置換もしくは未置換のアリール基、不飽和炭化水素基、炭素数2〜30の環状エーテル基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。これらの有機基の水素原子の一部または全部は、炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、またはハロゲン原子で置換された環状エーテル基からなる群より選ばれた少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。
【0022】
置換もしくは未置換のアルキル基としては、炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基、または炭素数2から30であり場合により1個以上の−O−で中断されている直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられる。炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、カプリル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基、セリル基、メシリル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、sec−アミル基、tert−アミル基、sec−ヘキシル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタジエニル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、炭素数2から30であり場合により−O−の1個以上により中断されている直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、−CH

−O−CH

、−CH

−CH

−O−CH

−CH

、−CH

−CH

−CH

−O−CH

−CH

、−(CH

−CH

−O)
k
−CH

(ここでkは1から14である)、−(CH

−CH

−CH

−O)
l
−CH

(ここでlは1から10である)、−CH

−(O−CH

−CH



―O−CH

−CH

(ここでmは1から14である)、−CH

−CH(CH

)−O−CH

−CH

−、−CH

−CH−(OCH



等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
炭素数1〜30の有機基の水素原子の一部または全部は、水酸基およびハロゲン原子からなる群より選ばれた少なくとも1種の置換基で置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などが挙げられる。具体例としては、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモエチル基、が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0024】
不飽和炭化水素基として具体的には、ビニル基、アリル基、メタリル基、クロチル基、プロパギル基などの炭素数2〜30の鎖状不飽和炭化水素基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された鎖状不飽和炭化水素基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
一般式(1)のR1における置換もしくは未置換のアリール基としては、炭素数6から24の単環または縮合多環アリール基が挙げられ、具体例としては、フェニル基、メチルフェニル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基、シンナミル基アントラニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、9−アンスリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、1−アセナフチル基、2−フルオレニル基、9−フルオレニル基、3−ペリレニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,3−キシリル基、2,5−キシリル基、メシチル基、p−クメニル基、p−ドデシルフェニル基、p−シクロヘキシルフェニル基、4−ビフェニル基、o−フルオロフェニル基、m−クロロフェニル基、p−ブロモフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、m−カルボキシフェニル基、o−メルカプトフェニル基、p−シアノフェニル基、m−ニトロフェニル基、m−アジドフェニル基等が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
一般式(1)のR1は炭素数2〜30の環状エーテル基およびその水素原子の一部が炭素数1〜30のアルコキシ基、水酸基またはハロゲン原子で置換された環状エーテル基などでもよい。具体的には、グリシジル基、β−メチルグリシジル基、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、フルフリル基、3−メチル−3−オキセタニルメチル基、3−エチル−3−オキセタニルメチル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0027】
ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からR1は、炭素数1〜18の置換もしくは未置換のアルキル基(炭素数1〜18の水素原子の一部がアルコキシ基、水酸基に置換されていてもよい)、または、炭素数1〜18のアルコキシ基(炭素数1〜18の水素原子の一部がアルコキシ基、水酸基に置換されていてもよい)が好ましく、より好ましくは炭素数1〜18の置換もしくは未置換のアルキル基(炭素数1〜18の水素原子の一部がアルコキシ基、水酸基に置換されていてもよい)であり、より一層好ましくは、炭素数1〜5の無置換もしくは置換の直鎖アルキル基(炭素数1〜5の水素原子の一部が水酸基に置換されていてもよい)である。
【0028】
R2は直接結合、メチレン基、エチレン基が挙げられる。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からR2は、直接結合もしくはメチレン基が好ましく、より好ましくはメチレン基である。
【0029】
R3は直接結合またはメチレン基、エチレン基が挙げられる。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からR

は、直接結合もしくはメチレン基が好ましく、より好ましくは直接結合である。
【0030】
R4は水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基が挙げられる。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からR

は、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、カルボキシル基、エステル基またはシアノ基が好ましく、より好ましくは水素原子もしくは炭素数1〜4のアルキル基である。
【0031】
R5は直接結合、メチレン基、エチレン基が挙げられる。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からR5は、直接結合もしくはメチレン基が好ましく、より好ましくはメチレン基である。
【0032】
XおよびYはそれぞれ独立して炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子が挙げられる、ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からは、XおよびYはそれぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、カルボニル基または酸素原子が好ましく、より好ましくは、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、カルボニル基または酸素原子であり、より一層好ましくは、メチレン基である。
【0033】
Zは直接結合、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、イミノ基、カルボニル基、酸素原子またはイオウ原子が挙げられる。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からは、炭素数1〜4のアルキル基を有していてもよいメチレン基、カルボニル基が好ましい。
【0034】
X、YおよびZのうちの少なくとも1つの基はたがいに隣接しない酸素原子、イオウ原子またはイミノ基である。ここで、原料入手や共重合の物性などの観点からは、酸素原子が好ましい。
【0035】
ここで、入手性、製造コストや性能の面から、環構造は、下記一般式(3)で表される構造であることがより好ましい。
【0036】
一般式(3)
(一般式(3)中、R10は水素原子または炭素数1〜30の置換もしくは未置換のアルキル基を表す。)
【0037】
一般式(3)のR10における、置換もしくは未置換のアルキル基としては、炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基、または炭素数2から30であり場合により1個以上の−O−で中断されている直鎖状、分岐鎖状、単環状または縮合多環状アルキル基が挙げられる。炭素数1から30の直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、カプリル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、ペンタデシル基、セチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基、ノナデシル基、エイコシル基、セリル基、メシリル基、イソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、sec−ペンチル基、tert−ペンチル基、sec−アミル基、tert−アミル基、sec−ヘキシル基、sec−オクチル基、tert−オクチル基、ネオペンチル基、2−エチルヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、トリシクロデカニル基、イソボルニル基、ジシクロペンタジエニル基、ノルボルニル基、ボロニル基、4−デシルシクロヘキシル基、等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、炭素数2から30であり場合により−O−の1個以上により中断されている直鎖状、分岐鎖状アルキル基の具体例としては、−CH

−O−CH

、−CH

−CH

−O−CH

−CH

、−CH

−CH

−CH

−O−CH

−CH

、−(CH

−CH

−O)
k
−CH

(ここでkは1から14である)、−(CH

−CH

−CH

−O)
l
−CH

(ここでlは1から10である)、−CH

−(O−CH

−CH



―O−CH

−CH

(ここでmは1から14である)、−CH

−CH(CH

)−O−CH

−CH

−、−CH

−CH−(OCH



等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない
【0038】
R10における置換、未置換のアルキル基として特に好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基が挙げられる、これらに限定されるものではない。
【0039】
グラフト共重合体(A)における主鎖に環構造を導入する方法としては、特に限定されるものではないが、ジエン構造含有単量体をアクリル重合する事で得る事が可能であり、JP2013−216736記載のメカニズムで重合が進行する。また、必要な物性に応じてその他のアクリル重合性単量体と共重合しても構わない。
【0040】
ジエン構造含有単量体として、特に限定されるものではないが、入手性、製造コストや性能の面から下記一般式(4)で表される構造であることが好ましく、更に好ましくは、一般式(5)に記載の構造である。
【0041】
一般式(4)
(一般式(4)中のR1、R4、X、Y、Zは前記と同じである。)
【0042】
一般式(5)
(一般式(5)中のR10は前記と同じである。)
【0043】
その他の単量体は、ただ1種のみを用いてもよいし、任意の比率で2種以上を使用しても良い。
【0044】
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート及びアダマンチル(メタ)アクリレート等の直鎖又は分岐アルキル(メタ)アクリレート類;
【0045】
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、tert-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、及びイソボルニル(メタ)アクリレート等の環状アルキル(メタ)アクリレート類または環状アルケニル(メタ)アクリレート類;
【0046】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシ−3−アリルオキシプロピル、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシビニルベンゼン、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、及びこれらモノマーのカプロラクトン付加物(付加モル数は1〜5)等のヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート類;
【0047】
(2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H−ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート、2,6−ジブロモ−4−ブチルフェニル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2,4,6−トリブロモフェノール3EO付加(メタ)アクリレート、及びパーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;
【0048】
テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ジオキソラン(メタ)アクリレート、アクリロイルフルフリル(メタ)アクリレート、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート変性フルフリルアルコール、2−イソシアナトエチル(メタ)アクリレート変性フルフリルアミン、2―ブロモフランEO付加(メタ)アクリレート、及び3−メチル−3−オキセタニル(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート類;
【0049】
ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、及びノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等の芳香族環を有する(メタ)アクリレート類;
【0050】
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、n−ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#400(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#100(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#1000(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#4000(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール#200(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、クレジルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸−2−(ビニロキシエトキシ)エチル、p−ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、p−ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、コハク酸モノ(メタ)アクリロイルオキシエチルエステル、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲンフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルテトラヒドロハイドロゲンフタレート、オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ラウロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ステアロキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、及び2−エトキシエチル(メタ)アクリレート等のエーテル基を有する(メタ)アクリレート類;
(【0051】以降は省略されています)

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