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公開番号2019182811
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191024
出願番号2018078418
出願日20180416
発明の名称組成物、膜、膜付き基材、膜付き基材の製造方法、スプレー、及びウェットワイパー
出願人富士フイルム株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A01N 59/16 20060101AFI20190927BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】 粒子の分散性に優れ、且つ、抗菌性及び消臭性に優れる組成物、並びに上記組成物により形成される膜を提供する。また、抗菌性及び消臭性に優れる膜付き基材及びその製造方法、並びにウェットワイパー及びスプレーを提供する。
【解決手段】 無機粒子と、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分Aと、包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の成分Bと、を含む組成物であり、上記無機粒子は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を含み、上記成分Aの含有量は、上記組成物中に含まれる全無機粒子の合計含有量に対して、15質量%以上である、組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
無機粒子と、
ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分Aと、
包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の成分Bと、
溶媒と、を含む組成物であり、
前記無機粒子は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を含み、
前記成分Aの含有量は、前記組成物中に含まれる全無機粒子の合計含有量に対して、15質量%以上である、組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記銀担持無機粒子が、銀担持ガラスである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記銅担持無機粒子が、銅担持ガラスである、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記銀担持無機粒子の平均粒径が、0.05μm以上1.0μm未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記銅担持無機粒子の平均粒径が、0.05〜15μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
前記銅担持無機粒子の平均粒径が、0.05〜0.40μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記銅担持無機粒子の含有量が、前記組成物の全質量に対して、0.01〜1.0質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
更に、バインダー前駆体及びバインダーからなる群から選択される成分Cを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記バインダー前駆体が、親水性バインダー前駆体であり、前記バインダーが、親水性バインダーである、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
前記成分Cが、シリケート系化合物、親水性基を有するモノマー、及び、親水性基を有するポリマーからなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項8に記載の組成物。
【請求項11】
前記溶媒が、水を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項12】
請求項8〜11のいずれか1項に記載の組成物を用いて形成される膜。
【請求項13】
基材と、請求項12に記載の膜と、を有する、膜付き基材。
【請求項14】
前記バインダー前駆体を含む請求項8〜11のいずれか1項に記載の組成物を基材の表面に塗布して、組成物層を形成する工程と、
前記組成物層を硬化させて、膜を得る工程と、を含む、膜付き基材の製造方法。
【請求項15】
前記バインダーを含む請求項8〜11のいずれか1項に記載の組成物を、基材の表面に塗布して、膜を形成する工程を含む、膜付き基材の製造方法。
【請求項16】
スプレー容器と、前記スプレー容器に収納された請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物と、を有するスプレー。
【請求項17】
基布と、前記基布に含浸させた請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物と、を有する、ウェットワイパー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、膜、膜付き基材、膜付き基材の製造方法、スプレー、及びウェットワイパーに関する。
続きを表示(約 16,000 文字)【背景技術】
【0002】
抗菌性又は消臭性等の作用を示す成分として金属担持無機粒子を含んだ組成物が知られている。例えば、特許文献1では、実施例欄において、銀担持シリカゲルと銅担持合成ゼオライトとを含む機能性コーティング組成物を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10−279885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は、特許文献1に記載された組成物を調製して検討したところ、銀担持シリカゲル及び銅担持合成ゼオライトが沈降し易く、その分散性を改善する余地があることを知見した。また、上記組成物は、抗菌性及び消臭性に関しても、昨今要求される水準を満たしていないことを明らかとした。
【0005】
そこで、本発明は、粒子の分散性に優れ、且つ、抗菌性及び消臭性に優れる組成物、並びに上記組成物により形成される膜を提供することを課題とする。
また、本発明は、抗菌性及び消臭性に優れる膜付き基材及びその製造方法、並びにウェットワイパー及びスプレーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、組成物が、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上を所定含有量含むことにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、以下の構成により上記目的を達成することができることを見出した。
【0007】
〔1〕 無機粒子と、
ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分Aと、
包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の成分Bと、
溶媒と、を含む組成物であり、
上記無機粒子は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を含み、
上記成分Aの含有量は、上記組成物中に含まれる全無機粒子の合計含有量に対して、15質量%以上である、組成物。
〔2〕 上記銀担持無機粒子が、銀担持ガラスである、〔1〕に記載の組成物。
〔3〕 上記銅担持無機粒子が、銅担持ガラスである、〔1〕又は〔2〕に記載の組成物。
〔4〕 上記銀担持無機粒子の平均粒径が、0.05μm以上1.0μm未満である、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の組成物。
〔5〕 上記銅担持無機粒子の平均粒径が、0.05〜15μmである、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の組成物。
〔6〕 上記銅担持無機粒子の平均粒径が、0.05〜0.40μmである、〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の組成物。
〔7〕 上記銅担持無機粒子の含有量が、上記組成物の全質量に対して、0.01〜1.0質量%である、〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の組成物。
〔8〕 更に、バインダー前駆体及びバインダーからなる群から選択される成分Cを含む、〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の組成物。
〔9〕 上記バインダー前駆体が、親水性バインダー前駆体であり、上記バインダーが、親水性バインダーである、〔8〕に記載の組成物。
〔10〕 上記成分Cが、シリケート系化合物、親水性基を有するモノマー、及び、親水性基を有するポリマーからなる群から選択される少なくとも1種を含む、〔8〕に記載の組成物。
〔11〕 上記溶媒が、水を含む、〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載の組成物。
〔12〕 〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物を用いて形成される膜。
〔13〕 基材と、〔12〕に記載の膜と、を有する、膜付き基材。
〔14〕 上記バインダー前駆体を含む〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物を基材の表面に塗布して、組成物層を形成する工程と、
上記組成物層を硬化させて、膜を得る工程と、を含む、膜付き基材の製造方法。
〔15〕 上記バインダーを含む〔8〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物を、基材の表面に塗布して、膜を形成する工程を含む、膜付き基材の製造方法。
〔16〕 スプレー容器と、上記スプレー容器に収納された〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物と、を有するスプレー。
〔17〕 基布と、上記基布に含浸させた〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載の組成物と、を有する、ウェットワイパー。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、粒子の分散性に優れ、且つ、抗菌性及び消臭性に優れる組成物、並びに上記組成物により形成される膜を提供できる。
また、本発明によれば、抗菌性及び消臭性に優れる膜付き基材及びその製造方法、並びにウェットワイパー及びスプレーを提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に制限されるものではない。
なお本明細書における基(原子群)の表記において、置換、及び無置換を記していない表記は、本発明の効果を損ねない範囲で、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。このことは、各化合物についても同義である。
また、本明細書において、「(メタ)アクリレート」はアクリレート、及びメタクリレートの双方、又はいずれかを表し、「(メタ)アクリル」はアクリル、及びメタクリルの双方、又はいずれかを表し、「(メタ)アクリロイル」はアクリロイル、及びメタクリロイルの双方、又はいずれかを表す。
また、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値、及び上限値として含む範囲を意味する。
【0010】
[組成物]
本発明の組成物は、
無機粒子と、
ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分Aと、
包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の成分Bと、を含む組成物であり、
上記無機粒子は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を含み、
上記成分Aの含有量は、上記組成物中に含まれる全無機粒子の合計含有量に対して、15質量%以上である。
【0011】
銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子は優れた抗菌作用を示し、なかでも、銅担持無機粒子は、優れた抗菌作用と消臭作用(悪臭を減少させる又は悪臭を消す作用)とを示す。
しかしながら、今般、本発明者は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子は、組成物中に含まれる他の成分との凝集に起因して沈降し易いことを知見している。特に、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子は、消臭効果及び/又は抗菌効果が期待される成分である、包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤等と凝集して沈降する傾向が著しく高いことを明らかとした。凝集の原因は詳細には明らかではないが、例えば、組成物が、アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤を含む場合、これらの成分が担持無機粒子及び銅担持無機粒子に化学吸着して表面電荷を中和し、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子の沈降が生じると推測される。また、組成物が、包接化合物又はポリフェノール系化合物を含む場合、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子にこれらの成分が物理吸着し、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子の沈降が生じることが考えられる。
更に、組成物中における銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子の分散性が悪いと、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子による本来の抗菌作用及び消臭作用が発現しにくい。このことは、本明細書の実施例欄(特に、比較例1〜6)からも明らかである。
【0012】
これに対して、本発明の組成物は、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分を、組成物中の全無機粒子の合計含有量に対して15質量%以上含む。ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤は、組成物中の無機粒子の周囲に薄い保護膜を形成して、無機粒子(なかでも、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子)と、組成物中の他の成分との凝集を抑制する作用を示すと推測される。この結果として、組成物は、粒子の分散性に優れ、且つ、優れた抗菌性及び消臭性を示す。
一方で、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分の含有量が、組成物中の全無機粒子の合計含有量に対して15質量%未満である場合、組成物は、粒子の分散性が悪く、結果として所望の抗菌性及び消臭性が発揮されにくい。
【0013】
上記組成物の用途は特に制限されないが、例えば、介護現場にて用いられるオムツに適用でき、尿臭に対して高い消臭効果を発揮する。
尿臭は、尿に含まれているアンモニア及びトリメチルアミン等の物質により生じる。オムツに吸収された尿を長時間放置すると、尿臭の原因である上記物質が、細菌による酵素分解によって更に増えるため、オムツの臭気がより強くなる。
これに対し、上記組成物により形成される膜がオムツ中の尿便が触れる部位に形成された場合、主として銀担持無機粒子の作用により、細菌の増殖及び細菌による尿便物質の酵素分解が抑制されるため、上述のアンモニア及びトリメチルアミン等の物質の増加が抑制される。つまり、臭気の増加が抑制される。さらに、主として銅担持無機粒子の作用により、オムツに尿が吸収された時から長期間にわたって、安定して消臭効果が持続される。また、膜中の上述した成分Bも、膜中において消臭効果及び/又は抗菌効果に寄与する。
以下に、上記組成物に含まれる各成分について詳述する。
【0014】
〔無機粒子〕
上記組成物中、無機粒子は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を含む。
上記組成物中、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子の合計含有量の下限値は、組成物中の全無機粒子の合計含有量に対して、例えば、50質量%以上が好ましく、60質量%以上がより好ましく、70質量%以上が更に好ましい。その上限値は特に制限されないが、例えば100質量%以下である。
以下において、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子について各々詳述する。
【0015】
<銀担持無機粒子>
銀担持無機粒子は、無機担体と、無機担体上に担持された銀とを含む。銀担持無機粒子は、抗菌剤として機能し得る成分である。
【0016】
銀担持無機粒子中に含まれる銀の形態としては特に制限されないが、金属銀、銀イオン、及び銀塩等の形態が挙げられる。なお、本明細書では、銀錯体は銀塩の範囲に含まれる。
【0017】
銀塩としては、例えば、酢酸銀、アセチルアセトン酸銀、アジ化銀、銀アセチリド、ヒ酸銀、安息香酸銀、フッ化水素銀、臭素酸銀、臭化銀、炭酸銀、塩化銀、塩素酸銀、クロム酸銀、クエン酸銀、シアン酸銀、シアン化銀、(cis,cis−1,5−シクロオクタジエン)−1,1,1,5,5,5−ヘキサフルオロアセチルアセトン酸銀、ジエチルジチオカルバミン酸銀、フッ化銀(I)、フッ化銀(II)、7,7−ジメチル−1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロ−4,6−オクタンジオン酸銀、ヘキサフルオロアンチモン酸銀、ヘキサフルオロヒ酸銀、ヘキサフルオロリン酸銀、ヨウ素酸銀、ヨウ化銀、イソチオシアン酸銀、シアン化銀カリウム、乳酸銀、モリブデン酸銀、硝酸銀、亜硝酸銀、酸化銀(I)、酸化銀(II)、シュウ酸銀、過塩素酸銀、ペルフルオロ酪酸銀、ペルフルオロプロピオン酸銀、過マンガン酸銀、過レニウム酸銀、リン酸銀、ピクリン酸銀一水和物、プロピオン酸銀、セレン酸銀、セレン化銀、亜セレン酸銀、スルファジアジン銀、硫酸銀、硫化銀、亜硫酸銀、テルル化銀、テトラフルオロ硼酸銀、テトラヨードムキュリウム酸銀、テトラタングステン酸銀、チオシアン酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀、トリフルオロ酢酸銀、バナジン酸銀、ヒスチジン銀錯体、メチオニン銀錯体、システイン銀錯体、アスパラギン酸銀錯体、ピロリドンカルボン酸銀錯体、オキソテトラヒドロフランカルボン酸銀錯体、及びイミダゾール銀錯体等が挙げられる。
【0018】
銀担持無機粒子中に含まれる無機担体としては特に制限されないが、例えば、リン酸亜鉛カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸ジルコニウム、リン酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ガラス(酸化ケイ素)、ゼオライト、アパタイト、ヒドロキシアパタイト、リン酸チタン、チタン酸カリウム、含水酸化ビスマス、含水酸化ジルコニウム、及びハイドロタルサイト等が挙げられる。
【0019】
銀担持無機粒子としては、なかでも、銀担持ゼオライト、銀担持アパタイト、銀担持ガラス、銀担持リン酸ジルコニウム、又は銀担持ケイ酸カルシウムが好ましく、銀担持アパタイト、又は銀担持ガラスがより好ましく、銀担持ガラスが更に好ましい。
【0020】
銀担持無機粒子の平均粒径は特に制限されないが、一般に、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.20μm以上が更に好ましく、0.30μm以上が更に好ましく、0.50μm以上が特に好ましい。なお、その上限としては、3.0μm以下が好ましく、1.0μm未満がより好ましい。
なお、銀担持無機粒子の沈降性、及び組成物の透明性を考慮する場合、銀担持無機粒子の平均粒径がより小さいほど、銀担持無機粒子の分散性がよく、結果として、組成物の透明性が高くなる。つまり、銀担持無機粒子の沈降性及び組成物の透明性がより優れる点で、銀担持無機粒子の平均粒径は、1.0μm未満が好ましく、0.50μm以下がより好ましく、0.40μm以下が更に好ましい。
【0021】
銀担持無機粒子の平均粒径は、電子顕微鏡を用いて銀担持無機粒子を観察することにより測定できる。具体的には、上記平均粒径は、銀担持無機粒子について、一次粒子及び二次粒子(なお、「二次粒子」とは、一次粒子同士が融合あるいは接触して構成される集合体と定義する。)の直径を電子顕微鏡の画像から計測し、全粒子数の中の最も直径が小さい側の粒子数5%と、最も直径が大きい側の粒子数5%を除いた、90%の範囲の粒子の直径を平均した値である。つまり、平均粒径は、一次粒子及び二次粒子から求められる値である。また、直径とは、粒子の外接円相当直径のことをいう。また、粒子形状に大きく違いがない場合、すなわち、粒子の形状のばらつきが少ない場合、堀場製作所社製のレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて50%体積累積径(D50)を3回測定して、3回測定した値の平均値を平均粒径として代用してもよい。
銀担持無機粒子の平均粒径を上記数値範囲とすることにより、組成物が後述する成分Cを含む場合、組成物を用いて形成された膜において、銀担持無機粒子がバインダーから露出した状態で固定しやすくなる。このため、銀イオンが無機担体から、より放出され易くなり、結果として組成物はより優れた抗菌性を有する。
【0022】
銀担持無機粒子の平均粒径は、従来公知の方法により調節でき、例えば、乾式粉砕及び湿式粉砕等の方法を採用できる。乾式粉砕においては、例えば、乳鉢、ジェットミル、ハンマーミル、ピンミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、及び、ビーズミル等が適宜用いられる。また、湿式粉砕においては、各種ボールミル、高速回転粉砕機、ジェットミル、ビーズミル、超音波ホモジナイザー、及び高圧ホモジナイザー等が適宜用いられる。
例えば、ビーズミルにおいては、メディアとなるビーズの径、種類、及び混合量等を調節することで平均粒径を制御できる。
【0023】
組成物中における銀担持無機粒子の含有量としては特に制限されないが、一般に、組成物の全固形分に対して、その下限値は、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、0.1質量%以上が更に好ましく、1.0質量%以上が特に好ましい。また、その上限値は、50.0質量%以下が好ましく、20.0質量%以下がより好ましく、10.0質量%以下が更に好ましい。
銀担持無機粒子は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の銀担持無機粒子を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であることが好ましい。
なお、固形分とは、溶媒以外の成分(膜を形成し得る成分)を意図する。
【0024】
<銅担持無機粒子>
銅担持無機粒子は、無機担体と、無機担体上に担持された銅とを含む。銅担持無機粒子は、抗菌剤及び消臭剤として機能し得る成分である。
【0025】
銅担持無機粒子中に含まれる銅の形態としては特に制限されないが、銅粒子、銅イオン、及び銅化合物(特に、銅酸化物)等が挙げられる。
銅担持無機粒子中に含まれる無機担体としては特に制限されないが、銀担持無機担体の無機担体として既に説明したものが使用できる。
銅担持無機粒子としては、なかでも、組成物の抗菌性がより優れる点で、銅担持ガラスが好ましい。
【0026】
銅担持無機粒子の平均粒径は特に制限されないが、一般に、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.2μm以上が更に好ましく、0.5μm以上が特に好ましい。なお、その上限としては、20μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、8.0μm以下が更に好ましく、3.0μm以下が特に好ましい。
なお、銅担持無機粒子の沈降性、及び組成物の透明性を考慮する場合、銅担持無機粒子の平均粒径がより小さいほど、銅担持無機粒子の分散性がよく、結果として、組成物の透明性が高くなる。つまり、組成物中の粒子沈降性及び組成物の透明性がより優れる点で、銅担持無機粒子の平均粒径は、1.0μm以下が好ましく、0.50μm以下がより好ましく、0.40μm以下が更に好ましい。
なお、銅担持無機粒子の平均粒径の測定方法としては、銀担持無機粒子の平均粒径として既に説明した方法が適用できる。
【0027】
銅担持無機粒子の平均粒径は、従来公知の方法により調節でき、例えば、乾式粉砕及び湿式粉砕等の方法を採用できる。乾式粉砕においては、例えば、乳鉢、ジェットミル、ハンマーミル、ピンミル、回転ミル、振動ミル、遊星ミル、及び、ビーズミル等が適宜用いられる。また、湿式粉砕においては、各種ボールミル、高速回転粉砕機、ジェットミル、ビーズミル、超音波ホモジナイザー、及び高圧ホモジナイザー等が適宜用いられる。
例えば、ビーズミルにおいては、メディアとなるビーズの径、種類、及び混合量等を調節することで平均粒径を制御できる。
【0028】
組成物中における銅担持無機粒子の含有量としては特に制限されないが、一般に、組成物の全固形分に対して、その下限値は、0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましく、1.0質量%以上が更に好ましい。また、その上限値は、80.0質量%以下が好ましく、50.0質量%以下がより好ましく、40.0質量%以下が更に好ましい。
なお、銅担持無機粒子の含有量は、組成物が、優れた消臭性を有し、且つ着色をより抑制できる点では、組成物の全質量に対して、0.01〜1.0質量%が好ましく、0.1〜0.8質量%がより好ましく、0.1〜0.6質量%が更に好ましい。
銅担持無機粒子は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の銅担持無機粒子を併用する場合には、合計含有量が上記範囲内であることが好ましい。
【0029】
<その他の無機粒子>
上記組成物は、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子以外のその他の無機粒子を含んでいてもよい。無機粒子としては、例えば、活性炭、ゼオライト、リン酸ジルコニウム、リン酸ガラス、及び、ハイドロキシアパタイト等が挙げられる。これらは消臭剤として機能し得る成分である。
【0030】
〔成分A〕
上記組成物は、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤からなる群から選ばれる1種以上の成分Aを含む。
以下、ノニオン系界面活性剤及びノニオン系分散剤について説明する。
【0031】
(ノニオン系界面活性剤)
ノニオン系界面活性剤としては特に制限されず、例えば、(1)炭素数8〜22の飽和又は不飽和の、直鎖状又は分岐鎖状の高級アルコール、多価アルコール、又は芳香族アルコールに、アルキレンオキシド(アルキレンオキシドとしては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、及びブチレンオキシドが挙げられる。)を付加したポリオキシアルキレンのアルキルエーテル、アルケニルエーテル、アルキニルエーテル、又はアリールエーテル、(2)炭素数8〜22の飽和又は不飽和の、直鎖状又は分岐鎖状の炭化水素基を有する高級アルコールと多価脂肪酸とのエステル、(3)炭素数8〜20の直鎖又は分岐鎖の、アルキル基又はアルケニル基を有する、ポリオキシアルキレン脂肪族アミン、(4)炭素数8〜22の高級脂肪酸と多価アルコールとのエステル化合物又はそれにアルキレンオキシドを付加した化合物、(4)アセチレングリコール系界面活性剤等が挙げられる。
具体的には、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、及びポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリエチレングリコールジラウレート、及びポリエチレングリコールジステアレート等のポリオキシエチレンアルキルエステル;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレンアルキルアミド等が挙げられる。
【0032】
ノニオン系界面活性剤の市販品としては、例えば、日本エマルジョン社製のエマレックス715;川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールシリーズ及びビスコセーフLMPE;花王株式会社製のエマルゲン120(ラウリルアルコールのエチレンオキシド付加物);エアープロダクツ社製のサーフィノールシリーズ;第一工業製薬社製のノイゲンEA−157等が挙げられる。
【0033】
(ノニオン系分散剤)
ノニオン系界面活性剤としては特に制限されず、例えば、フィトステロールのエチレンオキサイド付加物、コレスタノールのエチレンオキサイド付加物、ポリアクリル酸部分アルキルエステル、ポリアルキレンポリアミン、スチレン−アクリル酸共重合物、及びビニルナフタレン−マレイン酸共重合物等の高分子分散剤が使用できる。
ノニオン系分散剤の市販品としては、例えば、日本ルーブリゾール社製のソルスパース27000及び54000;BYK社製のDISPERBYK−190;松尾産業社製のBorchi Gen DFN等が挙げられる。
【0034】
組成物中における成分Aの含有量(複数種含まれる場合にはその合計含有量)としては特に制限されないが、一般に、組成物の全固形分に対して、その下限値は、0.001質量%以上が好ましく、0.10質量%以上がより好ましい。また、その上限値は、50.0質量%以下が好ましく、40.0質量%以下がより好ましく、37.0質量%以下が更に好ましく、20.0質量%以下が特に好ましい。
【0035】
組成物中、成分Aの含有量は、上記組成物中の全無機粒子の合計含有量に対して、その下限値は、15質量%以上であり、40質量%以上が好ましい。その上限値は、例えば200質量%以下であり、粒子同士の結合を抑制する観点から、160質量%以下が好ましい。
【0036】
〔成分B〕
上記組成物は、包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる1種以上の成分Bを含む。成分Bは、主として、消臭作用を示すと考えられる材料である。
以下、包接化合物、ポリフェノール系化合物、アニオン系界面活性剤、及びカチオン系界面活性剤について説明する。
【0037】
<包接化合物>
包接化合物は、内部に空洞を有し、この空洞の形状及び/又は物理的・化学的特性によって、その空洞に収まることのできる有機分子又は有機分子の一部を吸収できる化合物を意図する。包接化合物は、上記作用機序により、消臭作用を発現し得る。
包接化合物としては特に制限されないが、例えば、シクロデキストリンが挙げられ、なかでも、可溶化された水溶性の非錯化シクロデキストリンが好ましい。
シクロデキストリンとしては、6〜12個のグルコース単位を含む非置換型シクロデキストリン又はこれらの誘導体が好ましく、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、又はγ−シクロデキストリンがより好ましい。α−シクロデキストリンは、6個のグルコース単位からなり、β−シクロデキストリンは、7個のグルコース単位からなり、γ−シクロデキストリンは、ドーナツ状の環に配置された8個のグルコース単位からなる。これらのグルコース単位の特異結合及びコンホメーションにより、シクロデキストリンは、特定の体積の空洞を内部に有する、剛性の円錐形分子構造を有する。内部空洞の「内張り」は、水素原子とグリコシド結合の酸素原子によって形成されているので、この表面はかなりの疎水性を有する。この空洞の独自の形と物理的・化学的特性によって、シクロデキストリン分子は、その空洞に収まることのできる有機分子又は有機分子の一部を吸収する(その空洞に収まることのできる有機分子又は有機分子の一部と包接錯体を形成する)ことができる。
また、シクロデキストリンとしては、例えば、米国特許第5,714,137号及び同第5,942,217号に記載のものも使用できる。
包接化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0038】
<ポリフェノール系化合物>
ポリフェノール系化合物とは、分子内に複数のフェノール性水酸基を含む化合物を意図し、その配糖体も含む。
ポリフェノール系化合物としては特に制限されないが、例えば、アピゲニン、アピゲニン配糖体、アカセチン、イソラムネチン、イソラムネチン配糖体、イソクエルシトリン、エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、エスキュレチン、エチルプロトカテキュ酸塩、エラグ酸、カテコール、ガンマ酸、カテキン、ガルデニン、ガロカテキン、カフェ酸、カフェ酸エステル、クロロゲン酸、ケンフェロール、ケンフェロール配糖体、ケルセチン、ケルセチン配糖体、ケルセタゲニン、ゲニセチン、ゲニセチン配糖体、ゴシペチン、ゴシペチン配糖体、ゴシポール、4−ジヒドロキシアントラキノン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、シアニジン、シアニジン配糖体、シネンセチン、ジオスメチン、ジオスメチン配糖体、3,4’−ジフェニルジオール、シナピン酸、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、スピナセチン、タンゲレチン、タキシホリン、タンニン酸、ダフネチン、チロシン、デルフィニジン、デルフィニジン配糖体、テアフラビン、テアフラビンモノガレート、テアフラビンビスガレート、トリセチニジン、ドーパ、ドーパミン、ナリンゲニン、ナリンジン、ノルジヒドログアヤレチック酸、ノルアドレナリン、ヒドロキノン、バニリン、パチュレチン、ハーバセチン、バニリルアルコール、バニトロープ、バニリンプロピレングリコールアセタール、バニリン酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン酸、ビスフェノールA、ピロカテコール、ビテキシン、4,4’−ビフェニルジオール、4−t−ブチルカテコール、2−t−ブチルヒドロキノン、プロトカテキュ酸、フロログルシノール、フェノール樹脂、プロシアニジン、プロデルフィニジン、フロレチン、フロレチン配糖体、フィゼチン、フォリン、フェルバセチン、フラクセチン、フロリジン、ペオニジン、ペオニジン配糖体、ペルオルゴニジン、ペルアグゴニジン配糖体、ペチュニジン、ペチュニジン配糖体、ヘスペレチン、ヘスペレジン、没食子酸、没食子酸エステル(没食子酸ラウリル、没食子酸プロピル、没食子酸ブチル)、マンジフェリン、マルビジン、マルビジン配糖体、ミリセチン、ミリセチン配糖体、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、メチルアトラレート、4−メチルカテコール、5−メチルカテコール、4−メトキシカテコール、5−メトキシカテコール、メチルカテコール−4−カルボン酸、2−メチルレゾルシノール、5−メチルレゾルシノール、モリン、リモシトリン、リモシトリン配糖体、リモシトロール、ルテオリン、ルテオリン配糖体、ルテオリニジン、ルテオリニジン配糖体、ルチン、レゾルシン、レスベラトロール、レゾルシノール、ロイコシアニジン、及びロイコデルフィニジン等が挙げられる。
【0039】
ポリフェノール系化合物は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0040】
<アニオン系界面活性剤>
アニオン系界面活性剤としては特に制限されないが、例えば、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、及びアルキルリン酸塩等が挙げられる。アニオン系界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0041】
<カチオン系界面活性剤>
カチオン系界面活性剤としては特に制限されないが、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、及びジアルキルジメチルアンモニウム塩等の四級カチオン界面活性剤、並びに、ステアラミドプロピルジメチルアミン等の三級カチオン界面活性剤等が挙げられる。カチオン系界面活性剤は、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0042】
成分Bとしては、抗菌作用及び消臭作用のいずれか少なくとも一方の効果がより優れる点で、包接化合物、又はポリフェノール系化合物を含むことが好ましく、シクロデキストリン、又はカテキンを含むことがより好ましい。
また、成分Bとしては、粒子の分散性がより優れる点、並びに抗菌作用及び消臭作用のいずれか少なくとも一方の効果がより優れる点で、アニオン系界面活性剤と、包接化合物又はポリフェノール系化合物とを含むことが好ましく、アニオン系界面活性剤と、シクロデキストリン又はカテキンとを含むことがより好ましい。
【0043】
組成物中における成分Bの含有量(複数種含まれる場合にはその合計含有量)としては特に制限されないが、一般に、組成物の全固形分に対して、その下限値は、0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましい。
成分Bがポリフェノール系化合物を含む場合、組成物中におけるポリフェノール系化合物の含有量の上限値は、組成物の全固形分に対して2.0質量%以下が好ましい。
また、成分Bが包接化合物を含む場合、組成物中における包接化合物の含有量の上限値は、組成物の全固形分に対して1.0質量%以下が好ましい。
アニオン系界面活性剤又はカチオン系界面活性剤を含む場合、アニオン系界面活性剤及びカチオン系界面活性剤の含有量(複数種含まれる場合にはその合計含有量)の上限値は、組成物の全固形分に対して5.0質量%以下が好ましく、3.0質量%以下がより好ましく、1.0質量%以下が更に好ましい。
【0044】
<溶媒>
上記組成物は、溶媒を含む。
上記組成物中における溶媒の含有量としては特に制限されないが、組成物がより優れた塗布性を有する点で、組成物の固形分が、0.001〜80質量%に調整されるのが好ましく、0.01〜10質量%に調整されるのがより好ましく、0.1〜5.0質量%に調整されるのが更に好ましい。
溶媒は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の溶媒を併用する場合、合計含有量が上記範囲内であることが好ましい。
【0045】
溶媒としては特に制限されず、水及び/又は有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、イソペンタノール、フェニルエチルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、及びミリスチルアルコール等のアルコール系溶媒;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノブチルエーテル、及びジプロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、及びエチルベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、及びエチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピルエーテル、及びジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸n−アミル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸エチル、及びプロピオン酸ブチル等のエステル系溶媒;10%安息香酸デナトニウムアルコール溶液、ゲラニオール、八アセチル化ショ糖、ブルシン、リナロール、リナリールアセテート、及び酢酸等の親水性溶媒;が挙げられる。
【0046】
組成物が抗菌性に優れる点で、溶媒として、水を含むことが好ましい。溶媒中に水が含まれる場合、溶媒中における水の含有量としては特に制限されないが、溶媒の全質量に対して、0.001〜70質量%が好ましく、0.01〜60質量%がより好ましく、5〜50質量%が更に好ましい。
また、一方で、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子中の金属原子の溶媒への過度な溶出を抑制しやすい点で、溶媒として、アルコールを含むことが好ましく、エタノール又はイソプロピルアルコールを含むことが好ましい。
上記組成物中、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子の沈降を抑制する観点から、アルコールの含有量は、組成物全質量に対して、10質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましい。上限は特に限定されないが、例えば、99質量%以下が好ましい。
また、溶媒中におけるアルコールの含有量としては特に制限されないが、溶媒の全質量に対して、0.001〜100質量%が好ましく、0.01〜90質量%がより好ましく、5〜90質量%が更に好ましく、5〜80質量%が特に好ましい。
【0047】
〔その他の成分〕
上記組成物は本発明の効果を奏する範囲内において、その他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、バインダー前駆体、バインダー、紫外線吸収剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、重合開始剤、触媒、光触媒性材料、充填剤、老化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、レベリング剤、艶消し剤、光安定剤、染料、顔料、香料、及び分散安定剤等の公知の添加剤が挙げられる。
上記組成物は、なかでも、バインダー前駆体及びバインダーからなる群から選択される成分C、並びに溶媒を含むことが好ましい。
【0048】
<成分C>
上記組成物は、バインダー前駆体及びバインダーからなる群から選択される成分Cを含むことが好ましい。なお、バインダー前駆体とは、縮合及び重合等の硬化反応によりバインダーを形成可能な材料を意味する。また、バインダーは、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子を支持可能な膜を形成できる材料を意味する。
上記組成物が成分Cを含む場合、上記組成物により形成される膜において、銀担持無機粒子及び銅担持無機粒子は、バインダーに固定化されて抗菌作用及び/又は消臭作用を示す。
【0049】
上記組成物中における成分Cの含有量としては特に制限されないが、組成物の全固形分に対して、その下限値は1.0質量%以上が好ましく、20.0質量%以上がより好ましく、30.0質量%以上が更に好ましい。また、その上限値は、99.8質量%以下が好ましく、90.0質量%以下がより好ましく、80.0質量%以下が更に好ましい。
なお、成分Cは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。2種以上の親水性成分を併用する場合、合計含有量が上記範囲内であることが好ましい。
【0050】
成分Cは、なかでも、親水性成分であることが好ましい。言い換えると、上記バインダー前駆体は、親水性バインダー前駆体であることが好ましく、上記バインダーは、親水性バインダーであることが好ましい。
(【0051】以降は省略されています)

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