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公開番号2019178387
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191017
出願番号2018068449
出願日20180330
発明の名称溶離方法
出願人パンパシフィック・カッパー株式会社
代理人個人
主分類C22B 30/02 20060101AFI20190920BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】 Sb及びBiの少なくともいずれか一方が吸着したキレート樹脂から、当該Sb及びBiの少なくともいずれか一方を効率よく溶離させる溶離方法を提供する。
【解決手段】 溶離方法は、Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂に30℃以上の酸を接触させることで、当該吸着したSb及びBiの少なくともいずれか一方を溶離させることを特徴とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂に30℃以上の酸を接触させることで、当該吸着したSb及びBiの少なくともいずれか一方を溶離させることを特徴とする溶離方法。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記酸の温度が30℃未満の場合、前記酸を加温することで前記酸の温度を30℃以上に調整することを特徴とする請求項1記載の溶離方法。
【請求項3】
前記酸の温度を30℃以上40℃未満に調整することを特徴とする請求項1又は2記載の溶離方法。
【請求項4】
前記酸は、塩酸であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の溶離方法。
【請求項5】
前記塩酸の濃度が3N〜9Nであることを特徴とする請求項4記載の溶離方法。
【請求項6】
前記Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂は、銅電解液からSb及びBiを除去するために用いられたキレート樹脂であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶離方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶離方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
銅製錬等において、銅電解液中のSbおよびBiなどといった有害不純物を除去する方法として、キレート樹脂に吸着させ除去する方法がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11−323587号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、キレート樹脂によるSb及びBiの除去量は外気温に依存し、冬場は夏場の約60%程度に低減する。除去量の減少の要因として、Sb及びBiのキレート樹脂への吸着量の低下、及び、キレート樹脂からの溶離量の低下が考えられる。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑み、Sb及びBiの少なくともいずれか一方が吸着したキレート樹脂から、吸着したSb及びBiの少なくともいずれか一方を効率よく溶離させる溶離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る溶離方法は、Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂に30℃以上の酸を接触させることで、当該吸着したSb及びBiの少なくともいずれか一方を溶離させる、ことを特徴とする。
【0007】
この場合において、前記酸の温度が30℃未満の場合、前記酸を加温することで前記酸の温度を30℃以上に調整してもよい。また、前記酸の温度を30℃以上40℃未満に調整してもよい。また、前記酸は、塩酸でもよい。この場合、前記塩酸の濃度が3N〜9Nであってもよい。
【0008】
また、前記Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂は、銅電解液からSb及びBiを除去するために用いられたキレート樹脂であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に係る溶離方法によれば、Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したキレート樹脂から、吸着したSb及びBiの少なくともいずれか一方を効率よく溶離させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
Sb及びBiを含む溶液の処理工程を表す工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、Sb及びBiを含む溶液の処理工程を表す工程図である。図1で例示するように、出発原料はSb及びBiを含む溶液(例えば、銅電解液)である。
【0012】
(吸着)
吸着では、キレート樹脂にSb及びBiを含む溶液を接触させ、Sb(アンチモン)及びBi(ビスマス)をキレート樹脂に吸着させる。キレート樹脂としては、アミノリン酸キレート樹脂が用いられる。これにより、溶液中のSbおよびBiを除去することができる。なお、外気温が所定の温度以下である場合には、キレート樹脂を加温することにより、溶液温度の低下によるキレート樹脂のSb及びBiの吸着能力の低下を抑制することができる。
【0013】
(溶離)
溶離では、Sb及びBiを吸着したキレート樹脂に溶離液(酸)を接触させ、Sb及びBiをキレート樹脂から溶離させ溶離液に流出させる。酸の温度が低いと、キレート樹脂からSb及びBiを十分に溶離させることが困難である。そこで、酸の温度を30℃以上とすることで、キレート樹脂からのSb及びBiの溶離を促進する。酸として、例えば、3N〜9Nの濃度を有し、30℃以上の温度の塩酸を使用することができる。なお、酸の温度が30℃未満の場合には、酸を30℃以上とするために、例えば、ヒータや熱交換器により酸を加温する。なお、酸の温度を40℃以上としても、キレート樹脂からの溶離効率はほとんど向上しないため、酸の温度は30℃以上40℃未満とすることが望ましい。これにより、酸の加温に使用する電力等を削減することができる。
【0014】
本実施形態の溶離方法によれば、Sb及びBiを吸着したアミノリン酸キレート樹脂に対し、温度を30℃以上とした酸を用いてSb及びBiを溶離させることで、Sb及びBiの溶離効率を向上させることができる。それにより、キレート樹脂によるSb及びBiの除去能力が向上する。なお、酸の温度が30℃未満の場合、酸を加温することにより酸の温度を30℃以上に調整することが好ましい。また、酸の温度は、30℃以上40℃未満に調整することが好ましい。また、酸は、塩酸であることが好ましい。この場合、塩酸の濃度が3N〜9Nであることが好ましい。また、Sb及びBiの少なくともいずれか一方を吸着したアミノリン酸キレート樹脂は、銅電解液からSb及びBiを除去するために用いられたキレート樹脂であることが好ましい。
【実施例】
【0015】
以下、本発明の実施例を示すが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0016】
2つの300mLコニカルビーカーに、Sb及びBiを吸着させたキレート樹脂(IRC747UPS)を20mLずつ入れ、溶離液として6N塩酸を160mL加えて、その温度を30℃と5℃とにそれぞれ保持しながら、フロート式撹拌子で4時間撹拌し、Sb及びBiを溶離させた。その後、上澄み液を一定量採取してICP(Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectroscopy)発光分光分析法により、それぞれの濃度を確認した。表1に、溶離液の温度に対するSb及びBiの濃度を示す。
【0017】
【0018】
表1に示すように、溶離液の液温が低いほど、Sb及びBiの溶離効率が低下した。溶離液の液温が5℃の場合の溶離量は、Sbにおいては30℃の場合の約93%(112/121×100%)、Biにおいては約85%(176/206×100%)となった。したがって、溶離液の液温を30℃以上とすることで、Sb及びBiを効率よく溶離できることが明らかとなった。
【0019】
次に、キレート樹脂塔に液温約30℃の塩酸を通液した場合と、液温約40℃の塩酸を通液した場合とで、Sb及びBiの除去量を比較した。液温が約30℃の場合のSbの除去量は56.9kg/バッチであり、Biの除去量は15.9kg/バッチであった。一方、液温が約40℃の場合のSbの除去量は、54.4kg/バッチであり、Biの除去量は16.4kg/バッチであった。したがって、液温を40℃としても、Sb及びBiの除去量は液温が30℃の場合とほとんど変わらないことが明らかとなった。
【0020】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。

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