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公開番号2019173503
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191010
出願番号2018065756
出願日20180329
発明の名称水栓
出願人パナソニックIPマネジメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E03C 1/044 20060101AFI20190913BHJP(上水;下水)
要約【課題】通水部を容易に加工して作ることができる水栓を提供すること。
【解決手段】水栓は、水を供給する給水管と、湯を供給する給湯管と、湯水の混合割合を調節するカートリッジと、給水管および給湯管をカートリッジに接続する流路を内部に形成した金属製の部材であって、一方側の面がカートリッジに接続する接続面であり、他方側の面が給水管および給湯管を挿入するための各挿入穴を形成した通水部と、を備え、通水部は、一方側から他方側に向かう方向に交差する断面において外周部の一部を切り欠いて、挿入穴に連通するスリットを形成し、各挿入穴に挿入された給水管および給湯管を押さえるようにスリットに配置される押さえ部材をさらに備え、当該断面でスリットを形成するように内側に凹んだ通水部の側壁は、挿入穴を除く箇所で一直線状に形成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲約 1,200 文字を表示【請求項1】
水を供給する給水管と、
湯を供給する給湯管と、
湯水の混合割合を調節するカートリッジと、
前記給水管および前記給湯管を前記カートリッジに接続する流路を内部に形成した金属製の部材であって、一方側の面が前記カートリッジに接続する接続面であり、他方側の面が前記給水管および前記給湯管を挿入するための各挿入穴を形成した通水部と、を備え、
前記通水部は、前記一方側から前記他方側に向かう方向に交差する断面において外周部の一部を切り欠いて、前記挿入穴に連通するスリットを形成し、
前記各挿入穴に挿入された前記給水管および前記給湯管を押さえるように前記スリットに配置される押さえ部材をさらに備え、
前記断面で前記スリットを形成するように内側に凹んだ前記通水部の側壁は、前記挿入穴を除く箇所で一直線状に形成される、水栓。
【請求項2】
前記スリットは、前記挿入穴のうちの第1の挿入穴に連通する第1のスリットと、前記挿入穴のうちの第2の挿入穴に連通する第2のスリットとを有し、
前記通水部は、前記第1のスリットと前記第2のスリットによって挟まれる支柱部を有し、
前記押さえ部材は、前記第1のスリットに配置される第1の押さえ部材と、前記第2のスリットに配置される第2の押さえ部材とを備える、請求項1に記載の水栓。
【請求項3】
前記カートリッジにより混合された混合水を通水する混合水管をさらに備え、
前記第1の挿入穴は2つ、前記第2の挿入穴は1つ設けられ、
前記給水管および前記給湯管は前記第1の挿入穴のそれぞれに挿入され、前記混合水管は前記第2の挿入穴に挿入される、請求項2に記載の水栓。
【請求項4】
前記断面における前記第1のスリットの深さは前記第2のスリットの深さよりも深い、請求項3に記載の水栓。
【請求項5】
前記通水部および前記押さえ部材を外側から覆う筒状のカバー部材をさらに備える、請求項1から4のいずれか1つに記載の水栓。
【請求項6】
湯水の混合割合を調節するカートリッジに給水管および給湯管を接続するための金属製の通水部を加工する通水部加工ステップを含む、水栓の製造方法であって、
前記通水部加工ステップは、
前記通水部において、前記カートリッジに接続する接続面である一方側の面に対向する他方側の面に、前記給水管および前記給湯管を挿入するための各挿入穴を形成する第1ステップと、
前記第1ステップの後、前記一方側の面から前記他方側の面に向かう方向に交差する断面において、前記通水部の外周部を切り欠いて前記挿入穴に連通するスリットを形成する第2ステップを含み、
前記第2ステップは、前記断面における前記通水部の前記外周部に対して切削ツールを一直線状に移動させることで前記通水部を切削し、前記スリットを形成する切削ステップを含む、水栓の製造方法。

発明の詳細な説明約 10,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、台所、洗面所などで使用される水栓が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示される水栓は、湯と水の混合比率を変えて所望の温度の混合水を作るカートリッジと、水を供給する給水ホースと、湯を供給する給湯ホースと、給水ホースおよび給湯ホースをカートリッジに接続する通水部とを備える。給水ホースおよび給湯ホースは、通水部の一方側の面に差し込まれる。通水部に差し込まれた給水ホースおよび給湯ホースの抜け止めを行うために、これらのホースを押さえる抜け止め部材が設けられる。通水部の側面には、抜け止め部材を通水部内に挿入するための挿入用開口が形成される。
【0003】
特許文献1では、通水部は金属から形成される。金属は樹脂に比べて強度が高く、破損等が生じにくくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017−25596号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、金属は樹脂に比べて加工が難しい。通水部を金属製とした場合、抜け止め部材を挿入するための挿入用開口の形状等が複雑な場合には、通水部の加工が難しくなる。このように通水部を金属製とした場合に、通水部を容易に加工できるようにすることに関して未だ改善の余地があるといえる。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、金属製の通水部を容易に加工して作ることができる水栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の水栓は、水を供給する給水管と、湯を供給する給湯管と、湯水の混合割合を調節するカートリッジと、前記給水管および前記給湯管を前記カートリッジに接続する流路を内部に形成した金属製の部材であって、一方側の面が前記カートリッジに接続する接続面であり、他方側の面が前記給水管および前記給湯管を挿入するための各挿入穴を形成した通水部と、を備え、前記通水部は、前記一方側から前記他方側に向かう方向に交差する断面において外周部の一部を切り欠いて、前記挿入穴に連通するスリットを形成し、前記各挿入穴に挿入された前記給水管および前記給湯管を押さえるように前記スリットに配置される押さえ部材をさらに備え、前記断面で前記スリットを形成するように内側に凹んだ前記通水部の側壁は、前記挿入穴を除く箇所で一直線状に形成される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の水栓によれば、金属製の通水部を容易に加工して作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態における水栓の概略斜視図
実施形態における水栓の概略斜視図
実施形態における通水部および周辺部材の分解斜視図
実施形態における給水管、給湯管および混合水管が押さえ部材により押さえられた状態を示す斜視図
実施形態における通水部の斜視図
実施形態における通水部の横断面図(押さえ部材、給水管等がない状態)
実施形態における通水部の横断面図(押さえ部材、給水管等がある状態)
実施形態における通水部の縦断面図(押さえ部材、給水管等がない状態)
実施形態における通水部の縦断面図(押さえ部材、給水管等がある状態)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
【0011】
(実施形態)
図1、図2は、実施形態における水栓2の概略斜視図である。
【0012】
図1、図2に示す水栓2は、台所、洗面所などで使用されるシングルレバー式の水栓装置である。図1に示すように、水栓2は、スパウト4と、本体カバー6と、レバー8とを備える。図2では、本体カバー6とレバー8の図示を省略している。
【0013】
スパウト4は、先端側に湯水を吐水する吐水口10を形成した部材である。スパウト4の先端にはプッシュボタン12が取り付けられている。プッシュボタン12の操作によって、吐水口10からの吐水形態をストレート吐水とシャワー吐水の間で切り替えることができる。スパウト4は矢印Pで示すように、本体カバー6から引き出し可能に構成される。
【0014】
本体カバー6は、スパウト4を引き出し可能に保持する部材である。本体カバー6は、設置台(図示せず)に立設される。本体カバー6の内側には、給水管14、給湯管16および混合水管18が収納されている。
【0015】
レバー8は、吐水口10から吐水される吐水量および吐水温度をユーザが操作するための部材である。レバー8は本体カバー6の上端に取り付けられている。
【0016】
本体カバー6およびレバー8の内側には、図2に示すように、カートリッジ20と、通水部22と、カバー部材24とが設けられている。
【0017】
カートリッジ20は、湯と水の混合割合を調節して所望の温度および流量の混合水を作る部材である(「湯水混合カートリッジ」とも称する。)。カートリッジ20は内部に流路を形成し、通水部22に接続して取り付けられる。レバー8の操作によって、カートリッジ20の内部流路の形状が変更される。
【0018】
通水部22は、給水管14、給湯管16および混合水管18をカートリッジ20に接続する部材である。通水部22はカバー部材24により保持されている。通水部22の詳細な構成については後述する。
【0019】
カバー部材24は、通水部22を保持するとともに、給水管14、給湯管16および混合水管18を被覆する部材である。図2に示すように、通水部22に接続された給水管14、給湯管16および混合水管18は、カバー部材24の底部から下方に延びる。下方に弛んだ混合水管18は上方に延びて、カバー部材24の中に戻る。カバー部材24の側方の開口26を介して、混合水管18はスパウト4に接続される。本実施形態のカバー部材24は樹脂から形成される。
【0020】
次に、通水部22の構成について、図3−図9を用いて説明する。図3は、通水部22および周辺部材の分解斜視図であり、図4は、給水管14、給湯管16および混合水管18が押さえ部材28によって押さえられた状態を示す斜視図である。図5は、通水部22の斜視図であり、図6、図7は、通水部22の横断面図であり、図8、図9は、通水部22の縦断面図である。
【0021】
図3、図4に示すように、給水管14、給湯管16および混合水管18を通水部22の内側で押さえるための押さえ部材28が設けられている。本実施形態では、押さえ部材28は、第1の押さえ部材28Aと第2の押さえ部材28Bとを備える。第1の押さえ部材28Aは1次側である給水管14および給湯管16を押さえ、第2の押さえ部材28Bは2次側である混合水管18を押さえる。本実施形態では、押さえ部材28は金属で形成される。
【0022】
図3に示すように、通水部22の一方側の面(上面)は、カートリッジ20に接続される接続面22Aである。接続面22Aから通水部22の内部に向かって複数の流路32が形成されている。本実施形態の流路32は、給水管14、給湯管16および混合水管18のそれぞれに対応して3つ設けられている。接続面22Aにはさらに、カートリッジ20を取り付けるための凹部33が設けられている。凹部33にはカートリッジ20の突起(図示せず)が嵌め込まれる。これにより、カートリッジ20が通水部22に取り付けられる。
【0023】
図5に示すように、通水部22の他方側の面(下面)は、給水管14、給湯管16および混合水管18を接続する接続面22Bである。接続面22Bから通水部22の内部に向かって複数の挿入穴34が形成されている。本実施形態の挿入穴34は、給水管14、給湯管16および混合水管18に対応して3つ設けられている。挿入穴34のそれぞれは、前述した流路32(図3)に連通している。本実施形態では、挿入穴34として、第1の挿入穴34Aが2つ、第2の挿入穴34Bが1つ設けられている。第1の挿入穴34Aには給水管14および給湯管16が挿入され、第2の挿入穴34Bには混合水管18が挿入される。
【0024】
図3、図5に示すように、通水部22の外周部22Cにはスリット30が形成されている。スリット30は、押さえ部材28を通水部22の内部に配置するための隙間である。本実施形態では、第1の押さえ部材28Aと第2の押さえ部材28Bのそれぞれに対応して、第1のスリット30Aと第2のスリット30Bが設けられている。
【0025】
本実施形態では、通水部22の軸方向Bにおける第1のスリット30Aと第2のスリット30Bの位置が同じである。すなわち、第1のスリット30Aと第2のスリット30Bは同じ断面X(図6、図7)に設けられる。
【0026】
図6および図8は、押さえ部材28が配置される前の通水部22を示し、図7および図9は、押さえ部材28が配置された後の通水部22を示す。なお、図8、図9は、2つのスリット30のうち、第1のスリット30Aを横断する位置の縦断面図を示す。
【0027】
図6に示すように、第1のスリット30Aは、断面Xの一方側に設けられており、2つの第1の挿入穴34Aに連通している。一方で、第2のスリット30Bは、断面Xの他方側に設けられており、第2の挿入穴34Bに連通している。
【0028】
第1のスリット30Aと第2のスリット30Bの間には通水部22の支柱部36が設けられる。支柱部36は、第1のスリット30Aと第2のスリット30Bによって挟まれる柱状部分である。
【0029】
図6に示すように、支柱部36は、通水部22の内部で互いに対向する側壁38、40を有する。側壁38、40は、断面Xにおいて通水部22が内側に凹んだ壁部である。側壁38、40は、第1の挿入穴34Aおよび第2の挿入穴34Bを除く部分において、一直線状に延びるように形成される。第1の挿入穴34Aを除く箇所で側壁38が延びるA1方向と、側第2の挿入穴34Bを除く箇所で側壁40が延びるA2方向が、互いに平行な直線方向である。
【0030】
このような形状の支柱部36を作成するには、まず、穴開けツールにより通水部22の接続面22Bに挿入穴34A、34Bを形成し、その後、切削ツールにより通水部22の外周部22Cにスリット30を形成することで作成することができる。このような方法によれば、樹脂に比べて加工が難しい金属から通水部22を作る場合でも、切削ツールの単純な動作によってスリット30を容易に形成することができ、通水部22の加工を容易に行うことができる。
【0031】
図3、図4に戻ると、給水管14、給湯管16および混合水管18のそれぞれは、先端部14A、16A、18Aを有する。先端部14A、16A、18Aは、給水管14、給湯管16および混合水管18の他の部分に比べてわずかに拡径している。図4に示すように、先端部14A、16A、18Aのそれぞれの外周部にはパッキン14B、16B、18Bが取り付けられている。さらに、先端部14A、16A、18Aのそれぞれの外周部には、押さえ部材28に対応する位置に凹部14C、16C、18Cが形成されている(図3)。凹部14Cおよび凹部16Cには第1の押さえ部材28Aが嵌合し、凹部18Cには第2の押さえ部材28Bが嵌合する。
【0032】
図7、図9に示すように、第1の挿入穴34Aには給水管14および給湯管16が挿入されている。一方で、第2の挿入穴34Bには混合水管18が挿入されている。第1の挿入穴34Aおよび第2の挿入穴34Bにおいて、給水管14、給湯管16および混合水管18は、通水部22の側壁38、40に対して隙間を空けた状態で配置される。このように給水管14、給湯管16および混合水管18は、第1の押さえ部材28Aおよび第2の押さえ部材28Bによって非固定状態で保持されている。
【0033】
図9に示すように、パッキン14B、16Bによって、第1のスリット30Aとは異なる位置の断面において、給水管14および給湯管16と通水部22の内壁との間がシールされる。
【0034】
第1のスリット30Aには第1の押さえ部材28Aが配置され、第1の押さえ部材28Aは、給水管14および給湯管16の凹部14C、16Cに嵌め込まれる。第1の押さえ部材28Aによって、給水管14および給湯管16が通水部22の内部で押さえ込まれ、位置決めされる。
【0035】
同様に、第2のスリット30Bには第2の押さえ部材28Bが配置され、第2の押さえ部材28Bは、混合水管18の凹部18Cに嵌め込まれる。第2の押さえ部材28Bによって、混合水管18が通水部22の内部で押さえ込まれ、位置決めされる。
【0036】
図6に示すように、断面Xにおける第1のスリット30Aの深さD1は、第2のスリット30Bの深さD2よりも深く設定されている。第1のスリット30Aの深さD1は、断面Xにおいて側壁38に直交する方向の第1のスリット30Aの長さであり、第2のスリット30Bの深さD2は、断面Xにおいて側壁40に直交する方向の第2のスリット30Bの長さである。
【0037】
図7に示すように、第1のスリット30Aの深さD1および第2のスリット30Bの深さD2と、第1の押さえ部材28Aの長さおよび第2の押さえ部材28Bの長さはそれぞれ略同じである。このため、断面Xにおいて側壁38に直交する方向の第1の押さえ部材28Aの長さは、側壁40に直交する方向の第2の押さえ部材28Bの長さよりも長い。
【0038】
一方で、断面Xにおいて側壁38に平行な方向の第1の押さえ部材28Aの長さD3は、側壁40に平行な方向の第2の押さえ部材28Bの長さD4と略同じである。
【0039】
図3に戻ると、水栓2には、ネジ42と、ワッシャー44とが設けられている。ネジ42は、カバー部材24の貫通穴46を介して、通水部22の外周部22Cに設けられた挿入穴48に挿通される。ワッシャー44は、ネジ42とカバー部材24の間に配置される。ネジ42を取り付けることにより、通水部22をカバー部材24に取り付けて固定することができる。
【0040】
また、押さえ部材28を通水部22のスリット30に配置した状態で通水部22および押さえ部材28を外側からカバー部材24で覆っている。これにより、押さえ部材28の脱落を防止することができる。さらに、給水管14、給湯管16および混合水管18は押さえ部材28によって押さえられているため、これらの管を通水部22の接続面22Bに対して下方から固定するための留め具等も必要なくなる。
【0041】
通水部22の挿入穴48は、通水部22の外周部22Cにおいて面取りされた面取り部50に形成されている。面取り部50の形状に応じて、第1のスリット30Aの外周部は直線状の直線部52を含む。第1のスリット30Aに配置される第1の押さえ部材28Aの外周部も同様に直線状の直線部54を含む。これに対して、第2のスリット30Bは外周部の外側部分全体が円弧状に形成されており、同様に、第2の押さえ部材28Bも外周部の外側部分全体が円弧状に形成される。
【0042】
図3に示すように、第1の押さえ部材28Aの切欠き56が向くC1方向は、第2の押さえ部材28Bの切欠き58が向くC2方向と逆方向である。またC1方向およびC2方向は、スリット30が延びる方向、すなわち通水部22の側壁48、50が延びるA1方向A2方向と交差している(本実施形態では直交している)。
【0043】
次に、上述した構成を有する水栓2における金属製の通水部22を加工する方法について説明する。通水部22は、挿入穴34を形成する第1ステップと、スリット30を形成する第2ステップにより作ることができる。第1ステップは、通水部22の下面である接続面22Bに、穴開けツールを用いて挿入穴34を形成するステップである。穴開けツールとしては例えば総型バイトを用いてもよい。第1ステップの後に、第2ステップを行う。第2ステップは、切削ツールを用いて断面Xにおいて通水部22の外周部22Cを切削して、挿入穴34に連通するスリット30を形成する。切削ツールとしては例えばフライスカッターを用いてもよい。
【0044】
本実施形態では、第2ステップでは、断面Xにおける通水部22の外周部22Cに対してフライスカッターを一直線状に移動させることで通水部22を切削して、スリット30を形成する(切削ステップ)。具体的には、通水部22を固定した状態で、フライスカッターを断面XにてA1方向に移動させることで通水部22の外周部22Cを切削して第1のスリット30Aを形成する。さらに、フライスカッターを断面XにてA2方向に移動させることで通水部22の外周部22Cを切削して第2のスリット30Bを形成する。第1のスリット30Aと第2のスリット30Bの間には通水部22の支柱部36が形成される。
【0045】
このような方法によれば、通水部22が金属製である場合にもフライスカッターなどの切削ツールを単純に動作させてスリット30を容易に形成することができる。このようにして通水部22の加工を容易に行うことができる。
【0046】
上述したように、本実施形態の水栓2は、水を供給する給水管14と、湯を供給する給湯管16と、湯水の混合割合を調節するカートリッジ20と、通水部22とを備える。通水部22は、給水管14および給湯管16をカートリッジ20に接続する流路32を内部に形成した金属製の部材である。通水部22は、一方側の面である上面がカートリッジ20に接続する接続面22Aであり、他方側の面である下面が給水管14および給湯管16を挿入するための各挿入穴34を形成した接続面22Bである。通水部22はさらに、軸方向Bに交差する断面Xにおいて外周部22Cの一部を切り欠いて、挿入穴34に連通するスリット30を形成している。水栓2はさらに、各挿入穴34に挿入された給水管14および給湯管16を押さえるようにスリット30に配置される押さえ部材28を備える。断面Xでスリット30を形成するように内側に凹んだ通水部22の側壁38、40は、挿入穴34を除く箇所で一直線状に形成される。
【0047】
このような構成によれば、通水部22が金属製であることにより樹脂性に比べて強度を向上させることができ、破損等を抑制することができる。金属は樹脂よりも加工が難しいが、通水部22の接続面22Bに各挿入穴34を形成した後に、フライスカッター等の切削ツールを一方向に移動させて通水部22の外周部22Cを切削すれば、スリット30を形成することができる。このようにして、通水部22が金属製である場合でも通水部22を容易に加工して作ることができる。
【0048】
さらに本実施形態の水栓2によれば、スリット30は、第1のスリット30Aと、第2のスリット30Bとを有する。第1のスリット30Aは、挿入穴34のうちの第1の挿入穴34Aに連通し、第2のスリット30Bは、挿入穴34のうちの第2の挿入穴34Bに連通する。通水部22は、第1のスリット30Aと第2のスリット30Bによって挟まれる支柱部36を有する。押さえ部材28は、第1のスリット30Aに配置される第1の押さえ部材28Aと、第2のスリット30Bに配置される第2の押さえ部材28Bとを備える。
【0049】
このように、スリット30と押さえ部材28を2つずつ設けることで、押さえ部材28にかかる負荷を分散させることができる。
【0050】
さらに本実施形態の水栓2は、カートリッジ20により混合された混合水を通水する混合水管18をさらに備える。また、第1の挿入穴34Aは2つ、第2の挿入穴34Bは1つ設けられている。さらに、給水管14および給湯管16は第1の挿入穴34Aにそれぞれ挿入され、混合水管18は第2の挿入穴34Bに挿入される。
【0051】
このように、1次側である給水管14および給湯管16と、2次側である混合水管18とを別々の挿入穴34A、34Bに配置することで、押さえ部材28にかかる負荷をバランス良く分散させることができる。
【0052】
さらに本実施形態の水栓2によれば、断面Xにおける第1のスリット30Aの深さD1は第2のスリット30Bの深さD2よりも深い。1次側である給水管14および給湯管16に対してより大きな水圧がかかるのに対して、給水管14と給湯管16を押さえるための第1のスリット30Aを深く形成することで、第1の押さえ部材28Aを大きく形成して、大きな水圧にも耐えやすくなる。
【0053】
さらに本実施形態の水栓2は、通水部22および押さえ部材28を外側から覆う筒状のカバー部材24をさらに備える。これにより、押さえ部材28の脱落を防止することができる。
【0054】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、実施形態では、通水部22の接続面22Bに給水管14、給湯管16および混合水管18の3本を接続する場合について説明したが、このような場合に限らない。例えば、水栓2の仕様に応じて、通水部22の接続面22Bには給水管14、給湯管16のみを接続し、混合水管18は通水部22の底面ではなく側面等の異なる箇所に接続してもよい。同様に、スリット30は第1のスリット30Aと第2のスリット30Bとを有する場合に限らず、第1のスリット30Aのみを有する場合であってもよい。
【0055】
また本実施形態では、カバー部材24を設ける場合について説明したが、このような場合に限らず、カバー部材24の代わりに別の手段を用いて押さえ部材28を位置決めしてもよい。例えば、押さえ部材28をスリット30に圧入してもよく、あるいは、押さえ部材28を接着剤によりスリット30内に固定するようにしてもよい。
【0056】
なお、上記様々な実施形態および変形例のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0057】
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。また、実施形態における要素の組み合わせや順序の変化は、本発明の範囲および思想を逸脱することなく実現し得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、水栓に有用である。
【符号の説明】
【0059】
2 水栓
4 スパウト
6 本体カバー
8 レバー
10 吐水口
12 プッシュボタン
14 給水管
16 給湯管
18 混合水管
20 カートリッジ
22 通水部
22A 接続面(上面)
22B 接続面(下面)
24 カバー部材
26 開口
28 押さえ部材
28A 第1の押さえ部材
28B 第2の押さえ部材
30 スリット
30A 第1のスリット
30B 第2のスリット
32 流路
33 凹部
34 挿入穴
34A 第1の挿入穴
34B 第2の挿入穴
36 支柱部
38 側壁
40 側壁
42 ネジ
44 ワッシャー
46 貫通穴
48 挿入穴
50 面取り部
52 直線部
54 直線部

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