TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2019166957
公報種別公開特許公報(A)
公開日20191003
出願番号2018055976
出願日20180323
発明の名称装置筐体構造及びこれを用いた処理装置
出願人富士ゼロックス株式会社
代理人個人,個人全 4 件を表示,個人,個人
主分類B60B 33/00 20060101AFI20190906BHJP(車両一般)
要約【課題】複数の支持手段を備えた装置筐体において、装置筐体の外部に緩衝材を配置することなく、支持手段から装置筐体に伝わる衝撃力を低減することにある。
【解決手段】筐体枠手段2にて枠組みされる装置筐体1と、装置筐体1の底部に位置する筐体枠手段2に複数設けられ、装置筐体1を複数箇所で支持する支持手段3と、を備え、装置筐体1の底部に位置する筐体枠手段2のうち支持手段3の支持位置に対応した箇所に開口するように設けられる凹部4と、凹部4内に設けられる粘弾性を有する緩衝手段5と、を備え、更に好ましくは、凹部4内の緩衝手段5を覆うように設けられ、筐体枠手段2の弾性率よりも小さい弾性率で弾性変形する弾性変形手段6を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲約 870 文字を表示【請求項1】
筐体枠手段にて枠組みされる装置筐体と、
前記装置筐体の底部に位置する前記筐体枠手段に複数設けられ、前記装置筐体を複数箇所で支持する支持手段と、を備え、
前記装置筐体の底部に位置する前記筐体枠手段のうち前記支持手段の支持位置に対応した箇所に開口するように設けられる凹部と、
前記凹部内に設けられる粘弾性を有する緩衝手段と、を備えることを特徴とする装置筐体構造。
【請求項2】
請求項1に記載の装置筐体構造において、
前記凹部内の前記緩衝手段を覆うように設けられ、前記筐体枠手段の弾性率よりも小さい弾性率で弾性変形する弾性変形手段を備えることを特徴とする装置筐体構造。
【請求項3】
請求項2に記載の装置筐体構造において、
前記弾性変形手段は凹部の周縁に固定されることを特徴とする装置筐体構造。
【請求項4】
請求項2に記載の装置筐体構造において、
前記弾性変形手段は前記支持手段の取付部を兼用することを特徴とする装置筐体構造。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の装置筐体構造において、
前記凹部は開口周縁部から開口中央部に向かって次第に深さが増加する形状を有することを特徴とする装置筐体構造。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の装置筐体構造において、
前記凹部は断面円形状の深さ方向に向かって内径が次第に窄まる円錐台状の空間を有することを特徴とする装置筐体構造。
【請求項7】
請求項2乃至4のいずれかに記載の装置筐体構造において、
前記凹部の開口中央部の深さは前記弾性変形手段が弾性変形可能な範囲内に設定されていることを特徴とする装置筐体構造。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の装置筐体構造と、
前記装置筐体に組み込まれて予め決められた処理を行う処理部と、を備えたことを特徴とする処理装置。

発明の詳細な説明約 10,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、装置筐体構造及びこれを用いた処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における画像形成装置などの処理装置の装置筐体構造としては、例えば特許文献1,2に示すように複数の支持手段を備えた態様が既に知られている。
特許文献1には、緩衝キャスターの車輪支持部には、車軸受部と、幅が狭い撓み部と、衝撃吸収剤を取り付ける空間部とを設け、車輪に上向きの荷重が掛かると撓み部が撓んで衝撃を吸収し、更に、衝撃吸収剤で、車軸受部の荷重を支持すると共に、車輪受部の振動も吸収するようにした緩衝キャスター構造が開示されている。
特許文献2には、キャスター本体の脚部に形成した取付け穴に車輪を取付け、車輪を支持する軸の両端を軸受けで支承し、軸受けの外周と穴の内周との間に画成されるスペースを、ゴム弾性を有する例えばゴム或いはエラストマーで形成された緩衝部材で満たすキャスターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015−067100号公報(実施例,図1)
特開2008−254565号公報(発明を実施するための最良の形態,図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の処理装置(例えば画像形成装置)は物流輸送されて設置場所に搬入されることになるが、当該製品の物流輸送時には製品の破損事故を防止する対策が採用されている。装置筐体の底面にはキャスターなどの支持部品が複数設けられ、製品を移動可能に且つ製品荷重を複数の支持点に分散させる構造が採られることが多い。この種の製品を物流輸送する際に、当該製品に落下などの衝撃が加わると、その衝撃力が装置筐体の外部突起であるキャスター等の支持部品から装置筐体を構成する枠材に伝達され、装置を破壊する恐れがあるため、この衝撃力を和らげるようにする手法が採られている。
この種の緩衝手法としては、特許文献1,2に示すように、キャスター構造として緩衝作用を奏するように工夫したり、装置筐体のうち例えばキャスターを備えた底面を含む部分の枠組みを頑丈に構成するようにしたり、更には、製品を梱包するに当たって、装置筐体の底部のキャスター付近に別途緩衝材を挟み込む手法が採用されている。
しかしながら、特許文献1,2のように、キャスター構造を工夫すると、必然的に装置筐体構造のコストが嵩む懸念があり、また、緩衝材を別途挟み込むと、その分、梱包される製品の高さが嵩むことから、製品の輸送効率が低下するという懸念もある。
【0005】
本発明が解決しようとする技術的課題は、複数の支持手段を備えた装置筐体において、装置筐体の外部に緩衝材を配置することなく、支持手段から装置筐体に伝わる衝撃力を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、筐体枠手段にて枠組みされる装置筐体と、前記装置筐体の底部に位置する前記筐体枠手段に複数設けられ、前記装置筐体を複数箇所で支持する支持手段と、を備え、前記装置筐体の底部に位置する前記筐体枠手段のうち前記支持手段の支持位置に対応した箇所に開口するように設けられる凹部と、前記凹部内に設けられる粘弾性を有する緩衝手段と、を備えることを特徴とする装置筐体構造である。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る装置筐体構造において、前記凹部内の前記緩衝手段を覆うように設けられ、前記筐体枠手段の弾性率よりも小さい弾性率で弾性変形する弾性変形手段を備えることを特徴とする装置筐体構造である。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る装置筐体構造において、前記弾性変形手段は凹部の周縁に固定されることを特徴とする装置筐体構造である。
請求項4に係る発明は、請求項2に係る装置筐体構造において、前記弾性変形手段は前記支持手段の取付部を兼用することを特徴とする装置筐体構造である。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る装置筐体構造において、前記凹部は開口周縁部から開口中央部に向かって次第に深さが増加する形状を有することを特徴とする装置筐体構造である。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る装置筐体構造において、前記凹部は断面円形状の深さ方向に向かって内径が次第に窄まる円錐台状の空間を有することを特徴とする装置筐体構造である。
請求項7に係る発明は、請求項2乃至4のいずれかに係る装置筐体構造において、前記凹部の開口中央部の深さは前記弾性変形手段が弾性変形可能な範囲内に設定されていることを特徴とする装置筐体構造である。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれかに係る装置筐体構造と、前記装置筐体に組み込まれて予め決められた処理を行う処理部と、を備えたことを特徴とする処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に係る発明によれば、複数の支持手段を備えた装置筐体において、装置筐体の外部に緩衝材を配置することなく、支持手段から装置筐体に伝わる衝撃力を低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、凹部内に緩衝手段を封止することができ、支持手段からの衝撃力の加速度を低減し、かつ、前記衝撃力を緩衝手段で受け止めて当該緩衝手段の振動を低減することができる。
請求項3に係る発明によれば、凹部の周縁に弾性変形手段を保持した状態で弾性変形させることができる。
請求項4に係る発明によれば、支持手段の取付部を弾性変形手段として利用することができる。
請求項5に係る発明によれば、凹部が深さ方向に同一の断面形状を有する場合に比べて、凹部の内壁面全体を支持手段から衝撃力の受け面として利用でき、緩衝手段による緩衝作用を効果的に働かせることができる。
請求項6に係る発明によれば、凹部が円錐台状の空間を有しない場合に比べて、緩衝手段による緩衝作用を略均等に分散させることができる。
請求項7に係る発明によれば、弾性変形手段が塑性変形する事態を回避することができる。
請求項8に係る発明によれば、複数の支持手段を備えた装置筐体において、装置筐体の外部に緩衝材を配置することなく、支持手段から装置筐体に伝わる衝撃力を低減することが可能な装置筐体構造を用いた処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
(a)は本発明が適用された装置筐体構造を用いた処理装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)中B部拡大説明図である。
実施の形態1に係る処理装置としての画像形成装置の全体構成を示す説明図である。
実施の形態1に係る画像形成装置の装置筐体構造を示す説明図である。
実施の形態1で採用される装置筐体構造からキャスタを取り除いた装置筐体の底面構造を示す説明図である。
図4中V部で囲まれた箇所に相当する、実施の形態1で用いられるキャスタの支持構造を示す斜視説明図である。
同キャスタの支持構造の断面説明図である。
同キャスタ及びその支持構造を分解して示す説明図である。
(a)は同キャスタの取付状態を示す説明図、(b)はキャスタの支持構造のうち弾性変形板の特性を模式的に示す説明図である。
(a)はキャスタから衝撃力が作用したときの支持構造の作用を模式的に示す説明図、(b)はキャスタ支持構造による衝撃吸収特性を示す説明図である。
(a)(b)は実施の形態1で用いられるキャスタ支持構造の変形の形態1,2を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された装置筐体構造を含む処理装置の実施の形態の概要を示す。
同図において、処理装置は、筐体枠手段2にて枠組みされる装置筐体1と、装置筐体1の底部に位置する筐体枠手段2に複数設けられ、装置筐体1を複数箇所で支持する支持手段3と、が含まれる装置筐体構造を有し、装置筐体1に組み込まれて予め決められた処理を行う処理部8を備えたものである。
そして、本例では、装置筐体構造は、図1(a)(b)に示すように、装置筐体1の底部に位置する筐体枠手段2のうち支持手段3の支持位置に対応した箇所に開口するように設けられる凹部4と、凹部4内に設けられる粘弾性を有する緩衝手段5と、を備えたものである。
【0011】
このような技術的手段において、処理装置には、複数の支持手段3を備えた装置筐体構造が採用されたものであれば、画像形成装置に限らず広く含まれる。
ここで、装置筐体1は筐体枠手段2にて枠組みされるものであるが、筐体枠手段2にて一つの枠組みを構成してもよいし、複数の枠組み(例えば作像エンジンが搭載される作像筐体枠とは別に用紙供給容器が収容される容器筐体枠を連結可能に設けた態様)を連結部品で連結するようにしたものでもよい。
また、支持手段3の代表的態様としてはキャスタ(移動用部品)が挙げられるが、非移動(固定)用部品をも含む。そしてまた、支持手段3による支持位置は複数あればよいが、安定支持という観点からすれば3点以上、好ましくは4点以上がよい。
更に、凹部4の形状は任意でよいが、衝撃力を均等に分散させるという観点からすれば横断面円形が好ましい。
更にまた、緩衝手段5としてはゴム又はエラストマー又はゲルを素材とするものが挙げられる。
【0012】
次に、本実施の形態に係る装置筐体構造の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
本実施の形態において、装置筐体構造の好ましい態様としては、凹部4内の緩衝手段5を覆うように設けられ、筐体枠手段2の弾性率よりも小さい弾性率で弾性変形する弾性変形手段6を備える態様が挙げられる。本例の弾性変形手段6は、必須の構成要素ではないが、緩衝手段5を封止するため、凹部4内で緩衝手段5を固定する必要がないほか、緩衝手段5で直接的に衝撃力を吸収する場合に比べて、緩衝手段5に伝達される衝撃力の加速度及び緩衝手段5の振動を抑制する作用を奏する点で好ましい。
ここで、弾性変形手段6の好ましい態様としては、凹部4の周縁に固定される態様が挙げられる。本例は、凹部4に面した全領域を弾性変形手段6として機能させる点で好ましく、また、固定手法としては止め具を用いてもよいし、熔接などでもよい。
更に、弾性変形手段6の好ましい態様としては支持手段3の取付部を兼用する態様もある。本例は、弾性変形手段6として独自の部品を不要とする態様である。
【0013】
また、凹部4の好ましい態様としては以下のものが挙げられる。
第1の態様は、凹部4が開口周縁部から開口中央部に向かって次第に深さが増加する形状を有するものである。本例は、凹部4の底面のみならず側周面をも支持手段3からの衝撃力の受け面として利用する態様である。
第2の態様は、凹部4が断面円形状の深さ方向に向かって内径が次第に窄まる円錐台状の空間を有するものである。本例は、緩衝手段5による緩衝作用を分散させる上で有効な態様である。
第3の態様は、弾性変形手段6を有する態様において、凹部4の開口中央部の深さは弾性変形手段6が弾性変形可能な範囲内に設定されているものである。本例は、弾性変形手段6による弾性変形作用を確保する上で有効な態様である。
【0014】
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
−画像形成装置の全体構成−
図2は実施の形態1に係る処理装置としての画像形成装置の全体構成を示す。
同図において、画像形成装置20は、装置筐体21内に例えば複数の色成分画像を作製するための作像エンジン22を搭載し、この作像エンジン22の下方には用紙を供給するための用紙供給容器23を配設し、当該用紙供給容器23から供給された用紙を略鉛直方向に沿って延びる用紙搬送路24を通じて搬送し、作像エンジン22にて作製された画像を一括転写装置25にて転写した後、用紙上に転写された画像を定着装置26にて定着し、例えば装置筐体21の上部に設けられた用紙排出受け27に画像定着済みの用紙を排出するようにしたものである。
【0015】
<作像エンジン>
本例において、作像エンジン22は、電子写真方式を採用した複数の色成分(本例ではY(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック))トナーによる複数の画像形成部30(具体的には30a〜30d)を有し、各画像形成部30で作製した各色成分画像を中間転写体40に一次転写した後、一括転写装置25にて中間転写体40上の画像を用紙に一括転写(二次転写)するようにしたものである。
本例において、画像形成部30(30a〜30d)は、例えばドラム状の感光体31を有し、当該感光体31の周囲には、当該感光体31を帯電する帯電装置32、帯電された感光体31上に静電潜像を形成する潜像書込装置33、感光体31上に形成された静電潜像を各色成分トナーにて現像する現像装置34、感光体31に対向する中間転写体40の裏面に設けられて感光体31上の画像を中間転写体40に一次転写する一次転写装置35、及び、一次転写後に感光体31上に残留するトナーを清掃する清掃装置36を順次配設したものである。
尚、本例では、潜像書込装置33としては各画像形成部30に対して各色成分の静電潜像を対応するレーザ光で書き込む共用のレーザ走査装置が用いられているが、夫々別々に設けてもよいし、あるいは、LEDアレイにて書き込むようにしたものでもよいことは勿論である。また、符号38(具体的には38a〜38d)は各画像形成部30(30a〜30d)の各現像装置34に対して各色成分トナーを補給するトナーカートリッジである。
【0016】
更に、本例では、中間転写体40は例えば複数の張架ロール41〜44に掛け渡されるベルト状部材からなり、例えば張架ロール41を駆動ロールとして所定方向に循環回転可能に駆動され、また、張架ロール43は中間転写体40に所望の張力を付与する張力付与ロールとして機能するようになっている。
尚、符号45は中間転写体40上の残留物(トナーや紙粉等)を清掃する中間転写体用清掃装置である。
更にまた、本例では、一括転写装置25は中間転写体40の表面に従動回転可能に接触する転写ロール25aを有しており、中間転写体40の張架ロール42を対向電極とし、転写ロール25aと対向電極との間に所望の転写電界を形成することで、中間転写体40上に保持された画像を用紙へと一括転写するようになっている。
また、用紙搬送路24のうち一括転写装置25の入口側には一括転写装置25に送り込む用紙を位置合わせする位置合わせロール28が設けられ、また、用紙搬送路24の用紙排出受け27の直前には排出ロール29が設けられている。
【0017】
−装置筐体構造−
また、本例では、装置筐体21は、例えば図3に示すように、複数の筐体枠材51aにて枠組みされて作像エンジン22を搭載する作像筐体枠51と、この作像筐体枠51の下方に設けられ、複数の筐体枠材52aにて枠組みされて用紙供給容器23を収容する容器筐体枠52とを図示外の連結部品を介して連結固定したものである。
そして、本例では、容器筐体枠52の略矩形状の底部のうち各隅部付近には支持部品としてのキャスタ55が取り付けられている。本例で用いられるキャスタ55は装置筐体21を移動可能に支持するものであって、装置筐体21を複数箇所(本例では4箇所)で支持するものである。
【0018】
−キャスタ−
本例において、キャスタ55は、例えば図7に示すように、容器筐体枠52の底部に取り付けるための取付板56を有し、この取付板56にベアリング57を介して車輪ホルダ58を回転可能に設けると共に、車輪ホルダ58に車輪59の車軸59aを回転可能に保持するようにしたものである。
【0019】
−キャスタの支持部構造−
本例において、キャスタ55の支持部構造は、図4乃至図7に示すように、容器筐体枠52の底部に位置する筐体枠材52aのうち、キャスタ55の支持位置に対応した箇所に開口するように設けられる凹部60と、この凹部60内に設けられる粘弾性を有する緩衝材70と、凹部60内の緩衝材70を覆うように設けられて弾性変形する弾性変形板80と、を備えている。
そして、本例では、キャスタ55は、弾性変形板80に取付板56を固定することで取り付けられる。尚、取付板56の固定手法としては、例えば図示外のねじ等の止め具を介して固定するようにすればよい。
【0020】
<容器筐体枠>
本例において、容器筐体枠52の底部に位置する筐体枠材52aには各隅部付近にキャスタ55の支持位置Pcが設定されているが、当該キャスタ55の支持位置Pcを含む筐体枠材52aの外周付近には下方側に張り出す断面U字状の補強用エンボス521が筐体枠材52aの外周に沿うように形成されており、更に、筐体枠材52aのうち補強用エンボス521と交差する一部あるいは補強用エンボス521に隣接する箇所には補強用エンボス521の張出方向とは逆方向に凹む補強用凹溝522や補強用エンボス521と同方向に張り出す更なる補強用エンボス523が適宜パターンにて形成されている。
このような補強用エンボス521,523や補強用凹溝522は筐体枠材52aの面剛性を高めるために設けられている。つまり、容器筐体枠52の底部を構成する筐体枠材52aは、作像エンジン22が搭載された作像筐体枠51を支持する必要があることから、作像筐体枠51に比べて高い剛性をもって頑丈に構成されている。
尚、筐体枠材52aの周縁には補強用の折曲フランジ524が設けられている。
【0021】
<凹部>
本例において、凹部60は、図4乃至図7に示すように、直径d1(例えば60〜100mmであり、キャスタ55よりも大きい。)の円形状開口61周縁部から開口61中央部に向かって次第に深さが増加する形状を有している。具体的には、断面円形状の深さ方向に向かって次第に窄まる円錐台状の空間を有している。ここで、円錐台状の空間については適宜選定して差し支えないが、例えば凹部60の底面は直径d1の1/3〜2/3程度の範囲で適宜選定され、また、深さhは後述するように弾性変形板80の物性に基づいて適宜選定される。
【0022】
<緩衝材>
また、本例において、緩衝材70としては粘弾性を有する素材で形成されていればよく、弾性ゴムあるいはエラストマーあるいは樹脂ゲルの中から適宜選定するようにすればよい。ここで、緩衝材70としては凹部60の円錐台状の空間形状と略同等になるように予め成形されていればよい。本例において、緩衝材70はキャスタ55から伝達される衝撃力を可能な限り吸収する物性を要する必要がある。
【0023】
<弾性変形板>
更に、本例では、弾性変形板80は、図4乃至図7に示すように、例えば凹部60の円形状開口の直径d1よりも大きい直径d2の円板からなり、例えば容器筐体枠52の筐体枠材52a(例えばヤング率200GPa前後の板金を使用)と同程度の剛性をもつ材料で、筐体枠材52aの厚さt1よりも薄い厚さt2の弾性板材を使用し、筐体枠材52aに比べて弾性変形し易くなっている。尚、本例では、筐体枠材52aと同程度の構成を持つ材料の厚さを薄くすることで弾性変形し易いものを選定しているが、これに限られるものではなく、筐体枠材52aとは異なる剛性の材料を用いて、例えば筐体枠材52aよりも厚い板厚の弾性板材を使用するようにしてもよいことは勿論である。
そして、本例では、弾性変形板80は、凹部60内に緩衝材70を収容した後、凹部60内の緩衝材70を封止するように凹部60の開口61を覆い、凹部60の開口周縁部にねじ等の止め具(図示せず)を介して固定されている。尚、弾性変形板80の固定手法としては止め具を用いずに熔接などで固着するようにしてもよいことは勿論である。
【0024】
また、弾性変形板80に必要な物性としては以下のように選定することが好ましい。
例えば図8(b)に示すように、凹部60内に緩衝材70を収容しないで凹部60の開口周縁部に弾性変形板80を固定したと仮定すると、キャスタ55からの衝撃力が弾性変形板80に伝達したとき、弾性変形板80の凹部60に面した箇所は、図8(b)に仮想線で示すように弾性変形することになる。
このとき、弾性変形板80の最大弾性変形量mが少なくとも凹部60の深さhよりも少なくなるように凹部60の深さhを選定するようにすれば、弾性変形板80がキャスタ55から衝撃力を受けたとしても、弾性変形板80は塑性変形せずに弾性変形するため、衝撃力の伝達がなくなると、弾性変形板80は初期位置に復帰する。
【0025】
−キャスタ支持部構造の作用−
次に、本実施の形態に係るキャスタ支持部構造の作用について説明する。
今、本実施の形態に係る画像形成装置を梱包して物流輸送する場合を想定する。
このとき、図9(a)に示すように、キャスタ55から衝撃力Fが装置筐体21に伝達されたとすると、衝撃力Fは先ず弾性変形板80を弾性変形させながら、凹部60内の緩衝材70に伝達される。
この状態において、弾性変形板80が図9(a)に仮想線で示すように弾性変形すると、図9(b)に示すように、キャスタ55から衝撃力Fが急激な加速度α(m/s

)をもって弾性変形板80に作用した後、弾性変形板80の弾性変形により衝撃力の加速度αが低減する。
そして、弾性変形板80の弾性変形は凹部60内の緩衝材70で受け止められ、図9(b)に示すように、緩衝材70の粘弾性変形により衝撃力Fが減衰させられ、緩衝材70による緩衝作用により衝撃吸収量Qが増加する。このため、緩衝材70から弾性変形板80への反発力は少なく、弾性変形板80の振動は抑制される。また、緩衝材70は衝撃力Fを吸収するため、緩衝材70を用いない態様に比べて、衝撃力Fに対する弾性変形板80の変形量は小さく抑えられる。
【0026】
特に、本例では、凹部60は開口61周縁部から開口61中央部に向かって次第に深さが増加する形状を有するため、緩衝材70に伝達された衝撃力Fは凹部60の底面62のみならず側周面63の全ての内壁面で受け止められることになり、その分、衝撃力Fが受け止められる受け面の面積が増加し、容器筐体枠52に伝達される応力が少なく抑えられる。このため、衝撃力Fが容器筐体枠52から作像筐体枠51へと伝達されたとしても、衝撃力Fが少ない分、容器筐体枠52より剛性の低い作像筐体枠51が不必要に変形するという懸念はない。
更に、本実施の形態では、凹部60は断面円形状の深さ方向に向かって内径が次第に窄まる円錐台状の空間を有しているため、凹部60の側周面63で受け止められる緩衝材70による緩衝作用が円周方向に亘って略均等に分散することになり、その分、緩衝材70による緩衝作用がばらつきにくくなる。
【0027】
◎変形の形態1,2
本実施の形態では、キャスタ55の支持部構造は前述したように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば図10(a)(b)に示すように構成することも可能である。
変形の形態1は、図10(a)に示すように、キャスタ55の取付板56を弾性変形板80として兼用するようにしたものである。本例では、キャスタ55の取付板56の構成として弾性変形板80としても機能する物性を付与するようにすればよく、弾性変形板80を独自の部品として用意する必要がなくなる。
【0028】
変形の形態2は、図10(b)に示すように、凹部60内に緩衝材70を例えば接着剤71を利用して固着し、この緩衝材70に対してキャスタ55を取り付けるようにしたものである。
本例では、弾性変形板80を使用しない態様であるため、緩衝材70は凹部60内に予め固着しておくことが必要である。本例の場合、キャスタ55からの衝撃力は凹部60内の緩衝材70に直接作用して吸収されるため、緩衝材70による緩衝作用によりキャスタ55からの衝撃力は減衰させられる。このため、本例であっても、キャスタ55からの衝撃力が容器筐体枠52から作像筐体枠51へと過剰に伝達されることはなく、作像筐体枠51が衝撃力によって変形する懸念はほとんどない。
【符号の説明】
【0029】
1…装置筐体,2…筐体枠手段,3…支持手段,4…凹部,5…緩衝手段,6…弾性変形手段,8…処理部

関連特許

富士ゼロックス株式会社
供給装置
富士ゼロックス株式会社
電子装置
富士ゼロックス株式会社
搬送装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
情報処理装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
画像形成装置
富士ゼロックス株式会社
情報処理装置