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公開番号2019159015
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190919
出願番号2018043174
出願日20180309
発明の名称光レセプタクルおよび光モジュール
出願人株式会社エンプラス
代理人特許業務法人鷲田国際特許事務所,個人
主分類G02B 6/42 20060101AFI20190823BHJP(光学)
要約【課題】他の部材を用いることなく、光電変換素子から出射された光を減衰できる光レセプタクルを提供すること。
【解決手段】光レセプタクルは、第1光学面141と、第2光学面143と、減衰部と、を有する。減衰部は、複数の第1反射部と、複数の第2反射部152とを含む。複数の第1反射部は、第1光学面で入射した光の一部を第2光学面143に向けて反射させる。第2反射部は、第1光学面で入射した光の他の一部を第2光学面以外に向けて反射させる第1反射部および第2反射部は、第1光学面および第1反射部の間の光の光軸と、第1反射部および第2光学面の間の光の光軸とに垂直な方向において、交互に配置されている。
【選択図】図6
特許請求の範囲約 1,200 文字を表示【請求項1】
基板上に1または2以上の発光素子が配置された光電変換装置と、1または2以上の光伝送体との間に配置されたときに、前記発光素子と前記光伝送体の端面とを光学的に結合するための光レセプタクルであって、
前記発光素子から出射された光を入射させる1または2以上の第1光学面と、
前記発光素子から出射され、前記光レセプタクルの内部を通った光を前記光伝送体に向けて出射させる1または2以上の第2光学面と、
前記第1光学面で入射した光の一部を前記第2光学面に向けて反射し、前記第1光学面で入射した光の他の一部を前記第2光学面以外に向けて反射させる減衰部と、を有し、
前記減衰部は、
前記第1光学面で入射した光の一部を前記第2光学面に向けて反射させる複数の第1反射部と、
前記第1光学面で入射した光の他の一部を前記第2光学面以外に向けて反射させる複数の第2反射部と、を含み、
前記第1反射部および前記第2反射部は、前記第1光学面および前記第1反射部の間の光の光軸と、前記第1反射部および前記第2光学面の間の光の光軸とに垂直な方向において、交互に配置されており、
前記第1反射部および前記第2反射部は、前記第1光学面および前記第1反射部の間の光の光軸と、前記第1反射部および前記第2光学面の間の光の光軸とを含む平面に沿って延在している、
光レセプタクル。
【請求項2】
前記第2反射部は、前記平面に沿った稜線を有する凸条であるか、または、前記平面に沿った谷線を有する凹条である、請求項1に記載の光レセプタクル。
【請求項3】
前記第1反射部で反射した光の一部を、前記第2光学面に向かう光と、前記発光素子から出射された光を監視するための1または2以上の検出素子に向かう光と、に分離させる光分離部と、
前記光分離部で分離された光を前記検出素子に向けて出射させる1または2以上の第3光学面と、をさらに有する、
請求項1または請求項2に記載の光レセプタクル。
【請求項4】
前記1または2以上の第1光学面は、2以上の第1光学面であり、
前記1または2以上の第2光学面は、2以上の第2光学面であり、
前記2以上の第1光学面および前記2以上の第2光学面は、前記第1光学面および前記第1反射部の間の光の光軸と、前記第1反射部および前記第2光学面の間の光の光軸とに垂直な方向にそれぞれ配列されている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の光レセプタクル。
【請求項5】
基板と、前記基板上に配置された1または2以上の発光素子とを含む光電変換装置と、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の光レセプタクルと、を有する、
光モジュール。

発明の詳細な説明約 14,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、光レセプタクルおよび光モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
以前から、光ファイバーや光導波路などの光伝送体を用いた光通信には、面発光レーザ(例えば、垂直共振器面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser))などの発光素子を備えた光モジュールが使用されている。光モジュールは、1または2以上の光電変換素子(発光素子または受光素子)と、送信用、受信用または送受信用の光結合素子(以下、「光レセプタクル」ともいう)とを有する。
【0003】
また、光速通信用の光モジュールでは、安全対策の観点から、送信用の光レセプタクルから出射された光の光量を減衰させる必要があるため、送信用の光レセプタクルから出射される光の光量を減衰させる光学フィルターが使用されることがある(例えば、特許文献1参照)。また、送信用の光レセプタクルから出射される光を減衰させる減衰コートが光学面に施されることもある。
【0004】
特許文献1に記載の光レセプタクルは、光レセプタクル本体および光学フィルター(例えば、光減衰フィルター)を有する。光レセプタクル本体は、その底面において等間隔に1列に配列されたレンズ面と、レンズ面の反対側に配置された光学面とを有する。光学フィルターは、光学面上の一部に配置されている。特許文献1に記載の光レセプタクルは、レンズ面側に、複数の発光素子および複数の受光素子を有する光電変換装置が配置され、光学面側に複数の光伝送体が配置された状態で使用される。特許文献1に記載の光レセプタクルでは、発光素子から出射され、光伝送体に入射する光の光路上に光学フィルターが配置されているため、送信側の光レセプタクルから出射される光の光量を減衰させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2013−156440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
光学フィルターを有する光レセプタクルでは、通常、光学フィルターに入射できない光が生じないように、十分な大きさの光学フィルターが使用される。しかしながら、送受信用の光モジュールにおいて、送信側として機能する部分にのみ光学フィルターを配置しようとした場合に、光学フィルターが大き過ぎると、受信側として機能する部分にも光学フィルターが配置されてしまうことがある。また、減衰コートを施した光学面では、その減衰コートに亀裂が生じてしまい、光が減衰できなくなることがある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、光学フィルターや減衰コートなどの他の部材を用いることなく、光電変換素子から出射された光を減衰できる光レセプタクルを提供することである。また、本発明の別の目的は、この光レセプタクルを有する光モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光レセプタクルは、基板上に1または2以上の発光素子が配置された光電変換装置と、1または2以上の光伝送体との間に配置されたときに、前記発光素子と前記光伝送体の端面とを光学的に結合するための光レセプタクルであって、前記発光素子から出射された光を入射させる1または2以上の第1光学面と、前記発光素子から出射され、前記光レセプタクルの内部を通った光を前記光伝送体に向けて出射させる1または2以上の第2光学面と、前記第1光学面で入射した光の一部を前記第2光学面に向けて反射し、前記第1光学面で入射した光の他の一部を前記第2光学面以外に向けて反射させる減衰部と、を有し、前記減衰部は、前記第1光学面で入射した光の一部を前記第2光学面に向けて反射させる複数の第1反射部と、前記第1光学面で入射した光の他の一部を前記第2光学面以外に向けて反射させる複数の第2反射部と、を含み、前記第1反射部および前記第2反射部は、前記第1光学面および前記第1反射部の間の光の光軸と、前記第1反射部および前記第2光学面の間の光の光軸とに垂直な方向において、交互に配置されており、前記第1反射部および前記第2反射部は、前記第1光学面および前記第1反射部の間の光の光軸と、前記第1反射部および前記第2光学面の間の光の光軸とを含む平面に沿って延在している。
【0009】
また、本発明の光モジュールは、基板と、前記基板上に配置された1または2以上の発光素子とを含む光電変換装置と、上記の光レセプタクルと、を有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の光レセプタクルは、他の部材を用いることなく、発光素子から出射された光を減衰できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1は、実施の形態1に係る光モジュールの断面図である。
図2A〜Dは、光レセプタクルの構成を示す図である。
図3A、Bは、減衰部の構成を示す図である。
図4A〜Cは、減衰部の構成を示す他の図である。
図5A〜Cは、第1反射部における反射を説明するための光路図である。
図6A〜Cは、第2反射部における反射を説明するための光路図である。
図7A〜Cは、第2反射部における反射を説明するための他の光路図である。
図8A〜Cは、実施の形態1の変形例に係る減衰部を説明するための斜視図である。
図9は、実施の形態2に係る光モジュールの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態に係る光レセプタクルおよび光モジュールについて、図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[実施の形態1]
(光モジュールの構成)
図1は、本発明の実施の形態1に係る光モジュール100の断面図である。図1では、光レセプタクル140内の光路を示すために光レセプタクル140の断面へのハッチングを省略している。
【0014】
なお、以下の説明では、複数の第1光学面141の配列方向を「X方向」といい、複数の第1光学面141が配列された面上であって、X軸に垂直な方向を「Y方向」といい、X方向およびY方向に垂直な方向を「Z方向」ともいう。また、X方向に沿う軸およびY方向に沿う軸を含む平面を「XY平面」といい、X方向に沿う軸およびX方向に沿う軸を含む平面を「XZ平面」といい、Y方向に沿う軸およびZ方向に沿う軸を含む平面を「YZ平面」といもいう。なお、図1は、光モジュール100のYZ平面における断面図である。
【0015】
図1に示されるように、光モジュール100は、光電変換装置120と、光レセプタクル140とを有する。光モジュール100は、光レセプタクル140に光伝送体160が接続されて使用される。
【0016】
光電変換装置120は、基板121と、1または2以上の光電変換素子122とを含む。基板121には、光電変換素子122および光レセプタクル140が配置される。基板121には、後述する光レセプタクル140の位置決め用凹部146に対応した基板側凸部123が形成されている。この基板側凸部123に位置決め用凹部146を嵌め込むことにより、光レセプタクル140を、基板121上に配置された光電変換素子122に対して所定の位置に位置決めできる。基板121の材料は、特に限定されない。基板121の例には、ガラスコンポジット基板、ガラスエポキシ基板が含まれる。
【0017】
光電変換素子122は、発光素子または受光素子であり、基板121上に配置されている。光モジュール100が送信用の光モジュールである場合は、光電変換素子122は発光素子であり、光モジュール100が受信用の光モジュールである場合は、光電変換素子122は受光素子である。本実施の形態に係る光モジュール100は、送受信用の光モジュールであるため、光電変換装置120は、光電変換素子122として、4個の発光素子および4個の受光素子を有している。発光素子は、例えば垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)である。受光素子は、例えばフォトディテクタである。
【0018】
光レセプタクル140は、光電変換素子122と対向するように基板121上に配置されている。光レセプタクル140は、光電変換素子122と光伝送体160との間に配置された状態で、光電変換素子122と光伝送体160の端面とを光学的に結合させる。本実施の形態のように、送受信用の光モジュール100では、光レセプタクル140は、光電変換素子122としての発光素子から出射された光を入射させ、光伝送体160の端面に向けて出射するとともに、光伝送体160の端面から出射された光を入射させ、光電変換素子122としての受光素子に向けて出射する。
【0019】
光伝送体160の種類は、特に限定されない。光伝送体160の種類の例には、光ファイバー、光導波路が含まれる。光伝送体160は、フェルール161を介して光レセプタクル140に接続される。フェルール161には、後述する光レセプタクル140の位置決め用凸部147に対応したフェルール側凹部162が形成されている。このフェルール側凹部162を位置決め用凸部147に嵌め込むことにより、光伝送体160の端面を光レセプタクル140に対して所定の位置に固定できる。本実施の形態では、光伝送体160は、光ファイバーである。また、光ファイバーは、シングルモード方式であってもよいし、マルチモード方式であってもよい。
【0020】
(光レセプタクルの構成)
図2は、実施の形態に係る光レセプタクル140の構成を示す図である。図2Aは、光レセプタクル140の平面図であり、図2Bは、底面図であり、図2Cは、正面図であり、図2Dは、左側面図である。
【0021】
図2A〜Dに示されるように、光レセプタクル140は、略直方体形状の部材である。光レセプタクル140は、複数の第1光学面141と、減衰部142と、複数の第2光学面143と、を有する。減衰部142は、複数の第1反射部151および複数の第2反射部152を含む。なお、前述したように、本実施の形態に係る光モジュール100が送信用の機能および受信用の機能を有しているため、光レセプタクル140は、第2光学面143で入射した光を第1光学面141に反射させる反射面144も有している。
【0022】
光レセプタクル140は、光通信に用いられる波長の光に対して透光性を有する材料を用いて形成される。光レセプタクル140の材料の例には、ポリエーテルイミド(PEI)や環状オレフィン樹脂などの透明な樹脂が含まれる。また、光レセプタクル140は、例えば射出成形により製造されうる。
【0023】
第1光学面141は、光電変換素子122としての発光素子から出射された光を光レセプタクル140の内部に入射させるか、第2光学面143で入射し、反射面144で反射された光を光電変換素子122としての受光素子に向けて出射させる光学面である。第1光学面141は、光電変換素子122のそれぞれに対向できるように光レセプタクル140の底面に配置されている。複数(8個)の第1光学面141は、第1光学面141および減衰部142の間の光の光軸(Z方向)と、減衰部142および第2光学面143の間の光の光軸(Y方向)とにそれぞれ直交する方向(X方向)に配列されている。また、本実施の形態では、複数(8個)の第1光学面141は、収容部145の底面に一列に配置される。図2Bの紙面右側の4個の第1光学面141は送信用の第1光学面141であり、図2Bの紙面左側の4個の第1光学面141は受信用の第1光学面141である。
【0024】
第1光学面141の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、第1光学面141の形状は、光電変換素子122に向かって凸状の凸レンズ面である。また、第1光学面141の平面視形状は、円形である。第1光学面141の中心軸は、光電変換素子122の発光面または受光面(および基板121の表面)に対して垂直であることが好ましい。また、第1光学面141の中心軸は、光電変換素子122としての発光素子から出射された光、または光電変換素子122としての受光素子に入射する光の光軸と一致することが好ましい。
【0025】
減衰部142は、第1光学面141で入射した光の一部を第2光学面143に向けて反射し、第1光学面141で入射した光の他の一部を第2光学面143以外に向けて反射させる。減衰部142は、全体として光レセプタクル140の底面から天面に向かうにつれて、光伝送体160(正面)に近づくように傾斜している。減衰部142は、発光素子から出射され、第1光学面141で入射した光が到達する位置に配置されている。減衰部142の詳細については後述する。
【0026】
第2光学面143は、第1光学面141で入射し、減衰部142で反射された光を光伝送体160の端面に向けて出射させるか、光伝送体160の端面から出射された光を光レセプタクル140の内部に入射させる光学面である。複数の第2光学面143は、光レセプタクル140の正面に、光伝送体160の端面とそれぞれ対向するように配置されている。第2光学面143は、第1光学面141および減衰部142の間の光の光軸(Z方向)と、減衰部142および第2光学面143の間の光の光軸(Y方向)にそれぞれ直交する方向(X方向)に配列されている。本実施の形態では、8個の第2光学面143が一列に配置されている。図2Cの紙面右側の4個の第2光学面143は送信用の第1光学面143であり、図2Cの紙面左側の4個の第2光学面143は受信用の第2光学面143である。
【0027】
第2光学面143の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、第2光学面143の形状は、光伝送体160の端面に向かって凸状の凸レンズ面である。第2光学面143の中心軸は、光伝送体160の端面の中心軸と一致していることが好ましい。
【0028】
第2光学面143の配列方向(X方向)には、複数の第2光学面143を挟むように位置決め用凸部147、147が配置されている。位置決め用凸部147は、前述のとおり光伝送体160のフェルール161に形成されたフェルール側凹部162に嵌め込まれる。位置決め用凸部147は、フェルール側凹部162と共同で、光伝送体160の端面を第2光学面143に対して所望の位置に固定する。位置決め用凸部147の形状および大きさは、前述の効果を発揮できれば、特に限定されない。本実施の形態では、位置決め用凸部147は、略円柱形状の凸部である。
【0029】
第1光学面141の配列方向(X方向)には、複数の第1光学面141を挟むように位置決め用凹部146、146が配置されている。位置決め用凹部146には、前述の通り基板121に形成された基板側凸部123が嵌め込まれる。位置決め用凹部146は、基板側凸部123と共同で、第1光学面141を光電変換素子122に対して所望の位置に固定する。位置決め用凹部146の形状および大きさは、前述の効果を発揮できれば、特に限定されない。本実施の形態では、位置決め用凹部146は、略円柱形状の凹部である。
【0030】
反射面144は、第2光学面143で入射した光を第1光学面141に向けて反射させる。反射面144は、光レセプタクル140の底面から天面に向かうにつれて、光伝送体160(正面側)に近づくように傾斜している。反射面144の傾斜角度は、特に限定されない。本実施の形態では、反射面144の傾斜角度は、反射面144に入射する光の光軸に対して45°である。反射面144の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、反射面144の形状は、平面である。反射面144には、第2光学面143で入射した光のうち、少なくとも一部の光が、臨界角より大きな入射角で入射する。反射面144の隣には、減衰部142が配置されている。
【0031】
次に、減衰部142の構成について詳細に説明する。図3および図4は、減衰部142の構成を示すための部分拡大図である。図3Aは、減衰部142の部分拡大斜視図であり、図3Bは、減衰部142の部分拡大平面図である。図4Aは、X方向に沿って見た減衰部142を示す部分拡大模式図であり、図4Bは、図3Aにおいて破線で示される領域の部分拡大断面図であり、図4Cは、光の減衰率を説明するための図である。
【0032】
減衰部142は、複数の第1反射部151と、複数の第2反射部152とを有する。第1反射部151は、第1光学面141で入射した光の一部を第2光学面143に向けて反射させる反射面である。第2反射部152は、第1光学面141で入射した光の他の一部を第2光学面143以外に向けて反射させる反射部である。
【0033】
図3A、Bおよび図4A、Bに示されるように、第1反射部151は、第1光学面141および減衰部142の間の光の光軸(X方向)と、減衰部142および第2光学面143の間の光の光軸(Y方向)とを含む平面(XY平面)に沿って延在している。第1反射部151は、光レセプタクル140の底面から天面に向かうにつれて、光伝送体160(正面)に近づくように傾斜している。第1反射部151の傾斜角度は、第1光学面141で入射した光を第2光学面143に向けて反射させることができれば特に限定されない。本実施の形態では、第1反射部151の傾斜角度θ1は、第1反射部151に入射する光の光軸に対して45°である。この場合、第1反射部151には、第1光学面141で入射した光のうち、一部の光が、臨界角より大きな入射角で入射する。第1反射部151の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、第1反射部151の形状は、平面である。第1反射部151の数は、特に限定されない。第1反射部151の数および面積は、所期の減衰率に応じて設定される。
【0034】
図3A、Bおよび図4A、Bに示されるように、第2反射部152は、第1光学面141で入射した光を第2光学面143以外に向けて反射させる。第2反射部152は、光レセプタクル140の底面から天面に向かうにつれて、光伝送体160(正面)に近づくように傾斜している。第2反射部152は、第1光学面141および減衰部142の間の光の光軸(X方向)と、減衰部142および第2光学面143の間の光の光軸(Y方向)とを含む平面(XY平面)に沿って延在している。
【0035】
第2反射部152の構成は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。第2反射部152は、凸条でもよいし、凹条でもよい。本実施の形態では、第2反射部152は、平面の第1分割反射面153と、平面の第2分割反射面154と、第1分割反射面153および第2分割反射面154を接続する稜線155とを有する凸条である。
【0036】
図4Bに示されるように、第1分割反射面153および第2分割反射面154は、第1反射部151に対して傾斜している。第1反射部151に対する第1分割反射面153の傾斜角度θ2は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。第1反射部151に対する第1分割反射面153の傾斜角度θ2は、32°≦θ2≦42°を満たすことが好ましい。θ2が前述の要件を満たす場合、第1分割反射面153に到達した光は、確実に第2光学面143以外の領域に向かうように内部反射される。一方、θ2が42°超の場合、第1分割反射面153に反射した光が第2分割反射面154に反射し、第2光学面143に入射してしまうおそれがある。
【0037】
同様に、第1反射部151に対する第2分割反射面154の傾斜角度θ3は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。第1反射部151に対する第2分割反射面154の傾斜角度θ3は、32°≦θ3≦42°を満たすことが好ましい。θ3が前述の要件を満たす場合、第2分割反射面154に到達した光は、確実に第2光学面143以外の領域に向かうように内部反射される。θ3が42°超の場合、第1分割反射面153に反射した光が第2分割反射面154に反射し、第2光学面143に入射してしまうおそれがある。
【0038】
第2反射部152で反射した光が進行する方向は、第2光学面143以外の領域であれば特に限定されない。第2反射部152で反射した光が進行する方向は、光レセプタクル140の底面に向かって進行してもよいし、光レセプタクル140の天面に向かって進行してもよいし、光レセプタクルの正面に向かって進行してもよい。第2反射部152で反射した光が進行する方向は、安全対策の観点から、光レセプタクル140の正面に向かうことが好ましい。前述の傾斜角度θ2および傾斜角度θ3をもう一方の分割反射面に反射光が当たらない上限値まで大きくすることで、第2光学面143からより離れた位置に光を到達させることができる。
【0039】
稜線155は、第1分割反射面153および第2分割反射面154を接続する。本実施の形態では、稜線155は、YZ平面において、第1反射部151と平行な直線である。
【0040】
第1反射部151と第2反射部152とは、第1光学面141の配列方向(X方向)において、交互に配置されている。第1反射部151と第2反射部152とは、隣接していてもよいし、離間していてもよい。本実施の形態では、第1反射部151と第2反射部152とは、隣接している。
【0041】
図4Cに示されるように、減衰部142に照射される光の照射スポットSには、複数の第1反射部151および複数の第2反射部152が位置する。光の減衰率は、照射スポットSにおける第1反射部151と、第2反射部152との面積比に依存する。すなわち、光の減衰率は、減衰部142を平面視したときの第1反射部151と、第2反射部152との面積比に依存する。例えば、照射スポットSにおける第1反射部151と、第2反射部152との面積比が1:1の場合、光の減衰率は、50%であり、当該面積比が3:1の場合、光の減衰率は25%である。
【0042】
照射スポットSにおける第1反射部151および第2反射部152の数は、前述の減衰率に基づいて適宜設定される。
【0043】
図5A〜Cは、発光素子から出射され、第1反射部151で反射した光の光路図である。図5Aは、YZ平面における光路図であり、図5Bは、平面視したときの光路図であり、図5Cは、正面視したときの光路図である。なお、図5A〜Cでは、第1光学面141と、第2光学面143と、第1反射部151とのみを模式的に示している。
【0044】
図5A〜Cに示されるように、発光素子(光電変換素子122)から出射された光は、第1光学面141で光レセプタクル140に入射する。次いで、第1光学面141で入射した光は、減衰部142の第1反射部151に到達する。前述したように、本実施の形態では、第1反射部151は第1光学面141で入射した光の光軸に対する角度θ1が45°であるため、第1反射部151に到達した光は第1反射部151に対して45°の角度で内部反射されて、第2光学面143に向けて進行する。
【0045】
図6A〜Cおよび図7A〜Cは、発光素子から出射され、第2反射部152で反射した光の光路図である。図6Aは、YZ平面における光路図であり、図6Bは、平面視したときの光路図であり、図6Cは、正面視したときの光路図である。なお、図6A〜Cでは、第1光学面141と、第2光学面143と、第2反射部152とのみを模式的に示している。図7Aは、第2反射部152で反射した光を斜めから見た光路図であり、図7Bは、第2反射部152で反射した光の光軸と、第1光学面141で入射した光の光軸とを含む平面で切断した光レセプタクル140の斜視図であり、図7Cは、当該断面を法線方向からみたときの光路図である。なお、図7B、Cでは、光レセプタクル140内の光路を示すため、光レセプタクル140へのハッチングを省略している。
【0046】
図6A〜Cおよび図7A〜Cに示されるように、発光素子(光電変換素子122)から出射された光は、第1光学面141で光レセプタクル140に入射する。次いで、第1光学面141で入射した光は、減衰部142の第2反射部152(本実施の形態では、第1分割反射面153)に到達する。
【0047】
第2反射部152に到達した光は、光レセプタクル140の正面側に向かって反射する。具体的には、光レセプタクル140を平面視したとき、第2反射部152で反射した光は、第2光学面143を避けるようにX方向にずれて進行する。そして、第2光学面143が配置された光レセプタクル140の正面から外部に出射される。
【0048】
また、光レセプタクル140を側面視したとき、第2反射部152で反射した光は、第2光学面143を避けるようにZ方向にずれて進行する。より具体的には、第2反射部152で反射した光は、第2光学面143よりも天面側に進行する。
【0049】
(効果)
本実施の形態に係る光レセプタクルは、発光素子から出射され、第1光学面で入射した光を減衰させる減衰部を有する。このため、光を減衰させる減衰フィルターを配置することがなく、かつ減衰コートなどの二次加工をすることなく、発光素子から出射された光を減衰できる。また、他の部材を配置するための接着剤や減衰コートによるクラックの発生を防止できる。また、本実施の形態に係る光レセプタクルのように、光レセプタクルが送受信用であった場合にも、送信側として機能する領域にのみ減衰部を設ければよいため、加工が容易である。
【0050】
なお、本実施の形態では、減衰部142の第2反射部152は凸条であったが、第2反射部152の形状はこれに限定されない。図8A〜Cは、実施の形態1の変形例に係る光レセプタクル140の減衰部242、342、442の斜視図である。図8Aに示されるように、減衰部242の第2反射部252は、凹条でもよい。この場合、第2反射部252は、第1分割反射面253と、第2分割反射面254と、第1分割反射面253および第2分割反射面254を接続する谷線255とを有する。また、図8Bに示されるように、減衰部342の第2反射部352は、第1分割反射面353および第2分割反射面354の間に第1反射部151が配置されていてもよい。また、図8Cに示されるように、第2反射部452は、一方の端部(例えば下側の端部)から他方の端部(例えば上側の端部)に向かうに連れて、第1分割反射面453および第2分割反射面454の大きさが変化するように形成されていてもよい。
【0051】
[実施の形態2]
(光モジュールの構成)
実施の形態2に係る光モジュール500は、主として発光素子から適切に光が出射された否かを検出する機構をさらに有する点が実施の形態1に係る光モジュール100と異なる。そこで、実施の形態1に係る光モジュール100と同一の構成については、同一の符号を付してその説明を省略し、特徴部分について説明する。
【0052】
図9は、実施の形態2に係る光モジュール500の断面図である。図9では、光レセプタクル540内の光路を示すために光レセプタクル540の断面へのハッチングを省略している。
【0053】
実施の形態2に係る光モジュール500は、光源変換装置520と、光レセプタクル540とを有する。
【0054】
本実施の形態に係る光源変換装置520は、基板121と、送信または受信用の1または2以上の光電変換素子122と、モニター光用の検出素子522とを含む。基板121には、発光素子、受光素子(いずれも光電変換素子122)および光レセプタクル540に加え、複数の検出素子522が配置される。検出素子522は、例えばフォトディテクタである。検出素子522の数は、発光素子の数と同じである。本実施の形態では、4個の発光素子が配置されているため、検出素子522の数も4個である。また、4個の検出素子522は、4個の発光素子の配列方向に平行に配列されている。
【0055】
(光レセプタクルの構成)
光レセプタクル540は、第1光学面141、減衰部142、第2光学面143に加え、光分離部564と、第3光学面565とを有する。
【0056】
光分離部564は、第1反射部151で入射した光の他の一部(好ましくは残部)を、第3光学面565(または検出素子522)に向かう光と、第2光学面143(または光伝送体160の端面)に向かう光とに分離させる。
【0057】
光分離部564の構成は、前述の機能を発揮できれば特に限定されない。特に図示しないが、本実施の形態では、光分離部564は、第1反射部151で反射した光の一部を透過させる複数の分割透過面と、第1反射部151で反射した光の他の一部を第3光学面565に向けて反射させる複数の分割反射面とを有する。本実施の形態では、分割透過面は、第1反射部151で反射した光の光軸に対して垂直な平面である。また、本実施の形態では、分割反射面は、第1反射部151で反射した光の光軸に対して傾斜した平面である。
【0058】
第3光学面565は、光レセプタクル540の底面側に、検出素子522と対向するように配置されている。本実施の形態では、第3光学面565は、検出素子522に向かって凸状の凸レンズ面である。第3光学面565は、光分離部564の分割反射面で分離された光を収束させて検出素子522に向けて出射させる。これにより、光を検出素子522に効率良く結合させることができる。第3光学面565の中心軸は、検出素子522の受光面(基板121)に対して垂直であることが好ましい。
【0059】
(効果)
実施の形態2に係る光モジュールは、実施の形態1に係る光モジュール100と同様の効果に加え、を有する。
【0060】
また、上記の実施の形態では、光レセプタクル140、540を送受信用の光モジュール100で使用する場合について説明したが、本発明に係る光モジュール100は、送信専用の光モジュールでも使用されうる。この場合、光モジュールは、複数の光電変換素子122として発光素子のみを含む。さらに、光電変換素子122が1個の発光素子の場合、第1入射面141で入射した光の光軸に対する第1反射部151の角度θ1が45°のときには、第2反射部152に対する第1分割反射面153および第1分割反射面153の傾斜角度θ2、θ3のそれぞれは、7°<θ2、θ3<42°を満たすことが好ましい。なお、光電変換素子が1個の発光素子の場合、第2反射部152で反射した光を実施の形態1ほどX方向にずらさなくても、第2光学面143に到達することがない。よって、光電変換素子が1個の発光素子の場合、θ2、θ3の下限値が実施の形態1におけるθ2、θ3よりも小さい。
【0061】
光レセプタクル540を平面視したとき、第2反射部152で反射した光の光路は、光レセプタクル540に光路を調整する方向変換調節機構を適宜設けることにより調整できる。第2反射部152で反射した光(L2ともいう)を第1反射部151で反射した光(L1ともいう)とは異なる方向へ向けることにより、反射光L2に対してのみに有効な方向変換調節機構を適宜設けることができるため、検出素子522や光伝送体160へ反射光L2が到達することのないように調整することができる。方向変換調節機構の例には、光レセプタクル540の各面において反射光L2の到達領域に形成される反射光L1の到達領域とは異なる傾斜面、コーティング面が含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明に係る光レセプタクルおよび光モジュールは、光伝送体を用いた光通信に有用である。
【符号の説明】
【0063】
100、500 光モジュール
120、520 光電変換装置
121 基板
122 光電変換素子
123 基板側凸部
140、540 光レセプタクル
141 第1光学面
142、242、342、442 減衰部
143 第2光学面
144 反射面
151 第1反射部
152 第2反射部
153、253、353、453 第1分割反射面
154、254、354、454 第2分割反射面
155 稜線
160 光伝送体
161 フェルール
162 フェルール側凹部
255 谷線
522 検出素子
564 光分離部
565 第3光学面
θ1 第1反射部の傾斜角度
θ2 第1分割反射面の傾斜角度
θ3 第2分割反射面の傾斜角度

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