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公開番号2019157865
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190919
出願番号2018040385
出願日20180307
発明の名称高圧タンク装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人全 7 件を表示,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F17C 13/02 20060101AFI20190823BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約【課題】通常動作時に異常時の漏洩が生じていると誤検知することを回避でき、しかも低コストで容易に搭載体に搭載することが可能な高圧タンク装置を提供する。
【解決手段】高圧タンク装置10の高圧タンク16は、燃料電池42に供給する燃料ガスを収容する樹脂製のライナ82と、ライナ82の外面を覆う補強層80と、給排孔130が形成された挿入部材88と、給排側導出孔114aが形成された給排側口金86とを有する。漏洩流体収容部20は、少なくとも給排孔130と給排流路12とを接続する接続部36bから漏洩した漏洩流体を収容可能である。給排側排出流路24aは、漏洩流体収容部20とは独立して設けられ、且つ給排側導出孔114aを介して導出された一時放出流体を、燃料電池42から排出されたアノードオフガスを希釈する希釈手段78に導く。
【選択図】図1
特許請求の範囲約 620 文字を表示【請求項1】
給排流路を介して樹脂製のライナに流体が給排され、前記ライナに収容した前記流体を燃料電池のアノード電極に供給することが可能な高圧タンクを備える高圧タンク装置であって、
前記高圧タンクは、
前記ライナの外面を覆う補強層と、
前記給排流路と接続部を介して接続され、該給排流路と前記ライナの内部とを連通可能な給排孔が形成された挿入部材と、
前記ライナと前記補強層の間に介在する前記流体を導出する導出孔及び前記挿入部材が挿入される挿入孔がそれぞれ形成された口金と、
を有し、
少なくとも前記接続部から漏洩した前記流体である漏洩流体を収容可能である漏洩流体収容部と、
前記漏洩流体収容部とは独立して設けられ、且つ前記導出孔を介して導出された前記流体である一時放出流体を、前記アノード電極から排出されたアノードオフガスを希釈する希釈手段に導く排出流路と、
を備えることを特徴とする高圧タンク装置。
【請求項2】
請求項1記載の高圧タンク装置において、
前記排出流路を開閉する開閉弁をさらに備え、
前記開閉弁は、前記希釈手段が希釈動作中に開弁することを特徴とする高圧タンク装置。
【請求項3】
請求項2記載の高圧タンク装置において、
前記開閉弁は、前記燃料電池の発電動作中に開弁することを特徴とする高圧タンク装置。

発明の詳細な説明約 18,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、給排流路を介して樹脂製のライナに流体が給排され、ライナに収容した流体を燃料電池のアノード電極に供給することが可能な高圧タンクを備える高圧タンク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
流体を内側に収容可能な樹脂製のライナと、該ライナの外面を覆う繊維強化プラスチック等からなる補強層と、ライナ及び補強層の開口に設けられ、該ライナの内部と外部を連通する挿入孔が形成された口金と、挿入孔に挿入される挿入部材とを備える高圧タンクが知られている。挿入部材には給排孔が貫通形成され、ライナの内部に流体を給排するための給排流路が接続部を介して該給排孔に接続されている。また、挿入部材には、給排孔を介したライナの内部と給排流路との連通又は遮断を切り換えることが可能な主止弁が内蔵されている。
【0003】
この種の高圧タンクを備える高圧タンク装置では、その異常時に高圧タンク等から流体が漏洩することを検知可能な構成を備えることが一般的である。そして、異常時の漏洩が検知された場合には、上記の主止弁を閉弁して流体の給排を停止する等の対応が取られる。異常時の漏洩を検知可能な構成としては、漏洩した漏洩流体を収容可能とするべく高圧タンクや給排流路等を囲う収容部と、該収容部内の流体を検知するセンサとが挙げられる。
【0004】
ところで、樹脂製のライナを備える高圧タンクでは、例えば、特許文献1等に記載されるように、ライナを透過して、該ライナの外面と補強層との間等(以下、被覆部ともいう)に流体が進入することがある。被覆部に流体が滞留すると、ライナと補強層との剥離や、ライナがその内部に向かって突出するバックリング等が生じ易くなる懸念がある。このため、ライナを透過して被覆部に進入した流体は、該被覆部の外部に導出することが好ましい。
【0005】
被覆部から導出される流体(以下、一時放出流体ともいう)は、一時的に限定された量で生じるため、高圧タンク装置の通常動作の一環として、高圧タンクの外部に排出される。つまり、一時放出流体は、高圧タンク装置の異常時に漏洩する漏洩流体とは異なるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2009−243675号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のように収容部やセンサが設けられた高圧タンク装置では、一時放出流体と漏洩流体とが同様に収容部に収容されるため、通常動作時に導出された一時放出流体がセンサで検出された場合に、異常時に漏洩する漏洩流体が生じていると誤検知してしまう懸念がある。
【0008】
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、通常動作時に異常時の漏洩が生じていると誤検知することを回避でき、しかも低コストで容易に搭載体に搭載することが可能な高圧タンク装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するため、本発明は、給排流路を介して樹脂製のライナに流体が給排され、前記ライナに収容した前記流体を燃料電池のアノード電極に供給することが可能な高圧タンクを備える高圧タンク装置であって、前記高圧タンクは、前記ライナの外面を覆う補強層と、前記給排流路と接続部を介して接続され、該給排流路と前記ライナの内部とを連通可能な給排孔が形成された挿入部材と、前記ライナと前記補強層の間に介在する前記流体を導出する導出孔及び前記挿入部材が挿入される挿入孔がそれぞれ形成された口金と、を有し、少なくとも前記接続部から漏洩した前記流体である漏洩流体を収容可能である漏洩流体収容部と、前記漏洩流体収容部とは独立して設けられ、且つ前記導出孔を介して導出された前記流体である一時放出流体を、前記アノード電極から排出されたアノードオフガスを希釈する希釈手段に導く排出流路と、を備えることを特徴とする。
【0010】
給排流路と給排孔との接続部は、高圧タンク装置の通常動作時には、流体の漏洩が生じないように設定された箇所である。このため、少なくとも接続部から漏洩した流体である漏洩流体は、高圧タンク装置に異常が生じることで漏洩した流体である。一方、一時放出流体は、高圧タンク装置の通常動作時に、ライナを透過してライナの外面と補強層との間(以下、被覆部ともいう)に進入した後、導出孔を介して該被覆部の外部に導出された流体である。
【0011】
この高圧タンク装置では、漏洩流体を収容する漏洩流体収容部と、一時放出流体を希釈手段に導く排出流路とが独立して設けられている。これによって、漏洩流体収容部に一時放出流体を含まない漏洩流体を収容することができるため、異常時に漏洩する漏洩流体を通常動作時に導出される一時放出流体と区別して検知することができる。その結果、高圧タンク装置の通常動作時に、異常時の漏洩が生じていると誤検知することを回避できる。
【0012】
ライナに収容された流体がアノード電極に供給される燃料電池では、該燃料電池で消費されなかった流体の未消費分を含むアノードオフガスがアノード電極から排出される。このため、燃料電池には、例えば、アノードオフガス中の流体の濃度が大気放出可能な大きさとなるように、該燃料電池のカソード電極から排出されたカソードオフガスや大気等を利用してアノードオフガスを希釈する希釈手段が付設される。
【0013】
この高圧タンク装置では、排出流路により一時放出流体を希釈手段に導くことができる。このため、燃料電池に付設された希釈手段を利用して一時放出流体を希釈することができる。従って、高圧タンク装置の搭載体に対して、一時放出流体を希釈するための構成や、未希釈の一時放出流体の進入を抑制するべくシール性を高めるための構成等を新たに設けることなく、低コストで容易に高圧タンク装置を搭載することができる。
【0014】
上記の高圧タンク装置において、前記排出流路を開閉する開閉弁をさらに備え、前記開閉弁は、前記希釈手段が希釈動作中に開弁することが好ましい。この場合、希釈動作中の希釈手段に対して、排出流路により一時放出流体を導くことができるため、該一時放出流体をより確実に希釈することが可能になる。
【0015】
上記の高圧タンク装置において、前記開閉弁は、前記燃料電池の発電動作中に開弁することが好ましい。燃料電池の発電動作中の希釈手段は、燃料電池から排出されたカソードオフガスを用いてアノードオフガスを希釈する希釈動作中である。
【0016】
また、燃料電池の発電動作中は、該燃料電池に流体を供給するべく、ライナから流体を排気している。この流体の排気によって、ライナの内圧が低下すると、ライナが補強層に向かって押圧される押圧力が小さくなるため、ライナを透過した流体がライナと補強層との間の被覆部に進入し易くなる。その結果、導出孔から一時放出流体が導出され易くなる。
【0017】
従って、燃料電池の発電動作中に開閉弁を開弁することにより、導出孔から排出流路に一時放出流体が流入し易いタイミングで、該一時放出流体を希釈手段に効果的に導き、該希釈手段で確実に希釈することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高圧タンク装置の通常動作時に異常時の漏洩が生じていると誤検知することを回避でき、しかも搭載体に高圧タンク装置を低コストで容易に搭載することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の実施形態に係る高圧タンク装置と給排流路と燃料電池システムとの概略構成図である。
図1の高圧タンク装置の軸方向の一端側の要部拡大断面図である。
図1の高圧タンク装置の軸方向の他端側の要部拡大断面図である。
変形例に係る高圧タンク装置の軸方向の一端側の要部拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る高圧タンク装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の図において、同一又は同様の機能及び効果を奏する構成要素に対しては同一の参照符号を付し、繰り返しの説明を省略する場合がある。
【0021】
図1に示すように、本実施形態に係る高圧タンク装置10は、例えば、燃料電池電気自動車等の燃料電池車両である搭載体(不図示)に搭載され、給排流路12を介して燃料電池システム14に供給する燃料ガス(流体)を収容する高圧タンク16を備えるものとして好適に用いることができる。そこで、本実施形態では、搭載体を燃料電池車両とする例について説明するが、特にこれに限定されるものではない。高圧タンク装置10は、燃料電池車両以外の搭載体に搭載されてもよい。
【0022】
高圧タンク装置10は、給排流路12を介して燃料ガスを給排する高圧タンク16と、カバー部材18、19と、漏洩流体収容部20と、漏洩検知センサ22と、給排側排出流路24a(排出流路)と、エンド側排出流路24bとを主に備える。
【0023】
給排流路12は、例えば、充填口26から供給された燃料ガスを、分岐路28を介して高圧タンク16に供給すること、及び高圧タンク16から排気した燃料ガスを、分岐路28を介してレギュレータ30に供給し、該レギュレータ30で圧力調整した後に燃料電池システム14に供給することが可能に構成されている。この場合、給排流路12は、充填口26と分岐路28との間を接続する配管34と、分岐路28と高圧タンク16とを接続する配管36と、レギュレータ30を介して分岐路28と燃料電池システム14を接続する配管38等によって構成される。
【0024】
燃料電池システム14は、発電セル40を複数積層したスタック(不図示)からなる燃料電池42を備える。個々の発電セル40は、例えば、固体高分子からなる電解質膜44と、該電解質膜44を挟んで対向するアノード電極46及びカソード電極48とを有する電解質膜・電極構造体50が一対のセパレータ52で挟持されることにより構成される。
【0025】
燃料電池42に設けられた燃料ガス供給口42aに、高圧タンク16から燃料ガスとして水素ガスを供給することによって、該燃料電池42の各アノード電極46に燃料ガスを供給可能となっている。また、燃料電池42に設けられた酸化剤ガス供給口42bに酸化剤ガスとして酸素を含む空気等を供給することによって、燃料電池42の各カソード電極48に酸化剤ガスを供給可能となっている。燃料電池42では、上記のようにして供給された燃料ガス及び酸化剤ガスが、アノード電極46及びカソード電極48での電気化学反応(発電反応)に消費されることで発電が行われる。
【0026】
また、燃料ガス供給口42aから供給された燃料ガスのうち、上記の発電反応で消費されずに各アノード電極46から排出されたアノードオフガスは、燃料電池42に設けられたアノードオフガス排出口42cから該燃料電池42の外部に排出可能となっている。同様に、酸化剤ガス供給口42bに供給された酸化剤ガスのうち、上記の発電反応で消費されずに各カソード電極48から排出されたカソードオフガスは、燃料電池42に設けられたカソードオフガス排出口42dから該燃料電池42の外部に排出可能となっている。
【0027】
燃料ガス供給口42aには、燃料ガス供給流路54が接続され、アノードオフガス排出口42cには、アノードオフガス排出流路56が接続されている。酸化剤ガス供給口42bには、酸化剤ガス供給流路58が接続され、カソードオフガス排出口42dには、カソードオフガス排出流路60が接続されている。
【0028】
酸化剤ガス供給流路58には、エアポンプ62が設けられる。エアポンプ62を駆動することで、大気から酸化剤ガス供給流路58に圧縮された空気が酸化剤ガスとして取り込まれる。燃料ガス供給流路54には、給排流路12の配管38から排出された燃料ガスがインジェクタ(不図示)及びエジェクタ64を介して供給される。カソードオフガス排出流路60の下流側は、混合排ガス排出流路66に接続されている。
【0029】
アノードオフガス排出流路56の下流側には、気液分離器68が接続されている。このため、アノードオフガス排出口42cからアノードオフガス排出流路56に排出されたアノードオフガスは、気液分離器68に流入して、気体成分である循環ガスと、液体を含む排出流体とに分離される。
【0030】
気液分離器68の循環ガスを排出する気体排出口68aは、循環流路70に接続されている。循環流路70の下流側は、エジェクタ64を介して燃料ガス供給流路54と接続されている。上記の通り、エジェクタ64には、その上流側に設けられたインジェクタを介して配管38からの燃料ガスが噴射される。これによって、エジェクタ64は、上記のように噴射された燃料ガスと、循環ガスとを混合して、その下流側の燃料ガス供給流路54に排出する。
【0031】
気液分離器68の排出流体を排出する液体排出口68bは、接続流路72に接続されている。接続流路72には排水弁74が介装され、該排水弁74の下流側が混合排ガス排出流路66に接続されている。この混合排ガス排出流路66の下流側には、希釈器76が接続されている。これらの混合排ガス排出流路66及び希釈器76によって希釈手段78が構成される。
【0032】
希釈手段78では、接続流路72から排水弁74を介して混合排ガス排出流路66に流入した排出流体(アノードオフガス)が、該混合排ガス排出流路66内において、カソードオフガスと混合されることで希釈される。また、カソードオフガスと混合された排出流体は、希釈器76において大気と混合されることでさらに希釈される。これによって、排出流体は、例えば、該排出流体中の水素ガスの濃度が大気放出可能な大きさとなるように希釈された後、搭載体の外部の大気中に排出される。
【0033】
希釈器76は、混合排ガス排出流路66から排出される流体に、大気を混合させることが可能な構成であれば、特に限定されるものではない。希釈器76の構成の一例としては、混合排ガス排出流路66から噴出される主流による負圧を用いて、副流である大気を吸引し、主流と副流とを混合する構成が挙げられる。また、希釈器76は、搭載体が走行する際に生じる走行風を取り込み、混合排ガス排出流路66から排出される流体に大気として走行風を混合させる構成としてもよい。
【0034】
図1〜図3に示すように、高圧タンク16は、補強層80と、ライナ82と、保護部材84と、給排側口金86(口金)と、挿入部材88、89と、エンド側口金90とを有する。高圧タンク16では、その軸方向(以下、高圧タンク16の軸方向を単に軸方向ともいう)の一端側(図1の矢印X1側)に給排側口金86が設けられ、他端側(図1の矢印X2側)にエンド側口金90が設けられている。
【0035】
補強層80は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等からなり、ライナ82の外面等を覆う。ライナ82は、樹脂からなる中空体であり、その内部に燃料ガスを収容することが可能である。具体的には、ライナ82は、筒状の胴体部92(図1参照)と、図2及び図3に示すように、胴体部92の軸方向両側に設けられたドーム状部94と、ドーム状部94の軸方向両側にそれぞれ設けられた陥没部96と、該陥没部96から突出し且つ胴体部92よりも小径の筒状部98とを有する。なお、本実施形態では、補強層80及びライナ82は、その軸方向の一端側と他端側とが略同様に構成されている。
【0036】
陥没部96は、ライナ82の燃料ガスを収容する内部に向かって陥没している。筒状部98の突出端側(図2の矢印X1側)には薄肉部98aが設けられ、該薄肉部98aよりも基端側(図2の矢印X2側)には雄ねじ98bが設けられている。
【0037】
保護部材84は、例えば、樹脂等からなり、主に、ライナ82のドーム状部94と胴体部92との境界部分及びその周辺を補強層80を介して覆う。このように保護部材84を設けることで、高圧タンク16の耐衝撃性等を向上させることができる。
【0038】
図2に示すように、給排側口金86は、例えば、金属製であり、ライナ82の筒状部98に外装される。また、給排側口金86は、筒状の突出部100と、該突出部100の基端から径方向外側に広がる肩部102とを有し、突出部100の軸方向に沿って挿入孔104が貫通形成されている。肩部102は、突出部100と反対側(図2の矢印X2側)の端面102aが、ライナ82の陥没部96の外面に臨む。また、肩部102の外周面は、ライナ82の胴体部92及びドーム状部94とともに補強層80で覆われている。突出部100は、補強層80に設けられた開口80aから露出するように突出する。
【0039】
挿入孔104は、部位によって径が相違し、突出部100の先端面100a側に位置する中内径孔104aと、肩部102の端面102a側に位置する大内径孔104bと、これら中内径孔104a及び大内径孔104bの間に位置する小内径孔104cとからなる。大内径孔104b内にライナ82の筒状部98が挿入され、該筒状部98内に円筒状のカラー106が圧入されている。これによって、大内径孔104bの内周面とカラー106の外周面との間で筒状部98が支持される。
【0040】
大内径孔104bの内壁には、筒状部98の薄肉部98aに臨む部位に、周方向に沿う円環状のシール溝108が形成され、且つ筒状部98の雄ねじ98bに臨む部位に、該雄ねじ98bと螺合する雌ねじ110が形成されている。シール溝108の内部には、Oリングからなるシール部材112が配設され、これによって、筒状部98の外周面と大内径孔104bの内周面との間がシールされる。また、雄ねじ98bと雌ねじ110とが螺合することで、ライナ82の筒状部98と給排側口金86とが接合されている。
【0041】
給排側口金86には、導出孔114がさらに貫通形成されている。導出孔114は、ライナ82と補強層80との間(以下、被覆部115ともいう)に介在する燃料ガスを、被覆部115の外部に導出するために設けられる。具体的には、導出孔114は、その一方の開口116が給排側口金86の端面102aに設けられ、他方の開口118が突出部100の先端面100a(露出面)に設けられる。つまり、被覆部115に進入した燃料ガスは、一方の開口116を介して導出孔114に流入し、他方の開口118を介して導出孔114から排出される。以下では、このようにして、導出孔114により被覆部115の外部に導出された燃料ガスを一時放出流体ともいう。なお、導出孔114は、給排側口金86に対して、1つだけ設けられてもよいし、該給排側口金86の周方向に一定の間隔をおいて複数設けられてもよい。
【0042】
挿入部材88は、中内径孔104aの径より外径が大きい頭部120と、頭部120から挿入孔104の内部に向かって延在する挿入部122とを有する。挿入部材88では、挿入部122が中内径孔104a及び小内径孔104cの周面と、カラー106の内周面とに沿って挿入孔104に挿入される。この際、挿入孔104から露出する挿入部材88の頭部120と、突出部100の先端面100aとの間には、後述するように、カバー部材18を高圧タンク16に取り付けるための支持プレート124が挟持されている。
【0043】
挿入部122の挿入孔104内で小内径孔104cに臨む部分の外周面には、周方向に沿う円環状のシール溝126が形成され、該シール溝126の内部には、Oリングからなるシール部材128が配設されている。これによって、挿入部122の外周面と挿入孔104の内周面との間がシールされる。
【0044】
また、挿入部材88の内部には、給排孔130が貫通形成されている。給排孔130には、接続部36bを介して給排流路12の配管36が接続されている。これによって、給排孔130は、給排流路12とライナ82の内部とを連通する。また、挿入部材88の内部には、不図示の主止弁(電磁弁)が内蔵され、該主止弁を開閉することによって、給排流路12とライナ82の内部とを連通した状態と遮断した状態とを切り換えることが可能になっている。
【0045】
接続部36bは、大外径部132と、該大外径部132よりも外径が小さい小外径部134とからなり、内部に配管36が挿通されている。また、接続部36bは、その小外径部134の一部が給排孔130に挿入されることで、挿入部材88の頭部120に固定されている。後述するように、頭部120と大外径部132との間には、カバー部材18と、シール部材136と、隔離部材138とが介在している。
【0046】
図3に示すように、エンド側口金90は、給排側口金86(図2参照)と同様に構成されている。つまり、エンド側口金90は、挿入孔104を介してライナ82の筒状部98に外装されている。また、エンド側口金90にも、被覆部115に進入した水素ガスを、該被覆部115の外部に導出するための導出孔114が貫通形成されている。以下では、給排側口金86に設けられた導出孔114を給排側導出孔114aともいい、エンド側口金90に設けられた導出孔114をエンド側導出孔114bともいう。
【0047】
エンド側口金90の挿入孔104には、挿入部材89が挿入されている。挿入部材89は、給排孔130が形成されず、上記の主止弁が内蔵されていないこと、及び挿入部122の軸方向の長さが短いことを除いて挿入部材88と同様に構成されている。挿入孔104から露出する挿入部材89の頭部120と、突出部100の先端面100aとの間には、後述するように、カバー部材19を高圧タンク16に取り付けるための支持プレート124が挟持されている。
【0048】
図2に示すように、支持プレート124は、上記の通り、頭部120と突出部100との間に挟持されることで、該突出部100の先端側を覆うように、高圧タンク16の軸方向の両端側にそれぞれ取り付けられている。具体的には、支持プレート124の略中央には、挿入部122の外径よりも大径であり且つ頭部120の外径よりも小径であるプレート貫通孔124aが形成されている。すなわち、同軸となるように重ねられたプレート貫通孔124aと挿入孔104に、挿入部122が挿入されている。
【0049】
突出部100の先端面100aのうち、導出孔114の一時放出流体を排出する側の開口118よりも該突出部100の径方向の外側で支持プレート124に臨む箇所には、円環状のシール溝142が形成されている。このシール溝142の内部にOリングからなるシール部材144が配設されることで、突出部100と支持プレート124との間がシールされる。
【0050】
カバー部材18は、例えば、ゴムやステンレス鋼(SUS)等からなり、給排側導出孔114aの開口118と、挿入部材88の挿入孔104から露出する露出部である頭部120とを覆うように支持プレート124に取り付けられる。これによって、カバー部材18は、その内部に給排側導出孔114aにより導出された一時放出流体を収容可能となっている。また、カバー部材18には、給排側排出流路24aが挿通される挿通孔18aが貫通形成され、該挿通孔18aを介して、カバー部材18の内部と給排側排出流路24aとが連通している。このため、上記のようにして、カバー部材18の内部に収容された一時放出流体は、給排側排出流路24aに流入可能となっている。
【0051】
さらに、カバー部材18には、挿入部材88の頭部120に固定された接続部36bを露出させる貫通孔18bが形成されている。貫通孔18bの径は、接続部36bの大外径部132の外径よりも小さく且つ小外径部134の外径よりも大きい。上記の通り、接続部36bの大外径部132と挿入部材88の頭部120との間には、カバー部材18の貫通孔18bの外周部分と、Oリングからなるシール部材136と、隔離部材138とが挟持されている。
【0052】
隔離部材138は、一端に底部138aを有する有底筒状であり、底部138aに形成された貫通孔に接続部36bの小外径部134が挿通されている。また、隔離部材138の開口部138b側には漏洩流体収容部20が一体に接続されている。隔離部材138の底部138aとカバー部材18との間にシール部材136が介在することによって、カバー部材18の内部と漏洩流体収容部20の内部とが遮断(シール)されている。
【0053】
カバー部材19は、貫通孔18bが設けられていないことを除いてカバー部材18と同様に構成され、エンド側導出孔114bの開口118と、挿入部材89の挿入孔104から露出する露出部である頭部120とを覆うように支持プレート124に取り付けられる。これによって、カバー部材19は、その内部にエンド側導出孔114bにより導出された一時放出流体を収容可能となっている。また、カバー部材19には、エンド側排出流路24bが挿通される挿通孔18aが貫通形成され、該挿通孔18aを介して、カバー部材19の内部とエンド側排出流路24bとが連通している。このため、上記のようにして、カバー部材19の内部に収容された一時放出流体は、エンド側排出流路24bに流入可能となっている。
【0054】
図1及び図2に示すように、漏洩流体収容部20は、例えば、給排流路12の配管36と給排孔130とを接続する接続部36bや、給排流路12を少なくとも囲う壁部によって構成される。これによって、漏洩流体収容部20は、接続部36bや給排流路等の高圧タンク装置10の通常動作時には燃料ガスの漏洩が生じないように設定された箇所から、高圧タンク装置10に異常が生じることで漏洩した漏洩流体を収容可能となっている。
【0055】
漏洩検知センサ22(図1参照)は、漏洩流体収容部20内に配設され、該漏洩流体収容部20内の燃料ガスを検知する。漏洩検知センサ22としては、燃料ガスの漏洩の有無又は燃料ガスの漏洩量(濃度)を検知することが可能な種々の水素センサを用いることができる。
【0056】
図1に示すように、給排側排出流路24aは、カバー部材18の内部と連通し、該カバー部材18の内部から流入した一時放出流体を希釈手段78に導く。具体的には、給排側排出流路24aは、開閉弁150を介して希釈手段78の混合排ガス排出流路66に連通可能となっている。
【0057】
エンド側排出流路24bは、カバー部材19の内部と連通し、該カバー部材19の内部から一時放出流体が流入する。これによって、エンド側排出流路24bは、エンド側導出孔114bにより導出された一時放出流体を希釈手段78に導く。例えば、エンド側排出流路24bは、給排側排出流路24aの開閉弁150よりも上流側に接続されることで、給排側排出流路24a及び開閉弁150を介して混合排ガス排出流路66に連通可能となっている。
【0058】
従って、開閉弁150を開弁状態とした場合に、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bに流入した一時放出流体を混合排ガス排出流路66に流入させることができる。一方、開閉弁150を閉弁状態とした場合に、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bに流入した一時放出流体が混合排ガス排出流路66に流入することを停止させることができる。
【0059】
本実施形態に係る高圧タンク装置10は、基本的には以上のように構成される。この高圧タンク装置10の通常時の動作では、例えば、図1及び図2に示すように、充填口26を介して水素補給源(不図示)から給排流路12に供給された燃料ガスが、配管34、分岐路28、配管36、給排孔130及び開状態の主止弁を介してライナ82の内部に給気される。この給気により、ライナ82に燃料ガスが十分に充填された場合、水素補給源からの燃料ガスの供給を停止する。
【0060】
燃料電池システム14によって発電を行う場合、酸化剤ガス供給流路58に対して、エアポンプ62の回転作用下に酸化剤ガスを取り込むとともに、燃料ガス供給流路54に対して、給排流路12を介してライナ82内の燃料ガスを供給する。具体的には、給排流路12の切り換えバルブ等(不図示)を操作することで、ライナ82内から給排孔130及び開状態の主止弁を介して配管36に燃料ガスを排気する。これによって、レギュレータ30で圧力が調整された燃料ガスが、配管38を介して燃料ガス供給流路54に供給される。
【0061】
酸化剤ガス供給流路58に供給された酸化剤ガスは酸化剤ガス供給口42bを経由して、燃料電池42の各カソード電極48に供給される。また、燃料ガス供給流路54に供給された燃料ガスは、インジェクタ、エジェクタ64、燃料ガス供給口42aを経由して燃料電池42の各アノード電極46に供給される。その結果、燃料ガス及び酸化剤ガスを消費した発電反応が生じ、燃料電池42が発電動作中となる。
【0062】
上記の発電反応で一部の酸素が消費された酸化剤ガスは、カソードオフガスとしてカソードオフガス排出口42dからカソードオフガス排出流路60に排出され、該カソードオフガス排出流路60を介して混合排ガス排出流路66へと流入する。
【0063】
上記の発電反応で一部が消費された燃料ガスは、アノードオフガスとしてアノードオフガス排出口42cからアノードオフガス排出流路56に排出された後、気液分離器68に流入する。これによって、アノードオフガスは、気体成分である循環ガスと、液体を含む排出流体とに分離される。
【0064】
上記の通り、インジェクタを介してエジェクタ64の上流側に燃料ガスが噴射されることにより、エジェクタ64に接続される循環流路70には負圧が生じている。このため、気体排出口68aから排出された循環ガスは、循環流路70を介してエジェクタ64に吸引され、燃料ガス供給流路54に新たに供給された燃料ガスと混合された状態で、再び燃料電池42の各アノード電極46に供給される。
【0065】
液体排出口68bから排出された排出流体は、排水弁74が開弁状態にあるとき、接続流路72を介して混合排ガス排出流路66へと流入する。上記の通り、混合排ガス排出流路66には、カソードオフガスが流入しているため、該混合排ガス排出流路66に排出流体を流入させることで、カソードオフガスと排出流体とを混合して、該排出流体を希釈することができる。また、混合排ガス排出流路66内で混合されたカソードオフガス及び排出流体は、該混合排ガス排出流路66の下流に設けられた希釈器76に導入され、大気と混合されることでさらに希釈される。
【0066】
すなわち、希釈手段78では、混合排ガス排出流路66にカソードオフガスが導入されている場合、換言すると、エアポンプ62が駆動している場合に、混合排ガス排出流路66に供給される排出流体等の流体を希釈する希釈動作を行うことができる。また、希釈手段78は、例えば、希釈器76に走行風を取り込むことが可能な搭載体の走行中等にも、希釈動作を行うことができる。
【0067】
上記のように燃料電池42の発電動作中に、燃料ガスを排気することで、ライナ82の内圧が低下すると、ライナ82が補強層80に向かって押圧される押圧力も減少する。従って、ライナ82の内圧が所定の大きさを下回ると、ライナ82を透過した燃料ガスが被覆部115に進入し易くなる。
【0068】
図2に示すように、被覆部115に進入した燃料ガスのうち、給排側導出孔114aにより導出された一時放出流体は、カバー部材18の内部から挿通孔18aを介して給排側排出流路24aに流入する。また、被覆部115に進入した燃料ガスのうち、エンド側導出孔114bにより導出された一時放出流体は、カバー部材19の内部から挿通孔18aを介してエンド側排出流路24bに流入する。
【0069】
一方、例えば、接続部36bや、給排流路12の配管34、36、38の接続部に緩みが生じた場合等のように、高圧タンク装置10に異常が生じることで、接続部36bや給排流路12から漏洩した漏洩流体は漏洩流体収容部20に収容される。この際、上記の通りカバー部材18の内部と漏洩流体収容部20の内部とが遮断されているため、漏洩流体は、カバー部材18の内部に進入することなく、漏洩流体収容部20に収容される。
【0070】
つまり、一時放出流体とは別に漏洩流体を漏洩流体収容部20に収容すること、及び漏洩流体とは別に一時放出流体を給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bへと流入させることができる。
【0071】
このように、一時放出流体を含まない漏洩流体収容部20内の漏洩流体を漏洩検知センサ22により検知することで、異常時に漏洩する漏洩流体を通常動作時に導出される一時放出流体と区別して検知することができる。その結果、高圧タンク装置10の通常動作時に、異常時の漏洩が生じていると誤検知することを回避できる。
【0072】
また、高圧タンク装置10では、開閉弁150を開弁することによって、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bに流入した一時放出流体を希釈手段78の混合排ガス排出流路66に導くことができる。このため、希釈手段78において、排出流体とともに一時放出流体を希釈することができる。つまり、燃料電池システム14に付設された希釈手段78を利用して一時放出流体を希釈することができる。
【0073】
従って、搭載体に高圧タンク装置10を搭載するにあたって、該搭載体に対して、一時放出流体を希釈するための構成を新設する必要がない。また、例えば、燃料電池車両である搭載体のフロア(不図示)の下方に高圧タンク装置10を配設した場合に、該フロアを介してキャビン(不図示)に未希釈の一時放出流体が進入する懸念がないため、搭載体に対して、フロアのシール性を高めるための構成を新設する必要もない。これらから、高圧タンク装置10は、低コストで容易に搭載体に搭載することが可能である。
【0074】
さらに、上記のようにして、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bにより一時放出流体を希釈手段78に導くことで、被覆部115に流体が滞留することを効果的に抑制できる。その結果、ライナ82に補強層80から離間した部分が生じたり、このライナ82の補強層80から離間した部分が、ライナ82の内部側に向かって膨出する、いわゆる、バックリングが生じたりすることを抑制でき、高圧タンク16の耐久性を向上させることができる。
【0075】
高圧タンク装置10では、エアポンプ62の駆動中や、搭載体の走行中等のように、希釈手段78の希釈動作中に、開閉弁150を開弁することが好ましい。この場合、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bにより希釈手段78に導かれた一時放出流体をより確実に希釈することが可能になる。
【0076】
高圧タンク装置10では、特に、燃料電池42の発電動作中に、開閉弁150を開弁することが好ましい。燃料電池42の発電動作中は、エアポンプ62の駆動中であり、希釈手段78は、カソードオフガスを用いてアノードオフガスを希釈する希釈動作中である。また、上記の通り、燃料電池42の発電動作中は、ライナ82から流体を排気しているため、給排側導出孔114a及びエンド側導出孔114bにより一時放出流体が導出され易くなっている。
【0077】
従って、燃料電池42の発電動作中に開閉弁150を開弁することにより、給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bに一時放出流体が流入し易いタイミングで、該一時放出流体を希釈手段78に効果的に導き、該希釈手段78で確実に希釈することができる。
【0078】
なお、例えば、搭載体が、燃料電池システム14における発電によって充電可能なバッテリ(不図示)を備え、該バッテリの電力で駆動されるような場合、燃料電池42が発電動作を行っていない間も、搭載体を走行させることができる。このように、燃料電池42が発電動作を行っていない間であっても、搭載体が走行することで、希釈器76に走行風が導入される場合には、希釈手段78は希釈動作を行うことができる。
【0079】
また、燃料電池42が発電動作を行っていない間であっても、エアポンプ62を駆動することで、カソードオフガス排出口42dから、未使用の酸化剤ガス(空気)を排出することができる。この場合、カソードオフガス排出流路60を介して混合排ガス排出流路66に未使用の酸化剤ガスを流入させることができるため、希釈手段78は、該未使用の酸化剤ガスを用いて希釈動作を行うことができる。
【0080】
本発明は、上記した実施形態に特に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0081】
上記の高圧タンク装置10では、カバー部材18、19の内部を介して給排側排出流路24a及びエンド側排出流路24bに一時放出流体を流入させることとした。しかしながら、特にこれに限定されるものではなく、高圧タンク装置10では、漏洩流体を収容可能である漏洩流体収容部20と、一時放出流体を希釈手段78に導く給排側排出流路24aとが独立して設けられていればよい。
【0082】
例えば、図4に示すように、上記の高圧タンク装置10は、カバー部材18及び支持プレート124(図2参照)を備えていなくてもよい。この場合、挿入部材88の頭部120に連通孔151が貫通形成されている。また、給排側口金86の突出部100の先端面100aに形成されたシール溝142(図2参照)に代えて、挿入部材88の頭部120にシール溝152が設けられている。
【0083】
シール溝152は、頭部120のうち、給排側導出孔114aの開口118よりも突出部100の径方向の外側の先端面100aに臨む面に形成される。このシール溝152の内部にOリングからなるシール部材154が配設されることで、挿入部材88の頭部120と、突出部100の先端面100aの開口118よりも前記径方向の外側との間がシールされる。
【0084】
なお、給排側口金86に対して、給排側導出孔114aが複数設けられる場合、複数の給排側導出孔114aの開口118のそれぞれを前記径方向に連通する環状の連通溝156が先端面100aに設けられていてもよい。連通孔151の一端側は、連通溝156に向かって開口する。連通孔151の他端側には接続部158を介して給排側排出流路24aが接続されている。このため、複数の給排側導出孔114aのそれぞれは、連通溝156及び連通孔151を介して給排側排出流路24aに連通する。
【0085】
接続部36bの大外径部132と頭部120との間には、シール部材136及び隔離部材138が挟持される。すなわち、高圧タンク16に対して給排側排出流路24aとは独立して、漏洩流体収容部20が設けられている。従って、この場合も、一時放出流体とは別に漏洩流体を漏洩流体収容部20に収容すること、及び漏洩流体とは別に一時放出流体を給排側排出流路24aへと流入させることができる。
【0086】
上記の高圧タンク装置10では、高圧タンク16が、エンド側導出孔114bが形成されたエンド側口金90を有し、該エンド側導出孔114bにエンド側排出流路24bが接続されることとしたが、特にこれらには限定されない。例えば、高圧タンク16は、エンド側口金90を有していなくてもよい。また、エンド側口金90にエンド側導出孔114bが設けられていなくてもよい。これらの場合、高圧タンク装置10は、エンド側排出流路24bを備えていなくてもよい。
【0087】
さらに、高圧タンク装置10では、高圧タンク16のエンド側口金90側が、図4に示す変形例と略同様にカバー部材19及び支持プレート124を備えずに構成されてもよい。この場合、エンド側導出孔114bから導出された一時放出流体は、図4に示す給排側口金86と同様にエンド側口金90に設けられた連通溝156及び挿入部材89に設けられた連通孔151を介してエンド側排出流路24bに流入する。
【0088】
上記の高圧タンク装置10は、漏洩流体収容部20が、接続部36bと給排流路12との両方を囲うことにより、接続部36bから漏洩した漏洩流体と、給排流路12から漏洩した漏洩流体との両方を収容可能であることとしたが、漏洩流体収容部20は、少なくとも接続部36bから漏洩する漏洩流体を収容可能に構成されていればよい。
【0089】
上記の高圧タンク装置10では、一つの高圧タンク16を備えることとしたが、複数の高圧タンク16を備えてもよい。この場合、一つの漏洩流体収容部20によって、複数の高圧タンク16から漏洩する漏洩流体を収容してもよいし、高圧タンク16と同数の複数の漏洩流体収容部20を設けて、高圧タンク16ごとに漏洩流体を漏洩流体収容部20に収容してもよい。
【0090】
給排流路12は、上記の配管34、36、38や分岐路28等から構成されるものに限定されず、高圧タンク16に燃料ガス(流体)を給排可能な種々の構成を採用することができる。
【符号の説明】
【0091】
10…高圧タンク装置 12…給排流路
14…燃料電池システム 16…高圧タンク
18、19…カバー部材 20…漏洩流体収容部
24a…給排側排出流路 42…燃料電池
46…アノード電極 66…混合排ガス排出流路
76…希釈器 78…希釈手段
80…補強層 82…ライナ
86…給排側口金 88、89…挿入部材
114…導出孔 115…被覆部
150…開閉弁

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