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公開番号2019133740
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190808
出願番号2016102147
出願日20160523
発明の名称電池モジュール
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人全 4 件を表示,個人,個人
主分類H01M 2/10 20060101AFI20190712BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる電池モジュールの提供。
【解決手段】正極端子15及び負極端子17が配列方向D1に交互に並ぶように配列された複数の電池セル10の配列体11と、一の電池セル10の正極端子15と配列方向D1の一方側に隣り合う電池セルの負極端子17とを連結し、且つ、一の電池セル10の負極端子17と配列方向D1の他方側に隣り合う電池セル10の正極端子15とを連結することにより、複数の電池セル10を電気的に直列に接続する複数のバスバー20と、を備え、一の電池セル10の正極端子15と配列方向D1の他方側に隣り合う電池セル10の負極端子17とが樹脂バー30を介して連結され、一の電池セル10の負極端子17と配列方向D1の一方側に隣り合う電池セル10の正極端子15とが樹脂バー30を介して連結されている電池モジュール1。
【選択図】図1
特許請求の範囲約 1,400 文字を表示【請求項1】
正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、
一の電池セルの正極端子と前記配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、前記一の電池セルの負極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、前記複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、を備え、
前記一の電池セルの前記正極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う前記電池セルの負極端子とが絶縁部材を介して連結され、
前記一の電池セルの前記負極端子と前記配列方向の一方側に隣り合う前記電池セルの正極端子とが絶縁部材を介して連結されている、電池モジュール。
【請求項2】
正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、
一の電池セルの正極端子と前記配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、前記一の電池セルの負極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、前記複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、
前記配列体の配列両端に設けられ、同一の電池セルにおける前記正極端子と前記負極端子とを結ぶ方向の一方側が外部の支持体との固定部となるブラケットと、を備え、
前記固定部と反対側に位置する電極端子列では、前記正極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う前記電池セルの負極端子とが絶縁部材を介して連結されている、電池モジュール。
【請求項3】
正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、
一の電池セルの正極端子と前記配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、前記一の電池セルの負極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、前記複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、を備え、
異なる電池セル間において、一方の電極端子列を構成する前記正極端子と他方の電極端子列を構成する前記負極端子との少なくとも一対は、絶縁部材を介して連結されている、電池モジュール。
【請求項4】
前記絶縁部材は、前記正極端子又は前記負極端子に対して前記バスバーよりも正極端子又は前記負極端子の先端側に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記バスバーは、
前記正極端子及び前記負極端子に接続される一対の平坦部と、
前記平坦部の一方面側に突出する突出部とを有し、
前記突出部が前記電池セルから離れる方向に突出するように配置されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記絶縁部材は、樹脂材料によって形成されている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記絶縁部材は、強化繊維を含んでいる、請求項6に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記固定部側に位置する電極端子列では、前記正極端子と前記配列方向の他方側に隣り合う前記電池セルの負極端子とが非連結となっている、請求項2に記載の電池モジュール。

発明の詳細な説明約 12,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電池セルが所定の配列方向に沿って配列された電池モジュールが知られている。例えば特許文献1に開示されている電池モジュールは、外側に突出した電極端子を含む複数の単位電池、及び、複数の単位電池を電気的に連結する連結部材を含む。連結部材は、複数のバスバーと、複数のバスバーを支持するホルダー部、及び、ホルダー部を連結する狭幅部を有する絶縁ガイドと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011−249303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、複数の電池セルが配列された電池モジュールでは、充放電が繰り返されることによって電池セルが膨張し、その結果、電池モジュールの全体的な形状が変形してしまう場合がある。電池モジュールでは、電池セル間のバスバーの連結部分と非連結部分とで剛性が異なるため、電池セルの膨張時に電池モジュールが複雑な変形を起こすと考えられる。電池モジュールが複雑な変形を起こすと、ホルダなどの部品の損傷や、放熱部材の離間による放熱性の低下などを招くおそれがある。
【0005】
本発明は、電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一形態の電池モジュールは、正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、一の電池セルの正極端子と配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、一の電池セルの負極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、を備え、一の電池セルの正極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの負極端子とが絶縁部材を介して連結され、一の電池セルの負極端子と配列方向の一方側に隣り合う電池セルの正極端子とが絶縁部材を介して連結されている。
【0007】
上記の電池モジュールでは、一の正極端子は、隣り合う一方の負極端子に対してバスバーを介して接続され、隣り合う他方の負極端子に対して絶縁部材を介して接続される。これにより、バスバーの非連結部分においても、絶縁部材によって電池セル間が連結されるので、バスバーの連結部分とバスバーの非連結部分とで剛性に差異が生じ難くなる。したがって、電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる。
【0008】
一形態の電池モジュールは、正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、一の電池セルの正極端子と配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、一の電池セルの負極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、配列体の配列両端に設けられ、同一の電池セルにおける正極端子と負極端子とを結ぶ方向の一方側が外部の支持体との固定部となるブラケットと、を備え、固定部と反対側に位置する電極端子列では、正極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの負極端子とが絶縁部材を介して連結されている。
【0009】
上記の電池モジュールでは、支持体に固定された状態のブラケットは、固定部側において高い剛性を備えている。そのため、ブラケットの固定部側に近い一方側の電極端子列では、変形が生じ難い。一方、固定部と反対側に位置する他方側の電極端子列には絶縁部材が設けられている。これにより、他方側の電極端子列では、バスバーの非連結部分においても、絶縁部材によって正極端子及び負極端子間が連結されるので、各端子間の剛性に差異が生じ難くなる。これにより、一方側の電極端子列及び他方側の電極端子列のいずれにおいても、バスバーの非連結部分の変形が抑制される。したがって、電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる。
【0010】
一形態の電池モジュールは、正極端子及び負極端子が配列方向に交互に並ぶように配列された複数の電池セルの配列体と、一の電池セルの正極端子と配列方向の一方側に隣り合う電池セルの負極端子とを連結し、且つ、一の電池セルの負極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの正極端子とを連結することにより、複数の電池セルを電気的に直列に接続する複数のバスバーと、を備え、異なる電池セル間において、一方の電極端子列を構成する正極端子と他方の電極端子列を構成する負極端子との少なくとも一対は、絶縁部材を介して連結されている。
【0011】
上記の電池モジュールでは、バスバーによって連結されることのない一方の電極端子列の正極端子と他方の電極端子列の負極端子とが絶縁部材によって連結される。これにより、バスバーの非連結部分においても、絶縁部材によって電池セル間を連結することができるので、各端子間の剛性に差異が生じ難くなる。したがって、電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる。
【0012】
また、一形態の電池モジュールでは、絶縁部材は、正極端子又は負極端子に対してバスバーよりも正極端子又は負極端子の先端側に配置されてもよい。この構成によれば、正極端子又は負極端子とバスバーとをより良好に接触させることができる。
【0013】
また、一形態の電池モジュールでは、バスバーは、正極端子及び負極端子に接続される一対の平坦部と、平坦部の一方面側に突出する突出部とを有し、突出部が電池セルから離れる方向に突出するように配置されていてもよい。この構成によれば、バスバーが配列方向に変形し易くなる。この場合、弾性率が小さい材料によってバスバーと同等の剛性をもつ絶縁部材を作成したとしても、絶縁部材の厚みを薄くすることができる。
【0014】
また、一形態の電池モジュールでは、絶縁部材は、樹脂材料によって形成されていてもよい。この場合、絶縁部材は、強化繊維を含んでいてもよい。この構成によれば、より小さい厚さ又はより小さい断面積であっても、同等の剛性を有する絶縁部材を得ることができる。
【0015】
また、一形態の電池モジュールでは、固定部側に位置する電極端子列において、正極端子と配列方向の他方側に隣り合う電池セルの負極端子とが非連結となっていてもよい。このような構成により、固定部側における部品点数を削減することができる。支持体に固定された状態のブラケットは、固定部側において高い剛性を備えているので、固定部側の電極端子列では、バスバーの非連結部分であっても変形が生じ難い。
【発明の効果】
【0016】
一形態の電池モジュールによれば、電池セルの膨張が生じても、電池モジュールの複雑な変形を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
一実施形態に係る電池モジュールの概略平面図である。
図1の電池モジュールのII−II線に沿った断面図である。
比較例における電池モジュールを示す概略平面図である。
他の比較例における電池モジュールを示す概略平面図である。
実施形態における電池モジュールの作用を説明する概略平面図である。
他の実施形態に係る電池モジュールの概略平面図である。
さらに他の実施形態に係る電池モジュールの概略平面図である。
さらに他の実施形態に係る電池モジュールの概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明する。便宜上、実質的に同一の要素には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
【0019】
図1は、一形態の電池モジュールを模式的に示す概略平面図である。図2は、電池モジュールを電極端子の位置で配列方向に沿って切断したときの断面図である。一形態の電池モジュール1は、例えば、電池パックのように、複数の電池モジュール1が筐体内に収容された状態で用いられる。
【0020】
図1、図2に示されるように、電池モジュール1は、複数の電池セル10と、複数のバスバー20と、複数の樹脂バー30と、一対のブラケット40とを有している。なお、図示例では、7つの電池セル10と、6つのバスバー20と、6つの樹脂バー30とが示されている。電池セル10は、略直方体形状のケース13内に電極組立体を収容してなる電池であり、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池である。
【0021】
本実施形態では、複数の電池セル10が所定の配列方向D1に沿って配列されることによって、配列体11が構成されている。以下、図面に示された配列方向D1の矢印の方向を一方側とし、この逆方向を配列方向D1の他方側とする。隣り合う電池セル10の間には、電池セル10間の温度差を小さくする金属製の伝熱プレートが介在されていてもよい。電池セル10において、ケース13の上面13aには、正極端子15及び負極端子17が形成されている。以下、正極端子15及び負極端子17を総称して「電極端子14」という場合がある。
【0022】
一の電池セル10に形成される正極端子15と負極端子17とは、配列方向D1に交差する幅方向D2に互いに離間している。すなわち、一の電池セル10における正極端子15と負極端子17とを結ぶ方向は、配列体11の幅方向D2である。以下、図面に示された幅方向D2の矢印の方向を一方側とし、この逆方向を幅方向D2の他方側とする。隣り合う電池セル10同士では、幅方向D2における正極端子15と負極端子17との配置関係が逆になっている。これにより、配列体11では、幅方向D2の一方側及び他方側において、正極端子15及び負極端子17が配列方向D1に交互に並ぶように配列された電極端子列12A,12Bがそれぞれ形成されている。
【0023】
電極端子14は、例えばナット状をなす台座14aと、台座14aから突出するボルト体14bと、ボルト体14bに締結されるナット状の締結部14cとを有している。図示例のボルト体14bは、配列方向D1及び幅方向D2に交差する方向D3に突出している。電極端子14では、バスバー20及び樹脂バー30の少なくとも一方が締結部14cによって締結されている。
【0024】
バスバー20は、配列方向D1に配列された電池セル10を電気的に直列に接続している。すなわち、バスバー20は、一の電池セル10の正極端子15と配列方向D1の一方側に隣り合う他の電池セル10の負極端子17とに連結されている。また、バスバー20は、一の電池セル10の負極端子17と配列方向D1の他方側に隣り合う他の電池セル10の正極端子15とに連結されている。これにより、それぞれの電極端子列12A,12B内において、正極端子15は、配列方向D1の一方側に隣り合う負極端子17とバスバー20を介して接続され、負極端子17は、配列方向D1の他方側に隣り合う正極端子15とバスバー20を介して接続されている。
【0025】
バスバー20は、例えば銅などの金属材料からなる板体によって形成されている。本実施形態では、バスバー20は、一対の平坦部21と、突出部23とを有している。一対の平坦部は、配列方向D1に沿った長手方向の両端に形成されている。それぞれの平坦部21には電極端子14のボルト体14bが挿通される貫通孔21aが形成されている。突出部23は、平坦部21同士を接続しており、平坦部21の一方面側に折曲して突出している。バスバー20は、突出部23がケース13の上面13aから離れる方向に突出するように配置されている。
【0026】
樹脂バー30は、例えば板状をなしている。また、樹脂バー30は、配列方向D1に沿った長手方向の両端のそれぞれにボルト体14bが挿通される貫通孔31aを有している。本実施形態では、樹脂バー30は、一の電池セル10の正極端子15と配列方向D1の他方側に隣り合う他の電池セル10の負極端子17とに連結されている。また、樹脂バー30は、一の電池セル10の負極端子17と配列方向D1の一方側に隣り合う他の電池セル10の正極端子15とに連結されている。これにより、それぞれの電極端子列12A,12Bでは、正極端子15は、配列方向D1の他方側に隣り合う負極端子17と樹脂バー30を介して接続され、負極端子17は、配列方向D1の一方側に隣り合う正極端子15と樹脂バー30を介して接続されている。
【0027】
電極端子列12A,12Bでは、バスバー20と樹脂バー30とが隣り合う電極端子14同士を交互に連結しており、バスバー20により連結された部分は樹脂バー30で連結されていない。そのため、配列端を除く内側に配置された電池セル10では、電極端子14にバスバー20及び樹脂バー30が締結され、配列端の電池セル10では、電極端子14にバスバー20及び樹脂バー30のいずれか一方が締結されている。配列端を除く内側に配置された電池セル10では、台座14a側にバスバー20が配置され、締結部14c側に樹脂バー30が配置されている。図示例では、樹脂バー30の厚さW1が、突出部23の高さW2よりも小さく形成されている。
【0028】
樹脂バー30は、電気絶縁性を有する絶縁部材であり、例えばポリアミド、ABS樹脂などの電気絶縁性樹脂材料によって形成されている。また、このような樹脂材料は、ガラス繊維、炭素繊維等の強化繊維を含んでもよい。樹脂バー30は、バスバー20の剛性と同程度の剛性を有し得る。例えば、樹脂バー30を形成する樹脂材料の弾性率が、バスバー20を形成する金属材料の弾性率よりも小さい場合には、樹脂バー30の断面積をバスバー20の断面積よりも大きくすることによって剛性を調整してもよい。また、例えば樹脂材料が強化繊維を含むことによって金属材料に近い弾性率を有する場合には、樹脂バー30の厚さをバスバー20の厚さよりも小さく形成してもよい。
【0029】
一対のブラケット40は、配列体11の配列方向D1の両端にそれぞれ設けられ、例えば筐体の壁部等の外部の支持体3に固定されている。例えば、ブラケット40は、金属材料からなる板状部材が折り曲げられて形成されている。ブラケット40は、折曲部41を挟んで挟持部43と固定部45とが形成されている。挟持部43は、配列体11を挟み込む部分である。例えば、一対の挟持部43は不図示のボルト及びナットによって配列体11を配列方向D1に加圧して挟持することができる。配列体11と挟持部43との間には、例えばゴム等により平板状に形成された弾性部材が配置されてもよい。
【0030】
固定部45は、例えば、不図示のボルトによって支持体3に固定される部分である。挟持部43に配列体11が挟持された状態では、固定部45は配列体11の幅方向D2の一方側に位置している。ブラケット40には、強度を高めるための不図示のリブが形成されている。
【0031】
ここで、図3及び図4を参照して、本実施形態の比較例について説明する。図3は、第1比較例に係る電池モジュール80を示す概略平面図であり、配列体11がブラケット40によって挟持されていない場合に、電池セル10が膨張した状態を模式的に示す。第1比較例に係る電池モジュール80は、本実施形態の電池モジュール1と同様に、複数の電池セル10と電池セル10間を電気的に直列に接続するバスバー20とを有している。
【0032】
この電池モジュール80は、上記実施形態と異なり、樹脂バー30を有していない。すなわち、各電極端子列12A,12Bにおいて、正極端子15と配列方向D1の他方側に隣り合う電池セル10の負極端子17とは非連結となっている。この場合、バスバー20によって連結されている電極端子14間に比べて、非連結となっている電極端子14間では、剛性が低く、変形を起こしやすい。そのため、電池セル10が膨張した場合には、互いに隣り合う正極端子15と負極端子17のうちの非連結となっている部分が配列方向D1に拡張しやすい。これにより、配列体11は配列方向D1に拡張する場合がある。
【0033】
図4は、第2比較例に係る電池モジュール90を示す概略平面図であり、配列体11がブラケット40によって挟持されている場合に、電池セル10が膨張した状態を模式的に示す。第1比較例と同様に、第2比較例においても、電池モジュール90は樹脂バー30を有していない。そのため、隣り合う電極端子14間のうちの非連結となっている部分で変形を起こしやすいという点については、第1比較例と同様である。しかし、第2比較例では、配列体11がブラケット40によって挟持されている。この場合、ブラケット40では、支持体3に固定される固定部45側に比べて、固定部45と逆側において剛性が小さく、撓み等が生じやすい。これにより、電池セル10が膨張した場合には、支持体3側に配列された電極端子列12Aにおいて変形が生じ難く、支持体3と反対側に配列された電極端子列12Bで変形が生じやすい。その結果、電池セル10が支持体3と反対側に張り出すように幅方向D2に移動することが考えられる。これにより、図中に破線で示すように、配列体11が支持体3と反対側に張り出すように湾曲する場合がある。
【0034】
上記のとおり説明した本実施形態に係る電池モジュール1では、一の正極端子15は、隣り合う一方の負極端子17に対してバスバー20を介して接続され、隣り合う他方の負極端子17に対して樹脂バー30を介して接続されている。これにより、バスバー20の非連結部分においても、樹脂バー30によって電池セル10間が連結されるので、各電極端子14間での剛性に差異が生じ難くなる。図5は、電池セル10が膨張した状態における電池モジュール1を模式的に示す。なお、図5では、ブラケット40を省略している。図5に示すように、本実施形態の電池モジュール1では、隣り合ういずれの電極端子14間においても配列方向D1の拡張が同程度になっている。したがって、電池セル10の膨張が生じても、電池モジュール1の複雑な変形を抑制することができる。
【0035】
また、樹脂バー30は、電極端子14に対してバスバー20よりも電極端子14の先端側に配置されるように締結されている。この構成によれば、バスバー20が台座14a側に配置されるので、バスバー20は、ボルト体14b及び台座14aに電気的に接続可能となる。これにより、電極端子14とバスバー20とを良好に接触させることができる。
【0036】
また、バスバー20は、平坦部21と、平坦部21の一方面側に折れ曲がって突出する突出部23とを有しているので、配列方向D1に変形し易くなる。この場合、弾性率が小さい材料によってバスバー20と同等の剛性をもつ樹脂バー30を作成したとしても、樹脂バー30の厚みを薄くすることができる。また、樹脂バー30が強化繊維を含んでいる場合には、より薄い厚さによって、同じ剛性の樹脂バー30を得ることができる。樹脂バー30の厚さを薄く形成することによって、電池モジュール全体を小型化することが可能となる。
【0037】
なお、樹脂バー30は、バスバー20の断面積よりも大きな断面積を有する板状をなしていてもよい。この構成によれば、弾性率の小さい材料を用いて、バスバー20と同等の剛性を実現することができる。
【0038】
[第2実施形態]
本実施形態に係る電池モジュール101では、固定部側に配列された電極端子列12Aにおける構成が第1実施形態の電池モジュール1と相違している。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0039】
図6は、本実施形態に係る電池モジュールを模式的に示す概略平面図である。図6に示すように、電池モジュール101は、7つの電池セル10と、6つのバスバー20と、3つの樹脂バー30と、一対のブラケット40とを有している。電池セル10、バスバー20及びブラケット40の構成は、第1実施形態の電池モジュール1と同様である。
【0040】
幅方向D2において固定部45と反対側に位置する電極端子列12Bでは、第1実施形態と同様に、正極端子15と配列方向D1の他方側に隣り合う負極端子17とが樹脂バー30を介して連結されている。一方、幅方向D2において固定部45側に位置する電極端子列12Aでは、正極端子15と配列方向D1の他方側に隣り合う負極端子17との間には、樹脂バー30が連結されておらず、非連結となっている。
【0041】
上記のとおり、電池モジュール101では、固定部45側に位置する一方側の電極端子列12Aには樹脂バー30が設けられていない。しかし、支持体3に固定された状態のブラケット40は、固定部45側において高い剛性を備えている。一方側の電極端子列12Aは、ブラケット40の固定部45側に近いため、バスバー20の非連結部分であっても変形が生じ難い。一方、固定部45と反対側に位置する他方側の電極端子列12Bには樹脂バー30が設けられている。これにより、他方側の電極端子列12Bでは、バスバー20の非連結部分においても、樹脂バー30によって正極端子15及び負極端子17間が連結されるので、各電極端子14間の剛性に差異が生じ難くなる。したがって、電池セル10の膨張が生じても、電池モジュール101の複雑な変形を抑制することができる。
【0042】
[第3実施形態]
本実施形態に係る電池モジュール201では、樹脂バー230が一方の電極端子列12Aと他方の電極端子列12Bとに跨って連結される点で第1実施形態の電池モジュール1と相違している。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0043】
図7は、本実施形態に係る電池モジュールを模式的に示す概略平面図である。図7に示すように、電池モジュール201は、7つの電池セル10と、6つのバスバー20と、3つの樹脂バー230と、一対のブラケット40とを有している。電池セル10、バスバー20及びブラケット40の構成は、第1実施形態の電池モジュール1と同様である。
【0044】
樹脂バー230は、一方の電極端子列12Aを構成する正極端子15と他方の電極端子列12Bを構成する負極端子17とを異なる電池セル10間において連結している。本実施形態では、3つの樹脂バー230によって、固定部45側の電極端子列12Aを構成する3つの正極端子15と、固定部45とは逆側の電極端子列12Bを構成する3つの負極端子17とが接続されている。樹脂バー230によって接続される電極端子14が設けられた一対の電池セル10間には、他の電池セル10が配置されている。図示例では、樹脂バー230によって接続される一対の電池セル10間に、他の1つの電池セル10が配置されている。また、樹脂バー230によって接続される一対の正極端子15及び負極端子17において、負極端子17は正極端子15よりも配列方向D1の他方側に配置されている。
【0045】
上記の電池モジュール201では、バスバー20によって連結されることのない一方の電極端子列12Aの正極端子15と他方の電極端子列12Bの負極端子17とが樹脂バー230によって連結されている。これにより、樹脂バー230によって電池セル10間を連結することができるので、各電極端子14間の剛性に差異が生じ難くなる。したがって、電池セル10の膨張が生じても、電池モジュール201の複雑な変形を抑制することができる。なお、本実施形態では、樹脂バー230によって接続される一対の電池セル10間に、他の1つの電池セル10が配置されているので、樹脂バー230の数が第1実施形態の樹脂バー30の半分になっている。そのため、樹脂バー230の剛性を樹脂バー30よりも大きくしてもよい。
【0046】
[第4実施形態]
本実施形態に係る電池モジュール301では、樹脂バー330が一方の電極端子列12Aと他方の電極端子列12Bとに跨って連結される点で第1実施形態の電池モジュール1と相違している。以下、主として第1実施形態と相違する点について説明し、同一の要素や部材については同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0047】
図8は、本実施形態に係る電池モジュールを模式的に示す概略平面図である。図8に示すように、電池モジュール301は、7つの電池セル10と、6つのバスバー20と、1つの樹脂バー330と、一対のブラケット40とを有している。電池セル10、バスバー20及びブラケット40の構成は、第1実施形態の電池モジュール1と同様である。
【0048】
樹脂バー330は、一方の電極端子列12Aを構成する正極端子15と他方の電極端子列12Bを構成する負極端子17とを異なる電池セル10間において連結している。本実施形態では、1つの樹脂バー330によって、固定部45側の電極端子列12Aを構成する最も配列方向D1の一方側の正極端子15と、固定部45とは逆側の電極端子列12Bを構成する最も配列方向D1の他方側の負極端子17とが接続されている。また、樹脂バー330によって接続される一対の正極端子15及び負極端子17は、他の電極端子14とバスバー20によって連結されていない。
【0049】
上記の電池モジュール301では、バスバー20によって連結されることのない一方の電極端子列12Aの正極端子15と他方の電極端子列12Bの負極端子17とが樹脂バー330によって連結されている。これにより、バスバー20の非連結部分でも、樹脂バー330によって電池セル10間を連結することができるので、各電極端子14間の剛性に差異が生じ難くなる。したがって、電池セル10の膨張が生じても、電池モジュール301の複雑な変形を抑制することができる。なお、本実施形態では、配列方向D1の両端に配置された正極端子15と負極端子17とを1つの樹脂バー330によって接続している。そのため、樹脂バー330の剛性を樹脂バー230よりも大きくしてもよい。
【0050】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではない。
【0051】
例えば、平坦部と突出部とを有するバスバーを例示したが、これに限定されない。例えば、突出部を有さずに、平坦部のみによって形成された板状のバスバーを用いてもよい。このように、突出部を有さないバスバーでは、突出部を有するバスバーに比べて剛性が大きくなる。
【0052】
また、樹脂バーによって正極端子と負極端子とが直接連結される例を示したが、これに限定されない。例えば、正極端子に連結された一方のバスバーと、負極電極に連結された他方のバスバーとを樹脂バーによって連結してもよい。
【0053】
また、絶縁部材として、樹脂材料によって形成された樹脂バーを例示したが、これに限定されない。絶縁部材は、その全体が絶縁材料によって形成されていなくとも、例えば、金属材料を絶縁被覆した場合のように、一部に絶縁材料が用いられることによって電極端子同士を絶縁できる構造であればよい。
【0054】
[実施例]
以下、実施例を参照し、上記実施形態についてさらに説明するが、例えば、バスバー及び樹脂バーの材料、寸法等は一例であり、上記各実施形態は実施例の内容に限定されるものではない。
【0055】
実施例1として、銅によって形成されたバスバーの剛性とPA66−GF30(グラスファイバーを30%含有するポリアミド66樹脂)によって形成された樹脂バーの剛性とを比較した。バスバーとして、厚さ0.8mm、幅20mm、長さ30mm、断面積16mm

の板状部材を上記実施形態のバスバーと同様に平坦部と突出部を有するように加工したものを用意した。樹脂バーとして、厚さ0.125mm、幅20mm、長さ30mm、断面積2.5mm

の板状部材を用意した。バスバー及び樹脂バーのいずれにおいても、長さ方向に100Nの荷重を加えたときの伸び量が0.6mmであり、同等の剛性を有するものであった。
【0056】
実施例2として、銅によって形成されたバスバーの剛性とCFRPによって形成された樹脂バーの剛性とを比較した。バスバーとして、厚さ1mm、幅20mm、断面積20mm

、弾性率110GPaの板状部材を用意した。樹脂バーとして、厚さ1.1mm、幅20mm、断面積22mm

、弾性率100GPaの板状部材を用意した。バスバー及び樹脂バーがいずれも突出部を有さない板状である場合、弾性率と断面積との積が同等であれば同じ荷重が加わったときの伸び量が等しくなる。実施例2では、バスバー及び樹脂バーのいずれにおいても、弾性率と断面積との積が2200GPa・mm

であり、同等の剛性を有するものであった。
【符号の説明】
【0057】
1…電池モジュール、10…電池セル、11…配列体、12A,12B…電極端子列、15…正極端子、17…負極端子、20…バスバー、21…平坦部、23…突出部、30…樹脂バー(絶縁部材)、D1…配列方向。

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