TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2019131474
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190808
出願番号2018012175
出願日20180129
発明の名称ミノキシジル含有外用組成物
出願人富士化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 31/506 20060101AFI20190712BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】経時的な着色や結晶析出を確実に抑制、防止することができるミノキシジル含有外用組成物を提供する。
【解決手段】当該ミノキシジル含有外用組成物は、有効成分としてのミノキシジルと、溶媒としての水と、抗酸化剤としてのジブチルヒドロキシトルエンと、pH調整剤としての酒石酸とを含有し、pHが6.0〜6.5である。
【選択図】なし
特許請求の範囲約 330 文字を表示【請求項1】
有効成分としてのミノキシジルと、溶媒としての水と、抗酸化剤としてのジブチルヒドロキシトルエンと、pH調整剤としての酒石酸とを含有し、pHが6.0〜6.5であることを特徴とするミノキシジル含有外用組成物。
【請求項2】
溶媒としてエタノールを更に含有する請求項1に記載のミノキシジル含有外用組成物。
【請求項3】
溶媒としてプロピレングリコールを更に含有する請求項2に記載のミノキシジル含有外用組成物。
【請求項4】
ミノキシジル含有外用組成物100mLに対し、ミノキシジル5g、水20g、ジブチルヒドロキシトルエン0.5gを配合した請求項1から3のいずれかに記載のミノキシジル含有外用組成物。

発明の詳細な説明約 5,900 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、ミノキシジルを有効成分として含有する外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
ミノキシジル「6−(1−ピペリジニル)−2,4−ピリミジンジアミン−3−オキサイド」は、外用液としての使用により優れた育毛、養毛効果を発揮するため、脱毛症の改善薬として広く使用されている。
一方で、ミノキシジルを含む液剤は経時的に着色して商品価値が低下する、という問題を有している。また、ミノキシジル自体も水やエタノールへの溶解性が悪く、特に低温で保存すると結晶が析出し易い、という問題を有している。
【0003】
ミノキシジル含有液剤の経時的な着色を抑制する試みとして、特許文献1や2では特定の抗酸化剤を配合しかつ特定のpH調整剤を使用してpHを5.5〜7.0の範囲の中で調整しこの問題を解決しようとしている。さらに、特許文献3では、特許文献1や2の技術ではミノキシジル含有液剤の着色を実用上十分に抑制できないとして、有効成分としてのミノキシジルや、溶媒としてのプロピレングリコール、水および低級アルコールの含有量を調整し、経時的な着色の問題と結晶析出の問題との両方を解決しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5360610号公報
特許第4796260号公報
特許第6244101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1、2及び3の技術を含め、現状では、ミノキシジル含有液剤の経時的な着色や結晶析出の問題は未だ十分解決するには至っておらず、これらの問題を確実に解決するミノキシジル含有外用組成物が求められている。
本発明の主な目的は、経時的な着色や結晶析出を確実に抑制、防止することができるミノキシジル含有外用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
<1> 有効成分としてのミノキシジルと、
溶媒としての水と、
抗酸化剤としてのジブチルヒドロキシトルエンと、
pH調整剤としての酒石酸とを含有し、pHが6.0〜6.5であることを特徴とするミノキシジル含有外用組成物が提供される。
本発明の他の態様としては、例えば、以下のものなどが挙げられる。
<2> 溶媒としてエタノールを更に含有する前記<1>に記載のミノキシジル含有外用組成物である。
<3> 溶媒としてプロピレングリコールを更に含有する前記<2>に記載のミノキシジル含有外用組成物である。
<4> ミノキシジル含有外用組成物100mLに対し、ミノキシジル5g、水20g、ジブチルヒドロキシトルエン0.5gを配合した前記<1>から<3>のいずれかに記載のミノキシジル含有外用組成物である。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、従来のミノキシジル含有外用組成物に比べ、経時的な着色や結晶析出を確実に抑制、防止することができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[ミノキシジル含有外用組成物]
本発明のミノキシジル含有外用組成物は主に、有効成分、溶媒、抗酸化剤およびpH調整剤を含有しており、pHが6.0〜6.5である。
(1)有効成分
有効成分は主にはミノキシジルである。
ミノキシジルは市販されており、市販のものを使用すればよい。
ミノキシジルの含有量は組成物100mLに対し通常1〜15gであり、中でも好ましくは5gである。
有効成分としては、ミノキシジル単独あるいは同薬剤に加えて、l−メントール、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、パントテニルエチルエーテルや更には塩化カルプロニウムのなかから選択される少なくとも1種が使用されてもよい。これら追加の薬剤は、それぞれ単独でミノキシジルに添加して使用されてもよいし、2種以上が組み合わされ使用されてもよい。好ましくはミノキシジルに加えl−メントール、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステルを組み合わせて、或いはl−メントール、トコフェロール酢酸エステル、パントテニルエチルエーテルを組み合わせて使用すればよい。
ミノキシジル以外の有効成分の配合量については、適量を配合すればよく、l−メントールについては組成物100mL中0.3g程度、トコフェロール酢酸エステルについては組成物100mL中0.08g程度、ピリドキシン塩酸塩については組成物100mL中0.05g程度、パントテニルエチルエーテルについては組成物100mL中1.0g程度、塩化カルプロニウムについては組成物100mL中1.0g程度配合すればよい。
【0009】
(2)溶媒
溶媒には水が含まれる。水の含有量は、主成分であるミノキシジルの配合量に応じて適宜増減すればよい。同組成物100mL中にミノキシジルを5g程度まで配合した場合には、水は5〜20g程度配合すればよく、特にミノキシジル5g配合の場合には水を20g配合することが好ましい。
溶媒としては、水に加えて、プロピレングリコールまた低級アルコールのなかから選択される少なくとも1種が使用されてもよい。これら水以外の2種の溶媒は1種単独で使用されてもよいし、2種が組み合わされ使用されてもよく、好ましくは水に加え前記2種の溶媒を使用されるのがよい。
プロピレングリコールの含有量は、通常、組成物100mLに対し5〜30gであり、好ましくは10〜20gであり、より好ましくは10〜15gである。
低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、イソブチルアルコール、第二級−ブチルアルコール、第三級−ブチルアルコールなどの炭素数1〜4の低級アルコールがあげられる。これら低級アルコールは1種単独で使用されてもよく、2種以上が組み合わされ使用されてもよい。低級アルコールとしては、好ましくはエタノールである。
低級アルコール、中でも好ましいエタノールの含有量は、通常適量であり、本実施形態では組成物の質量又は容量の調整やpH調整剤の溶媒などに使用され、主成分やpH調整剤の配合量に応じて適宜増減すればよい。
【0010】
(3)抗酸化剤
抗酸化剤としては、通常使用されるジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エリソルビン酸、EDTA−2Na、クエン酸イソプロピル、没食子酸プロピル、グアヤク酸、アルファチオグリセリン、ジクロルイソシアヌール酸カリウム、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、大豆レシチン、チオグリコール酸ナトリウム、チオリンゴ酸ナトリウム、パルミチン酸アスコルビル、2−メルカプトベンズイミダゾール、硫酸オキシキノリン等の中で、本発明の目的及び効果を達成する上では、ジブチルヒドロキシトルエンが好ましい。
ジブチルヒドロキシトルエンの配合量は、組成物100mLに対し通常0.01〜5gであり、好ましくは0.01〜1gであり、より好ましくは0.1〜1gである。
【0011】
(4)pH調整剤
pH調整剤としては、通常使用されるクエン酸、乳酸、塩酸、リン酸、硫酸、リンゴ酸、リンゴ酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウム、酒石酸、酒石酸ナトリウム等の中で、本発明の目的及び効果を達成する上では、酒石酸の使用が好ましい。また、酒石酸を用いることで、組成物の製造時における機器の腐食や、組成物における不快な刺激臭の発生を抑制することもできる。酒石酸の使用量は、使用する薬剤や目的とするpH値に応じて決定すればよく、組成物100mLにおいて0.1〜0.5g使用して目的とする領域のpHとすればよい。
【0012】
(5)その他添加剤
本発明のミノキシジル含有外用組成物には、薬学的または生理学的に許容される医薬外用剤、医薬部外品、化粧品用の添加剤が含有されてもよい。添加剤としては、目的とする製剤の剤型に応じて適宜選択、使用すればよく、具体的には界面活性剤、増粘剤、保存剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、香料、溶解補助剤などがあげられる。より具体的には、カミツレ油、セタノール、ヒアルロン酸ナトリウムをあげることができる。これら添加剤は1種単独で使用されてもよいし、2種以上が組み合わされ使用されてもよい。また、後述のエアゾール剤とする場合は、液化石油ガス、ジメチルエーテルを噴射剤として添加して使用すればよい。これらの添加剤の使用量は、特に制限されず、目的の剤型に応じて、使用量も選択すればよい。
【0013】
[ミノキシジル含有外用組成物の製造方法]
本発明の好ましい実施形態にかかるミノキシジル含有外用組成物は、以下に例示する剤型に応じた通常の外用組成物の製造方法を使用すればよく、具体的には、エタノール、水、プロピレングリコールといった液状成分にミノキシジルや他の成分を添加、混合或いは必要に応じて溶解し、酒石酸でpHを調整して製造すればよい。
【0014】
[剤型]
本発明の好ましい実施形態にかかるミノキシジル含有外用組成物の形態は特に限定されず、液剤、乳剤、クリーム剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、エアゾール剤などの形態で使用すればよい。これら形態のなかでも、液剤、乳剤、ローション剤、エアゾール剤の形態で使用するのが好ましく、ローション剤等の液剤、液剤に噴霧ガスを組み合わせたエアゾール剤の形態での使用が一般的である。
【0015】
[用法・用量]
本発明のミノキシジル含有外用組成物の使用方法は、使用対象の毛髪の状態、頭皮の状態、年齢、性別などによって異なるが、一般的には以下のようにすればよい。
すなわち、1日数回(たとえば、約1〜5回、好ましくは1〜3回)、適量(たとえば、約0.5〜2gまたは0.5〜2mL)を皮膚(たとえば、頭皮)に適用すればよい。発毛、育毛の効果をより具体的に達成するには、ミノキシジルの1日使用量が、たとえば約1〜1,000mgとなるように組成物を頭皮に適用すればよい。
適用方法は、剤型に合わせて、塗布、または噴霧等すればよい。
使用期間は、通常7日間以上であり、育毛効果が十分に得られるまで使用すればよい。
【0016】
以上の本発明のミノキシジル含有外用組成物によれば、溶媒として水、抗酸化剤としてのジブチルヒドロキシトルエンの使用と酒石酸によるpHの最適範囲への調整により、経時的な着色や結晶析出をより確実に抑制、防止することができる。
【実施例】
【0017】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0018】
(1)サンプルの調製
外用液剤の常法の調製法に従い表1〜3の組成のミノキシジル含有組成物サンプルを調製した。即ち、エタノールと水、プロピレングリコールにミノキシジルや他の成分を溶解させ、最後に酒石酸でpHを調整し、ミノキシジル含有組成物のサンプルを製造した。
【0019】
(2)サンプルの評価
結晶析出がないことおよび経時着色がないことを示す実験データを比較例1〜8のサンプルと共に表1〜3に示す。
・「溶解性・結晶析出・着色の評価」
後掲の表1〜3に示す組成に従い、各成分を混合溶解し、全量を100mLとした。調製した実施例及び比較例のサンプルを20mLのガラス容器に充填した。
溶解性の評価は、各組成物を調製時に、目視で溶解しやすいかどうかを観察することによって行った。容易に溶解するものを○、溶解しにくいものを△、非常に溶解しにくいものを×とした。
低温安定性の評価は、各組成物を4℃の恒温器で約3ヶ月静置したのち、目視で確認した。結晶の析出が認められなかったものを○、認められたものを×とした。
熱安定性の評価は、各組成物を40℃の恒温槽で約3ヶ月静置したのち、目視で褐変の程度を確認することにより行った。着色が認められない場合を−、わずかな着色が認められた場合を+、着色がより強く認められるごとに+の数を増やして表示した。
【0020】
【0021】
表1に示すように、pHが6.0〜6.5の範囲で、溶解性、熱安定性、低温安定性で問題はなかった。これに対して、組成物のpHが6.0未満の場合、低温での結晶析出が認められ、6.5を超える場合、溶解性が低下し、低温での結晶析出および熱による着色が認められた。
【0022】
【0023】
表2に示すように、抗酸化剤がジブチルヒドロキシトルエンの場合は、溶解性、熱安定性、低温安定性ともに問題はなかった。しかし、抗酸化剤を亜硫酸水素ナトリウム、アスコルビン酸に変えた場合および抗酸化剤を加えなかった場合は、熱安定性に難があり着色した。
【0024】
【0025】
表3に示すように、pH調整剤をクエン酸、乳酸にした場合は熱安定性に難があり、着色した。一方、酒石酸を用いたサンプルではいずれも溶解性、熱安定性、低温安定性に問題なかった。
【0026】
(3)まとめ
表1〜3に示すとおり、実施例サンプルは、比較例サンプルに比べ結晶析出や経時着色の抑制、防止に効果に優れている。以上から、抗酸化剤としてジブチルヒドロキシトルエンを使用し、溶媒としての水を使用し、酒石酸を用いてpHを最適範囲に調整することが、結晶析出や経時着色の抑制、防止に有用であることが明らかとなった。

関連特許

富士化学工業株式会社
ミノキシジル含有外用組成物
富士化学工業株式会社
腸内細菌叢中のアッカーマンシアを増やすためにアスタキサンチンを使用する方法及び医薬組成物
個人
鉗子
個人
手動式走行車
個人
介助補助具
個人
アーチサポート装具
株式会社コーセー
組成物
個人
点眼器
大正製薬株式会社
発毛剤
株式会社コーセー
組成物
株式会社コーセー
組成物
個人
車椅子
株式会社ナカニシ
医療機器
大正製薬株式会社
固形製剤
個人
空気の累積的浄化方法
株式会社ナカニシ
医療機器
大正製薬株式会社
固形製剤
個人
内視鏡用処置具
株式会社ナカニシ
医療機器
株式会社ナカニシ
医療機器
株式会社ノエビア
毛髪洗浄料
株式会社ノエビア
皮膚外用剤
個人
疑似膣内包型コンドーム
株式会社コーセー
水性組成物