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公開番号2019129423
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190801
出願番号2018010340
出願日20180125
発明の名称マルチ映像システム、マルチ映像表示装置、および識別子設定方法
出願人NECディスプレイソリューションズ株式会社
代理人個人,個人全 4 件を表示,個人,個人
主分類H04N 21/436 20110101AFI20190708BHJP(電気通信技術)
要約【課題】複数の表示装置に対して重複しない識別子を、容易に割り当てるマルチ映像システムを提供する。
【解決手段】マルチ映像表示装置10において表示装置100には、自機が起動されると他の表示装置を検出し、識別子の割り当てのコマンドを送信するコマンド送信部と、複数の表示装置のうち表示装置100以外である表示装置200から識別子を受信する識別子受信部と、複数の表示装置の識別子のすべてが一意であるか否かを判定し、重複した識別子を検出するコンフリクト検出部と、コンフリクト検出部により検出された重複した識別子を記憶する記憶部とを備える。複数の表示装置200には、表示装置100からのコマンドを受信するコマンド受信部と、識別子の割り当てのコマンドに基づいて識別子を割り当てる識別子割り当て部と、割り当てた識別子を少なくとも表示装置100または表示装置200のうちいずれかに送信する識別子送信部とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲約 2,100 文字を表示【請求項1】
複数の表示装置を接続して構成するマルチ映像システムであって、
前記複数の表示装置のうち第1表示装置には、
前記第1表示装置が起動されると他の表示装置を検出し、前記複数の表示装置のそれぞれに、前記複数の表示装置のそれぞれ自身の識別子を割り当てるよう、前記第1表示装置の所定の識別子に基づいたコマンドを送信するコマンド送信部と、
前記複数の表示装置のうち第1表示装置以外である第2表示装置から、前記第2表示装置の識別子を受信する識別子受信部と、
前記複数の表示装置に割り当てられた識別子のすべてが一意であるか否かを判定することで、重複した識別子を検出するコンフリクト検出部と、
前記コンフリクト検出部により検出された前記重複した識別子を記憶する記憶部と、
を備え、
前記複数の表示装置のうち前記第2表示装置には、
前記第1表示装置からの前記コマンドを受信するコマンド受信部と、
前記コマンドに基づいて、前記第2表示装置自身に識別子を割り当てる識別子割り当て部と、
割り当てた前記識別子を少なくとも前記第1表示装置または前記第2表示装置のうちいずれかに送信する識別子送信部と、
を備え、
前記コンフリクト検出部は、前記重複した識別子を前記記憶部に出力する際に、前記コマンド送信部に、前記第1表示装置の前記識別子を所定の識別子とし、前記複数の表示装置に、再度、前記コマンドを送信させる、
マルチ映像システム。
【請求項2】
前記識別子割り当て部は、前記コマンドと、他の表示装置の前記割り当てた識別子とに基づいて、前記識別子を割り当てる
請求項1に記載のマルチ映像システム。
【請求項3】
前記起動は、前記第1表示装置の電源が投入されることによって行われる
請求項1または2に記載のマルチ映像システム。
【請求項4】
複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける前記複数の表示装置のうちマスターとなる表示装置であって、
前記マスターとなる表示装置が起動されると他の表示装置を検出し、前記他の表示装置のそれぞれに、前記他の表示装置のそれぞれ自身の識別子を割り当てるようコマンドを送信するコマンド送信部と、
前記複数の表示装置のうち前記マスターとなる表示装置以外である、スレーブとなる表示装置から、前記スレーブとなる表示装置の識別子を受信する識別子受信部と、
前記複数の表示装置に割り当てられた前記識別子のすべてが一意であるか否かを判定することで、重複した前記識別子を検出するコンフリクト検出部と、
前記コンフリクト検出部により検出された前記重複した識別子を記憶する記憶部と、
を備えるマルチ映像表示装置。
【請求項5】
複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける前記複数の表示装置のうちスレーブとなる表示装置であって、
前記スレーブとなる表示装置が起動されると、前記複数の表示装置のうちマスターとなる表示装置から送信されるコマンドを受信するコマンド受信部と、
前記コマンドに基づいて、前記スレーブとなる表示装置自身に識別子を割り当てる識別子割り当て部と、
割り当てた前記識別子を少なくとも前記マスターとなる装置または前記スレーブとなる表示装置のうちいずれかに送信する識別子送信部と、
を備えるマルチ映像表示装置。
【請求項6】
複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける識別子設定方法であって、
前記複数の表示装置のうち第1表示装置のコマンド送信部は、
前記第1表示装置が起動されると他の表示装置である第2表示装置を検出し、前記第2表示装置のそれぞれに、前記第2表示装置のそれぞれ自身の識別子を割り当てるようコマンドを送信し、
前記第2表示装置のコマンド受信部は、前記第1表示装置から入力された前記コマンドを受信し、
前記第2表示装置の識別子割り当て部は、前記第1表示装置から入力された前記コマンドに基づいて前記識別子を割り当て、
前記第2表示装置の識別子送信部は、前記識別子割り当て部が割り当てた前記識別子を、少なくとも前記第1表示装置または他の前記第2表示装置のうちいずれかに送信し、
前記第1表示装置のコンフリクト検出部は、前記割り当てた識別子のすべてが一意であるか否かを判定することで、重複した前記識別子を検出し、
前記第1表示装置の記憶部は、前記コンフリクト検出部の検出した、重複した前記識別子を記憶することで、前記記憶部の記憶した前記重複した識別子に基づいて、前記第1表示装置自身に割り当てる前記識別子を改めて設定した状態で、前記コマンド送信部からに前記コマンドを再度送信することで、前記コンフリクト検出部の検出した重複の解消を図る
識別子設定方法。

発明の詳細な説明約 11,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチ映像システム、マルチ映像表示装置、および識別子設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、入出力バスに接続されている複数のコンピュータ周辺装置に対して、他のコンピュータ周辺装置と重複しない識別子(装置番号)を設定するシステムがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、デイジーチェーン接続される複数の表示装置を行方向及び列方向に配列してマルチ映像システムを構成する技術がある。マルチ映像システムは、例えば、1つの映像信号を複数の表示装置の画面全体で表示することができる。このようなマルチ映像システムでは、表示装置のそれぞれを識別して映像表示の制御を行うために、各表示装置に対して識別子の自動設定を行う場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平10‐214248号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述のマルチ映像システムは、入出力バスの接続する範囲内のすべての表示装置が上述のマルチ映像システムによる識別子の自動設定に対応していることを前提としている。そのため、入出力バスの接続する範囲内にマルチ映像システムに対応していない表示装置を含み、かつ、その表示装置が何らかの識別子を予め保持する場合、マルチ映像システムに対応していない表示装置の存在を考慮せず識別子の設定を行うと、識別子の重複が発生する可能性がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の表示装置で1つの映像信号を表示する場合において、複数の表示装置に対して、重複しない識別子を容易に割り当てることができるマルチ映像システム、マルチ映像表示装置、および識別子設定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムであって、前記複数の表示装置のうち第1表示装置は、自機が起動されると、他の表示装置に識別子の割り当てのコマンドを送信するコマンド送信部を備え、前記第1表示装置以外である第2表示装置は、前記第1表示装置からのコマンドを受信するコマンド受信部と、前記コマンド受信部により受信したコマンドに基づいて識別子を割り当てる識別子割り当て部と、割り当てた前記識別子を少なくとも前記第1表示装置に送信する識別子送信部とを備え、更に前記第1表示装置は、前記第2表示装置から前記割り当てた識別子を受信する識別子受信部と、前記割り当てた識別子のすべてが一意の値となっているか否かを判定するコンフリクト検出部と、前記コンフリクト検出部により検出された重複した前記識別子を記憶する記憶部とを備え、前記コンフリクト検出部は、前記重複した識別子を前記記憶部に出力する際に、前記コマンド送信部に、前記第1表示部の前記識別子を所定の識別子とし、前記複数の表示装置に再度前記コマンドを送信させる。
【0008】
また、本発明は、複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける前記複数の表示装置のうちマスターとなる表示装置であって、前記表示装置は、自機が起動されると他の表示装置を検出し、識別子の割り当てのコマンドを送信するコマンド送信部と、前記第2表示装置から前記割り当てた識別子を受信する識別子受信部と、前記割り当てた識別子のすべてが一意の値となっているか否かを判定するコンフリクト検出部と、重複した前記識別子を記憶する記憶部とを備える。
【0009】
また、本発明は、複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける前記複数の表示装置のうちスレーブとなる表示装置であって、前記表示装置は、前記第1表示装置以外である第2表示装置は、前記第1表示装置からのコマンドを受信するコマンド受信部と、前記コマンド受信部が受信したコマンドに基づいて識別子を割り当てる識別子割り当て部と、割り当てた前記識別子を少なくとも前記第1表示装置に送信する識別子送信部とを備える。
【0010】
また、本発明は、複数の表示装置が接続されるマルチ映像システムにおける識別子設定方法であって、前記複数の表示装置のうち第1表示装置のコマンド送信部は、自機が起動されると他の表示装置を検出し、識別子の割り当てのコマンドを送信し、前記第2表示装置のコマンド受信部は、第1表示装置からのコマンドを受信し、識別子割り当て部が、前記第1表示装置から入力されたコマンドに基づいて識別子を割り当て、識別子送信部が、前記割り当てた識別子を各表示装置に送信し、前記第1表示装置が前記割り当てた識別子のすべてが一意の値となっているか否かを判定するコンフリクト検出部と、重複した前記識別子を記憶する記憶部とにより、重複しない識別子を設定する識別子設定方法である。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように、この発明によれば、マルチ映像システムにおける複数の表示装置に対して個別の識別子を割り当てた後に、識別子の重複を検出した場合、容易に識別子を再設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
第1の実施形態における、マルチ映像表示装置10のブロック図である。
第2の実施形態における、マルチ映像表示装置10Aの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。
マルチ映像表示装置10Bの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。
マルチ映像表示装置10Bの識別子設定処理の重複検出時に対応がなされた結果の一例を示す図である。
マルチ映像表示装置10Bの識別子設定処理の重複検出時に対応がなされた結果の他の一例を示す図である。
マルチ映像表示装置10Cの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。
マルチ映像表示装置10Cの識別子設定処理の重複検出時に対応がなされた結果の一例を示す図である。
マルチ映像システム1Aにおける識別子設定処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態によるマルチ映像システムについて、図面を参照して説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態によるマルチ映像システム1を構成するマルチ映像表示装置10の構成を示すブロック図である。図1のマルチ映像表示装置10は、表示装置100と、複数の表示装置200とを備える。以下、表示装置100は「マスター」とも称する。また以下、表示装置200は「スレーブ」とも称する。表示装置100および表示装置200は、LANポートを2つ持つ、L2スイッチを搭載している。
【0015】
(マルチ映像システムの構成)
まず、マスター側となる表示装置100の動作について説明する。表示装置100は、例えば、コマンド送信部110と、識別子受信部120と、コンフリクト検出部130と、記憶部140とを備える。コマンド送信部110は、表示装置200を検出し、表示装置200自身に識別子を割り当てさせるためのコマンドを送信する。また、表示装置200自身に識別子を割り当てさせるためのコマンドには、後述する記憶部140の記憶する初期値に基づいて設定した表示装置100の識別子と、他の表示装置200にて既に割り当てられた識別子とが存在する場合にはその識別子とが、併せて送信される。
【0016】
識別子受信部120は、表示装置200のそれぞれに割り当てられた識別子を受信する。コンフリクト検出部130は、各表示装置に割り当てられた識別子のすべてに基づいて、重複判定処理を行う。重複判定処理とは、表示装置100および表示装置200に割り当てられた識別子のすべてが、一意の値となっているか否かを判定し、重複した識別子を検出する処理である。記憶部140は、コンフリクト検出部130により検出された、重複した識別子を記憶する。なお、記憶部140には、重複した識別子が記憶されるまで、あらかじめ表示装置100自身の識別子を割り当てる際に参照する初期値が記憶されていてもよい。記憶部140は、例えば識別子が「0」から「100」の間の数値で設定される場合、初期値として、「−1」を設定してもよい。なお、表示装置100は、第1表示装置の一例である。
【0017】
次に、スレーブ側となる表示装置200の動作について説明する。表示装置200は、例えば、コマンド受信部210と、識別子割り当て部220と、識別子送信部230とを備える。コマンド受信部210は、表示装置100のコマンド送信部110からコマンドを受信する。識別子割り当て部220は、コマンド受信部210が受信したコマンドに基づいて、表示装置200の識別子を割り当てる。識別子送信部230は、識別子割り当て部220で割り当てた識別子を、少なくとも表示装置100または他の表示装置200のいずれかに送信する。なお、表示装置200は、第2表示装置の一例である。以下、マルチ映像システム1によって、表示装置100および表示装置200に重複しない識別子を設定する一連の処理を「識別子設定処理」と称する。
【0018】
以下、マルチ映像表示装置10による識別子設定処理の流れについて説明する。まず、表示装置100のコマンド送信部110は、記憶部140の記憶する初期値に基づいて表示装置100の識別子を設定する。コマンド送信部110は、表示装置100の識別子と、表示装置200に識別子を割り当てさせるためのコマンドを送信する。表示装置200のコマンド受信部210は、表示装置100から受信したコマンドおよび識別子を認識する。識別子割り当て部220は、表示装置200自身の識別子を設定する。識別子送信部230は、表示装置100から受信したコマンドおよび自身が設定した識別子を、少なくとも表示装置100または他の表示装置200のいずれかに送信する。
【0019】
他の表示装置200のコマンド受信部210は、表示装置100または識別子設定済の表示装置200のいずれかから受信したコマンドおよび設定済識別子を認識し、設定済の識別子とは重複しないように、自身の識別子を設定する。上述の識別子設定処理は、すべての表示装置200が識別子を設定するまで行われる。以上のように、マルチ映像表示装置10は識別子設定処理が行われる。
【0020】
コンフリクト検出部130は、すべての表示装置200の識別子設定処理の終了後に、重複判定処理を行う。コンフリクト検出部130は、識別子が重複していると判定した場合、記憶部140に重複した識別子を記憶させた後、再度識別子設定処理を行う。コンフリクト検出部130は、識別子が重複していないと判定した場合、一連の処理を終了する。
【0021】
なお、マルチ映像システム1のマスターとなる表示装置100は、例えば、起動するのに伴い、表示装置200を検出する。表示装置100が起動するとは、例えば表示装置100の電源が投入されることである。また、コマンド送信部110は、例えば、すべての表示装置200が起動するのに十分な時間が経過するまで、コマンドの送信を開始するのを待機してもよい。
【0022】
以上説明した第1の実施形態のマルチ映像システム1によれば、マスターとなる表示装置100とマスターとなる表示装置100の記憶する初期値に基づいて識別子設定処理を行うことによって、マルチ映像システム1を構成する複数の表示装置の全てに対して、識別子の設定を行うことができる。
【0023】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態のマルチ映像システム1Aについて説明する。以下の説明において、第1の実施形態で説明した内容と同様の機能を有する部分については、同様の名称および符号を付するものとし、その機能に関する具体的な説明は省略する。後述する他の実施形態についても同様とする。
【0024】
以下、図2を用いて第2の実施形態のマルチ映像システム1Aを構成するマルチ映像表示装置10Aによる識別子設定処理の流れの一例を説明する。なお、マルチ映像システム1Aを構成するスレーブとなる表示装置200には、例えば識別子設定処理に未対応の表示装置が含まれていてもよい。以下、未対応表示装置と称する。なお、未対応表示装置は、予め識別子を保持しているものとする。
【0025】
[識別子設定処理の例]
図2に示すマルチ映像表示装置10Aは、いずれも縦に3台、横に3台の表示装置を並べた計9台の表示装置によって構成されるものとする。マルチ映像表示装置10Aは、例えば、各表示装置がLANケーブルを用いたデイジーチェーン接続されて構成される。各表示装置には、通信回線を介して、映像信号が順次伝送される。以下、マルチ映像表示装置10Aのうちマスターとなる表示装置は表示装置100、スレーブとなる表示装置は表示装置200A〜表示装置200G、未対応表示装置は未対応表示装置900Aと称する。
【0026】
図2は、入力装置と接続されたマルチ映像表示装置10Aの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。マルチ映像表示装置10Aは、表示装置100と、表示装置200A〜表示装置200Gと、未対応表示装置900Aとによって構成される。各表示装置は、例えば、L2スイッチを搭載し、L2スイッチのLAN2から、隣接する別の表示装置のLAN1に、映像信号やコマンドを送信する。表示装置100は、例えば、表示装置100のLAN2から表示装置200AのLAN1に、映像信号やコマンドを送信する。なお、隣接する表示装置200以外のLAN2のポートは、コマンドが送信されている間、遮断されるものとする。以下、各表示装置の位置関係を表す場合に、表示装置のLAN2に接続する表示装置を「上流」、各表示装置のLAN1に接続する表示装置を「下流」と称する。
【0027】
以下、表示装置100による識別子の割り当ての流れの一例を示す。なお、この識別子の割り当ての流れの一例では、識別子は数値を用いるものとし、識別子の取り得る値の下限として「1」、上限として「100」が設定されているものとする。このとき、記憶部140に記憶されている初期値は、例えば「0」であるとする。
【0028】
まず、コマンド送信部110は、表示装置100の記憶部140に記憶された初期値の「0」に1を足した「1」を識別子に設定し、コマンドおよび識別子を下流に送信する。次に、表示装置100の下流の表示装置200Aは、上流の表示装置100から受信したコマンドおよび識別子を認識し、認識した値に1を足した識別子「2」を設定し、コマンドおよび識別子を送信する。以降、表示装置200B〜表示装置200Gは表示装置200Aと同様の処理を行い、表示装置200Bは識別子として「3」を設定し、表示装置200Gは識別子として「8」を設定する。したがってマルチ映像表示装置10Aの各表示装置には、識別子が、上流の表示装置から昇順で割り当てられる。なお、マルチ映像システム1Aに未対応の表示装置900Aは、上流の表示装置から受信したコマンドおよび識別子を、そのまま下流の表示装置200Dに送信する。
【0029】
図2のマルチ映像表示装置10Aを構成する各表示装置には、表示装置100による識別子の割り当てを1度実施した結果が、各表示装置の右上に示されている。例えば、図2の表示装置200Aの右上に「ID:2」とあるが、これは表示装置200Dの識別子が「2」であることを示す。
【0030】
また、表示装置200A〜表示装置200Gおよび未対応表示装置900Aは、自らの識別子を、少なくとも1回、表示装置100に送信する。表示装置100は、すべての表示装置の識別子を受信し、重複判定処理を行う。例えば、図2に示す表示装置100は、マルチ映像表示装置10Aの全ての識別子を受信し、重複していないことを判定する。上述のように、マルチ映像システム1Aは識別子設定処理の処理を行う。
【0031】
[識別子の重複が解消される例]
以下、図3および図4を用いて、第2の実施形態のマルチ映像システム1A内の各表示装置のうちいずれかに重複した識別子がある場合に、重複を解消する識別子設定処理の流れの一例を説明する。図3および図4に示すマルチ映像表示装置10Bは、図2と同様に縦に3台、横に3台の表示装置を並べた計9台の表示装置によって構成されるものとする。
【0032】
図3は、入力装置と接続されたマルチ映像表示装置10Bの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。なお、図3の未対応表示装置900Aには、例えば、予め識別子として「5」が設定されている。この場合、コンフリクト検出部130は、重複判定処理の結果、未対応表示装置900Aと表示装置200Dの識別子が重複しており、識別子が一意の値となっていないと判定する。コンフリクト検出部130は、重複した識別子「5」を記憶部140に記憶させる。表示装置100は、2回目の識別子の割り当てを行う。
【0033】
図4は、図3の状態から識別子の割り当てを再実施した結果の一例を示す図である。表示装置100は、2回目の識別子の割り当てで識別子の重複が発生しないよう、記憶部140に記憶させた重複した識別子に基づいて起点となる識別子を決定する。図4に示す通り、例えば、コマンド送信部110は、表示装置100の識別子に、起点として、重複した識別子「5」に1を加えた「6」を設定する。起点として設定する、重複した識別子に1を加えた識別子は、「所定の識別子」の一例である。表示装置200A〜表示装置200Gの識別子割り当て部220は、それぞれ識別子の割り当ての再実施を行う。コンフリクト検出部130は、識別子の割り当ての再実施の後、改めて重複判定処理を行う。コンフリクト検出部130は、重複判定処理の結果、識別子のすべてが一意の値となっていると判定する。表示装置100は、識別子設定処理を終了する。
【0034】
なお、図4で示した例では、識別子が「1」から「100」の間の数値で設定される例を示したが、識別子の初期値、上限値および下限値の設定次第では、識別子の割り当ての再実施により割り当ての途中で、設定する識別子が上限値まで使用されることが考えられる。そのような場合には、識別子の上限値の次の値として、例えば、識別子の下限値を利用し、識別子の割り当てを続行してもよい。例えば、図5は、図4で示した識別子の割り当ての上限値が「10」であった場合に、設定される識別子の一例を示す図である。図5に示す通り、例えば、表示装置200Dで識別子の上限である「10」が設定された場合、下流の表示装置である表示装置200Eには、識別子「1」が設定される。
【0035】
このように、マルチ映像表示装置10Bは、識別子の割り当てを実施した結果、識別子の重複を検出した場合、重複した識別子に基づいて起点となる識別子を変更して、識別子の割り当てを再実施することで、すべての表示装置に、重複のない識別子を設定することができる。
【0036】
(識別子の重複を解消できない例)
ただし、マルチ映像システムによる識別子設定処理だけでは、識別子の重複が解消できない場合が考えられる。識別子の重複が解消できない場合とは、例えば、マルチ映像表示装置を構成する複数の表示装置に、同じ識別子を持つ複数の未対応表示装置900を含む場合や、識別子の初期値、上限値および下限値の設定が不適切である場合などである。以下、図6および図7を用いて、マルチ映像システム1A内の各表示装置の識別子の重複が解消できない場合の処理の流れの一例を説明する。
【0037】
図6および図7は、図2〜図5とは異なる、マルチ映像表示装置10Cの識別子設定処理の結果の一例を示す図である。図6および図7に示すマルチ映像表示装置10Cは、図2〜図5で示したマルチ映像表示装置10Aおよびマルチ映像表示装置10Bと同様に、いずれも縦に3台、横に3台の表示装置を並べた計9台の表示装置によって構成される。以下、マスターとなる表示装置は表示装置100、スレーブとなる表示装置は表示装置200A〜表示装置200F、マルチ映像システム1に未対応の表示装置は未対応表示装置900Aおよび900Bと称する。
【0038】
図6のマルチ映像表示装置10Cは、例えば、識別子が「1」から「100」の間の数値で設定されるという前提条件があるとする。また、未対応表示装置900Aおよび900Bには予め識別子として「5」が設定されているとする。
【0039】
図6のマルチ映像表示装置10Cは、識別子の割り当てを1度実施しており、その結果を各表示装置の右上に示している。未対応表示装置900Aおよび900Bには予め識別子として「5」が設定されており、表示装置200Dの識別子と重複している。この場合、表示装置100は、重複判定処理の結果、識別子が重複していると判定し、重複した識別子「5」を記憶部140に記憶させる。表示装置100は、2回目の識別子設定処理を行う。
【0040】
図7は、図6の状態から識別子の割り当てを再実施した結果の一例を示す図である。表示装置100は、図6に示す通り、表示装置100の識別子に、重複した識別子「5」に1を加えた「6」を設定し、2回目の識別子の割り当てを行った。しかしながら、未対応表示装置900Aおよび900Bの識別子の重複は解消されない。コンフリクト検出部130は、再び重複判定処理を行い、識別子「5」が重複していることを検出する。また、コンフリクト検出部130は、今回検出した重複した識別子と、記憶部140にて記憶している、前回の重複判定処理で重複した識別子とが同じ値であるか否かを判定する。コンフリクト検出部130は、同じ値であると判定し、マルチ映像システム1Aによる識別子設定処理では当該識別子の重複が解消できないため、識別子設定処理を終了させる。なお、コンフリクト検出部130は、例えば、マルチ映像表示装置10Cのいずれか一つの表示装置や、マルチ映像表示装置10Cに接続する入力装置に、マルチ映像システム1Aの利用者に向けて、重複した識別子を手動などで変更するよう促すメッセージを表示してもよい。
【0041】
(識別子設定処理のフローチャート)
図8は、マルチ映像システム1Aにおける識別子設定処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0042】
まず、コマンド送信部110は、各表示装置に対してコマンドを送付し、識別子の割り当てを開始する(ステップS100)。次に、識別子受信部120は、各表示装置から、それぞれの識別子を受信する(ステップS102)。次に、コンフリクト検出部130は、識別子の重複がないか否かを判定する(ステップS104)。コンフリクト検出部130は、識別子のすべてが一意の値となっていると判定した場合、識別子設定処理を終了する(ステップS106)。コンフリクト検出部130は、識別子が一意の値となっていないと判定した場合、重複した識別子と、記憶部140に記憶されている識別子とが同じであるか否かを判定する(ステップS108)。コンフリクト検出部130は、重複した識別子と、記憶されている識別子とが同じ値であると判定した場合、ステップS106を実行する。コンフリクト検出部130は、重複した識別子と、記憶されている識別子とが同じでないと判定した場合、重複した識別子を、記憶部140に記憶する(ステップS110)。次に、コマンド送信部110は、重複した識別子に基づいて、識別子の起点を設定し、ステップS100から処理を再実施する(ステップS112)。これにより本フローチャートの処理は終了する。
【0043】
上述したように第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する他、マルチ映像システム1Aを構成する複数の表示装置に、本発明に未対応の表示装置900を含む場合であって、その未対応の表示装置900が保持する識別子と重複しない識別子を、マルチ映像システム1を構成する複数の表示装置の全てに対して、設定することができる。また、未対応の表示装置900が複数台存在し、その保持する識別子が重複している場合には、その重複を検出することができる。
【0044】
上述した実施形態における表示装置100および表示装置200が実行する識別子設定処理は、図2〜図7に示した入力装置がコンピュータである場合、この入力装置で実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどのコンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信回線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
【0045】
なお、上述した実施形態において各表示装置に設定された識別子は、映像信号を出力する際に各表示装置を識別する用途に限らず、例えば、各表示装置のIPアドレスの割り当てに用いてもよい。この場合、識別子を各表示装置のIPアドレスの割り当てに用いるか否かは、マルチ映像システムの利用者が任意に選択できるものとする。
【0046】
なお、記憶部140の初期値は、例えば、工場出荷時に任意の値に設定されてもよい。また、記憶部140の初期値は、例えば、所定の処理でリセットされてもよい。所定の処理とは、例えば、マルチ映像システムの利用者が意図的に設定をクリアする処理や、マルチ映像システムの識別子設定処理の後に行われる終了処理である。
【0047】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0048】
1、1A…マルチ映像システム
10、10A、10B、10C…マルチ映像表示装置
100…表示装置(マスター)
200、200A〜200G…表示装置(スレーブ)
900、900A、900B…未対応表示装置
110…コマンド送信部
120…識別子受信部
130…コンフリクト検出部
140…記憶部
210…コマンド受信部
220…識別子割り当て部
230…識別子送信部

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