TOP特許意匠商標
特許ウォッチ DM通知 Twitter
公開番号2019128735
公報種別公開特許公報(A)
公開日20190801
出願番号2018009138
出願日20180123
発明の名称報知システム、およびプログラム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人全 4 件を表示,個人,個人
主分類G08G 1/16 20060101AFI20190708BHJP(信号)
要約【課題】交通状況の実態に合った報知を行うことができる。
【解決手段】報知システム(1)は、車両の加速度および方向指示器(20)の操作状態を取得する取得部(62)と、前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部(92,94)に出力させる制御部(64)であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を行わない制御部(64)と、を備える報知システムである。
【選択図】図1
特許請求の範囲約 1,500 文字を表示【請求項1】
車両の加速度および方向指示器の操作状態を取得する取得部と、
前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を行わない制御部と、
を備える報知システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記車両が降坂路を走行していることを認識可能な情報を取得し、
前記制御部は、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記取得部により取得された情報に基づいて前記車両が降坂路を走行していると判定した場合、前記報知を行わない、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項3】
前記取得部は、前記車両のアクセルペダルの開度を示す情報を取得し、
前記制御部は、前記加速度が第1所定値以上であり、且つアクセルペダルの開度が第2所定値より小さい場合、前記報知を行わない、
請求項1または請求項2に記載の報知システム。
【請求項4】
前記取得部は、前記車両の上下方向に関する加速度および前記車両の進行方向に関する加速度を認識可能な情報を取得し、
前記制御部は、前記進行方向に関する前記加速度が第1所定値以上であり、且つ上下方向に関する加速度が第3所定値より小さい場合、前記報知を行わない、
請求項1または請求項2に記載の報知システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記車両の上下方向に関する加速度を認識可能な情報、前記車両の進行方向に関する加速度を認識可能な情報、および前記車両のアクセルペダルの開度を示す情報を取得し、
前記制御部は、前記進行方向に関する加速度が第1所定値以上である場合において、前記アクセルペダルの開度が第2所定値よりも小さい、または前記上下方向に関する加速度が第3所定値より小さい場合、前記報知を行わない、
請求項1に記載の報知システム。
【請求項6】
車両の加速度および前記車両が降坂路を走行していることを認識可能な情報を取得する取得部と、
前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記取得部により取得された情報に基づいて前記車両が降坂路を走行していると判定した場合、前記報知を行わない制御部と、
を備える報知システム。
【請求項7】
車両の前後軸方向の加速度および方向指示器の操作状態を取得する取得部と、
前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を行わない制御部と、
を備える報知システム。
【請求項8】
前走車両を追従する運転のコーチングシステムにおいて適用される、
請求項1から7のうちいずれか1項に記載の報知システム。
【請求項9】
コンピュータに、
車両の加速度および方向指示器の操作状態を取得させ、
前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させ、
前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を出力部に出力させない、
プログラム。

発明の詳細な説明約 14,000 文字を表示【技術分野】
【0001】
本発明は、報知システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の発進、加速の安全運転評価を行うシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。このシステムは、評価結果が好ましい場合には、運転者を賞賛するメッセージを出力し、評価結果が好ましくない場合には、運転者にアドバイスに関するメッセージを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5587465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、交通状況の実態に合ったアドバイスを行うことができない場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、交通状況の実態に合った報知を行うことができる報知システム、およびプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1):車両の加速度および方向指示器の操作状態を取得する取得部と、前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を行わない制御部と、を備える報知システムである。
【0007】
(2):(1)であって、前記取得部は、前記車両が降坂路を走行していることを認識可能な情報を取得し、前記制御部は、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記取得部により取得された情報に基づいて前記車両が降坂路を走行していると判定した場合、前記報知を行わないものである。
【0008】
(3):(1)または(2)であって、前記取得部は、前記車両のアクセルペダルの開度を示す情報を取得し、前記制御部は、前記加速度が第1所定値以上であり、且つアクセルペダルの開度が第2所定値より小さい場合、前記報知を行わないものである。
【0009】
(4):(1)から(3)のいずれかの報知システムであって、前記取得部は、前記車両の上下方向に関する加速度および前記車両の進行方向に関する加速度を認識可能な情報を取得し、前記制御部は、前記進行方向に関する前記加速度が第1所定値以上であり、且つ上下方向に関する加速度が第3所定値より小さい場合、前記報知を行わないものである。
【0010】
(5):(1)であって、前記取得部は、前記車両の上下方向に関する加速度を認識可能な情報、前記車両の進行方向に関する加速度を認識可能な情報、および前記車両のアクセルペダルの開度を示す情報を取得し、前記制御部は、前記進行方向に関する加速度が第1所定値以上である場合において、前記アクセルペダルの開度が第2所定値よりも小さい、または前記上下方向に関する加速度が第3所定値より小さい場合、前記報知を行わないものである。
【0011】
(6):車両の加速度および前記車両が降坂路を走行していることを認識可能な情報を取得する取得部と、前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記取得部により取得された情報に基づいて前記車両が降坂路を走行していると判定した場合、前記報知を行わない制御部とを備える報知システムものである。
【0012】
(7):車両の前後軸方向の加速度および方向指示器の操作状態を取得する取得部と、前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部であって、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を行わない制御部と、を備える報知システムである。
【0013】
(8):(1)から(7)のいずれかの報知システムであって、前走車両を追従する運転のコーチングシステムにおいて適用されるものである。
【0014】
(9):コンピュータに、車両の加速度および方向指示器の操作状態を取得させ、前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させ、前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を出力部に出力させないプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
(1)、(6)〜(9)によれば、交通状況の実態に合った報知を行うことができる。
【0016】
(2)〜(5)によれば、運転者の操作によらない加速によって生じる報知を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
報知システム1の機能構成の一例を示す図である。
データ送信部44により端末装置50に送信されるデータの内容の一例を示す図である。
制御部64を中心に実行される処理の流れを示すフローチャートである。
制御部64が、出力部に報知させる場面の一例を示す図である。
出力部に出力される情報の内容の一例である。
自車両Mが加速時に方向指示器20をオン状態に制御している場面を示す図である。
自車両Mが降坂路Rを走行している場面を示す図である。
端末装置50Aの機能構成の一例を示す図である。
実施形態の端末装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照し、本発明の報知システム、およびプログラムの実施形態について説明する。
【0019】
<第1実施形態>
図1は、報知システム1の機能構成の一例を示す図である。報知システム1は、車両システム10と、端末装置50とを備える。車両システム10と端末装置50とは、Bluetooth(登録商標)などの近距離無線通信規格を利用して通信する。車両システム10と端末装置50とは、例えば、認証(いわゆるペアリング)を行うことにより通信可能となる。
【0020】
[車両システム]
車両システム10は、車両に搭載されるシステムである。車両は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなどの内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。
【0021】
車両システム10は、例えば、カメラ12と、加速度センサ14と、アクセルペダル開度センサ16と、操作検出部18と、方向指示器20と、通信装置22と、車両側制御部30とを備える。これらの装置や機器、制御部等は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。また、車両システム10は、上記機能構成の他に、車両の各部を制御するECU(Electronic Control Unit)等を含んでもよい。図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
【0022】
カメラ12は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ12は、車両システム10が搭載される車両(以下、自車両Mと称する)の任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ12は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。カメラ12は、例えば、周期的に繰り返し自車両Mの周辺を撮像する。カメラ12は、ステレオカメラであってもよい。
【0023】
また、自車両Mには、前方を撮像するカメラの他に、後方または横方向を撮像するカメラが取り付けられていてもよい。更に、自車両Mには、カメラに加え、レーダ装置やLIDAR(Light Detection and Ranging)、物体認識装置が搭載されてもよい。レーダ装置は、自車両Mの周辺にミリ波などの電波を放射すると共に、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。LIDARは、自車両Mの周辺に光を照射し、散乱光を測定し、発光から受光までの時間に基づいて、対象までの距離を検出する。物体認識装置は、カメラ12、レーダ装置、およびLIDARのうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度などを認識する。
【0024】
加速度センサ14は、例えば、自車両Mの加速度を検出する加速度センサである。加速度センサ14は、2軸や3軸などの加速度センサや、3軸のジャイロセンサ等である。車両システム10は、例えば、加速度センサ14のほかに、速度を検出する車速センサや、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、自車両Mの向きを検出する方位センサ等を備える。
【0025】
アクセルペダル開度センサ16は、乗員によって操作されたアクセルペダルの開度を検出し、検出結果を車両側制御部30に出力する。
【0026】
操作検出部18は、方向指示器20に対する操作を検出する。例えば、操作検出部18は、方向指示器20が点滅している状態(オン状態)であるか、点滅していない状態(オフ状態)であるかを検出し、検出結果を車両側制御部30に出力する。方向指示器20は、運転者が所定の操作部を操作することにより点滅を開始し、所定の操作部を操作する前の状態に戻す操作を行うことにより点滅が停止する。
【0027】
通信装置22は、例えば、Bluetoothなどを利用して、端末装置50と通信する。また、通信装置22は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth、DSRC(Dedicated Short Range Communication)などを利用して、自車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信してもよい。
【0028】
車両側制御部30は、例えば、データ取得部32と、勾配取得部34と、画像解析部36と、物体認識部38と、車線認識部40と、情報処理部42と、データ送信部44とを備える。
【0029】
データ取得部32は、カメラ12により撮像された画像、加速度センサの検知結果、アクセルペダル開度センサ16の検知結果、および操作検出部18の検出結果を取得する。
【0030】
勾配取得部34は、例えば、自車両Mが降坂路を走行していることを認識可能な情報を取得する。勾配取得部34は、例えば、自車両Mが置かれた道路の勾配を導出して取得する。例えば、勾配取得部34は、加速度センサ14により出力された加速度から、車速センサにより検出される車速を微分して得られる前後(進行、または車両の前後軸)方向の加速度等を差し引いて求められる、静止状態の加速度に基づいて、路面の勾配を導出する。そして、勾配取得部34は、導出した路面の勾配に基づいて、自車両Mが所定度合以上の降坂路を走行しているか否かを認識する。車両の前後軸方向とは、車両のステアリンホイールがニュートラルに制御された状態における前後方向である。また、勾配取得部34は、静止状態の加速度に基づいて、自車両Mの上下方向の加速度を導出してもよい。
【0031】
また、勾配取得部34は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機によって自車両Mの位置情報を特定し、特定した位置情報と、道路の勾配の情報を含む地図情報とに基づいて、自車両Mが降坂路を走行していることを認識してもよい。この場合、車両システム1は、例えば、不図示のGNSS受信機と、道路の勾配の情報を含む地図情報が格納された記憶部を備える。
【0032】
画像解析部36は、カメラ12により撮像された画像を解析する。
【0033】
物体認識部38は、画像解析部36の解析結果に基づいて、自車両Mの周辺に存在する物体(例えば自車両Mの前方を走行する前走車両)および物体の位置を検出する。物体の位置は、例えば、自車両Mの代表点(重心や駆動軸中心など)を原点とした絶対座標上の位置として認識される。また、物体の位置は、その物体の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、表現された領域で表されてもよい。
【0034】
車線認識部40は、画像解析部36の解析結果に基づいて、自車両Mが走行する走行車線、または走行車線に隣接する隣接車線を認識する。
【0035】
情報処理部42は、物体認識部38の認識結果、または車線認識部40の認識結果に基づいて、走行車線に対する自車両Mの位置や、走行車線における物体の位置、隣接車線に対する物体の位置、物体の状態を認識する。物体の位置とは、例えば、車線認識部40により認識された車線に対する物体の位置である。物体の状態とは、物体の速度や、加速度、ジャーク等である。更に、情報処理部42は、物体認識部38の認識結果に基づいて、物体と自車両Mとの距離(進行方向または横方向の距離)を導出する。
【0036】
データ送信部44は、通信装置22を用いて、車両側制御部30の処理結果を端末装置50に送信する。図2は、データ送信部44により端末装置50に送信されるデータの内容の一例を示す図である。車両システム10から端末装置50により送信される情報は、例えば、物体の位置や、走行車線の位置、隣接車線の位置、自車両Mまたは物体の速度、自車両Mまたは物体の加速度、自車両Mが存在する道路の勾配、自車両Mの前後(進行)方向の加速度、自車両Mの上下方向の加速度等を含む。また、車両システム10から端末装置50に送信される情報は、例えば、自車両Mと物体との距離(進行方向または横方向の距離)や、自車両Mまたは物体と走行車線の道路区画線との距離、自車両Mまたは物体と隣接車線の道路区画線との距離等である。
【0037】
[端末装置]
端末装置50は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の乗員が携帯可能な端末装置である。端末装置50は、例えば、通信部52と、端末側制御部60と、記憶部80と、タッチパネル92と、音声出力部94とを備える。記憶部80は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SDカード、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等によって実現される。記憶部80には、例えば、運転評価アプリ82、取得データ84、および評価情報86が記憶されている。
【0038】
運転評価アプリ82は、例えば、自動車メーカーの管理下にあるサーバによって提供され、端末装置50にダウンロードされたアプリケーションプログラムである。運転評価アプリ82は、運転者の運転を評価するアプリケーションプログラムであって、自車両Mが前走車両に追従して走行する度合が高いほどは評価を高くするアプリケーションプログラムである。追従して走行する度合が高いとは、所定の車間距離を保って前走車両に追従していることである。この所定の車間距離と実際の車間距離との乖離が大きいほど、追従走行する度合は低くなる。所定の車間距離は、自車両Mの速度ごとに設定された前走車両との車間距離である。運転評価アプリ82の処理により運転が評価されるため、運転者は自分の運転を客観的に知ることができる。また、音声出力部94などにより運転に関するアドバイスなどの出力情報が出力されるため、運転者はコーチングを受けることが可能である。なお、運転者以外のユーザーが運転者に指導を行う場合にも、運転評価アプリ82は活用可能である。
【0039】
また、運転評価アプリ82は、自車両Mの加速度が所定値以上となった場合、運転に対する評価を低くしてもよい。更に、運転評価アプリ82は、自車両Mの加速度が所定値以上となった場合、運転に自車両Mの加速度が所定値以上となったことに関する情報を出力部(タッチパネル92、音声出力部94)に出力させる。
【0040】
ただし、所定の交通状況における運転については評価の対象外とされる。所定の交通状況とは、自車両Mを加速させるように運転することが適切である交通状況、または運転者の操作によって加速が生じていない交通状況である。例えば、高速道路(または一般道)において合流車線から走行車線に合流するような交通状況や、勾配路を走行しているような交通状況である。なお、取得データ84および評価情報86の内容については後述する。
【0041】
通信部52は、例えば、Bluetoothなどを利用して、車両システム10と通信する。また、通信装置22は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth、DSRCなどを利用して、無線基地局を介して各種サーバ装置と通信してもよい。
【0042】
端末側制御部60は、運転評価アプリ82が端末装置50のCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実行されることにより実現される。端末側制御部60は、例えば、取得部62と、制御部64、評価部66とを備える。
【0043】
取得部62は、車両システム10により送信された情報を取得データ84として記憶部80に記憶させる(前述した図2参照)。
【0044】
制御部64は、加速度が所定値(第1所定値)以上である場合、利用者に自車両Mの加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる。加速度は、例えば、自車両Mの前後方向に関する加速度(自車両Mの車体軸方向の加速度)である。
【0045】
制御部64は、加速度が所定値以上である場合であっても、以下の(1)〜(4)の場合は報知を行わない。(1)は、自車両Mの方向指示器20が操作されている場合である。(2)は、自車両Mが降坂路を走行している場合である。(3)は、アクセルペダルの開度が所定値(第2所定値)より小さい場合である。(4)は、自車両Mの上下方向に関する加速度が所定値(第3所定値)より小さい場合である。
【0046】
評価部66は、自車両Mが前走車両に追従して走行する度合が高いほどは評価を高くする。評価部66は、所定区間における評価が終了した後、評価結果(スコア)を出力部にさせる。評価部66は、処理結果を記憶部80に評価情報86として記憶させる。
【0047】
[フローチャート]
図3は、制御部64を中心に実行される処理の流れを示すフローチャートである。本処理では、取得部62が、所定の時間間隔で、車両システム1から自車両Mに関する情報を取得しているものとする。
【0048】
まず、制御部64が、車体の前後(前後軸)方向の加速度が所定値Thx(例えば0.2G)以上であるか否かを判定する(ステップS100)。車体の前後方向の加速度が所定値Thx以上である場合、制御部64は、方向指示器20がオフ状態であるか否かを判定する(ステップS102)。
【0049】
方向指示器20がオフ状態である場合、制御部64は、車体の上下方向の加速度が所定値Thz(例えば1.0G、または1.0Gを超える値であってもよい)以上であるか否かを判定する(ステップS104)。所定値Thzは、「第3所定値」の一例である。
【0050】
車体の上下方向の加速度が所定値Thz以上である場合、制御部64は、アクセルペダルの開度が所定値APth以上であるか否かを判定する(ステップS106)。所定値APthは、「第2所定値」の一例である。
【0051】
アクセル開度が所定値APth以上である場合、制御部64は、出力部に報知を行わせる(ステップS108)。ステップS100からステップS106の処理のうち、一部の処理が否定的である場合、制御部64は、出力部に報知を行わせない。これにより本フローチャートの1ルーチンの処理は終了する。
【0052】
なお、上述した図3のフローチャートの処理のうち、一部の処理は省略されてもよい。例えば、ステップS102の処理は省略されてもよい。また、例えば、ステップS104またはステップS106の処理のうち、一方または双方は省略されてもよい。
【0053】
また、上述した図3のフローチャートの処理の順序は変更されてもよい。例えば、ステップS104とステップS106との処理の順序は入れ替えられてもよい。また、ステップS102の処理は、ステップS104またはステップS106の処理後に実行されてもよい。
【0054】
上述した処理により、交通状況の実態に合った報知を行うことができると共に、運転者の操作によらない加速によって生じる報知を抑制することができる。
【0055】
[場面1]
図4は、制御部64が、出力部に報知させる場面の一例を示す図である。場面1では、端末装置50を保持する利用者が、車両システム10が搭載された自車両Mを運転しているものとする。また、場面1では、運転評価アプリ82が実行されており、運転者は運転評価アプリ82による評価を受けられる状態であり、コーチングを受けられる状態である。
【0056】
図4(A)では、自車両M、および前走車両mが信号で停止している。図4(B)に示すように、信号が進めを示し、前走車両mが発進し、この前走車両mに続いて自車両Mが発進しようとしている。
【0057】
この場合、図4(C)に示すように、自車両Mの運転者は、前走車両mに追従するために、アクセルを踏み、自車両Mを加速させるが、発進タイミングの遅れ、前走車両mの走行や自車両Mの追従の程度で、自車両Mと前走車両mとの車間距離があいてしまう場合がある。
【0058】
しかしながら、所定度合以上の加速を自車両Mに実行させることは、燃費や電費を悪くするなど、適切でないことがある。そのため、制御部64は、図5に示すように、所定度合い以上の加速であることを示す出力情報(例えば、「所定以上の加速です。」)を出力させる。これにより運転者は所定度合い以上の加速であることを認識でき、その場の状況に応じた操作を行える。また、端末装置50の出力部により出力される出力コンテンツでより好ましい運転のコーチングを行うことが可能である。
【0059】
なお、所定度合以上の加速が行われた場合、評価部66は、運転に対する評価を低下させてもよい。この場合、単にアクセル開度の情報を出力するものではなく、所定度合以上であるか否かの許容を設けてあるので、一律に加速を評価するものではなく所定度合未満の加速は低く評価されずに済む。
【0060】
また、上記の出力情報は、利用者に車両の加速を抑制することを促す情報であればよい。加速を抑制することを促す情報は、例えば、「抑制しましょう」「所定度合い以上です。」など種々の表現であってよい。例えば「所定度合い以上です。」と出力された場合、利用者は、この出力された情報によって自身の操作度合を認識し、抑制が促されていることを認識できる。また、加速を抑制することを促す情報には、操作を閾値以内に抑制することを推奨する情報も含まれる。例えば、この操作を閾値以内に抑制することを推奨する情報の出力としては、車両の操作が閾値を過ぎていることを示す情報の出力も含まれ、運転者は何れの出力の場合も抑制を促されていることを認識できる。また、報知は音声、信号音、部材の振動、ランプの点灯、画面表示など、何れでも或いは組合せでも良く、文字、数字、記号、絵、写真、動画であってよく、音であれば高低や音色などの変化、表示であれば形状、色、明暗、動きなどの変化であって良い。
【0061】
前述のように、運転評価アプリ82の処理によって、運転者は自分の運転を客観的に知ることができ、システムの出力情報によってコーチングを受けることができる。なお、運転者以外のユーザーが運転者に指導を行う場合にも活用することができる。
【0062】
上述した図5で説明したように、所定度合以上の加速が行われた場合、報知が行われるが、交通状況によっては、所定度合以上の加速が行われることが適切である場合がある。このような場合(例えば、以下の場面2、場面3では)、制御部64は、報知を行わない。
【0063】
[場面2]
図6は、自車両Mが加速時に方向指示器20をオン状態に制御している場面を示す図である。図6に示すように、自車両Mおよび前走車両mが合流車線を走行し、他車両m1が合流車線L1に隣接する走行車線L2を走行しているものとする。また、前後方向に関して、前走車両m、自車両M、他車両m1の順で走行している。走行車線L2おいて他車両m1の前方を走行するように、走行車線L2への合流を行うことが適切であると、運転者が判断した場合を考える。この場合、運転者は、方向指示器20をオン状態にして、所定度合以上で加速し、合流車線L1から走行車線L2に合流する。
【0064】
上述したように、合流のために方向指示器20がオン状態に制御され、自車両Mが加速した場合、制御部64は報知を行わない。このような処理が行われることにより、実際の交通状況において適切でない報知が抑制される。
【0065】
[場面3]
図7は、自車両Mが降坂路Rを走行している場面を示す図である。車両の前後方向(前後軸方向)をX方向、車両の上下方向をZ方向として説明する。降坂路Rを走行している場合、自車両Mには、自重による加速度αgが生じる。加速度αgは、X方向の加速度αgxとZ方向の加速度αgzに分解される。加速度αgzは、例えば、車両側制御部30が、加速度センサ14の検知結果等に基づいて導出した情報である。X方向の加速度αxが所定値Thx以上である場合を考える。加速度αxが所定値Thx以上である場合、運転者の操作だけではなく、降坂路Rの勾配、すなわち加速度αgの影響によって生じていることがある。加速度αxは、例えば、以下の式(1)により求められる。「αh」は、運転者の操作によってよる加速度である。
αx=αh+αgx
【0066】
制御部54は、X方向の加速度αxが所定値Thx以上である場合であっても、Z方向の加速度αgzが所定値Thz未満であり、且つアクセル開度APが所定値APth未満である場合、運転者の操作ではなく、降坂路Rの勾配によって加速度αxが所定値Thx以上であると判定し、報知を行わない。
【0067】
上述したように、降坂路Rの影響によって、車体の前後方向の加速度αxが所定値Thx以上の場合、制御部64は報知を行わない。このような処理が行われることにより、交通状況に合った報知が行われる。
【0068】
なお、運転者の操作ではなく、降坂路Rの勾配によって、所定値Thx以上の加速度が発生しているか否かを判定する手法について、上述した実施形態に限定されない。例えば、車両を走行させる動力源であるエンジン(またはモータ)の出力、および加速度の関係が対応付けられたマップ情報に基づいて、降坂路Rの勾配によって、所定値Thx以上の加速度が発生しているか否かが判定されてもよい。例えば、エンジンの出力がゼロにも関わらず、所定値Thx以上の加速度が発生している場合、勾配によって加速度が生じていると判定される。
【0069】
また、上述した実施形態では、端末側制御部60は、運転評価アプリ82が実行されることにより実現されるものとして説明したが、これに限られない。例えば、端末側制御部60の機能部の一部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されてもよい。また、これらの構成要素のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0070】
また、端末装置50に含まれる機器や機能部の一部または全部は車両システム10に含まれてもよいし、これとは反対に、車両システム10に含まれる機器や機能部の一部または全部は、図8に示すように端末装置50に含まれてもよい。
【0071】
図8は、端末装置50Aの機能構成の一例を示す図である。端末装置50Aは、例えば、端末装置50の機能構成に加え、カメラ12A、および加速度センサ14Aを備える。カメラ12Aは、カメラ12と同等の機能を有する。加速度センサ14Aは、加速度を導出する。
【0072】
また、端末装置50Aは、端末側制御部60に代えて端末側制御部60Aを備える。端末側制御部60Aは、端末側制御部60の機能構成に加え、データ取得部32A、勾配取得部34A、画像解析部36Aと、物体認識部38Aと、車線認識部40Aと、情報処理部42Aと、データ送信部44Aとを有する。データ取得部32A、勾配取得部34A、画像解析部36Aと、物体認識部38Aと、車線認識部40Aと、情報処理部42Aと、データ送信部44Aとは、それぞれデータ取得部32、勾配取得部34、画像解析部36と、物体認識部38と、車線認識部40と、情報処理部42と、データ送信部44と同等の機能を有する。
【0073】
また、端末装置50Aは、記憶部80に代えて記憶部80Aを有する。記憶部80Aには、運転評価アプリ82に代えて、運転評価アプリ82Aが記憶されている。端末側制御部60Aは、運転評価アプリ82Aが端末装置50のCPU等のプロセッサにより実行されることにより実現される。運転評価アプリ82Aがプロセッサに実行されることにより、データ取得部32A、勾配取得部34A、画像解析部36Aと、物体認識部38Aと、車線認識部40Aと、情報処理部42Aが実現される。
【0074】
端末装置50Aは、例えば、自車両Mのインストルメントパネルの上面に設けられた台座等に固定される。具体的には、端末装置50Aは、運転評価アプリ82Aが実行された状態において、加速度センサ14Aが適切に自車両Mに対する加速度を検出可能な位置、カメラ12Aが車両の前方を撮像可能な位置に取り付けられる。そして、端末装置50Aは、加速度センサ14Aにより検出された加速度、およびカメラ12Aにより撮像された画像に基づいて、報知に関する処理や評価処理を実行する。
【0075】
以上説明した実施形態によれば、自車両Mの加速度および方向指示器20の操作状態を取得する取得部62と、加速度が第1所定値以上である場合、利用者に自車両Mの加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させる制御部64であって、加速度が第1所定値以上であり、且つ方向指示器20が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、報知を行わない制御部64とを備えることにより、交通状況の実態に合った報知を行うことができる。
【0076】
[ハードウェア構成]
上述した実施形態の端末装置50は、例えば、図9に示すようなハードウェアの構成により実現される。図9は、実施形態の端末装置50のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0077】
端末装置50は、通信コントローラ50−1、CPU50−2、RAM50−3、ROM50−4、フラッシュメモリやHDDなどの二次記憶装置50−5、およびドライブ装置50−6が、内部バスあるいは専用通信線によって相互に接続された構成となっている。ドライブ装置50−6には、光ディスクなどの可搬型記憶媒体が装着される。二次記憶装置50−5に格納されたプログラム50−5aがDMAコントローラ(不図示)などによってRAM50−3に展開され、CPU50−2によって実行されることで、端末側制御部60が実現される。また、CPU50−2が参照するプログラム(例えば運転評価アプリ82)は、ドライブ装置50−6に装着された可搬型記憶媒体に格納されていてもよいし、ネットワークNWを介して他の装置からダウンロードされてもよい。
【0078】
上記実施形態は、以下のように表現することができる。
記憶装置と前記記憶装置に格納されたプログラムを実行するハードウェアプロセッサと、を備え、
前記ハードウェアプロセッサは、前記プログラムを実行することにより、
車両の加速度および方向指示器の操作状態を取得し、
前記加速度が第1所定値以上である場合、利用者に車両の加速を抑制することを促す報知を出力部に出力させ、
前記加速度が第1所定値以上であり、且つ前記方向指示器が操作されていることが認識可能な情報が取得された場合、前記報知を出力部に出力させない、
報知システム。
【0079】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0080】
1‥報知システム、10‥車両システム、12‥カメラ、14‥加速度センサ、30‥車両側制御部、32,32A‥データ取得部、34,34A‥勾配取得部、36,36A‥画像解析部、38,38A‥物体認識部、40、40A‥車線認識部、42,42A‥情報処理部、50、50A‥端末装置、60,60A‥端末側制御部、62‥取得部、64‥制御部、66‥評価部、80、80A‥記憶部、82、82A‥運転評価アプリ、84‥取得データ

関連特許

本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
布帛
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
車両
本田技研工業株式会社
電動機
本田技研工業株式会社
指工具
本田技研工業株式会社
軸受装置
本田技研工業株式会社
差動装置
本田技研工業株式会社
車体構造
本田技研工業株式会社
車体構造
本田技研工業株式会社
輸送機器
本田技研工業株式会社
内燃機関
本田技研工業株式会社
排気装置
本田技研工業株式会社
制御装置
本田技研工業株式会社
回転電機
本田技研工業株式会社
回転電機
本田技研工業株式会社
制御装置
本田技研工業株式会社
車体構造
本田技研工業株式会社
軸受装置
本田技研工業株式会社
減速機構
本田技研工業株式会社
車体構造