意匠ウォッチ

発行日2024-07-11
公報種別意匠公報(S)
登録番号1775185
登録日2024-07-03
意匠に係る物品グライダー
意匠分類E1-6330(おもちゃ)
出願番号2023017428
出願日2023-08-29
意匠権者個人
代理人個人
意匠に係る物品の説明本物品は、グライダーである。本願意匠に係るグライダーは、トレーシングペーパー(厚さ50μm程度)にコピーした展開図の上にラミネートフィルムを重ねて熱圧着したものを切取り、折紙の様に折畳んで作られたパーツをホッチキスとセロテープ(登録商標)で接合しており、内部は竹ひごの骨格で支え全体を組立て制作することで全翼機をなす。サイズの具体例としては、幅約900mm、長さ約250mm、高さ約100mmである。なお、無風条件下での実際のテストでは、大気速度約5m/s、滑空比10:1と十分な飛行特性を満たしている。本願意匠に係るグライダーは、身近な道具を使い容易に製作する事が出来、作る楽しみ・飛ばす楽しみと共に素材の自由度も高いため翼断面や形状の変更が容易で様々な試行、学習研究にも資する。なお、本願意匠に係るグライダーの各部の形状・構造は、以下のような効果を奏する。 [主翼]本機の主翼は翼断面に対称翼を採用することで、揚力の発生に伴う抵抗の増大を抑えている。 [尾翼]一般の機体は重量バランスと後部にある水平尾翼が下方向への当て舵を加える事で主翼に迎角をもたらすのに対し、本願グライダーに係る機体では(重量バランスはもとより)両翼端に有る上面の膨らみが下方向への当て舵となり主翼に迎角をもたらしている。 [翼端渦流の低減]一般の機体では零戦に観られる翼端のねじり下げや最新の旅客機に観られるウイングレッドが渦流の低減に寄与している。一方、本願グライダーに係る機体では、先に述べた両翼端の膨らみがねじり下げ効果を兼用しつつ、下面ポケットの膨らみのもたらす乱流が鳥の風切り羽根の様に翼端渦流の低減に貢献している。これにより、大気速度が5m/s前後の無尾翼機においては効果的に働くことを確認している。 [翼末端の跳上げ]ウイングレッドに似た翼末端の跳上げは機体安定性に寄与している。 [旋回]旋回は機体の滑空比や直進性に相反する機能であるものの、それを極力損なわずに可能にする方法として、主翼の迎角をわずかに左右非対称に捻りを与える機構を加えている。これらの施策により無尾翼機の安定した飛行を獲得しグライダーの実現に至っている。
意匠の説明

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