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発行日
2025-06-02
公報種別
意匠公報(S)
登録番号
1715814
登録日
2022-05-17
意匠に係る物品
定量供給器具設置台
意匠分類
K6
-73(化学機械器具)
出願番号
2021010069
出願日
2021-05-14
意匠権者
住友金属鉱山株式会社
,
SUMITOMO METAL MINING CO.,LTD.
代理人
個人
,
個人
,
個人
意匠に係る物品の説明
本物品は、槽に対して適量の試薬等を滴下するために用いられる定量供給器具を複数台設置する定量供給器具設置台である。 本物品は、上面が開口した槽が設置される基台と、基台の上面から鉛直方向上向きに延びる支柱と、この支柱に取り付けられ、定量供給器具が夫々載置可能な複数の載置台と、から構成されている。 本物品の使用例としては、〔使用状態を示す参考正面図〕及び〔使用状態を示す参考平面図〕に示すように、例えば、上面が開口した円筒状の反応槽を基台に位置決め設置し、反応槽に試薬を滴下する定量供給器具の一例としてのシリンジポンプを上記複数の載置台上に夫々載置する(本例では四台)態様が挙げられる。 本使用例において、基台は、反応槽が設置可能な矩形状の基台本体を有し、この基台本体の下面四隅から下方に延びて基台本体を支持する支持脚とで構成されている。ここで、基台本体は矩形状の平板の周囲に下向きの囲い枠を有するものであり、四本の支持脚は、いずれも断面L字状のアングル材を用い、その下端部に設置用のブラケットを固着したものである。 また、支柱は、基台上の領域のうち反応槽が設置される領域から外れた領域に設けられており、外形断面円形状の長尺な金属製のロッドからなり、ロッドの下端部が基台に固定されている。本例において、支柱の固定構造としては、支柱の下部に予め固定部品を設けた態様が用いられている。具体的には、矩形状の固定プレートの略中央にロッドの下端部を固着すると共に、ロッドの倒れ防止のために固定プレートにはロッドの下部周囲を約90°の角度間隔でサポート板にて保持し、基台上に固定プレートを固定する手法が採用されている。 更に、載置台は、略矩形状の平板の周囲に囲み枠が立ち上げ形成された載置台本体を有し、この載置台本体の下面の一側に面した箇所にL字状の取付板を設けたものであり、取付板に固着されたホルダを介して支柱に保持されている。本例において、ホルダとしては、支柱が延びる方向に沿って摺動可能で且つ支柱の回転方向に対して回転調節可能なセットカラーが用いられ、このセットカラーは、クランプレバーを締めることによって支柱に固定され、また、クランプレバーを緩めることによって支柱に対する高さ位置や回転方向位置が調整されるものである。 本物品の使用例では、載置台は、正面から見たときに支柱が延びる方向に沿って千鳥状に配置されている。そして、複数のシリンジポンプは各載置台上に載置され、支柱の鉛直方向に立体的に配置されるので、当該シリンジポンプを水平方向に配置する態様に比べて、鉛直方向上方から見下ろしたときに、より少ない面積でシリンジポンプを載置することができる。このため、反応槽の周囲におけるシリンジポンプの占有スペースを少なくすることができ、これに伴って、反応槽の周囲における作業者による作業スペースを広く確保することが可能になり、反応槽内に保持される反応液を採取する作業など、反応槽に近接して行う作業を容易に行うことができる。 本物品の使用例では、載置台に載置されるシリンジポンプは、任意に設定された量だけ試薬が突出可能なシリンジを搭載しており、シリンジから吐出された試薬は、シリンジの先端に取り付けられた輸送手段である針やチューブの内部を流通して輸送され、反応槽内に収容されている反応液上に滴下される。本物品では、各シリンジポンプは各載置台上に夫々配置され、シリンジの先端に取り付けられた輸送手段の先端が反応槽の開口の上方領域内に配置されるようになっている。このため、本使用例では、シリンジの先端位置から試薬を滴下する位置までの試薬の輸送距離を短縮することができる。特に、本例では、千鳥状に配置された載置台は上下方向において同じ位置に配置されているため、上側に配置されたシリンジポンプの試薬の滴下する位置が下側に配置されたシリンジポンプと干渉しないように、夫々のシリンジポンプの輸送手段の輸送距離を変更する、あるいは、載置台上のシリンジポンプの設置位置を変更するようにすればよい。尚、本使用例では、図示していないが、基台上の反応槽の設置場所の近傍に撹拌機を設置し、反応槽内に収容されている反応液を撹拌するようにしてもよい。 このように、本物品は図示したものを基本形態とするが、基本形態を適宜変更して基本形態に類似する形態にすることは可能である。例えば基台は基台本体と支持脚とを備えた態様であるが、類似する範囲で、支持脚の長さを変える態様、あるいは、支持脚を使用せずに基台本体を直接設置する態様に変更してもよい。また、基台への支柱の固定構造についても、本物品は、支柱の下部に予め固定部品を設けた態様であるが、類似する範囲で、支柱と別パーツの固定部品を用いて基台に支柱を固定するようにしてもよい。 また、本物品の使用例では、載置台は、支柱が延びる方向に沿って千鳥状に配置される態様を例示しているが、上下に位置する載置台は同じ位置に配置されるほか、僅かに回転位置をずらして配置されていてもよいことは勿論である。更に、複数の載置台のレイアウトについても、千鳥状に限られず、支柱が延びる方向に沿って一列に配置される態様であってもよいことは勿論である。更にまた、支柱に対する載置台の保持構造についても、例示したものに限られるものではなく、載置台と支柱の軸方向中心との水平距離を調節可能な機構を更に有していてもよい。このような機構を有していることにより、シリンジポンプの先端位置を反応槽の水平方向中心などの任意の位置に移動させることができ、試薬を滴下する位置を容易に調節することができる。 尚、本物品の使用例では、定量供給器具としてシリンジポンプを例に挙げて説明したが、これに限られるものではなく、チューブポンプやダイヤフラム定量ポンプなど適宜選定して差し支えない。
意匠の説明
この意匠をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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