TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024063598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171678
出願日2022-10-26
発明の名称情報処理装置、剥離支援システム、情報処理プログラム、情報処理方法、および細胞剥離方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20240502BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】培養容器に振動を付与することで細胞を剥離する方法において、用いられた培養容器の種類を含む培養条件に応じて適切な細胞剥離条件の設定に利用可能な情報処理装置を提供する。
【解決手段】細胞の培養情報を取得する培養情報取得部と、前記細胞が培養された被処理容器から前記細胞を剥離するための推奨条件を設定する推奨条件設定部と、を有し、前記培養情報は、前記被処理容器に関する情報を含み、前記推奨条件は、前記被処理容器に振動を付与することで前記細胞を剥離するための条件であり、前記推奨条件設定部は、前記培養情報を基に、培養条件に関する情報と、剥離条件に関する情報との対応関係に関する情報を用いて前記推奨条件を設定し、前記培養条件に関する情報は、培養容器に関する情報を含み、前記剥離条件に関する情報は、前記培養容器に振動を付与する条件に関する情報を含む、ことを特徴とする情報処理装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
細胞の培養情報を取得する培養情報取得部と、
前記細胞が培養された被処理容器から前記細胞を剥離するための推奨条件を設定する推奨条件設定部と、
を有し、
前記培養情報は、前記被処理容器に関する情報を含み、
前記推奨条件は、前記被処理容器に振動を付与することで前記細胞を剥離するための条件であり、
前記推奨条件設定部は、前記培養情報を基に、培養条件に関する情報と、剥離条件に関する情報との対応関係に関する情報を用いて前記推奨条件を設定し、
前記培養条件に関する情報は、培養容器に関する情報を含み、
前記剥離条件に関する情報は、前記培養容器に振動を付与する条件に関する情報を含む、ことを特徴とする情報処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記培養条件に関する情報と、前記剥離条件に関する情報との対応関係に関する前記情報は、前記推奨条件を設定する基となる複数の参照項目を含み、
前記推奨条件設定部は、前記複数の参照項目について予め定められた優先順位に基づいて前記推奨条件を設定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記培養容器に関する情報は、前記培養容器の種別に関する情報、前記培養容器の形状に関する情報、前記培養容器の化学的な性質に関する情報、および前記培養容器の物理的な性質に関する情報で構成される群から選択される少なくとも一つの情報を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記培養容器の種別に関する情報は、前記培養容器の製造会社に関する情報、前記培養容器の販売会社に関する情報、および前記培養容器の部番に関する情報で構成される群から選択される少なくとも一つの情報を含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記培養容器の形状に関する情報は、前記培養容器の形に関する情報、前記培養容器の厚さに関する情報、前記培養容器の底面部の曲率に関する情報、および前記培養容器の内表面の平滑度に関する情報で構成される群から選択される少なくとも一つの情報を含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記培養容器の化学的な性質に関する情報は、前記培養容器を構成する材質に関する情報および前記培養容器の内表面の化学修飾に関する情報で構成される群から選択される少なくとも一つの情報を含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記培養容器の物理的な性質に関する情報は、前記培養容器の内表面の親水性に関する情報、前記培養容器の内表面の接触角に関する情報、前記培養容器の内表面の表面電荷に関する情報、および前記培養容器の固有振動数に関する情報で構成される群から選択される少なくとも一つの情報を含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記培養容器は、フラスコ、ディッシュ、およびウェルで構成される群から選択される少なくとも一つを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記培養容器は、ディッシュを含み、前記培養容器の形状に関する情報は、前記ディッシュの底面端部に設けられた凸部の有無に関する情報を含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記ディッシュの前記底面端部には前記凸部が設けられており、前記培養容器の形状に関する情報は、前記凸部の形状に関する情報を含む、請求項9に記載の情報処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、剥離支援システム、情報処理プログラム、情報処理方法、および細胞剥離方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
再生医療で用いられる細胞や、バイオ医薬品等の製造に用いられる細胞を培養する細胞培養が盛んに行われている。細胞培養は、接着培養と浮遊培養に大別される。とりわけ、接着培養は様々な細胞に適しており、広く用いられている。
接着培養を行った後、細胞に対するダメージを抑制しつつ、高い剥離率で回収するために、剥離条件について種々の検討がなされている。
【0003】
細胞を培養容器から剥離する方法としては、培養容器に振動を付与することで細胞を剥離する方法がある。
特許文献1には、培養容器内の状態や培養容器の積層数等によって変化する固有振動数を構造解析によって求め、固有振動数に応じて、加振振動数をスイープし、細胞剥離を行う装置が提案されている。
また、細胞培養の支援装置についても検討されており、特許文献2には、解析用の初期実績データおよび仮培養条件データとから、生産培養工程の培養結果データを予測した予測培養結果データを導出する支援装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2016/047368号
国際公開第2020/039683号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らの検討によると、特許文献1に記載の細胞剥離装置では、安定して効果的に細胞剥離を行うためには、用いられた培養容器の種類を含む培養条件に応じて最適な細胞剥離条件を予め検討しておく必要があった。
また、特許文献2に記載の支援装置は、例えば特許文献1に記載の装置において細胞の剥離条件の決定を効率化することには適していなかった。
【0006】
したがって、本発明の目的は、培養容器に振動を付与することで細胞を剥離する方法において、用いられた培養容器の種類を含む培養条件に応じて適切な細胞剥離条件の設定に利用可能な情報処理装置を提供することである。
また、本発明の別の目的は、上記情報処理装置を用いた剥離支援システム、情報処理方法、および細胞剥離方法を提供することである。
また、本発明の別の目的は、上記の情報処理装置に用いられる情報処理プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。
すなわち、本発明の一観点による情報処理装置は、細胞の培養情報を取得する培養情報取得部と、前記細胞が培養された被処理容器から前記細胞を剥離するための推奨条件を設定する推奨条件設定部と、を有し、前記培養情報は、前記被処理容器に関する情報を含み、前記推奨条件は、前記被処理容器に振動を付与することで前記細胞を剥離するための条件であり、前記推奨条件設定部は、前記培養情報を基に、培養条件に関する情報と、剥離条件に関する情報との対応関係に関する情報を用いて前記推奨条件を設定し、前記培養条件に関する情報は、培養容器に関する情報を含み、前記剥離条件に関する情報は、前記培養容器に振動を付与する条件に関する情報を含む、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の一観点による剥離支援システムは、上記の培養情報を取得するための測定を行う測定装置と、上記の情報処理装置と、を有し、前記測定装置は、前記被処理容器に関する情報を取得するための測定を行う容器測定装置を含む、ことを特徴とする。
また、本発明の一観点による情報処理プログラムは、コンピュータに、細胞の培養情報を取得し、前記細胞が培養された被処理容器から前記細胞を剥離するための推奨条件を、前記培養情報を基に、培養条件に関する情報と、剥離条件に関する情報との対応関係に関する情報を用いて設定する、ことを実行させ、前記培養情報は、前記被処理容器に関する情報を含み、前記推奨条件は、前記被処理容器に振動を付与することで前記細胞を剥離するための条件であり、前記培養条件に関する情報は、培養容器に関する情報を含み、前記剥離条件に関する情報は、前記培養容器に振動を付与する条件に関する情報を含む、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一観点による情報処理方法は、細胞の培養情報を取得する培養情報取得工程と、前記細胞が培養された被処理容器から前記細胞を剥離するための推奨条件を設定する推奨条件設定工程と、を有し、前記培養情報は、前記被処理容器に関する情報を含み、前記推奨条件は、前記被処理容器に振動を付与することで前記細胞を剥離するための条件であり、前記推奨条件設定工程は、前記培養情報を基に、培養条件に関する情報と、剥離条件に関する情報との対応関係に関する情報を用いて前記推奨条件を設定することを含み、前記培養条件に関する情報は、培養容器に関する情報を含み、前記剥離条件に関する情報は、前記培養容器に振動を付与する条件に関する情報を含む、ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一観点による細胞剥離方法は、上記の情報処理装置を用いて前記推奨条件を取得する推奨条件取得工程と、前記推奨条件を基に、前記被処理容器から細胞を剥離するための処理条件を設定する処理条件設定工程と、前記処理条件に基づいて前記被処理容器から細胞を剥離する剥離工程と、を有する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
DNA増幅システム
2か月前
東洋紡株式会社
逆転写反応用組成物
1か月前
三菱製紙株式会社
パルプの糖化方法
2か月前
マグネデザイン株式会社
磁気顕微鏡
21日前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
4日前
岐阜県
乳酸菌及び発酵物
24日前
株式会社土と野菜
発酵促進装置
17日前
株式会社ブラスト
細胞培養装置
2か月前
学校法人近畿大学
高感度PCR法
2か月前
株式会社ブラスト
密閉チャンバー
2か月前
日本バイリーン株式会社
二酸化炭素吸収装置
8日前
学校法人 創価大学
炭酸ガス溶解装置
17日前
国立大学法人 東京大学
ゲノム編集技術
2か月前
合同会社陶徳堂研究所
改良シャーレ
23日前
学校法人立命館
紐状構造物の製造方法
1か月前
相生ユニビオ株式会社
ウイスキーの製造方法
1か月前
個人
非ゲノム配列抗ウイルス用オリゴヌクレオチド
15日前
個人
果実酒の製造方法とアルコール含有果実
24日前
小林製薬株式会社
黒ずみ形成方法
2か月前
長谷川香料株式会社
アルコール飲料用香味改善組成物
今日
松谷化学工業株式会社
アルコール飲料及びその製造方法
2か月前
個人
急性ストレス評価用データの生成方法
1か月前
株式会社パウレック
培養装置及び培養方法
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
国立大学法人東京海洋大学
熱処理リゾチーム組成物
1か月前
株式会社東海ヒット
完全閉鎖型灌流液送液系
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
21日前
株式会社シェルタージャパン
藻類増殖制御装置
2日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
2か月前
株式会社デンソー
バイオセンサ装置
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
NTN株式会社
細胞組織の製造方法
2か月前
国立大学法人神戸大学
機能的免疫賦活乳酸菌
3か月前
学校法人 中央大学
ナノ粒子検出方法
2か月前
ライオン株式会社
予測方法及び飲食品組成物
2か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
2か月前
続きを見る