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公開番号2024063474
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022171454
出願日2022-10-26
発明の名称車両用熱マネジメントシステム
出願人株式会社豊田自動織機
代理人個人,個人
主分類B60L 58/24 20190101AFI20240502BHJP(車両一般)
要約【課題】電池の温度の調節を効率良く行いつつも、暖房能力を向上させること。
【解決手段】電池冷却モードでは、第2熱交換器82にて第2冷媒によって冷却された冷却水が、電池32から吸熱することにより電池32が冷却される。電池暖機モードでは、第2熱交換器82にて第2冷媒から放熱された冷却水が、電池32に放熱することにより電池32が暖機される。暖房補助モードでは、第2冷媒が第2熱交換器82にて冷却水に放熱することで冷却水が暖められるとともに、暖められた冷却水が第1熱交換器81にて第1冷媒に放熱することで第1冷媒が暖められる。これにより、車室内の暖房能力が向上する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車室内を空調するために第1冷媒が循環する第1冷媒回路と、
電池の温度を調節するために熱媒体が循環する熱媒体回路と、
前記熱媒体の温度を調節するために第2冷媒が循環する第2冷媒回路であって、前記第2冷媒を圧縮して吐出する圧縮機、前記第2冷媒と外気との熱交換を行う外気熱交換器、及び前記第2冷媒を減圧する膨張弁を有する第2冷媒回路と、
前記第1冷媒回路及び前記熱媒体回路に連結され、前記第1冷媒と前記熱媒体との熱交換を行う第1熱交換器と、
前記第2冷媒回路及び前記熱媒体回路に連結され、前記第2冷媒と前記熱媒体との熱交換を行う第2熱交換器と、
前記第1冷媒回路、前記熱媒体回路、及び前記第2冷媒回路の作動を制御する制御部と、を備え、
前記第2冷媒回路は、前記制御部の制御によって、前記圧縮機から吐出された前記第2冷媒を前記外気熱交換器に向けて流す第1切換状態と、前記圧縮機から吐出された前記第2冷媒を前記第2熱交換器に向けて流す第2切換状態と、に切換可能な方向切換部を有し、
前記制御部は、
前記方向切換部を前記第1切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記外気熱交換器にて外気に放熱し、放熱後に前記膨張弁で減圧され前記第2熱交換器にて前記熱媒体から吸熱することで前記熱媒体を冷却し、冷却された前記熱媒体が前記電池から吸熱することにより前記電池を冷却する電池冷却モードと、
前記方向切換部を前記第2切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記第2熱交換器にて前記熱媒体に放熱し、放熱後に前記膨張弁で減圧され前記外気熱交換器にて外気から吸熱し、放熱された前記熱媒体が前記電池に放熱することにより前記電池を暖機する電池暖機モードと、
前記方向切換部を前記第2切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記第2熱交換器にて前記熱媒体に放熱することで前記熱媒体を暖め、暖められた前記熱媒体が前記第1熱交換器にて前記第1冷媒に放熱することで前記第1冷媒を暖めて前記車室内の暖房を行う暖房補助モードと、に切換可能である車両用熱マネジメントシステム。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記熱媒体回路は、前記電池の温度の調節に加えて、前記電池の電力によって駆動する駆動機器の温度を調節し、
前記熱媒体回路は、
熱媒体を循環させる第1ポンプ、及び前記熱媒体と前記電池との熱交換を行う電池熱交換器を有するとともに前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器が連結されている第1循環回路と、
熱媒体を循環させる第2ポンプ、前記熱媒体と前記駆動機器との熱交換を行う駆動機器熱交換器、及び前記熱媒体の放熱を行うラジエータを有する第2循環回路と、を備え、
前記第1循環回路と前記第2循環回路とは、接続通路を介して並列接続されており、
前記熱媒体回路は、前記制御部の制御によって、前記接続通路を介した前記第1循環回路と前記第2循環回路との連通を許容する許容状態と、前記接続通路を介した前記第1循環回路と前記第2循環回路との連通を遮断する遮断状態と、に切換可能な切換弁を有している請求項1に記載の車両用熱マネジメントシステム。
【請求項3】
前記熱媒体回路では、前記電池から吸熱した熱媒体が前記第1熱交換器にて前記第1冷媒に放熱するように設定可能である請求項1又は請求項2に記載の車両用熱マネジメントシステム。
【請求項4】
前記切換弁を前記許容状態に切り換えることで、前記電池熱交換器にて前記電池から吸熱した熱媒体が、前記接続通路を介して前記第2循環回路へ流れて、前記ラジエータにて放熱するように設定可能である請求項2に記載の車両用熱マネジメントシステム。
【請求項5】
前記切換弁を前記許容状態に切り換えることで、前記駆動機器熱交換器にて前記駆動機器から吸熱した熱媒体が、前記接続通路を介して前記第1循環回路へ流れて、前記電池熱交換器にて前記電池に放熱するように設定可能である請求項2に記載の車両用熱マネジメントシステム。
【請求項6】
前記電池冷却モード又は前記電池暖機モードの少なくとも一方においては、前記切換弁を前記遮断状態に切り換える請求項2に記載の車両用熱マネジメントシステム。
【請求項7】
前記圧縮機の圧縮方式が速度型である請求項1に記載の車両用熱マネジメントシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用熱マネジメントシステムに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
車両用熱マネジメントシステムは、車室内を空調するために冷媒が循環する冷媒回路を備えている。また、車両用熱マネジメントシステムは、電池の温度を調節するために熱媒体が循環する熱媒体回路を備えている。
【0003】
ここで、例えば、寒冷地などの外気温が極低温の環境下では、車室内の暖房を効率良く行うことができない虞がある。よって、外気温が極低温の環境下であっても、車室内の暖房を効率良く行うために、暖房能力を向上させることが望まれている。そこで、車両用熱マネジメントシステムにおいては、冷媒回路及び熱媒体回路に連結される熱交換器を備えているものが知られている。熱交換器は、冷媒回路を流れる冷媒と熱媒体回路を流れる熱媒体との熱交換を行う。さらに、車両用熱マネジメントシステムにおいて、熱媒体回路を流れる熱媒体を加熱する加熱ユニットを備えたものが、例えば特許文献1に開示されている。これによれば、加熱ユニットが熱媒体回路を流れる熱媒体を加熱することにより、電池を熱媒体によって効率良く暖機することができる。さらには、冷媒と熱媒体との熱交換が熱交換器にて行われることにより、冷媒が、加熱ユニットにより加熱された熱媒体によって暖められるため、暖房能力が向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-23224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、例えば、電池を冷却したい場合に、加熱ユニットにより熱媒体を冷却することができないため、電池の温度の調節を効率良く行うことができない。したがって、電池の温度の調節を効率良く行いつつも、暖房能力を向上させることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する車両用熱マネジメントシステムは、車室内を空調するために第1冷媒が循環する第1冷媒回路と、電池の温度を調節するために熱媒体が循環する熱媒体回路と、前記熱媒体の温度を調節するために第2冷媒が循環する第2冷媒回路であって、前記第2冷媒を圧縮して吐出する圧縮機、前記第2冷媒と外気との熱交換を行う外気熱交換器、及び前記第2冷媒を減圧する膨張弁を有する第2冷媒回路と、前記第1冷媒回路及び前記熱媒体回路に連結され、前記第1冷媒と前記熱媒体との熱交換を行う第1熱交換器と、前記第2冷媒回路及び前記熱媒体回路に連結され、前記第2冷媒と前記熱媒体との熱交換を行う第2熱交換器と、前記第1冷媒回路、前記熱媒体回路、及び前記第2冷媒回路の作動を制御する制御部と、を備え、前記第2冷媒回路は、前記制御部の制御によって、前記圧縮機から吐出された前記第2冷媒を前記外気熱交換器に向けて流す第1切換状態と、前記圧縮機から吐出された前記第2冷媒を前記第2熱交換器に向けて流す第2切換状態と、に切換可能な方向切換部を有し、前記制御部は、前記方向切換部を前記第1切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記外気熱交換器にて外気に放熱し、放熱後に前記膨張弁で減圧され前記第2熱交換器にて前記熱媒体から吸熱することで前記熱媒体を冷却し、冷却された前記熱媒体が前記電池から吸熱することにより前記電池を冷却する電池冷却モードと、前記方向切換部を前記第2切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記第2熱交換器にて前記熱媒体に放熱し、放熱後に前記膨張弁で減圧され前記外気熱交換器にて外気から吸熱し、放熱された前記熱媒体が前記電池に放熱することにより前記電池を暖機する電池暖機モードと、前記方向切換部を前記第2切換状態に切り換えることで、前記圧縮機から吐出された第2冷媒が前記第2熱交換器にて前記熱媒体に放熱することで前記熱媒体を暖め、暖められた前記熱媒体が前記第1熱交換器にて前記第1冷媒に放熱することで前記第1冷媒を暖めて前記車室内の暖房を行う暖房補助モードと、に切換可能である。
【0007】
これによれば、電池冷却モードでは、第2熱交換器にて第2冷媒によって冷却された熱媒体が、電池から吸熱することにより電池が冷却される。電池暖機モードでは、第2熱交換器にて第2冷媒から放熱された熱媒体が、電池に放熱することにより電池が暖機される。暖房補助モードでは、第2冷媒が第2熱交換器にて熱媒体に放熱することで熱媒体が暖められるとともに、暖められた熱媒体が第1熱交換器にて第1冷媒に放熱することで第1冷媒が暖められる。これにより、車室内の暖房能力が向上する。以上により、電池の温度の調節を効率良く行いつつも、暖房能力を向上させることができる。
【0008】
上記車両用熱マネジメントシステムにおいて、前記熱媒体回路は、前記電池の温度の調節に加えて、前記電池の電力によって駆動する駆動機器の温度を調節し、前記熱媒体回路は、熱媒体を循環させる第1ポンプ、及び前記熱媒体と前記電池との熱交換を行う電池熱交換器を有するとともに前記第1熱交換器及び前記第2熱交換器が連結されている第1循環回路と、熱媒体を循環させる第2ポンプ、前記熱媒体と前記駆動機器との熱交換を行う駆動機器熱交換器、及び前記熱媒体の放熱を行うラジエータを有する第2循環回路と、を備え、前記第1循環回路と前記第2循環回路とは、接続通路を介して並列接続されており、前記熱媒体回路は、前記制御部の制御によって、前記接続通路を介した前記第1循環回路と前記第2循環回路との連通を許容する許容状態と、前記接続通路を介した前記第1循環回路と前記第2循環回路との連通を遮断する遮断状態と、に切換可能な切換弁を有しているとよい。
【0009】
これによれば、制御部の制御によって、切換弁を許容状態にすることにより、接続通路を介した第1循環回路と第2循環回路との間の熱媒体の流れが許容される。したがって、電池の温度の調節と駆動機器の温度の調節とを一括して行うことができる。一方で、制御部の制御によって、切換弁を遮断状態とすることにより、接続通路を介した第1循環回路と第2循環回路との間の熱媒体の流れが遮断される。したがって、電池の温度の調節と駆動機器の温度の調節とをそれぞれ独立して行うことができる。
【0010】
上記車両用熱マネジメントシステムにおいて、前記熱媒体回路では、前記電池から吸熱した熱媒体が前記第1熱交換器にて前記第1冷媒に放熱するように設定可能であるとよい。これによれば、電池から吸熱した熱媒体を効率良く放熱することができる。したがって、電池の冷却をさらに効率良く行うことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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